あらすじ
「ならず者18号」に科せられた刑罰としての旅。道に迷った「奇跡の犬」の壮大な冒険。生涯、孤高の旅人として生きた伝説の「試食の人」――。ユーモアとサービス精神に溢れた旅を巡る48のショートショート集。単行本未収録作品のほか、本文イラスト・長崎訓子の描きおろしストーリーや、いしいしんじの特別寄稿も収録。
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Posted by ブクログ
ショート・ショートといえば有無を言わさず星新一と信じて疑わなかったが、この本で言えば「安心して読める」というのが良い。聞けば中学生用に書かれているものだという。しかし、成人男性が読んでも十分に面白い。ちょっと不思議な世界観でこのクスッと笑える展開、塩梅がちょうど良い。
『究極の選択』
『大きなダディと小さなフランツェ』
『脱サラの二人』
『借り物競走』
『二五〇〇年、宇宙の旅』
『いとしのローラ』
『運命ー unescapable journey ー』
『残酷なお人好したちの里』
この辺りが好き。
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超短編集。ひとつのお話3頁。
森絵都さんらしいファンタジー感たっぷり。
毎日中学生新聞に連載されていたお話をまとめた48篇。
時空をこえて、異国にタイムスリップ。
確かに中学生が読むのが適切だと思う内容だと思うが、たまには大人も純心な昔を思い出して読んでみてもいいんじゃないかなぁと思った。
「日曜日の朝は…」が私のなかではいちばんでした。
Posted by ブクログ
面白い話もあれば、あまりよくわからない話、
チョット考えさせられる話しなんかもあります。
ショートショートなので、
一遍は4,5分もあれば読み終わります。
ちょっとした合間に読むにはもって来い。
「日曜日の朝は……」が話的には一番気に入った。
想像次第で、自分のベッドの上で大冒険できちゃう。
ファンタジアは、あのネズミの国の話だよねw
乗り物名とかズバリだから笑っちゃったわ。
Posted by ブクログ
意外とショートショートがお上手なのだなと思った。
ユーモアはさておき、結構の毒。
私にとってのショートショートは星新一だったりフレドリック・ブラウンだったり。オチの意外性と毒の有無が決め手。
収録作の全てがすばらしいとは言わないけれど、中学生新聞に連載されたというこのショートショートは、わかりやすく、納得しやすく、そして毒がある。
面白かったなあ。
間を開けて、同じ登場人物が出てくる作品がある。
一発ギャグより、練り上げられた世界観を持ったコントが好きな私は、「ならずもの18号」の話より「ならずもの55号」の話の方が好きだ。というか、吹きだした。
やるなあ、森絵都、と思った。
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【本の内容】
「ならず者18号」に科せられた刑罰としての旅。
道に迷った「奇跡の犬」の壮大な冒険。
生涯、孤高の旅人として生きた伝説の「試食の人」-。
ユーモアとサービス精神に溢れた旅を巡る48のショートショート集。
単行本未収録作品のほか、本文イラスト・長崎訓子の描きおろしストーリーや、いしいしんじの特別寄稿も加えて、待望の文庫化。
[ 目次 ]
[ POP ]
目の前の現実がキビしいほど、人は、妄想の世界へ逃げたくなるもの。
頭の中はいつだって自由なのだから、つらいときこそ想像力を磨くチャンスだ。
この本は、直木賞作家の森絵都さんが連れていってくれる、1トリップわずか3ページ弱のショートショート集。
風刺のきいた旅から、そんなバカなという脱力系の旅まで、エキゾチックな不思議ワールドが48も用意されている。
『いつかどこかで』は、とくに当てもない旅をしていたジャンが、ある町に足を踏み入れた瞬間から、なんとも言いがたい懐かしさに包まれる話。
自分の家のように思える一軒家の老夫婦は、ジャンを見るなり〈25年前に誘拐された十二男のマリオ〉に間違いないと感激する。
まあ、それが事実かどうかは別として、とにかくジャンの旅は、翌日から目的をもった旅になるのである。
当てのない旅に、目的ができる素晴らしさ!
目的の中身など何でもいい。
生きていく大義名分さえあれば、人は幸せなんじゃないだろうか。
物語の断面にすっと吸いつくような身軽さでトリップしているうちに、目の前のキビしい現実も少しは愛してみようかなという気になってくる。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
森絵都著「ショート・トリップ」を読みました。
くすっと笑える、そして不思議な旅のお話が48編入っているショートショート集です。
一つのお話がどれも3ページで終わりなので、気軽に楽しめました。
作者の作品を読むのは、「カラフル」「永遠の出口」「DIVE」に続いて、4つ目になりますが、どれもみな魅力的な登場人物が出てきます。
この48編のそれぞれの旅人も一癖も二癖もある魅力的な人たちでした。
それだけに、それぞれとてもユニークで個性的な旅ばかりでした。
旅の目的の一つが、日常を忘れることだとしたら、この本でもその目的は達成できるのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
旅の匂いを味わうというよりは、奇妙な空想の断片を見せられているようなかんじ。苦し紛れの作品もあると本人は書いているけれど、なんのなんの、読み終えたらぼくの頭の中は旅へのロマンでいっぱいでした。空想の旅もこれまた一興。
Posted by ブクログ
ちいさなちいさな旅物語が40もの数の旅に。
森絵都さんの多彩な才能が羨ましい。
いままでリズムからゴールドフィッシュ、カラフル、宇宙のみなしご、アーモンド入りチョコレートのワルツ、つきのふね、絵本のにんきものシリーズ、DIVE!
児童書だけでもたくさんのはなし、それも全部味が違うのに児童書だけでなく永遠の出口や、いつかパラソルの下で、そして直木賞受賞作品の風に舞い上がるビニールシート
なんて想像力が豊かで、恋愛ものだけでなくいろんなはなしが書けるのだろう。
ショート・トリップは非現実的な旅物語やなんかふわふわとした短編がたくさん詰め込まれています。こどももおとなも楽しめるのが森絵都さんの作風だと思う。
Posted by ブクログ
1話4ページのショート・ショート。
すぐに読めるので、気軽に手にとることが出来る。
「カラフル」でも挿絵を担当した長崎訓子さんとタッグを組む。
白と黒のシンプルな絵の中に
話の内容がギュッと詰まっていて、
1つ1つの話の情景が浮かんでくる。
私のお気に入りは「ファンタジア」。
ディズニーを題材にしていて、
切り込む視点が面白い。
あと「注文のいらないレストラン」も、
じんわりと胸が温かくなるお話で、好き。
Posted by ブクログ
251203
48の短編からなるショートトリップ。
ならず者のお話が1番好きだったかも。
連載当時は1通も手紙が届かなかったというあとがきを読んで驚いた。
Posted by ブクログ
短編集で1話分がすべて4ページ(うち1ページはイラスト)。
読むことに負担がないので言ったら悪いけどすごく軽い気持ちで読める。空想上の話が多くて、理解に及ばない内容もあったけど旅の奥深さを知れる。
唯一付箋貼ったのが『 究極の選択』。
水が尽きて死にそうな少年の前に現れた4種の動物を連れた老人。1頭だけどれを度の友にするか問われ、少年が牛と答える。老人は『 牛を選んだそなたは、何事も緻密で計算する現実主義者じゃ…』と動物占いのように答える。少年は生まれて初めて舌打ちをして、人も動物もあてにならない、自分だけが頼りと気づき不思議なエネルギーを感じる。
Posted by ブクログ
今年の夏はどこにも行かなかった。
いや、ここ数年、旅らしいことはしていない。
その理由はここでは言わないが、今年の夏はこの本をお供にしたことで、心だけ旅立つことができた。
でも、実際関わると面倒そうな旅先や旅人が多かった笑
「ちょっとこう、買ってくるわ」と言って失踪した花嫁の話や、脱サラの二人の話しが印象に残った。
Posted by ブクログ
2500年、宇宙の旅 が面白かった。富さん。絵が可愛かった。
中学生新聞に載っていたということで、とても読みやすい。文章の長さも均一で読みやすい。
森絵都さんの他の小説も読んでみたくなった。
巻末のエッセイじゃないけど、わたしもあんまり旅は好きじゃないんじゃないかなぁ
どこかに行ってお金を使うよりも、日常でちょっといいことにお金を使いたい。沖縄とかリゾート地は別。
Posted by ブクログ
ショートショートは初めて読んだか想像よりも楽しめた。
クスッとなる話、よく理解できないまま終わった話などがたくさんあり隙間時間の読書には最適。
ならず者の話が好きだった。
私自身は長編小説の方が好みだと改めて感じた。
Posted by ブクログ
18 いとしのローラ
19 おのおのの苦情
23 世界観を変える驚愕の島
33 ドクター・ガナイの航海記
44 試食の人
46 王様と鈴木くん
の話が好きでした
めちゃめちゃ短いので一瞬で読めます。短いのに面白い文章があったりして流石だなと感じました
48話もあるので、わけのわからない話もありましたが、基本的には面白かったです
Posted by ブクログ
短編なので、読みやすい。短い中にも物語風景が浮かんでくるのはびっくりした。中には風刺的な物、余韻が続いていくもの。完結しているものと様々あり面白かった。
Posted by ブクログ
1話3ページ+挿絵からなるショートストーリー。
旅をテーマに基本下らない話が多く、時にはシュールな笑いもあったり、前にも出てきた人物に「おっ」と思ったり、気楽に読める一冊です。
『いとしのローラ』『ファンタジア』が好きですが、何と言っても『アフター・フライ』からの『ビフォア・フライ』がお気に入りです。
Posted by ブクログ
ほのぼの、短編の旅。星新一風森絵都。
一貫したテーマは「旅」。様々な不思議な旅が描かれる。登場人物はみなちょっととぼけた感じ。ほっこりしてくる。たまに、あ、この人は前に出てきたぞ、というのを見つけて、うれしくなる。どこからでも読める。
ぼんやり、なんとなく、何かを読みたいときにおすすめ。
「究極の選択」そうきたか(笑)でも結果オーライ。
「厳然たる三色の法則」<厳然たる三色自転車の村>ってキノにありそう。でもキノみたいなシニカルさはなくて。
「借り物競争」オチがひどい。すごいママである。
「ファンタジア」夢の国が大変なことに(笑)
「紫の恐怖」バスユーザー的に大変怖い。押してない降車ボタンのピンポーンは怖い。
「フルーティー・デイズ」つまり学者の主張なんて実際生きていくには意味がないよ、ということ、か。上手に生きていくフルーツ売りたちに拍手。
「注文のいらないレストラン」母の味の強さ。
Posted by ブクログ
森絵都さんによる旅をテーマにしたSFショートショート。1作品3頁ほどの超短編作品が、少し力の抜けたイラストとともにたっぷり楽しめます。ページを捲る手が止まりません。
Posted by ブクログ
森絵都の旅をテーマにしたショートショート。もとは新聞の連載だったようで分量もきっかり1ページ半ずつ。
思わず笑ってしまうものから、なんじゃこりゃと思うへんてこなものまで盛りだくさん。旅のショートショートというよりは森さんの空想(妄想?)の欠片を見ているよう。あぁ、この人はいつもこんな面白い(奇妙な)ことばかり考えてるのかしら、というのが全編を通した率直な感想かな。
「アフター・フライ」と「ビフォア・フライ」が良い。あと一人で想像しつつ爆笑したのが「ならず者18号」。こんな刑罰があれば、あるいは犯罪が減るかもしれないと思わずにはいられない。
ストーリーにもネーミングにもユーモアがあって、ちょっとしたときに読んでほっこりできる本です。
Posted by ブクログ
こういうショートショート、うむ、嫌いじゃないです。わずか一ページ半の物語。連載中一度も読者から手紙が来なかった事実に寂しさを感じつつも、ちょっと納得?したりして。ぼーっとしたい時に読みたい本です。
Posted by ブクログ
48遍のショートショート。
くだらなかったり、シュールだったり・・・くだらない話が多いかな(笑)
とてもリラックスして読める一冊。
お気に入りは「脱サラの二人」「試食の人」「アフター・フライ」「ビフォア・フライ」
Posted by ブクログ
森絵都ワールドが大好きだが、この作品は未だよく分からない。
ショートだから?
引き込まれる度合いが少し低い。しかし、これは「今」だからかもと思わせてくれる。
もう少し年を取り、精神的に成長を果たせば何か見えるのでは?と思わせてくれる一作。
これからの変化に期待。
Posted by ブクログ
ショートショートってけっこう苦手です。
好きな方も大勢いらっしゃると思うので恐縮なんですが、星新一さんのお話も少々苦手……
「あ、この設定好きかも」とか「おぉ!この文章スルスル読める!」って乗ってきた瞬間に終わってしまうのが、どうも集中しきれなくて。
そんな中、森絵都さんのショートショートを読んでみました。
中学生新聞?でしたっけ?に連載されていた「旅」をテーマにしたお話群。
で、読んでみて、依然として苦手ではあるんですが、ほかにもちょっと読んでみようかなぁって気持ちになりました。
非日常である「旅」と、非日常を書きやすいショートショートって相性がいいかもですね。
さらに言えば、手軽には行けないし、一回出れば「長く」なる旅と、「短い」お話っていう対比は、何だか印象に残ります。
うん、この本は「旅」をテーマにした時点で勝ってましたね。
Posted by ブクログ
あっという間に読めちゃいました。
めっちゃ短い短編集。それぞれのストーリーが、ページ数にして大体3ページ。
よくもまあこれだけたくさんの話を考えられるものだ!と、すっかり敬服してしまいました。
隙間時間に読むのに最適です。
「だから?」って感じで終わってしまう、オチのイマイチなものもたくさんあるんだけど、笑える話がちらほらあって良かった。
子ども新聞での連作だったらしいので、調子の良い悪いはあっても仕方ないですよね(^^;
「究極の選択」「大きなダディと小さなフランツェ」「ファンタジア」が面白かったです!笑った!
イラストもかわいいです。
あと、いしいしんじの寄稿が面白かった。