河野裕のレビュー一覧
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ネタバレ登場人物の“能力”や、時間の巻き戻しがあるため、読み始めはかなり混乱した。けれども、読み進めるうちに面白くなってきた。
リセットに影響を受けない人物が存在することで、リセット後(やり直し)の世界が微妙に変化していくのが、面白い。
浅井ケイ、春埼美空などの会話が哲学的?で不思議な空気感。
浅井ケイの一度見聞きした事を忘れない能力は、便利な反面、可哀想。人間は辛いことがあっても、徐々に忘れることで生きていける事もあるのに、忘れることができないという能力は残酷だ。
本作だけで物語は一応の完結をみるが、引き続き、2巻以降も読んでみたい。 -
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世界的に有名なIT系大企業ハルウィンが出した、たった一名分の求人告知の内容は、「年収8000万円で65歳までの雇用を約束。ただし応募条件は超能力者であること」。
数多の応募者から審査を経て残った7名の「超能力者」たちが、社員の椅子をかけてコン・ゲーム形式の最終試験に臨みます。
超能力者同士の争いと言えば、横山光輝の「バビル2世」と言ってしまうと年齢がバレますが…
比較的最近なら飯田譲治さんの「NIGHT HEAD」や本多孝好さんの「ストレイヤーズ・クロニクル」、漫画なら「文豪ストレイドッグス」などが思い浮かびます。
ただ、本作の超能力者たちの能力はそれらの作品でメインとなっているような格闘 -
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シリーズ最終巻。能力者をめぐる咲良田市の話もこれにておしまい。
咲良田市から能力が消え去った。過去四十年の能力に関する記憶は全ての人からリセットされ、偽者の記憶に書き換えられた。
浅井ケイ一人を除いて。
能力がなくなった街から、一人電車で咲良田を後にする。 向かった先では、かつて自分が捨てた家族がいた。
家族だったという記憶もない母親だった人にケイは謝り、
咲良田に戻る。
戻った先には一日前とは違う世界があった。
相麻菫は二年前に死ぬことなく普通の高校生だし、
皆実未来の性格は少し捻じれているようだ。
しかし、そこに春埼美空の姿はなかった。
何が正しくて、何が正 -
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終盤に向けて物語が一層加速する。
始まりの三人、未来視の魔女と能力範囲制限の夫婦が作った咲良田市の能力者たちをあるべき姿に戻す。その信念で管理局の一部署、対策室室長の浦地が暗躍し、相麻菫が力を貸す。
文化祭での出し物の劇、演じるケイと美空の距離が縮まる一方で、美空を危険から遠ざけたいとの思いから彼女を一人にしたのが失策だった。
街の数か所で突然起きた能力の暴発事故、そして咲良田市を包み込む雨雲を一瞬で晴らして青空になったとき、能力者たちの街の終焉サクラダリセットが始まる。
能力を残せば、犠牲になる人がいて、救われる人がいる。
能力をなくせば、犠牲になる人がいて、救われる人がい -
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このシリーズ、巻数増すごとに面白くなっている。キャラクターが増えて、話が膨らんできている。
今巻では二年前、浅井ケイが中学二年生のとき、春埼美空に出会ったときと、その出会いに相麻菫がいたことが語られる。
小学六年生の浅井ケイは電車で咲良田を訪れた。
魔女から「咲良田はあなたを放さない」との警告があったにも関わらず。
自らの記憶能力に目覚めたケイは、咲良田の外に出ても能力のことを記憶してしまう。
そのことに不都合を感じた管理局はケイを咲良田に留め置く決定を下し、ケイもその決定に従うつもりだった。
気がついたら、時が戻っていた。世界のリセットを初めてケイが認識したのはこのと -
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ネタバレ入れ子式のストーリーを計算しつくしてるなぁと思った。映画のインセプションみたいだ。
まず事件が起きて、物語は三日前から始まる。これは春埼の能力リセットによるもの。時間は三日前にさかのぼる。
失敗を繰り返しながらも、どうにか解決できる方法を探して再び戻る。
さらに今回は新たに、写真の中の世界に入り込む能力で時間は30年前にまでさかのぼる。
サクラダリセットシリーズ2巻目、だんだん面白くなってきた。
ケイはとある初老の男性、佐々野に頼まれる。
マクガフィンが欲しいといわれ、またマクガフィンが、と思う。あれは、ただの石だ。
破れたジーンズをはき、十字架のチョーカーをつけ -
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シリーズ完結。数々の伏線がきれいに消化かされてすごかったです。ケイが、時間の巻き戻った春埼に記憶を思い出させるために起こした行動で、泣いてしまいました。名前の由来とか、わざわざ相麻と話をしたりとか。初めてケイが泣くのは春埼のためなんですね…。みんなの能力がうまいこと組わせて使われてて気持ちよかったです。問題が必ずしもきれいに解決したわけではないけれど、そこがまたいいのだと思います。みんなでこれから、咲良田をよりよくしていくのでしょう。
相麻とケイ、春埼の関係も、なんとかなってよかった。
小説の最後の文章、わけもわからず涙が出ました。スケールの大きな話でしたが、結局は、二人の女の子と一人の男の子 -
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物語がクライマックスに向けて動いています。激動です。前回からの続きで、ケイと春埼の関係がどうなるのか不安だったのですが、思った以上にしあわせな関係になっていてすっごくしあわせな気持ちになりました。しかし、そのしあわせな展開からの、相麻との会話や、浦地の計画、春埼の時間が巻き戻ったりと…怒涛でした。絶望的な気持ちになりました。このあと1冊しかないのに、みんながしあわせになるのか、計画は阻止できるのか。記憶は無事に戻るのか、心配です。ケイがどこまで信念を元に行動できるのか。彼の素敵な能力と言葉と対話で世界が、桜田が救われることを望みます。そして相麻と浦地も救われますように。
河野先生は、やはり言葉 -
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わかりにくい暗喩や言葉遣いや言い回しがたくさんあって、わかりにくいのに言葉がきれいで話にぐいぐい引き込まれました。小説の話は、難しいですね。天才の定義とか哲学的な話が相変わらず多くて息を飲みます。こういう捉え方があるかー、と、新しい視界が開けます。
今回は時間が行ったり来たりして時系列がわかりにくかったです。そして幽霊たちそれぞれの思惑も複雑でわからないことだらけで謎がたくさんですね。時間が完結?っぽいので、早く読みたいです。最後のオチが!そうだよね、そうなるよね、と納得しつつも、このあとどうなるのか不安で仕方ないです。相変わらず河野先生のお話しはすてきでした。 -
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三巻にしてようやくケイ、ハルキ、相麻の出会った二年前の話。ここでようやく張り巡らされていた伏線がすこし回収されてすっきりしました。ハルキとケイがどうしていまの信頼関係を築けたのかわかってよかったです。あと、やっと智樹の出番がきてうれしかった。ハルキが、そしてケイもとてもうつくしくて尊い人で、だれよりも善人である二人が、とても愛しい生き物に思えました。感動的な場面でもないのに、二人のあまりの澄み切ったうつくしさにある場面で泣きそうになりました。ハルキの涙はうつくしい。
そして、相麻が無事生き返ったことによる今後の展開が気になります。相麻の目的や意図が不明なのが、いいですね。どんどんおもしろくなっ