百田尚樹のレビュー一覧
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百田尚樹『禁断の中国史』幻冬舎文庫。
参議院議員になってから、やや大人しくなった感のある百田尚樹が中国と中国人に誹謗中傷、罵詈雑言を浴びせた、言いたい放題、言ったが勝ちの大放言集。かなりのキワモノな読み物である。
『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』といった傑作を執筆した百田尚樹もついに地の底に落ちてしまったようだ。
中国人がモラルを著しく欠いた残酷な国民であることには同意するが、遣唐使や遣隋使の時代に中国人の専売特許である残虐性を受け入れなかった日本人が南京大虐殺を行う訳がないという飛躍した論理展開は余りにも乱暴である。
中国四千年の歴史の中で繰り返される易姓革命のたびに起こる大虐殺、 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれまで百田氏の作品は長編は幾つか読んだことはありました。で、今回は短編集。
全部で19篇収録されています。
帯にはデカデカと「衝撃のラスト1行」とありますが、確かに最後のオチの付け方が唸らせます。
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作中には、社内結婚後は女性は寿退社で主婦、女性を前に猥談を平気でする等、かつての昭和な背景が描かれ、それがためにやや古色を感じる部分もあります。
ただ、そうした中に(こそ)女性側からのカウンターアタックかのようなツイストも効果的になるわけで、これらが本作のスパイスになったと言うこともできましょう。
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なお、私が気に入ったものと言えば、「残りもの」、「豹変」、「ブス談義」、「 -
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オオスズメバチ(マリア)が主役の変わった小説。
蜂って危険で嫌な奴としか思ってなかったから、蜂の種類によって性質が全然違う事、オスの蜂は毒針がないことを知った。
蜂の種類が違う同士で縄張り争いがある事も知らなかった!
オオスズメバチが虫を狩るのは自分が食べるためではなく、子供達を食べさせるためで、そのためには獲物を肉団子にして運ぶそうで。他の種類の虫達は恋をするためだけに生まれて死んでいくが、働き蜂はメスだけど、恋をすることなく、ただ国の子供達を食べさせるためだけに戦って死んでいく。他の虫達から見たら、何のために生きてるの?って思われる変人ならぬ変虫扱いだ。
この小説で好きなシーンは
木の -
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ネタバレ"多数派"の恐ろしさを体現した一冊だった。徹底された平和主義は度を越すと返って楽園を滅ぼすことになる。作者の楽園に対する意図も相まって他人事ではないという、背筋の凍る思いをした。
考えることを放棄した若いカエルにならないように頑張らなきゃ…
凶暴なダルマガエルの襲撃により国を追われた2匹のアマガエル、ソクラテスとロベルト。最終的に辿り着いたのはナパージュという、ツチガエルが治める国だった。その国は「三戒」という戒律と「誤りソング」という奇妙な歌によって守られていた。しかし、ある日突然ウシガエルの魔の手にかかり…
この内容が他人事と思えない恐怖を覚える。最初は滑稽な話だと思