黒史郎のレビュー一覧
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ネタバレ何とも不思議な感じのする話だった。
冒頭で主人公自ら断りは入れているのだが、彼の考察、怪談話に昔の新聞記事、そして「神目」なる怪異サイトの管理人からのメール本文が入り乱れた文章になるので、それぞれの話の境界が曖昧になっているというか。
一応フォントなどで分けられてはいるので、混乱する筈はないのだが、それぞれの世界が濃厚に練られているためか、いい具合に混ざり合って、いい意味でカオス化しているというか。
どの話がこの世界における「真実」で、どの話が「虚構」なのか。
そもそも、この作中で登場する出典は現実世界に実在する作品からなのかなどなど。
読んでいるこちらの世界との境界も段々曖昧になってくるので -
Posted by ブクログ
ネタバレ友達と気軽話せるチャットアプリ。いつでも楽しい会話が出来て便利。でも、面と向かって話すのと違って相手の顔をみることができません。さて、こんな事を考えたことはありませんか?――それって相手は本当に友達ですか?
全く新しい感覚の小説(?)チャットアプリに表示される会話のみを読む形式。なので小説というか、他者が行っているLINEの会話画面を覗き見ている感覚。スマホのゲーム「Peep」や「TELLER」に近い形となっている。会話のみを見ていくタイプのため、背景の描写などはないが、会話文だけで充分。一つ一つが超短編で構成されておりで読みやすく、一つずつがそれぞれ独立しているため、何かの合間に -
Posted by ブクログ
ネタバレ自主製作のホラー映画に出演することになった恵子。不気味な廃墟で一人待っていると、胡乱なライターに声をかけられた。そんな中、監督から撮影中止の一報が入る。電話の向こうで絶叫する監督にただならぬものを感じ、二人はアパートに向かう。
映画貞子VS伽椰子のノベライズ版。といっても少し調べてみると、どうやら内容が微妙に違うようだ。まあ内容は違えど、日本を恐怖のどん底に叩き込んだ、二大ジャパニーズホラーのヒロインといっても過言じゃない二人が戦うのだからそれは怖いのだろうと、わくわくして読み始めた。前半は主人公が巻き込まれ、不幸なことに「呪いのビデオ」を視聴してしまったくだりから始まるため貞子のパター -
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Posted by ブクログ
子どもの描く絵の不気味さなどは端的なタイトルや描写でよく表現できていた。
文章は平易で読みやすく、生理的な嫌悪感を刺激するのも上手い。担当の不潔な風貌など、非常にいやらしく書けていた。
スプラッタな描写でこれでもかと畳みかけてくるより、外堀からじわじわ埋めていくようなうそ寒さを感じる。
中盤(主人公が亡妻の部屋で例のアレを発見するまで)は怖かったのだが、それ以降のどんでん返しで少し冷めた。
青い顔の女の正体が実は……という展開は意外性があって面白かったが、え、そっち行くの??とカテゴリをスライドできなかった。幽霊が出てくるホラー路線と思いきや超自然な方向へ滑っていくので、そこで梯子を外されると -
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Posted by ブクログ
ネタバレ観る前からもうギャグ路線に走るしかないタイトルだとわかる貞子VS伽椰子。
どうやって戦わせるかが大前提なので、貞子の呪いからの解除方法を探るあたりでピンとくるエンディング。
その前提のため、巻きで入るホラーのテンポの良さがいい。
貞子も伽椰子も、ビデオ登場or家侵入からの登場・行動が早い。
それぞれが出会うまでのホラーは程よいホラーだったが、出会った瞬間から笑いが出てきて困った。
激突シーンは映画館で周囲が叫び声漏らすなかつい失笑。
叫ぶシーンかここ?
最期はもちろんホラーの定番。
さやこかな。
かだこかな。
自縛を解き放たれた伽椰子というべきか。
面白かった。