河野裕のレビュー一覧
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ネタバレ人から薦められた本。タイトルを見てひとまず読み始めて、どうも今ひとつ肌に合わないような気がしてどうしようかと思っていたのだが、プロローグを超えて本編に入ると俄然おもしろくなった。世界観そのものを物語に組み込んでいるという設定がおもしろいし、主人公がある意味「メタ」な存在として自分の存在価値を作っていく発想や過程もおもしろい。単純に平行世界における闘争物語として読んでもなかなか楽しい作品である。
ただ強いて文句を言うなら、世界の作り方が物語にとって(あるいは作者のとって)都合が良いように組み立てられすぎているというか、作者が恣意的に作った世界構造であることがあからさますぎるような期がちょっとだ -
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小学生のころ、自分の考えていることが言葉にできなくて、無性に腹が立って悔しくて泣いた涙を、大人が違う意味に捉えて更に苦しくなる。
そんな経験を思い出した。
河野裕の小説は、小学生だったり、中学生高校生、大学生だった時の、かつて経験したもどかしい感情が言語化されていて、ふと懐かしくて心に痛い感情を思い出させる。
小学校から帰ってきた息子が、クラスになじめないのか、時折頭痛がするといって早退すると、自分も会社を早退せざるを得なくなる。
「ジャバウォックが絵の具を一本、取っていったんだ。」
「その絵の具は、もともと12本入りだったでしょう」
子どもは思い込んだ自分の作り上げた世界 -
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子供はいつか大人になる。
この巻は、“大人"というものに対する描写が印象的な巻。トクメ先生の言葉が胸を打つ。
「世の中には二種類の大人がいます。一方は子供でいられなくなり、仕方なく大人になった人たちです。いろんなことを諦めて、自分自身のほんの狭い経験を現実のすべてのように語って、子供のころに大切だったものを捨てる言い訳に大人という言葉を使っている人たちです。
(中略)
未来を創る義務を負う覚悟を決めたのが、正しい意味での大人です」
(中略)
実のところ、私は自分がどちらの大人なのか、よくわからないのです。(中略)わからないから、意地を張るのです」(中略)「私は自分の意思で大人の役割 -
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シングルマザーの愛さんと、自殺した旦那の連れ子で大学生の楓、「世界の一部を盗む」想像上の怪物・ジャバウォックを怖れ、学校に行きたがらない冬明くん、の家族のつながりのお話。
リアルとファンタジーが交差するような物語。
ジャバウォックが本当にいるという流れは、下手するとシラケてしまうのに、登場人物の心の動きが繊細に表現されていて、面白く読み進められた。
ジャバウォックよりも、現実の人間の行動の方が恐ろしく描かれていたのが、バランスとれていたのかも。
冬明くんの担任の先生、楓くんの実母、愛さんの会社の同僚、絶対関わりたくないわぁ。特に同僚の園田さん。最低最悪のタイプだけど、結構いるかもしれないと思 -
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ネタバレえ、気付けば一年ぶりだった?
続きをずっと気にしながら、一年も待たされていたというか。一年も待っていられたとは。
でも、おかげで、なのか。
そのように仕向けられているのか。
今巻では歩とトーマというダブルヒーローから離れられたような気がする。
一つは、ホミニニ、ドラゴン、ワダコトリオ。
そして、もう一つは、キド。
「ある人を喪う」という、たった一つの体験は、戦術よりも戦略よりも大きな意味を持つ気がする。
歩が、トーマが、どれほど先を読もうとも、相手を出し抜き、世界の謎に迫ろうとも。
本当の人を賭けたボードゲームは、陳腐だ。
二人がいくらそのことを理解し、誰も死なせないための作戦を練っ -
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ネタバレとあるキッカケでシングルファザーと結婚し、冬明と言う息子を授かり、兄になる連れ子の楓と幸せに暮らしていた愛。所が、夫の設計した家が原因で住んでいた住人が自殺し、SNSで実名で主人が晒され、主人まで自殺してシングルマザーとなってしまう。
息子の冬明は感受性が人より豊かで想像上の「ジャバウォック」なる怪物を恐れ、学校へ行きたがらなくなる。愛と楓は冬明に寄り添おうとするが、ジャバウォックが紫色の絵の具を盗んだと言い始めてから現実が変容していき、空想のジャバウォックがどんどん現実の人物に絡み始め、愛の周りを変えていき、ついには冬明自身も姿を消してしまう…
楓の父を陥れたSNSの正体が意外でサイ