藻谷浩介のレビュー一覧

  • 観光立国の正体
    第一部は山田桂一郎が、地方・地域を活性化していくためにその魅力をどのように発信していくか、についてツェルマットの事例を出して説明している。観光だけ、イベントだけに頼るやり方ではなく、地域全体で取組む姿勢の重要性を説いている。これはこれでとても面白く、単なる地方創生の成功事例紹介というものではない。
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  • 日本の進む道 成長とは何だったのか
    説明して分かってもらいたい藻谷浩介と、聞かれれば自分の考えを話すことはできるけど自分からはあまり能動的に発信しない養老孟司の対談本。2038年の南海トラフ巨大地震の話、循環再生で自足する話、教育の話。どれも単独で完結する話ではなくて、互いに関連している。その根っこには日本人の特性みたいなものがあって...続きを読む
  • デフレの正体 ──経済は「人口の波」で動く
    自分の故郷での講演に参加した妹から薦められて読んだ、2010に書かれた本。もっと早く読みたかった。対策、提言に至るまでの前半は事実・現実をベースに、日本の問題がどこにあるのかを証明したもの。生産年齢人口の長期的な減少による消費・需要の減少が主要因なのに、それを正面から受け止めず、無理したために景気が...続きを読む
  • 日本の進む道 成長とは何だったのか
     養老孟司と藻谷浩介の対談本であるが、二人とも大勢に流される人ではないためにとてもいい対談となっている。毎年のように「景気対策」という名目で借金を重ねて大型予算を組んでいるが、予算を増やし続けているのに国内消費が減っている。また、現在の日本では半分以上の人が働いていない人である。このような社会である...続きを読む
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
    十年前の本だが、今の社会にも通じるメッセージ溢れる内容だった。日本社会の解像度の低い、抽象的な話ではなく、マイクロな視点で、課題やそれに取り組む事例を掘り下げている。
    地方移住の促進や、コロナによる価値観の再考もあって、図らずも里山資本主義者は増加しているように思われる。
  • 経済成長なき幸福国家論 下り坂ニッポンの生き方
    「他者を蹴落とさないと生き残れないという発想は前世紀の遺物」「自己決定力」などが残る。この著者たちの過去の本が理解できない人たちが多いことが理解に苦しむ。
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
    地方で生活したいと思っているものにとって、具体的な例などがあること、高齢者がイキイキと生活していることなど明るい気持ちになることができた。
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
    220206
    やはり自然が好きだ。この分野でお金を産むことができたらどれほど楽しいだろうかと妄想してしまう。オーストリアのような確立されたバイオマス文化を作れたら面白いだろうな。(エネルギー事業、エンターテイメント事業、キャンプ、教育、食…)飯能などを舞台にクラファンとかを使って事業を起こせないだろ...続きを読む
  • 世界まちかど地政学NEXT
    おもしろ…
    世界のいろんな地域を、まちかどを、そこに暮らす人々のいまを、歴史を絡めながらおしゃべりしてもらっているよう。
    著者の知識が膨大すぎるので難しい箇所もたくさんあるが、それもまた「おしゃべり」の一興、みたいな。
    『デフレの正体』の頃から、世間の空気に惑わされず自分の目で見て考えたことから自分...続きを読む
  • 観光立国の正体
    アカデミックな議論に走らず、現場の実践的なテーマが取り上げられていてためになる。
    特に行政や政治についてはかなり生々しい話も出てきて攻めている。
  • 世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記
    アゼルバイジャンやケーニヒスベルクといった歴史の交差点のような場所に訪れる。
    狙っている土地も面白いのだけどそれ以上に単なる感想ではなくて観察を抽象化し、他所との共通項や、重ならない点の考察になっているところが面白い。個人的にいわゆる観光地よりも歴史的に人物の行き交う場所という所に興味があるのでいつ...続きを読む
  • 世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記
    「航空機の乗り継ぎ時間を利用して、成田山だけを弾丸観光し日本を理解するような覚悟」という、筆者の全力な姿勢が好きです。行先も日本人が普通観光で訪れないような、非常にマイナーで複雑な歴史を持つ地域ばかりであり、旅行超上級者ならではのチョイスです。高校の世界史の授業で何となく地名は知っているけれど、実際...続きを読む
  • 世界まちかど地政学NEXT
    なかなか自分では行かないような国の雰囲気が窺える。歴史の流れの中で狭間に取り残された様な国の首都のお散歩日記と行った所。色々な国の比較には良いかも
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
    「人新世の資本論」に続いて、現代社会を大幅に見直すきっかけとなる本。
    今までの金儲け中心で大量消費社会に疑問を持ち、多くの地方で後期高齢化の深刻さがジワジワと影響を広める中で1つの解決策として提案されているのが里山資本主義。
    地方をネガティブなイメージで見るのではなく、これからの日本のイノベーション...続きを読む
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
    オーストリアのエネルギー自給やあえて国内の田舎暮らしを好んで充実した日々を送る若者…
    自然の資源日目を向ければどこでも充実した日々を送れるという具体例を書いている
    とても良い考え
  • 経済成長なき幸福国家論 下り坂ニッポンの生き方
    とても素晴らしい本。何が素晴らしいって、お二人が具体的に実践されていることに心打たれる。その点においては、僕はまだまだ。自分でもコミットして行動していかなければと熱い気持ちにしてくれる。
  • 藻谷浩介対話集 しなやかな日本列島のつくりかた
    藻谷さんも素晴らしいのだが、対談相手の方々がまた素晴らしい。
    お相手の方々の著作も少しずつ勉強していこう。
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
     藻谷浩介氏の書いた「デフレの正体」も素晴らしい本だったけれど、この本はもっと凄い本だと思う。多くの識者がいろんな本を書いているけれど、この人こそ時代の問題に対して正面から向き合って、何にも迎合せずに書いていると言えるのじゃないかな。特に多くの経済学者が金融緩和政策やらMMTやら、怪しい理論で時代に...続きを読む
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線
    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにも...続きを読む
  • 世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記
    著者が毎日新聞インターネット版に連載している「藻谷浩介の世界『来た・見た・考えた』」の中から選んだ記事をまとめた本の第一弾。
    本書で登場するのはカリーニングラード(ロシア飛び地)、イギリス(特にアイルランドと北アイルランド)、旧ソ連コーカサス3カ国(アゼルバイジャン、ジョージア、アルメニア)、スリラ...続きを読む