あらすじ
その世界で、人々は生きる意味を失った。何でもできるAIが誕生したとき、人間は何もかもに満足し、人生に価値はなくなった。絶望の世界で、少女・冬間美咲は願う。自分のヒーローを。生命の価値を取り戻す、唯一無二の存在を。香屋歩。これは人に作られた「物語」が、人が生きる「現実」を書き換える道程。……いま、八月の架見崎が終わる。ウォーター&ビスケットのテーマ、第10弾。
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Posted by ブクログ
素晴らしい幕引きでした。
SFアクションストーリーかと思って読み進めて早数年。戦闘の激しさと鮮やかさ、人智を越えるような展開、魅力的なキャラクターに巻を進めるごとに惹きこまれていた。
月生、ユーリイ、そしてこの巻で多くの者が死んだ。白猫、キド、そして香屋だって。ここまで絶望的な状態を現実の香屋が救いへと変えた。この先に続く未来はいかに。
途中から、この物語を理解する上で、AIと人間の階層について考えていた。AIだとうまくイメージができなかったけど、ゲームの中にアバターを作って生活させていた感じと似ているかもしれない。ゲームの中では自分がプレイヤーで他はNPC。ゲームの中で自分が死んでも、現実の自分はまた別でいる。でもNPCの死は、ゲームの中では1人の人間の死に値する。現実という階層が隔っている分、NPCの死を人間の死として扱うのか、という問題提起が、選挙中のトーマの中にはあったのだと思う。
「カエル(=冬間誠AI)」との「キュー・アンド・エー」のやりとりは、確かにチャットGPTとの会話にも似ていた。今まで演算と呼んでいたものが自分のAI原体験をもって理解できた。
生きることなんて簡単に手放してしまいそうな現代で、この物語では「生きろ」というメッセージが強く繰り返されてきた。生命のイドラに対してどんな答えを出すのかと思っていたが、実はごく些細な、とても単純なものだった。さよならの言い方なんて知らない。
Posted by ブクログ
美しい。
なんとういう8月の架見崎の終わり方だろう。
ここで終わっても良いんじゃないかとも思います。
この先何を魅せてくれるんですか?
そんな疑問と心残りのない10巻でした。
Posted by ブクログ
終わってしまった・・・ アニメ化はよ!!!
282ページからのクライマックスは、10巻かけて積み上げてきた世界観の崩壊でたまりませんでしたね。
そこからエピローグへの流れも美しすぎて、ここまで追ってきた読者として良いものを読めたという感情しかありません。
これからのアフター展開がどうなるのか想像もつきませんが、わくわくする未来に期待できる読後感でした。
第一部完とのことだが、帯に書かれていたんですね。作者としてはそういう区分けはしておらず、編集がそう言う売り方をしているだけとのこと。
なんにせよ、この壮大な世界観は往年の名作エロゲを彷彿とさせる出来でした。
主要3人以外はキャラデザもないのが残念。
私は白猫をけものフレンズ位の獣っぽい見た目を想定して読んでいたが、実際はどうなんだろう。
Posted by ブクログ
完結巻。
と、思いきや第一部完ということで、
どうやらまだ展開が用意されているようです。
それはそれで楽しみにするとして。
生命のイドラ。
シリーズを通して
仄めかされていたテーマについても
丁寧なアンサーが用意されていた。
かなり満足感の高い幕切れでした。
強いて言えば、
もとのスニーカー文庫で出た
「ウォーター&ビスケットのテーマ」が
2017年の出版。
そこから順調に刊行されていれば、
これほどAIが当たり前になる前に
この物語が読めたのかもな、と思った。
Posted by ブクログ
6年かかって第一部完、ってなげぇ!
そしてまだ続くのか。。。
8月を繰り返す賀見崎のデスゲームもついに終了。
残った2チーム、平穏な国と世界平和創生部のリーダー同士の選挙で勝ったほうを勝者とする。
演算で作られた世界であることが全プレーヤーに明かされるとともに、キューアンドエーの能力で香屋が新たに聞き出す真相は。
ようやく終わった。
長すぎて途中、内容を忘れかけていた。
しかしまだ終わらんのか。
Posted by ブクログ
今までも散々驚かされてきたけど、話のまとめ方に脱帽。
結果を聞くとそれしかないのでは、と思わされる。
本巻でのメインではなかったのだろうが、戦闘シーンがそこまで盛り上がらなかった、香屋、トーマのやりとりが結末を理解しながらだと捉えると不自然と感じるなど少し気になる点もあるので星4にしたがシリーズ通して満足。
一部完ということは二部があるということにまた驚きですね。