河野裕のレビュー一覧
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ネタバレ七草と真辺の関係性が面白いと思った。
自分の性格が真辺とよく似ていて、理想を貫きたいと思う心境に共感できた。そんな真辺の人格が七草は自分にないものを持ってるから、好きなんだろうと思う。反対に真辺は自分についてくれる人が居ないから孤独を感じていて、それを埋めてくれたのが七草なんだろうと思う。
捨てられた人格が集まった島。
もし自分が主人公ならどんな人格を捨てるだろうかと考えてみたが、うまく言葉にできないと思った。
自分で自分自身の人格を理解していないからなのか
自分にコンプレックスがあるとしても何かよく分からない。改めて自分に対して向き合えるような小説だった。 -
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Posted by ブクログ
この作家さんの作品は2作目。
「サクラダリセット」を読んだことがありますが、ファンタジー要素が強目で途中で読むのをやめたような記憶が。
この作品もファンタジー要素はありました。また、文調になかなか馴染めなかったのですが、物語の続きが気になって読み終えることが出来ました。
物語はプロローグとエピローグ、21の話で構成されています。話の視点というか語る人物は、登場人物が交代でなっています。
主な登場人物は、
シングルマザーの三好愛
10歳で愛の息子、冬明
愛の夫の連れ子で大学生の牧野楓
楓の同級生だった有住梓
楓と同じ大学でサークル仲間の千守遼
そして、怪物 ジャバウォック
色んな事が描かれて -
Posted by ブクログ
ネタバレ
本棚の目立たないところに置いてあった、学生の頃に読んだ記憶がある作品。だが、表紙以外ほとんど覚えていなかったので最後まで初見の気持ちで楽しめた。
階段島の暮らしぶりがとても綺麗で羨ましい、好ましい。捨てられた自分自身がいるとはいえ、階段島に悲しみや切なさはあまり感じなかった。
私は、七草的な考えを持つ。また(真辺ほどの理想主義者ではないとは思うが)真辺のような友人もいる。なので読んでいて、七草と同じような感情で読み進めていた。七草のように、自分が我慢すればことが上手く進むと思っている。正しさを信じ、理想を語る人を怪訝な目で見てしまい、理解ができない。その曖昧さに時に愚痴ってしまうこともあ -