藻谷浩介のレビュー一覧
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商店街や限界集落、観光といった「地域活性化」とひとくくりにされがちな話題について、それぞれ地域課題に直面している方々と藻谷浩介さんとの鼎談をまとめたもの。
各論においてその活動の正当性や将来予測、そして議論の妥当性について、データに基づいた客観性のある対話を心掛けているのはさすがといったところ。一...続きを読むPosted by ブクログ -
一言で言ってしまえば、地方力の活用ってことかな、と思いました。
本書で取り上げられている個々の事例、オーストリアのCLTや真庭のバイオマス発電などは、テーマとして面白いです。地方には地方でしか成しえないイノベーションがあって、それをうまく使って生き延びていこうということですね。
別に「マネー...続きを読む -
対談本は内容が薄くて好きではないが、この本は学ぶべき要素がつまっていた。経済成長率はフローしかみておらず、ストックは測れない。地域のストックは人材、自然、つながりなどのソーシャルキャピタル。このストックを活かして幸せに暮らし続けれるのであれば成長は必要ない。里山資本主義につながる前提となる価値観に感...続きを読むPosted by ブクログ
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生産年齢人口が経済に直接影響を与えていることを解いた内容。実態統計に基づいた議論だが、単純なだけに今まで光が当てられてこなかったことが不思議でもある。前年比の成長率といったものが意味のないものに思えてくる。
・07〜08年の日本の貿易収支は、中国+香港、韓国、台湾に対して黒字。合計の黒字額は対アメ...続きを読むPosted by ブクログ -
P182「儲ける」が、お金のことしか意味しなくなったところにも、経済成長至上主義が感じられる。
田舎に必要なのは駅前のスターバックスではなく、山奥のカフェだ、ということを最近の経済統計を用いつつ説得力溢れる解説で訴える。経済成長率という指標には現れないソーシャルなストックの重要性がよくわかった。...続きを読むPosted by ブクログ -
私たちが充実した暮らしを送るには、経済成長率という物差しが必要なのか。全国の実状を知る地域エコノミストとコミュニティーデザイナーの対談から、その答えのヒントを得る。Posted by ブクログ
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経済学のうわべ、一般論だけをなぞっただけではわからない、
数字の意味や統計のからくり、そして現実との擦り合わせ。
今後、日本の地域社会を考える上で、
地域経済、国の成長、地域の成長やストックについてどのように捉えるべきか、
今後20年の課題として何を考えるべきか、
何を指標としたどのような地域づく...続きを読むPosted by ブクログ -
金持ちはそれだけで幸せか?そんなんではないと思い始めた僕。お金は確かに必要さ。でもぼくは必要な分の少し多めにあればいいと思うんだ。必要以上の銭を稼ぐためにあくせく働くよりも、持っているお金を使ってみんなで楽しく生きていった方がいいんじゃないかな。
という仕事を実践している山崎さんが街づくりで関...続きを読むPosted by ブクログ -
人って比較しないと生きられないのかなあと 思った。
国の経済成長が 去年より劣っていても、
個人個人の幸福度が、去年より高まっていれば、いいんだよね。
でも、やっぱり昨年比で経済が縮小しましたとかいうニュースみると、
不幸感ただよるし、 んー。。。
もっと、自分のやっていることに自信を持っていこう...続きを読むPosted by ブクログ -
社会の「財」の捉え方。
フローとストックの総体で評価すると言う事。
グローバリズムと自由化を「僭称」する新自由主義者へのリージョナルな世界からのカウンターとし実践の可能性。
手をつなぐべきは誰なのか。
闘いの思考にはかかせない視点を含んだ良書。Posted by ブクログ -
自分がいわゆる地方出身、現在都市部に住んでいるので、今後の人生を考えさせられる一冊でした。
都市部にはおもしろい事が多数ある反面、暮らしにくい部分も多々あり、今後今以上に地方が発展し、日本に多様性が生まれ、おもろい国になるチャンスがあるのかなと、明るい未来を想像したくなる一冊でした。Posted by ブクログ -
地域のコミュニティデザインをしている山崎亮と、藻谷浩介の対談。
経済成長し続けないと、果たして幸せになれないのでしょうか??
地域には経済の数字に表れない豊かさやストックがある、と言うことを、一つづつ数字を見ながら丁寧に説明してくれます。
隠岐の島の高校留学などかなり魅力的です。行くのは子どもだ...続きを読むPosted by ブクログ -
集合財として、まちを捉えた場合、まちが地域の人々に与える機能は何だろうか?そのまちに住むことで、幸福をどう感じるのだろうか。
良く使われる言葉「地域活性化」は=経済成長(経済効果)である、という既成概念は、多くの方が持っている。
そもそも論として「地域活性化」とは何ぞや?
その定義は曖昧で、学...続きを読むPosted by ブクログ -
この本からは、物事の考え方について、とても学ぶところが多かった。新聞や世論の上で無根拠に常識となっている、曖昧な意見に何も考えずに乗るのではなく、税務署や市町村のホームページ上から誰にでも手に入るシンプルなデータから、自分自身でロジックを立てて考えることの重要さがよくわかった。
「失業率」のような...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルの件はまさに誰もが疑問に思うところ。
まして建築なんかやっていたら、やれ都市間競争だ、再開発だ、とそういうものばかりに晒され、「ホントにそれ正しいの?」と思いつつ、「仕事だから仕方ないじゃん・・・。」と。まあそういう忸怩たる思いはあるわけです。
この本を読んでいて思ったのは、結局のところ地...続きを読むPosted by ブクログ -
気鋭の経済学者とコミニュケーションデザイナーの「地域の豊かさ」を通して、「これからの経済と豊かさ、お金」を問う対談。
ともに現役で地域に関わる2人の対談なので、実感を伴った考察や提言が並ぶ。藻谷氏の物議を醸す辛辣さもここでは影を潜め、明るいトーンで「自給自足の豊かさ」「バブルまでため込んだ日本の物的...続きを読むPosted by ブクログ -
とかくデフレの原因を構造不況などにしがちなところに、一言で人口動態と言い切る著者が潔い。
また、そのための具体的施策を色々述べているのが面白い。Posted by ブクログ -
都市部では地縁型コミュニティーではなくてテーマ型コミュニティー作りを進めること。これ、なんとなくもやもやしてた自分としてはスッキリした。Posted by ブクログ