森絵都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「生前の罪により輪廻のサイクルから外された主人公の魂が天使業界の抽選に当たり、再度輪廻の世界へ戻る挑戦権を得る」ところからストーリーが始まる。
主人公の魂は自殺を図った少年(真)の身体にホームステイをし、生活する中で自分の犯した罪を思い出せばミッションクリア無事ホームステイ先から帰還し輪廻の世界へ戻れる。真の身体を借りた主人公の魂は、真に降りかかる事件やイベントを機に周りの人々との関係性の重要性に気づいていく青春成長物語。
輪廻転生からの解脱は、本来なら仏教などの思想においては迷いと苦しみの世界で生死を無限に繰り返し続けること(輪廻)から抜け出し、すべての苦しみや執着から解放されることを意味するが、本作では逆にそこを人生はカラフルだから難しくもあり面白くもあると言っていた。
著者の森絵都さんが児童文学でも評価の高い作家さんのようで、他の作品も読んでみたい。と同時に無我について再度調べたくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・分かり合うために必要な年月もある。人は生きるほどに必ずしも遠のいていくのではなく、時を経ることで初めて立ち返れる場所もある。
・朝起きた瞬間思うことは本心だったりする。
・どうしよもなく壊れてしまったもの、失われてしまったものはもう二度と取り戻せないけど、
ヒビのあいだから光を探して生きてゆけることはできるかもしれない。
白黒はっきり付けたがってしまったり、ついつい良い結果を求めて欲深くなってしまう自分にとって、
曖昧さの中にある嬉しさや幸せ、折り合いをつけながら温かさを感じることを教えてくれた気がする。
人間であることで、人と関わり自分と関わることで感じること、生きていれば直面する悲しさや悔しさ虚しさ情けなさどうしよもなさ。それでも生きる強かさや人の温かさを森絵都さんは細やかにリアルに表現してくれる。