河野裕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ素晴らしい幕引きでした。
SFアクションストーリーかと思って読み進めて早数年。戦闘の激しさと鮮やかさ、人智を越えるような展開、魅力的なキャラクターに巻を進めるごとに惹きこまれていた。
月生、ユーリイ、そしてこの巻で多くの者が死んだ。白猫、キド、そして香屋だって。ここまで絶望的な状態を現実の香屋が救いへと変えた。この先に続く未来はいかに。
途中から、この物語を理解する上で、AIと人間の階層について考えていた。AIだとうまくイメージができなかったけど、ゲームの中にアバターを作って生活させていた感じと似ているかもしれない。ゲームの中では自分がプレイヤーで他はNPC。ゲームの中で自分が死んでも、現実の自分はまた別でいる。でもNPCの死は、ゲームの中では1人の人間の死に値する。現実という階層が隔っている分、NPCの死を人間の死として扱うのか、という問題提起が、選挙中のトーマの中にはあったのだと思う。
「カエル(=冬間誠AI)」との「キュー・アンド・エー」のやりとりは、確かにチャットGPTとの会話にも似ていた。今まで演算と呼んでいたものが自分のAI原体験をもって理解できた。
生きることなんて簡単に手放してしまいそうな現代で、この物語では「生きろ」というメッセージが強く繰り返されてきた。生命のイドラに対してどんな答えを出すのかと思っていたが、実はごく些細な、とても単純なものだった。さよならの言い方なんて知らない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ終わってしまった・・・ アニメ化はよ!!!
282ページからのクライマックスは、10巻かけて積み上げてきた世界観の崩壊でたまりませんでしたね。
そこからエピローグへの流れも美しすぎて、ここまで追ってきた読者として良いものを読めたという感情しかありません。
これからのアフター展開がどうなるのか想像もつきませんが、わくわくする未来に期待できる読後感でした。
第一部完とのことだが、帯に書かれていたんですね。作者としてはそういう区分けはしておらず、編集がそう言う売り方をしているだけとのこと。
なんにせよ、この壮大な世界観は往年の名作エロゲを彷彿とさせる出来でした。
主要3人以外はキャラデザもないのが残念。
私は白猫をけものフレンズ位の獣っぽい見た目を想定して読んでいたが、実際はどうなんだろう。