河野裕のレビュー一覧

  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

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    謎めいていたそれぞれの登場人物の背景や階段島の成り立ちが明らかになり、物語は本質的なパートに突入した印象。
    表面的ではなく心の奥底を抉るような会話と心理描写は、ひりひりするような斬れ味に溢れています。

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    2018年04月23日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

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    まさか、こんなシリーズ構成に3巻まるまる使うなんて( ;´Д`) 3巻は内容以上に作者の3巻の使い方に衝撃! ファンになってしまった!

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    2017年10月20日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

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    階段島シリーズ4巻目にして、初めてこの物語の核心がわかり衝撃を受けた。 『幸せを掴む為に無理な夢を捨てることと、幸せになる為に苦しくても夢を追いかけることの、どちらが幸せか』 これが物語のテーマであり、幸せになる為に夢を捨てたこっち側の人間と、幸せになる為に夢を追い続けるあっち側の人間の葛藤が描かれている、意外と奥が深い物語であった。 物語はまさかの人物の登場で、益々混迷を極め、先が気になる状況である。 登場人物みんなが物語が進む過程によって、それぞれどういった結論に至るのか今後も目が離せない。

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    2017年10月20日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    今までの階段島シリーズとは異なり、現実世界でのお話になります。なぜ七草や真辺が階段島に捨てられたのか・・・?

    そして最後に明らかになった、2人の想い。甘えや憧れを捨て、一緒に寄り添えるように願った想い=「汚れた赤を恋と呼ぶんだ」のセンスには感服しました!

    暗躍する人間も登場し、現実サイドと階段島サイドの差も感じられたので、ますます次巻が気になるところ。

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    2017年10月18日
  • 猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1

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    能力者の集まる街「サクラダ」
    ともすれば危険な能力者たちは「管理局」によってしっかりと管理され平和な日々が続くサクラダの中で起こるちょっとした事件のお話。(が今後続いていくと思われる)

    主人公は過去のすべてを記憶できる能力の持ち主の男子高生と、時間を巻き戻せる(リセットできる)女子高生。
    しかし女子高生は時間を巻き戻したことすら記憶を失うので、この男子高生とコンビを組むことで初めて能力が意味を持つといった仕組み。

    非常によくできたSF作品でありジュブナイルだった。
    そして決して大事件にはならずあくまで登場人物のなかだけで収束する事件を描くのは、「ハルヒ」から続く角川文庫らしい作風といえる。

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    2017年10月06日
  • サクラダリセット(角川文庫)【全7冊 合本版】

    購入済み

    改めて購入

    リアルタイムで、新装版ではなくオリジナルの紙書籍を全巻購入済なのだが、手軽な電子版も購入。

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    2017年09月10日
  • 機械仕掛けの選択 サクラダリセット3

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    ネタバレ

    ★★★以下のレビューは書き直すかもしれません。思うところが、沢山ありすぎて、上手く言葉に纏められません。哲学的というか、主人公達の心理が心を打ちます。名作であるのは間違いないと思います。★★★


    浅井ケイが中学2年生(シリーズ1,2の2年前)の世界を中心とした作品。
    浅井ケイや春埼美空の心理はこれ迄のシリーズではあまりよく分からなかったが、彼らの心理の奥深い部分を描写している。

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    2017年07月30日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    これは僕の失恋であり、同時に、初恋の物語だ。
    七草は引き算の魔女を知っていますか――。夏休みの終わり、真辺由宇と運命的な再会を果たした僕は、彼女からのメールをきっかけに、魔女の噂を追い始める。高校生と、魔女? ありえない組み合わせは、しかし確かな実感を伴って、僕と真辺の関係を侵食していく。一方、その渦中に現れた謎の少女・安達。現実世界における事件の真相が、いま明かされる。心を穿つ青春ミステリ、第3弾。

    【感想】

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    2017年07月25日
  • 魔女と思い出と赤い目をした女の子 サクラダリセット2

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    ネタバレ

    サクラダリセット、シリーズ第2弾。

    本作もとても面白かったです。
    「リセット」能力が使われるため、事象の流れが分からなくならないように、普通の小説よりもじっくり読まないといけないところが、サクラダリセットを楽しむ醍醐味かなぁと思います。

    能力者の能力の組み合わせ、その能力の制限を上手く利用して、不可能と思われることを可能にしていく、浅井ケイの知略に脱帽です。ケイの記憶保持、春埼のリセット、村瀬の物を消去する能力、そして佐々野の写真の中に入る能力を的確に組み合わせ魔女の救出作戦は凄かった。

    浅井ケイは2年前と現在(高校一年生)では、考え方や行動が随分変わったのかな?

    シリーズ第3弾も楽し

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    2017年06月03日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

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    ○惑う七草、直進する真辺の横顔の切なさ
    「心を穿つ青春ミステリ」と評されたこの階段島(かいだんとう)シリーズも三作目。はじめて、恋という言葉が出てきましたが、それが全編通してのキーワードになるわけではありません。

    真辺との再会で「引き算の魔女」の噂を知る七草。
    しかし第二弾までとはなんだか少し様子が異なることに気づく。階段島で起こる出来事ではなく、現実世界で起こる出来事として語られる。これは第三弾までの間ではじめてである。
    よく読むと、真辺と七草の関係性もこれまでと微妙に異なる。階段島に送り込まれた人格の反対側にある現実世界。七草は真辺がその状態になっていることに愕然とする。第1弾「いなくな

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    2017年05月20日
  • 少年と少女と、 サクラダリセット6

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    ネタバレ

    無駄な登場人物は一切いなかったこと。1巻からずっと最終章へ向けて物語が着実に進んでいたこと。この巻を読んで分かり、ただただ脱帽しました。次巻が待ち遠しいです。

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    2017年05月14日
  • 猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1

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    ネタバレ

    登場人物の“能力”や、時間の巻き戻しがあるため、読み始めはかなり混乱した。けれども、読み進めるうちに面白くなってきた。
    リセットに影響を受けない人物が存在することで、リセット後(やり直し)の世界が微妙に変化していくのが、面白い。

    浅井ケイ、春埼美空などの会話が哲学的?で不思議な空気感。

    浅井ケイの一度見聞きした事を忘れない能力は、便利な反面、可哀想。人間は辛いことがあっても、徐々に忘れることで生きていける事もあるのに、忘れることができないという能力は残酷だ。

    本作だけで物語は一応の完結をみるが、引き続き、2巻以降も読んでみたい。

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    2017年04月25日
  • 最良の嘘の最後のひと言

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    世界的に有名なIT系大企業ハルウィンが出した、たった一名分の求人告知の内容は、「年収8000万円で65歳までの雇用を約束。ただし応募条件は超能力者であること」。
    数多の応募者から審査を経て残った7名の「超能力者」たちが、社員の椅子をかけてコン・ゲーム形式の最終試験に臨みます。

    超能力者同士の争いと言えば、横山光輝の「バビル2世」と言ってしまうと年齢がバレますが…
    比較的最近なら飯田譲治さんの「NIGHT HEAD」や本多孝好さんの「ストレイヤーズ・クロニクル」、漫画なら「文豪ストレイドッグス」などが思い浮かびます。

    ただ、本作の超能力者たちの能力はそれらの作品でメインとなっているような格闘

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    2017年04月08日
  • 少年と少女と正しさを巡る物語 サクラダリセット7

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    最高に優しい物語だった。   
    やっぱ相麻菫が大好きだ。   
    そして春埼美空が好きだ。   
    主人公頑張った。めちゃくちゃ頑張った。  
    咲良田オールスターズが頑張った。    
    キャラクターに恵まれた良い小説だった。   
    相麻菫と春埼美空のダブルヒロイン最高だ。   

    面白かった。

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    2017年04月07日
  • 少年と少女と、 サクラダリセット6

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    クライマックスへ向けて面白くなってまいりました。   
    浅井と春埼。   浅井と相麻。    相麻と浦地。   
    咲良田の仕組み。   

    それぞれの想い。   思惑。   駆け引き。    

    よくできた物語だ。 とても面白い。

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    2017年04月06日
  • 少年と少女と正しさを巡る物語 サクラダリセット7

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     シリーズ最終巻。能力者をめぐる咲良田市の話もこれにておしまい。

     
     咲良田市から能力が消え去った。過去四十年の能力に関する記憶は全ての人からリセットされ、偽者の記憶に書き換えられた。
     浅井ケイ一人を除いて。

     能力がなくなった街から、一人電車で咲良田を後にする。 向かった先では、かつて自分が捨てた家族がいた。
     家族だったという記憶もない母親だった人にケイは謝り、
    咲良田に戻る。

     戻った先には一日前とは違う世界があった。
     相麻菫は二年前に死ぬことなく普通の高校生だし、
     皆実未来の性格は少し捻じれているようだ。
     しかし、そこに春埼美空の姿はなかった。

     何が正しくて、何が正

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    2017年04月02日
  • 少年と少女と正しさを巡る物語 サクラダリセット7

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    スニーカー文庫時代を読んだのが1年くらい前なのでどこがどう変わったかわからなかったのですが、やはり全体的に雰囲気が変わったように思います。セリフはどこを変えたのか、あとで調べたいです。ケイが母親に会いに行くシーン、春埼の前で泣くシーンが、毎回涙を誘います。春埼と菫のライバル関係が女らしくて心地よくさえ思います。7巻で終わっても、まだまだサクラダの問題は解決していませんが、きっと良い方向へ進むのだと思うと、しあわせであたたかな気持ちになります。だれもがみんなしあわせになってほしい、そういう意味では悪人のいないやさしいお話でした。

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    2017年04月02日
  • 片手の楽園 サクラダリセット5

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    物語が動き出す。最後の物語への伏線がたくさんあるので、読んでいて楽しいです。野々尾さんと老人の話が好きです。夢の世界というファンシーな世界でも、現実的な方法で解決をしようとするのはケイらしいなと思いました。春埼と相馬、ケイの三角関係もこれからさらにとうなるのか楽しみ。

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    2017年03月19日
  • 少年と少女と、 サクラダリセット6

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     終盤に向けて物語が一層加速する。

     始まりの三人、未来視の魔女と能力範囲制限の夫婦が作った咲良田市の能力者たちをあるべき姿に戻す。その信念で管理局の一部署、対策室室長の浦地が暗躍し、相麻菫が力を貸す。
     文化祭での出し物の劇、演じるケイと美空の距離が縮まる一方で、美空を危険から遠ざけたいとの思いから彼女を一人にしたのが失策だった。

     街の数か所で突然起きた能力の暴発事故、そして咲良田市を包み込む雨雲を一瞬で晴らして青空になったとき、能力者たちの街の終焉サクラダリセットが始まる。

     能力を残せば、犠牲になる人がいて、救われる人がいる。
     能力をなくせば、犠牲になる人がいて、救われる人がい

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    2017年03月15日
  • ベイビー、グッドモーニング

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    ユニクロとコンビニが好きで、人を殺さない死神の少女なんて普通、いるとは思わないから、従来のイメージの死神と違って驚いた。
    彼女と出会ったこれから死ぬ予定の四人は、それぞれ死に対する受け止め方も違うが、最期に大切なものを見つけることができてよかった思う。
    「再び、プロローグ」を読むと、なんか心がほっとする。
    全てが繋がっていたことが嬉しかった。
    とても爽やかな読後感だった。
    ジョニー・トーカーの本を読んでみたいかも。

    そういえば、少し死神くんに似ているかもしれない。
    ドラマ版を少しかじったぐらいしか知らないのでなんともいえないが…。

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    2017年02月17日