河野裕のレビュー一覧

  • サクラダリセット(角川文庫)【全7冊 合本版】

    購入済み

    記憶

    綺麗で正しくて,好ましい物語だった。
    単純な恋物語でも,ありきたりな超能力者の話でもない。
    長いながい時間をかけて,浅井ケイや春埼美空,相馬菫とともに血だらけになって生き抜いた気分だ。

    0
    2020年10月07日
  • 最良の嘘の最後のひと言

    Posted by ブクログ

    最良の嘘とは何なのか。
    その嘘にあなたはなんて答える?

    読み終わった後の満足感は、言葉にできないほど。
    河野さんの小説で一番好きな作品。

    0
    2020年08月30日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本の結末には賛否両論あると思う。だけど、私はこの結末がとても好きです。戸惑うくらい真っ直ぐな真辺、悲観主義でただひたすら優しくて何も捨てられない七草、いい魔女を愚直に全うする堀、口は悪いけどそれは人を思う優しさ故の安達…。感情の描写が難しく、決してすんなり入ってくる文章ではないけど、とても面白かった。読んでいて、胸が苦しくなるような時もあったけど、読み応えは抜群でした。

    0
    2020年05月23日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 感情を売る非情な職業

    Posted by ブクログ

    佐々波蓮司が編集者だったときの話。同棲していた校正者の萩原春が事故死し、蓮司は自殺ではないかと疑う。数日後、それまで何年も眠り続けていた雨坂続が突然目を覚まし、小説を書き始める。同僚の工藤凛は、担当の作家になんとか賞をとらせようと悪戦苦闘する。筋だけを追うと何のことなのか分かりにくいが、小説というものに憑りつかれた編集者と校正者の運命と小説を書く天賦の才能がテーマなのだ。結構重いテーマのような気がする。蓮司に幽霊が見えるというのは重要な意味を持ってくるのだが、都合がいいと言えばそうかもしれない。

    0
    2020年04月27日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション

    Posted by ブクログ

    小説家の里見青から絵を探してくれと頼まれ、元編集者の佐々波蓮司は作家の雨坂続ととある洋館に向かう。大学生の小暮井ユキと彼女に取りついた幽霊の雨坂ノゾミも一緒に。
    洋館では次々に不思議なことが起こる。ただの幽霊騒動かと思われるが、これが里見青の過去の真実を探し出すこととなり、小説を書くということ、プロット、構造の意味をも探し出す物語となっていく。
    なかなか上手く仕組まれた小説であり、結構謎をかんがえることに惹きつけられた。影、カラス、赤・青・黄の色などの言葉が深層心理っぽく意味ありげである。それに、どうもまだ謎は完全に解決されていないようだ。雨坂ノゾミも謎である。さて、どうなっていくのか。

    0
    2020年03月25日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    「会話っていうのは、なにを言うのかだけが重要なわけじゃない。本当に大切なのは、なにを言わないでいるのかだ」
    「でも、言葉にしないと伝えようもないよ」
    「伝えるべき言葉を推敲しないといけないってことだよ。君が言ったことを、相手がどう受け取るのかまで考えて、不必要な言葉は省かないといけない。もしすべてを見通す
    神さまが名言集を作ったなら、その大半は白紙なんじゃないかと僕は思う」
    「白紙ばかりだと、どこを読んでいいのかわからないよ」
    「ただまっ白を眺めていればいい。ああ、白って綺麗だなと思っていればいい」

    0
    2020年03月20日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    彼女の言葉を、また思い出す。
    「人に合わせてばかりだと、自分にできることがわからなくなるよ。」
     
     自由というのは呪いだ。ケーキを買うお金を持っていない子供だけが本当のケーキの価値を知っている。いつでもそれが手にはいっているようになったころには、本質は失くしてしまっている。ケーキも、季節も、自由も同じだわ。
     「彼女に対して、なにか、愛情と呼べるものがあることは間違いない。でもそれを好きって言葉でまとめちゃうと、色々とややこしいことになる」

     ふざけんな。ふざけんな。諦めることを、手放すことを、恰好悪くなることを成長だなんてごまかすんじゃない。
     
     七草はほほ笑む。その表情は粉雪に似てい

    0
    2020年02月20日
  • 夜空の呪いに色はない(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    正しさとは、罪と罰、大人と子供、選択すること、など、いろいろと考えさせられました。大人でも答えを出すのは難しい。大人になるということをああいう風に定義するのならわたしはきっとずっと大人になれない。情けないなぁ。
    なんども胸を打たれて、泣きそうになりました。
    大地くんの問題が思いのほか根が深く、壮大で、最初の頃には思いつきもしませんでした。謎がすこしずつ暴かれて、解決して。これからさらにどうなるのか気になります。先代の魔女の話は切なくて悲しかった。安達だけがまだ謎ですが、どう動くのか。
    真辺と七草の距離が近づいてるのにそれ以上へ進まないのがもどかしいですがほんとうにかわいらしくて愛しいです。現実

    0
    2020年02月16日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    あらすじ

    「いなくなれ、群青」の続きである、第2巻。
    季節は冬。ちょうどクリスマス真っ盛りの時期。
    主人公、七草の住んでいる周りから隔離されている島「階段島」の唯一の外部との通信手段の通販が停止されてしまった。
    そんな中「クリスマスの七不思議」という噂が広まっていた。
    そこで、七草とその友達の真辺は共に七不思議の真相を明らかにさせようとする。
    どんどんと明らかになっていく真相。
    最後には魔女の正体まで……?!
    七草とその友達との青春?を描いたミステリー小説。


    実は私、第1作の「いなくなれ、群青」を読まずに先にこの本を手に取ってしまいまして…^^;
    でも、読んでてとても面白かったです。

    0
    2020年01月22日
  • さよならの言い方なんて知らない。3(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ユーリイの戦い方が結構好きだ。ただ単純な強さではなく場を支配できるところにカリスマ性を感じた。0番目のイドラの意味が判明し、香屋の目的も明かされて物語的には大きく進展した。これからがすごく楽しみ。

    0
    2020年01月08日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ


    水谷さん、佐々岡、七草の心情にそれぞれ共感するところがあった。
    水谷さんに共感したのは、相手が欲しい答えをしゃべろうとし、愛想笑いもする。そして出来ない人に期待はないけど、「なんで出来ないんやろな。」って思う。

    佐々岡には、自分がやる善意などがその人の為ではなく、ただ自分の中にあるヒーロー像というか、カッコつける部分が出てるだけで、自分のためにやっているようなもん。でもそれは悪いことではないし、むしろ良いことやけど、本当に相手を思いやった行動ではない。どこかフェイクな行動。

    七草には、物事や人間関係であったりするところに深い関心がなく、全てのことから一歩引いて俯瞰してるような、人間的には

    0
    2020年01月08日
  • さよならの言い方なんて知らない。3(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    難しい設定やややこしい部分も多かったけれど、結できちんと伏線が回収されうまくお話が収束するのはさすがだなぁといつも思います。
    人が増えると名前や能力を覚えるのが大変ですが、まだなんとかついていけそうです。
    哲学やギリシャ神話など見慣れない単語が多いので難しいですが、続きが気になって仕方ない。これからさらにどうやって話が進むのだろう……全然読めない。
    キドが好きなので、これからも彼が生き続けてくれることがうれしいです…
    香屋はただ怯えてるだけじゃなくてその理由が少し見えたのでちょっとすっきり。

    0
    2019年12月29日
  • 夜空の呪いに色はない(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ◎時任と堀の攻防、魔女を手放した理由、七草と真辺の捨てたものとは

    「心を穿つ新時代の青春ミステリ」である「階段島」シリーズの第5弾。
    今回は謎めく郵便配達員・時任の物語が中心に構成され、現実世界に戻った七草も登場する。

    前回までのおさらいになるが、七草が現実世界に興味・関心を寄せる理由は一人ぼっちでいる少年・相原大地が、現実世界の本人から捨てられてしまったことに起因する。大地は何を捨てざるをえなくて階段島に送られてきたのか、ということを、トクメ先生(現実世界では大江先生)へのアポイントをとることで解決に導きたいという意図があった。
    しかし、七草がそこで現実世界に戻ってしまうことは堀や真辺に

    0
    2019年10月06日
  • 少年と少女と正しさを巡る物語 サクラダリセット7

    Posted by ブクログ

    河野裕の少年と少女と、正しさを巡る物語を読みました。

    咲良田を舞台にしたSF、サクラダリセットの最終巻でした。
    浅井ケイは咲良田の超能力をもつ人たちの能力を残すことを選択します。
    そのために、友人となった能力者たちと協力して能力を消し去ろうとする浦地の説得を試みます。

    一つ一つはささやかな友人たちの能力をコンボとして組み合わせて目的を達成してい描写が面白い。
    物語は完結していないのですが、浅井ケイや春﨑美空たちのまっすぐな行動が感動的でした。
    若いっていいな、と思ったのでした。

    0
    2019年09月23日
  • 少年と少女と、 サクラダリセット6

    Posted by ブクログ

    河野裕の少年と少女と、を読みました。

    咲良田を舞台にしたSF、サクラダリセットの6冊目でした。
    咲良田にだけ存在する超能力を全て消し去り、咲良田を普通の街にしようとする浦地の策略は成功したかに思えたのですが、記憶を保持する浅井ケイの能力だけは消されずに残ります。
    そして浅井ケイは最後の反撃に出るのでした。

    春﨑美空のキャラクターがペルソナ3に登場するアイギスと同じように感じるのが面白いと思いました。

    0
    2019年09月23日
  • さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4

    Posted by ブクログ

    河野裕のさよならがまだ喉につかえていたを読みました。

    咲良田を舞台にしたSF、サクラダリセットの4冊目でした。
    サクラダリセットの登場人物の横顔を描いた短編が5編収録されています。

    ある日の春﨑さん(××編)、という短編が2編書かれていて、面白く読みました。
    さらに春﨑美空のキャラクターが好きになりました。

    0
    2019年09月12日
  • 魔女と思い出と赤い目をした女の子 サクラダリセット2

    Posted by ブクログ

    河野裕の魔女と思い出と赤い目をした女の子を読みました。

    咲良田を舞台にしたSF、サクラダリセットの2冊目でした。
    時間を戻すことができるリセットの能力を持つ春﨑美空とリセットを越えても記憶を保持できる浅井ケイとの二人はいつも一緒に行動しています。

    浅井ケイの中学時代の後輩、岡絵里は浅井ケイに勝ちたいと言うことだけで、咲良田の超能力管理局の中枢に近い「魔女」に会いに行こうとします。
    浅井ケイは「魔女」と岡絵里を管理局から守ることが出来るのでしょうか。

    コンピューターゲームでは、物語の序盤で敵として登場するメンバーが次々に仲間になっていき、強くなったパーティーで終盤に待ち受ける悪の帝王を倒す

    0
    2019年08月31日
  • 猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1

    Posted by ブクログ

    河野裕の猫と幽霊と日曜日の革命を読みました。

    サクラダリセットの1冊目でした。
    主人公浅井ケイが住んでいる咲良田にはいろいろな超能力を持っている人がいます。
    世界を最大3日戻すことが出来るリセットの能力、一度経験したことは絶体に忘れない能力、日時を指定して相手にメッセージを送ることができる能力、猫と情報を交換することが出来る能力、5分間だけに限定されるが他の能力を無効に出来る能力。

    この物語はそのような能力を持った高校生たちの物語でした。

    河野裕らしく複雑に絡み合った物語でしたが、面白く読みました。

    読み終わって思ったのは、ゲーム機でのリセットや、カードゲームでの矛盾したカード能力間で

    0
    2019年08月25日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    階段島シリーズ最終巻。
    1巻目からとても魅了され、最終巻の発売が待ち遠しく、買ってすぐに読んだ。
    いままで、割と多くの本を読んできたけれど、ここまで「言葉の質」がいい本に出会ったことはなかったと思う。
    この本を愉しむことができる頭を持ち合わせていて、本当によかった……。
    河野さんのほかの作品も読んでみたくなりました。

    0
    2019年05月16日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    「いなくなれ、群青」シリーズの完結作。「愛」や「友情」、「憧れ」という青春時代の重要な価値観を基軸にしつつ、「理想」と「現実」の狭間で思い悩む少年少女たちの物語。
    魔法は誰にでも使えて、誰も使えなくなるもの。ただ、それがある内だけでも、守りたいものを守り続けることが、僕たちにできるささやかな抵抗なのだろう。

    0
    2019年04月30日