感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2019年01月07日
記憶を保持する能力が欲しい。
その昔、自分のおこづかいからごく初めのころ買った『フォーチュンクエスト』の2巻か3巻において、すべてを忘れられなくなり他人を避けて暮らしている人物、という話が語られていた。
楽しいことも悲しいこともみな忘れることができず、いつまでも覚えていなければならない。それはとても...続きを読むつらいことである、と。
当時、なるほどそれはつらい事だと同意した。印象的だった。そして今でも覚えている。(今ならインデックスさんを今を昔と思うころに思い浮かべるかもしれないがどうだろう)
しかし、今は思う。辛い苦しみも、恥ずかしく思い出したくもないことも、思い出せなくなるのは嫌だ。
いやむしろ、全てを覚えていて理知的に、聡く、行動に活かせるほうが、
どれほど有意義であろうかと。
大学生になって一人暮らしをはじめて以来、日記を付けている。起こったことを記録している。記録せずにはいられない。忘れたくはない。
しかし、全ては忘れてしまうのだ。
日記という形に記録をしても、それを手がかりに思い返して、過去の自分を現在に活かしていくことはできない。
ネットにサイトを置いて、ゲームの感想や読書の感想を記録しても、それを覚えておきその上に新しいものを積み重ねていくことの役には殆どたたない。Google先生が空前の偉大な知の整理者であろうと、現在の利用の仕方では駄目なのだ。
記録をして少しは満たされる。しかし忘れてしまうことに変わりなく、覚えていられる助けにはならない。
それでも、忘れてしまうのだから、記録するほうがまし、であるかも知れない。記憶を保持する能力、全ての記憶を自在に思い出す能力を今のところ獲得できる見込みはないのだから、断片的にでも記録しておくべきかもしれない。そうするしかないかもしれない。
日々は楽しい。それは常に昔の記憶を忘れ、全てを新しく感じ思えるからである。
それでも記憶を保持する能力は欲しい。自分はあまりに愚かしい。
誰でも何にでも、時の流れと等しく忘却は訪れる。
何かをきっかけに思い返していくより仕方がないのだ。そういうものなのだ。
それでもいつもいつまでも、全てを忘れたくはない。
いつか全てはなくなるとしても、この自分のため自分のことは、覚えていたい。
とかぽえむるくらいに感服した/話自体はゲーム調ミステリみたいな感じでそれほど驚くところはないが表現の仕方が一行ごと腑に落ちる/まったくすごい
Posted by ブクログ 2015年10月18日
三巻にしてようやくケイ、ハルキ、相麻の出会った二年前の話。ここでようやく張り巡らされていた伏線がすこし回収されてすっきりしました。ハルキとケイがどうしていまの信頼関係を築けたのかわかってよかったです。あと、やっと智樹の出番がきてうれしかった。ハルキが、そしてケイもとてもうつくしくて尊い人で、だれより...続きを読むも善人である二人が、とても愛しい生き物に思えました。感動的な場面でもないのに、二人のあまりの澄み切ったうつくしさにある場面で泣きそうになりました。ハルキの涙はうつくしい。
そして、相麻が無事生き返ったことによる今後の展開が気になります。相麻の目的や意図が不明なのが、いいですね。どんどんおもしろくなっていて、物語に引き込まれます。作者の不思議な言い回しや比喩表現、哲学的な話が大好きです。自分にはない思考で、いつも考えさせられます。
Posted by ブクログ 2013年07月28日
今回は過去編。2年前の浅井ケイと春埼美空の出会いから相麻菫の死まで。
そして、ついに未来視能力者の相麻菫が復活。
復活したのは本物なのかどうか・・そもそも死んだ理由は…などなど謎がまだ残ってます。
なぜ春埼がケイを信頼しているのか、なぜ春埼が髪の毛を切ったのかなんかが明かされて面白かった。
次巻...続きを読むも楽しみ。
Posted by ブクログ 2012年05月25日
今までちらほら出て来ていたケイ達の過去が明らかになり、すっきりしました。
そして相変わらず春埼は可愛い。
2年前の過去話が中心でしたが、相麻菫の事もまだ謎は多いけどわかってきたし、ケイや春埼の感じが2年後とは違って新鮮で楽しく読めました。
次巻が気になる引きで、早く続きが読みたくて仕方ありません。
Posted by ブクログ 2012年04月22日
2周目です。
ここにもしっかり浦地が登場している。ただ2巻での浦地と関連性が少なく、気づけないのは憎い演出です。
ついに相麻を複数の能力を駆使して「予定通り」蘇らせた。彼女は相麻菫なのか、違う存在なのか。この部分も最終巻にかかってくる。
Posted by ブクログ 2011年05月04日
羊の皮をかぶった羊とかそういうこの作品の言い回しがすごく好き。ケイと春埼が出会った頃を書いた作品。1、2巻の疑問が少し解ける。今回も作品の世界に引き込まれてしまった。結構辛いことがおおくて泣けるけど、よかった。続きに期待。
Posted by ブクログ 2010年09月20日
1,2巻ではわからなかった過去が部分が判明し、死んでしまった相麻との関係も出てきたので、今までで一番面白かった。相麻が戻ったことでの、この後の展開がとても気になる。
Posted by ブクログ 2010年09月18日
3巻めもおもしろかった。今回は過去編ということでこれまでの登場人物が最初どのような形で咲良田(さくらだ)という街に関わってきたのかが描かれており、第2巻の最後の続きが早く読みたいと思わせながら、うまく3巻の最後まで引っ張ったんじゃないかと思う。つまり第2巻から未来のお話はほんのわずかという構成で、今...続きを読む回は恐らく大きな動きとなる次巻につながる舞台を整えたという感がある。もちろん単なる自己紹介的昔話で終わったわけではなくマリという小さな女の子とその母との物語を軸に、すべての登場人物の行動原理をより理解する上で非常に重要な内容だったと思う。ファンなら間違っても読み飛ばしたくない巻。
Posted by ブクログ 2011年11月25日
今巻は今までで一番おもしろかった。それに、スラスラと読むことができた。二巻までは読み進めるのに時間がかかったのですが・・・文体に慣れたからだろうか。
今回は中野の出番が増えたのが良かった。他にあまり明るい人がいないので中野が出ると少しホッとします。
あと中二の春埼がかわいい。
Posted by ブクログ 2013年09月11日
評価:☆4
サクラダリセット第3弾。
今回の舞台は2年前、全ての物語の始まり。
ケイと春崎が出会い、相麻菫を含めた3人の関係が出来た経緯を書き記した本巻。
いや、正直面白かったですw
前巻までは合わないなーと思っていたのですが、この巻は良かったですね。
特にケイと春崎の信頼関係は何故そうなって...続きを読むたのか良く分かってなかったので、やっとハッキリしたという感じです。ようやく登場人物に芯が通ったというか。
むしろこれが1巻でも良かったんじゃないかとすら思う。
面白い展開になってきてるのでこれは期待出来るかもしれない。
Posted by ブクログ 2012年08月12日
じわじわくる本ですね。
すでに、1・2巻を読み返して伏線回収したい気持ちでいっぱいです。
善人と偽善者と悪人の話がすごく好き。
次巻も楽しみです。
Posted by ブクログ 2012年03月29日
1巻の内容だけでも面白いのですが巻数が進むにつれてなるほど、ここは繋がるのか!!っていう部分がどんどん出てきて読み進めるのが楽しくて仕方ないです。あと、所々に散りばめられている遠回りでちょっと哲学っぽい比喩の仕方?とかも面白い…!ちょっとひねくれているような、でももう一度見返して意味を考えてしまうよ...続きを読むうな。感情に対しての文章は面白かったな。
Posted by ブクログ 2011年05月15日
ケイと春埼が中学2年生だった時の話。
過去編といっても、物語の本筋。スタート地点。
ようやっと、おもしろくなってきた。
作者の抒情的な文章にも慣れたのかな?
登場人物たちのキャラが前巻までかなり異なるのだが、
意図的だとするとかなり大胆。
1-2巻は、おもしろいんだけど、読んでて眠くなるレベルの...続きを読む本だった。
でも、3巻で、故意か偶然か?、良作~傑作に昇華したと思う。
今後に期待。
Posted by ブクログ 2010年11月09日
前二作において限りなくケイに従い続けてきた春埼。その信頼関係の原点をここに見た気がします。透明感のある文章は今作でも健在。まさに無色透明純粋な世界といった感じでした。そこに加えられる少量の異物が、物語に幅と奥行きを与えているように見えます。
Posted by ブクログ 2010年10月17日
今回は過去編、今まで若干ぼんやりしていた春埼とケイ、そして相麻の関係性がメインです。
相麻が戻ってきたことにより、今後どんな展開になるのか注目。
Posted by ブクログ 2011年01月05日
今まで明かされてなかったケイと春埼、そして相麻3人の過去話。そしてなんかこうもどかしい!けどようやくスタート地点なのかな?次も楽しみに待ちます。
Posted by ブクログ 2010年09月04日
過去へとさかのぼり、ケイと春埼の出会い、そして相麻とのエピソードを中心に描かれていました。
今回は「アンドロイド当て」というのがひとつのキーワードとなっています。三者三様の思考を描きつつ、その答えをどの形で捉えていくのかということを丁寧に描いていると思います。
2巻では少し読みづらい印象もあった...続きを読むのですが、今巻ではそれが改善されているように思います。相変わらずストーリーテラーたちが基本的に淡々としているので起伏にはかけていますが。
あと能力の制限の無さには相変わらず驚かされますね。まだこれ以上のものが登場するのでしょうか。
Posted by 読むコレ 2013年03月09日
主人公「ケイ」と「ハルキ」が中学生の頃のストーリー。
更に「ケイ」がこの町に来てからの経緯も書かれていて
ここにきてこのシリーズの血の部分が露になってきました。
個人的な偏見ですがラノベが割とベタっとした平面の
イメージを持っているのですが、このシリーズは奥行き...
と言っても立体的なも...続きを読むのではなく、透けるような、あくまでも
平面上の奥行きを感じます。暖かいのだけれど
暖色ではなく透明感があるというか...。
ライトノベルの舞台ではなく、一般文芸作品の
舞台でも勝負出来る作家さんなのではないでしょうか?
樋口有介の初期の頃に雰囲気が近い気がするのは
自分だけ?? なの??
「リセット」の能力によって時間を遡って行き来する
展開が多いのでどうしても流し読みすると、スグに
ついて行けなくなるので、読むのに少々疲れるのが
贅沢な難点w。
Posted by ブクログ 2010年11月10日
主人公「ケイ」と「ハルキ」が中学生の頃のストーリー。
更に「ケイ」がこの町に来てからの経緯も書かれていて
ここにきてこのシリーズの血の部分が露になってきました。
個人的な偏見ですがラノベが割とベタっとした平面の
イメージを持っているのですが、このシリーズは奥行き...
と言っても立体的なものではなく...続きを読む、透けるような、あくまでも
平面上の奥行きを感じます。暖かいのだけれど
暖色ではなく透明感があるというか...。
ライトノベルの舞台ではなく、一般文芸作品の
舞台でも勝負出来る作家さんなのではないでしょうか?
樋口有介の初期の頃に雰囲気が近い気がするのは
自分だけ?? なの??
「リセット」の能力によって時間を遡って行き来する
展開が多いのでどうしても流し読みすると、スグに
ついて行けなくなるので、読むのに少々疲れるのが
贅沢な難点w。
Posted by ブクログ 2011年07月30日
表紙は誰かと。
ちょっと不思議な感覚のする小説ではある。
一般人離れしている登場人物であることには間違いないし。
あと、ラスボス登場、かな?
そんな雰囲気の登場でした。
でも大半は過去話な。登場人物の特異性が際立った巻でした。