【感想・ネタバレ】最良の嘘の最後のひと言のレビュー

あらすじ

検索エンジンとSNSで世界的な成功を収めた企業・ハルウィンには、超能力研究の噂があった。それを受け、ハルウィンはジョーク企画として「4月1日に年収8000万で超能力者をひとり採用する」という告知を出す。そして審査を経て、自称超能力者の7名が3月31日の夜に街中で行われる最終試験に臨むことに。ある目的のために参加した大学生・市倉は、同じ参加者の日比野という少女と組み、1通しかない採用通知書を奪うため、策略を駆使して騙し合いに挑む。『いなくなれ、群青』、〈サクラダリセット〉の著者が贈る、ノンストップ・ミステリ。/解説=大森望

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Posted by ブクログ

最良の嘘とは何なのか。
その嘘にあなたはなんて答える?

読み終わった後の満足感は、言葉にできないほど。
河野さんの小説で一番好きな作品。

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2020年08月30日

Posted by ブクログ

世界的に有名なIT系大企業ハルウィンが出した、たった一名分の求人告知の内容は、「年収8000万円で65歳までの雇用を約束。ただし応募条件は超能力者であること」。
数多の応募者から審査を経て残った7名の「超能力者」たちが、社員の椅子をかけてコン・ゲーム形式の最終試験に臨みます。

超能力者同士の争いと言えば、横山光輝の「バビル2世」と言ってしまうと年齢がバレますが…
比較的最近なら飯田譲治さんの「NIGHT HEAD」や本多孝好さんの「ストレイヤーズ・クロニクル」、漫画なら「文豪ストレイドッグス」などが思い浮かびます。

ただ、本作の超能力者たちの能力はそれらの作品でメインとなっているような格闘や争いごと向けのド派手なものではありません。そう、時に地味ですらありますが、まさに騙し合いにうってつけの能力揃いなんです。

最終試験の時間は6時間。その間に7人たちは誰かと手を組み、また離れ、別の誰かと手を組むなど登場人物同士、何度も騙し騙されつつ、社員の切符を巡って手に汗握る頭脳戦を繰り広げます。
(社員という立場でなく金目当ての候補者たちもいるので、社員になった時の年収の分け前を約束すれば彼らを味方につけることも可能というわけ)

彼らの能力はどんなものなのか、それを使ってどんな風にゲームを進めるのかは述べませんが、タイトルの意味と合わせて、ぜひ本書を手にして読んで確かめてほしいと思います。
予想もつかない展開に目まぐるしく、でも心地よく引きずり回されて、たどり着くラストでは「あー、面白かった」と言いつつ、また最初から読み直したくなる。そんな体験ができること保証します!
※これは嘘ではありません(笑)

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2017年04月08日

Posted by ブクログ

エイプリルフールに行う年収8000万で超能力者をひとり雇うという企業が行う最終試験、そしてその争奪戦。うそをついてるのは誰なのか見破るのはあなたです。 これは読んでいて映像化にぴったりです。一度読んでもわからない、何度でも読み返したくなってしまいそうです。

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2024年12月05日

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ネタバレ

超能力系ミステリ。登場人物が嘘をつきまくるのでもはや発言に意味はあるのかというくらいに皆信用ならんのだが、嘘と超能力が効果的に物語の面白さを生み出していた。 そして主人公はやっぱり主人公。

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2024年11月30日

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想像していたものとは違っていたけど、徹頭徹尾嘘まみれで最後のネタばらしが爽快だった。
情報量的に(自分自身で)推理できる話ではないので、ミステリではないことを念頭に楽しむことがおすすめ。

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2023年09月11日

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ネタバレ

加藤が、市倉の幼馴染でハッキングの超能力を持った仲秋を殺すために仕組んだ、8000万円の金をかけた超能力者を雇うゲーム。けど市倉は全部見抜いて死んだふりして加藤を騙した。

ナンバー1 加藤→美琴を事故死させるため
    2 穂積→金のため。美琴からの依頼のため
    3 シド→犬のふりをしてた。不当な研究告発のため
    4 日比野→友達が欲しかった
    5 高橋→聖沢をハルウィンの社員になるため
    6 聖沢→ハルウィンの社員になるため
    7 市倉→仲秋が死亡する未来を防ぐため

面白かった!けど今見返したら全然なんのこっちゃわからんな。わかりやすいあらすじ書いてくれ私!

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2020年05月18日

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『鋼鉄都市』のSFミステリを思い出させるような
超能力者同士のMF(マジックフィクション?)ミステリ
『ジ・エンターテイナー』のリズムでさくっと読める一冊
『サクラダリセット』もそうだったけれど
よくぞこの設定で破綻なくミステリ仕立てに出来るものだと感心する
ただライトノベルだった『サクラダ』と比べると
登場人物の造形着地点がもうひとつ定まらない感じ
感心はするが娯楽小説として不可欠の感動に至る押しがどの作品でも弱いと思う
悪い意味であざとくなく自然に押し付けがましくない
より印象深く記憶に残る揺り動かしとなる舞台上の場が欲しいところ
『ジ・エンターテイナー』が示すようにそういう効果を狙ったお話ではないのだろうけれど

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2018年10月17日

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超能力者のだましあい。
舞台設定も含め、一捻りした展開と、隠されたキバの強さに終始驚かされた

だましあいのような頭脳戦が好きだが、特にSF的な要素があるのは面白い

作中、最良の嘘とは?という問いかけがある。
嘘にもいい嘘と悪い嘘があるなんていうが、「いい嘘」のルールが分かると、少し生きやすくなると思う。

よく考えてあると思うので、参考にしたい

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2017年10月24日

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企業が超能力者を求めてる。ただし雇い入れるのは1名。自称超能力者によるバトルロイヤルが始まる。
もっとブラフによるウソつきゲームかと思ったら思ったよりホンモノの超能力者という設定。それでも騙されるのが気持ち良いストーリー。

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2017年07月05日

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河野裕さんらしいミステリでした。まんまと最後まで騙されました。人によって持っている情報量が違うから読者はさらに騙される。嘘がたくさん、言葉で翻弄されます。超能力系だから派手なバトルなどを想像しますがそういう展開にしないところが好きです。ヒントがたくさん散りばめられているけどそれに気づくのは難しい。サクラダリセットを彷彿とさせる超能力者たちがたくさんで、ファンにはある意味楽しかったです。

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2017年06月17日

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かなり複雑なストーリーだった。登場人物がほとんど本当のことを言ってない。まさにコンゲーム。誰が誰を騙しているのか、整理した上でもう一回読みたい。

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2017年05月31日

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超能力者たちの鬼ごっこ。   
嘘つきたちの騙し合い。   
7人の群像劇。   
あれも嘘でこれも嘘でそれも嘘。   
そして超能力バトル!   
やっぱり超能力があると幅が広がるなぁ。
裏の裏の裏の裏は裏。    

最良の嘘の最後の一言は、『ありがとう』。

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2017年04月25日

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【収録作品】幕が上がれば演じ続けろ/嘘つきたちは夜の街を走る/最良の嘘について/物語は舞台裏で決まる/ふたりの関係/最後の言葉に至るまで 
 「超能力者」という設定はファンタジーなのだが、その真偽も含めてのコン・ゲームで、面白い。

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2017年04月02日

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超能力者たちによる騙し合い。最初、ブギーポップのパンドラを思い出したけど
、やってることは騙し合いが中心なのでテイストは大分違う。
登場人物はもちろん、読者の方も積極的に騙しにくるのでやや混乱する。というか、これはミステリーとしてフェアなのか?と疑ってしまうくらい。ちゃんと読み返さないとその辺の評価はちゃんとできないけど、小説として考えると登場人物が魅力的なのでよし。

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2017年03月28日

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作品タイトルがいまいち内容とリンクしない。超能力者たちが内定を奪い合うというおもしろい設定であるのに、ついていけない展開があったりする。みんな嘘をついて疑い深いけど、その時の重要なシーンは都合良く信じるのか、と感じる場面もあった。まぁ、読みやすいしそれなりに楽しめる一冊ではある。

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2025年11月27日

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超能力者たちのコンゲームもの。
騙し騙されるところに面白みがあり、能力の使い方は面白かった。視点が変わって飽きない。
ただ物語を一貫して楽しめたかというとそうではない…。納得感がないからだろうか。

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2025年09月21日

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ある大企業の採用試験。それを得るには騙し合いに勝つ。
変わった作風に目を惹かれるし、これを徹頭徹尾実行できるのは凄いと思うが、今ひとつ入り込めず。
パッと目を惹かれる展開がなく、掴みどころがないままに物語が終わってしまった印象が強い。

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

○ 感想 
7人の超能力者が,年収8000万円の地位をめぐって採用通知書を奪い合うという設定は,非常に魅力的。『スティング』のようなコンゲームを意識した作品だと思われる。ただ、超能力が便利すぎるため,登場人物同士の頭脳戦という印象はあまり受けなかった。
 特に,ナンバー2・穂積の「トレード」,ナンバー4・日比野の「フェイク」,ナンバー5・高橋の「ビジョン」は,採用通知書の争奪戦との相性が良すぎる。そのため,能力の応酬になってしまい,頭脳ゲームとしての面白さはやや薄い。
 この作品の最大の仕掛けは叙述トリックである。日比野が何かを企んでいるように見せかけて,実際にはナンバー3・仲秋の思考が描かれている。しかし,日比野と仲秋の書き分けが十分ではなく,どこまでが叙述トリックで,どこまでが本当の日比野の内心なのかが非常に分かりにくい。実際には,日比野の内心は一切描かれていないのだが,読み終えても腑に落ちにくかった。
 また,仲秋の能力であるハッキングも便利すぎる。ソラというアプリを作り,採用試験そのものを裏から操作していたという真相には驚かされるものの,スケールが大きくなりすぎて,「やられた」というより「何でもあり」という印象の方が強く残ってしまった。
 登場人物も,全く魅力がないわけではないが,十分に書き分けられているとは言い難い。高橋と聖沢の入れ替わりや,日比野を利用した叙述トリックも,キャラクターの印象が弱いため,十分に生きていない。ナンバー7・市倉も最後は全員を出し抜く重要人物になるが,そこまでの切れ者には見えず,やや説得力に欠けた。
 とはいえ,見るべきところがない作品ではない。仲秋がソラを利用して採用試験を裏から操作していた真相や,加藤の本当の目的など,驚ける要素もある。設定自体は非常に面白く,エンターテインメントとして十分楽しめた。ただ,その魅力を最後まで活かし切れず,サプライズ感がやや弱かったのが惜しい。設定は抜群だが,完成度はもう一歩という印象の作品だった。

〇 概要
 世界的企業ハルウィンが,年収8000万円で超能力者を1人採用する。最終試験は,3月31日の夜から4月1日にかけて街中で行われるコンゲーム。7人の超能力者が,1通しかない採用通知書を奪い合う。
〇 メモ
〇 1話 幕が上がれば演じ続けろ
 主人公・市倉真司(ナンバー7)は,日比野瑠衣(ナンバー4)と出会い,共闘することになる。その直後,ビルからナンバー1・加藤が転落。日比野は採用通知書を奪う。  穂積(ナンバー2)と聖沢(ナンバー6)は,加藤から採用通知書を買い取る約束をしており,日比野を追跡。聖沢は「アポート」で通知書を奪うが,日比野の「フェイク」による偽物だった。
 さらに,高橋(ナンバー5)の「ビジョン」も加わり,超能力を駆使した通知書争奪戦が始まる。
〇 2話 嘘つきたちは夜の街を走る
 穂積と聖沢は警察に追われ,別行動となる。一方,市倉と日比野は何者かに襲われ,一時離ればなれになる。市倉はナンバー3「シド」と出会うが,正体は柴犬だった。 日比野は聖沢の協力者・桜井に接触され,採用通知書を売るよう持ち掛けられる。
〇 3話 最良の嘘について
 市倉と穂積は,日比野奪還のため聖沢との交渉に向かう。「最良の嘘とは何か」という市倉と穂積の会話が,本作全体のテーマとなる。交渉では,採用通知書を巡る駆け引きが続くが,高橋の「ビジョン」による偽物や,日比野の「フェイク」が入り乱れ,本物の通知書がどこにあるのか分からなくなっていく。  ここで,日比野の思考のように描かれている文章が,実は仲秋の思考だったという叙述トリックが仕込まれている。
〇 4話 物語は舞台裏で決まる
 穂積側と聖沢側は,互いを騙しながら最終交渉へ向かう。加藤は穂積に,高橋が裏切ると警告する。各陣営がそれぞれ別の目的を持って動いていることが明らかになり,コンゲーム色が強まる。
〇 5話 ふたりの関係
 倉庫近くの駐車場で最終交渉。穂積は「トレード」で本物の採用通知書を奪い,勝利したかに見える。しかし,高橋と聖沢は最初から入れ替わって行動していたことが判明。最初に倒れていたのは本物の聖沢であり,穂積と行動していた「聖沢」は高橋だった。加藤は,高橋の能力を封じなければ逆転できないと穂積へ助言する。
〇 最後の言葉に至るまで
 市倉は聖沢のヘリへ向かい,ヘリから転落して死亡したように見える。ここから真相が明かされる。ナンバー3「シド」の正体は仲秋美琴。能力はハッキングで,「ソラ」というアプリを作り,採用試験そのものを裏から操作していた。本来の勝利条件は「日付が変わる瞬間に採用通知書を持っていること」だった。さらに,加藤の能力「フォーサイト」は本物の未来予知であり,今回の採用試験は仲秋を誘い出し,口封じをするために計画されたものだった。しかし,死亡した仲秋は日比野の「フェイク」だった。市倉は仲秋を助けるため,日比野と協力して加藤を騙していた。最後は市倉の計画によって,高橋・穂積も加藤の前へ集まり,加藤の企みは阻止される。
〇 エピローグ
 複雑だったコンゲーム全体のネタばらし。市倉,仲秋,日比野が再会する未来を予感させる形で物語は幕を閉じる。
〇 登場人物・能力メモ
〇 加藤仁(ナンバー1)
 能力は「フォーサイト」。未来予知能力の一種で,自分の行動の結果を事前に知ることができる。
 ハルウィン子会社「ブルーウォーカー特殊人材研究所」の元所長で,今回の採用試験の仕掛人。本当の目的は,仲秋美琴を誘い出し,事故に見せかけて殺害することだった。結果は失敗。
〇 穂積正幸(ナンバー2)
 能力は「トレード」。二つの物質の位置を入れ替えることができる。
 職業は探偵。金のために採用試験へ参加。聖沢から5億7000万円,仲秋から15万円の報酬を受け取る。
 最後まで採用通知書を巡る頭脳戦を展開する中心人物。
〇 シド/仲秋美琴(ナンバー3)
 序盤は「シド」という柴犬として登場する。
 能力は「ハッキング」。電子回路を持つ機器を自在に操ることができる。
 音声アプリ「ソラ」を開発し,採用試験の進行やルールを書き換えていた黒幕。
 ハルウィンへ入り,超能力者への不当な研究を告発することが目的だった。
〇 日比野瑠衣(ナンバー4)
 能力は「フェイク」。物質のコピーを作り出すことができる。
 採用通知書の偽造や,仲秋のフェイクを作るなど,本作のトリックの中心人物。
 参加理由は「友達を作ること」。
〇 高橋登喜彦(ナンバー5)
 能力は「ビジョン」。視覚情報を相手へ送り込み,幻覚を見せることができる。
 聖沢と最初から入れ替わって行動していたことが終盤で判明。
 聖沢をハルウィンへ入社させるため参加。
〇 聖沢巧(ナンバー6)
 能力は「アポート」。遠くにある物を取り寄せる能力。
 ……と思われていたが,本当は超能力者ではなかった。
 高橋と協力し,ハルウィン入社を目指していた。結果は成功。
〇 市倉真司(ナンバー7)
 本作の主人公。
 能力は「メッセージ」。未来の危険を断片的に知ることができる。
 小学校時代の友人・仲秋美琴が死ぬ未来を見たことから,彼女を助けるため採用試験へ参加。
 最後は全員を出し抜き,加藤の計画を阻止する。
〇 ソラ
 音声入力対応の秘書アプリ。
 採用試験中は起動しておくことが義務づけられていたが,実際には仲秋が開発したプログラムであり,試験を裏から操作するための道具だった。
〇 桜井
 聖沢側の協力者。
 日比野に採用通知書を売るよう交渉を持ち掛ける。
〇 叙述トリック
 日比野の内心のように読める文章は,実際には仲秋美琴の思考だった。
 日比野の内心は最後まで一切描かれていない。
〇 誠実な嘘
 市倉が考える「誠実な嘘」の条件は三つ。
 ① 自分のための嘘ではないこと。
 ② 相手が信じるまで嘘をつき続けること。
 ③ ネタばらしの後,相手と一緒に笑える嘘であること。
 この「誠実な嘘」が,本作のタイトル『最良の嘘と最後のひと言』につながるテーマとなっている。

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2020年10月28日

Posted by ブクログ

初読み作家さんが続きます。

ちょっとスピード感がありすぎな感じはあるけど、The Entertainer をBGMに展開するストーリー。The Sting が一番好きな映画である自分、この雰囲気を嫌いになれるはずはない・・・ただし評価は厳しめにならざるを得ない(^^;

全体を通して、登場人物の区別がつきづらかったのが惜しいところ。かなり捻られてるので、もうちょっと特徴を出して区別しやすく描かれてたら。
そういう意味では、映像向きかも?

PS
グループSNEの方なんですね。気になります。

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2020年08月11日

Posted by ブクログ

超能力者たちがその能力を使って競争する話。
互いの能力をほぼ知りつつ何とか優位に立とうとする駆け引きは面白いが、複雑な仕掛けを入れ過ぎたお陰で後半は上手く要素をまとめきれていない印象を受けました。惜しい。

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2019年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

平熱系超能力コン・ゲーム小説。Googleをモデルにしたと思わしきハルウィンという企業が超能力者探しをするという、一見すると壮大なシチュエーションだが、その大風呂敷に反して、話自体は緻密なトリックと嘘の応酬である。限定条件のバトロワ的な、血で血を洗う荒っぽさや緊張感はないものの、応用力のある超能力や偏執的なまでのルールの恣意的解釈などはこの作者ならではの持ち味だろう。他の作家ならもっと大仰な嘘をつくのだが、この作者は他の作者なら捨てる部分を拾って有効活用するような、謂わば捨てられた食材で美味しく調理するスキルに長けた作家だと思う。

ただ、いくつか難点もあり、まず登場人物の描写がやや薄っぺらいことだろう。キャラクターはテンプレートではないものの、能力のほうの印象が先行するばかりで人間的魅力のあるキャラクターがおらず、感情移入できなかったのは残念であった。恐らくその理由としては登場人物の数がやや多すぎたのと、身振りが極端に少ないことで、台詞以外に判別がつく要素がなく、写実性に乏しい。それがどこか浮世離れした雰囲気の理由でもあるので、一概に欠点とは言えないのだが……。それに就活で遭遇する競争相手というのは非常に印象の薄いものなので、そういう意味ではリアルかもしれない。登場人物とその能力一覧は途中で出たものの、もくじに欲しかったように思う。

あと、超能力のトリックや逆転劇などは面白いものの、流石にルールそのものを捻じ曲げるのにはノレなかった。参加者の一人が運営側、運営側の意図的な仕込み、までは許せるし、ルールの抜け穴を探すのは燃えるが、ルールや条件そのものが嘘だというのはとてもつまらない。特にナビゲーション役や勝利条件などがあらかじめ仕組まれていたことというのは後出しジャンケンめいていてミステリとしては微妙である。それなら最初から矛盾するルールを仕込むなり、途中でルールを疑うなどの、ルールに対する疑念という描写も欲しかった。スマートフォンによる紐付けは面白かったが、スマートフォンを入れ替えるだけで入れ替わりが成立したりというのはガバガバな気がしていまいちノレない。最大の欠点はルール周りの不備や曖昧さで、それすらも織り込み済みで書いているため一応破綻はなく成立してはいるのだが、それがいまいちのめり込めない欠点と表裏一体になっている。ガチガチに決められたルールがあるからこそ、かいくぐる楽しみがあり、新たなルールや条件の設定は、状況が変わる一手となるため、そういう部分に面白さを感じる人はいまいち肌に合わない小説だった。

しかしそういった普通のバトロワ的シチュの小説を河野裕流に解釈したら、といぅような面白さはあったように思う。また、超能力に寄り添う人間の悩みや思春期の心情を描かせたら、この作者は天下一品だろう。能力の派手さはないものの、その能力との距離感の取り方の筆致はこの作者ならではである。

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2019年05月29日

Posted by ブクログ

ある大企業が「年収8000万で超能力者を一人採用する」との告知を出し、自称超能力者の七名が一通だけの採用通知書の奪い合いを始める。果たして誰が勝者になるのか?・・・という話。
嘘、裏切り、騙し合い、が連続するコン・ゲーム小説。そこに超能力も加わるので集中して読まないと訳が分からなくなる。良くも悪くもイマドキの小説であり、近年頭が堅くなってきた私には少なからずつらかった。
着地点がキチンとミステリになっていたのと、エピローグで親切な解説があったのを評価。もっと若い頃読んだら傑作に思えたかな?

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2017年09月25日

Posted by ブクログ

超能力者の勝ち抜け勝負みたいな設定。中身は嘘ばかり。言葉の嘘だったり、超能力を使った騙しだったり、情報機器を駆使した騙しだったり。エンタメというよりは何だか暗い。階段島シリーズを思わせる主人公の頭のよさと暗さがある。

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2017年04月20日

Posted by ブクログ

 読んでいて「ブレイクスルー・トライアル」を思い出した。

 優勝者には高額な報酬。
 嘘と嘘との騙し合い。
 そこに1つ足される特徴は、参加者が超能力者だということ。

 超能力者を採用します。
 その採用試験の最終試験に勝ち上がったのは7人だった。

 大学生の市倉は、自分が超能力者だと思っていない。
 能力が高い順に割り振られた番号は、最後の7番目だ。
 採用の条件は、1番が持っている合格通知書を制限時間内に奪い、制限時間1時間前に明かされる場所に持っていくこと。

 最終試験は地方の新幹線駅を中心とした半径5kmの範囲内で行われる。
 昨晩泊まったホテルのロビーで開始時間を待っていると、高校生くらいの女子から声をかけられた。
 彼女も参加者で、市倉と共闘しようと持ち掛けてきた。

 そして開始時間と同時に、ロビーには上から男が落ちてきた。
 ナンバー1のその男が手にしていた合格通知書を手にして走り出す。


 さて、能力者バトルといいながら、語り手の視点はコロコロ変わり、しかも全員が嘘をつく。
 すっげ、わかりにくい。
 さらに、一つのものを二つにコピーしたり、物体を移動させたりする超能力のせいで誰が何持ってんだかよくわからなくなる。

 延々とリピートする"ジ・エンターテイナー"。騙されないでね、と注意されたところで最初から騙されているから話を追いづらい。

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2017年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やや情報過多で付いていくのがシンドかった(笑)

七人の超能力者の内、一人だけがハルウィンの社員となって法外な給料を得ることが出来る。

正直、お約束な展開。
出来れば勝者のあの人にもっとスポットが当たっても良かったんじゃないだろうか、と思うくらいにアッサリでしたね。。。
実はハルウィンの社長は主人公でした……!とか、実はシドはあんなことやこんなことが出来る……!みたいな展開があったら、もうちょっと度肝抜かれていたかもしれません。
いや、実はもっともっと裏読みすれば別のストーリーが浮かび上がるのかも?

安心安全な嘘を楽しめる一冊です。
私は「階段島」シリーズが好きなので、作者にハマった人には是非。

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2017年03月04日

Posted by ブクログ

「年収8000万、採用者1名、応募資格は超能力者」という設定が既に秀逸。

いわゆるコンゲーム(信用詐欺)ものだが、そこに超能力という要素が加わると、これは複雑怪奇。騙し騙される登場人物たちと、騙され続ける読者という構図の出来上がりだ。

かなり入り組んだそれぞれの思惑と行動に、ワシは序盤から推理推測を諦めて物語を追う形にしたが、個人的にはその読み方で正解だった。よくこれだけの展開を管理できるなぁ、とゲーム「428」をやった時のような感心。

著者にしては修飾が控えめで、ハードボイルド感があったのも印象的。

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2017年02月27日

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