河野裕のレビュー一覧

  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)
    人によっては回りくどいと感じるかも知れないけれど、表現が好きだ。言葉の誠実さの難しさを感じる。
    2021/5/14
  • つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション
    巻を重ねるごとにミステリ度が上がって行っているような気がする。紫の指に関してもだんだんと真相に近づいている感じ。ノゾミが海辺から離れたのは、もしかするとこの長い物語の結末のキーマン的存在だから?などと深読みしてみたり。解釈の仕方は色々あるだろうし、結末がどうなるかは作者にしか分かり得ないこと。なので...続きを読む
  • つれづれ、北野坂探偵舎 心理描写が足りてない
    北野坂、学生時代、友人とよく遊びに行ったことがあるために、本屋で気になり購入。推理というよりもストーリーテラーがストーリーを紡いでゆくこのスタイル。くせになる。面白かった。
  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)
    大枠は架見崎という異世界で繰り広げられる能力バトルもの、サバイバルの話しだが本作の主人公香屋は戦いの能力は一切もたない。
    代わりに架見崎について、運営に1月(1ループ)に1度質問をできる能力を獲得した。

    極端に臆病な性格の香屋が、その情報と頭脳で戦わずにサバイバルしていく姿はとても面白いです。

    ...続きを読む
  • さよならの言い方なんて知らない。2(新潮文庫nex)
    架見崎での2ループ目。
    ブルドックス、ミケ帝国、PORT、平穏の国、キネマ倶楽部、月生の6チームの戦いがメインの回。

    最後のQ&Aではまさかの、「人を生き返らせる能力」が存在していた、ことにとても驚いた。

    引き続き明らかになっていく架見崎の実態を楽しみにしています
  • さよならの言い方なんて知らない。5(新潮文庫nex)
    何が食い違ってると違和感を思いながら読み進めてようやく真相にたどり着いた。もやもやが解消されて一安心。
    ホントに仮想現実で生きられたら、どちらが現実の世界と言えるのか。どちらで生きたいと思うのか。そんな事を考えさせられる5巻でしたね。
    コロナで引きこもってる生活が続いてる今だからこそ、もういっそうの...続きを読む
  • さよならの言い方なんて知らない。5(新潮文庫nex)
    伏線が回収されたと思いきや、また謎が生まれて、次から次へと不穏な展開が続き鳥肌が止まりません。この先どうなるのか。怖いですが見届けたいです…まさかあんなことになるとは思わなくて。どうやってエンディングを迎えるのだろう…
  • さよならの言い方なんて知らない。5(新潮文庫nex)
    話の展開に驚き、歯車が急速に回転し始めたような感覚になりました。あぁ、やっぱりこの物語はどうしようもなくおもしろい。
  • サクラダリセット(角川文庫)【全7冊 合本版】

    今更レビューなんて、要らんだろ

    タイトルの通り、今更である。既に評価が定まっている、良本である。イラストが欲しい方は、角川スニーカー文庫の方の合本版を選ばれた方が良いであろう。まあ、こっちの方が少し安いが。文章はおそらく、こっちの方が進歩してるのではないか?作者の手が入っているようなので。とは言え、基本的に内容は一緒のはずである、...続きを読む
  • さよならの言い方なんて知らない。3(新潮文庫nex)
    待ちに待った続編でした。またしても近くの書店にはなく、取り寄せてもらった記憶があります。届いてから、すぐ読み、登場人物一人一人への思い入れが強くなっていったことを覚えています。
    一人一人の気持ちがあって、仲間を思う気持ちがあって、成り立っている素敵な作品です。
    本当に好きだなぁと思った作品です。
  • さよならの言い方なんて知らない。2(新潮文庫nex)
    続編を心待ちにして、発売日に買いに行きましたが、近くの書店にはなく、取り寄せた記憶があります。前作からどんな展開になっていくのかと心待ちにしていました。読み進めていく中で、登場人物と私自身が一緒に成長していくような錯覚を覚えました。本当に好きだなぁと思った作品です。
  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)
    本当に好きだなぁと思った作品です。SFというか、だれもが主人公になれる作品だと思いました。この一冊で完結すると思い、読み進めていたので、最後の展開に驚きました。これからどうなっていくの、と思いながら次回作にとても期待を馳せた作品です。
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)
    あぁ、この物語は、こうやって終わるのか、とついつい
    考えたくなるような終わり方だった。
    ある意味できれいな終わり方でもあるし、
    別の意味ではもっといろんな角度から話を見たかった。
    途中の話は難しいところもあったけど、
    最後の最後は記憶に残る終わり方だった。
  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)
     一貫して「ウォーター&ビスケットの冒険」をテーマとして物語が進んでいる。作中の設定では、2人が保安官として協力しているが、香屋と冬間は違った。意見の対立。お互いを意識している。2年前に失踪した友達が、自分もいる異世界でもう一度出会えたとしたら、もう少し心躍ってもいいと思う。しかし、香屋歩と秋穂は心...続きを読む
  • さよならの言い方なんて知らない。4(新潮文庫nex)
    香屋とウォーターの駆け引き、ユーリィと白猫の戦闘、どれも白熱する展開だった。

    そして香屋が運営に行った質問も、一つの行動で盤面を変える発想力に脱帽だった。

    次巻では運営サイドも物語に深く関わってきそうで、
    物語の方向がどう動いていくのか非常に楽しみだ。
  • サクラダリセット(角川文庫)【全7冊 合本版】

    記憶

    綺麗で正しくて,好ましい物語だった。
    単純な恋物語でも,ありきたりな超能力者の話でもない。
    長いながい時間をかけて,浅井ケイや春埼美空,相馬菫とともに血だらけになって生き抜いた気分だ。
  • 最良の嘘の最後のひと言
    最良の嘘とは何なのか。
    その嘘にあなたはなんて答える?

    読み終わった後の満足感は、言葉にできないほど。
    河野さんの小説で一番好きな作品。
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)
    この本の結末には賛否両論あると思う。だけど、私はこの結末がとても好きです。戸惑うくらい真っ直ぐな真辺、悲観主義でただひたすら優しくて何も捨てられない七草、いい魔女を愚直に全うする堀、口は悪いけどそれは人を思う優しさ故の安達…。感情の描写が難しく、決してすんなり入ってくる文章ではないけど、とても面白か...続きを読む
  • つれづれ、北野坂探偵舎 感情を売る非情な職業
    佐々波蓮司が編集者だったときの話。同棲していた校正者の萩原春が事故死し、蓮司は自殺ではないかと疑う。数日後、それまで何年も眠り続けていた雨坂続が突然目を覚まし、小説を書き始める。同僚の工藤凛は、担当の作家になんとか賞をとらせようと悪戦苦闘する。筋だけを追うと何のことなのか分かりにくいが、小説というも...続きを読む
  • つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション
    小説家の里見青から絵を探してくれと頼まれ、元編集者の佐々波蓮司は作家の雨坂続ととある洋館に向かう。大学生の小暮井ユキと彼女に取りついた幽霊の雨坂ノゾミも一緒に。
    洋館では次々に不思議なことが起こる。ただの幽霊騒動かと思われるが、これが里見青の過去の真実を探し出すこととなり、小説を書くということ、プロ...続きを読む