富樫倫太郎のレビュー一覧
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富樫倫太郎『警視庁SM班 I シークレット・ミッション』角川文庫。
『SRO』の姉妹シリーズの第1弾。
今度はSMを趣味に持つ6人の刑事が……
というのは嘘で、一癖も二癖もあるはみ出し者の6人の刑事が警視庁捜査一課に新設されたSecret Mission班のメンバーとなり、連続快楽殺人犯を追う。個性豊かな6人の刑事が時に衝突しながら、犯人を確実に追い詰めていくストーリーが非常に面白かった。5月には第2弾が刊行されるようで待ち遠しい。
生きたまま若き美女の肉体のパーツを切り取り、それを売買することを生業にする鬼畜の如き犯人たちと、肉体のパーツを指定して買い取るド変態の顧客と、まさに世も末 -
ネタバレ 購入済み
この人自身も悲惨な目に遭い、仲間の芳一という人も悲惨な目に遭ってきたのに、何気にいい人だったな。自分の命を犠牲にしてまで、新一を逃がしてくれて。あと三郎左も。ずっと追いかけてた相手なのに逃がしてやるとかさ。
この人の作品はどれも面白くて、思わず夢中になって読んでしまいます。 -
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本作は女性刑事、淵神律子をヒロインに据えたシリーズの第3作だ。
淵神律子は格闘技も射撃も車の運転も得意で、独特な勘も持った腕利きの刑事だ。被疑者との格闘で頬に傷を負った経過が在って一部に<スカーフェイス>と呼ばれている。この淵神律子はやや荒っぽい面が在って、捜査一課で持て余され、資料整理が本分となっている“閑職”の「特別捜査第三係」に左遷されてしまう。そしてそこで、若いキャリア組の藤平や、大ベテランの円と組んで独自の活動で事件の解決を目指すのである。他方、淵神律子には年老いた両親が在り、看護師の町田景子と一緒に住んでいるという暮しも在り、それらが事件に絡む場合というのも在った。
第3作となった -
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富樫倫太郎『スカーフェイス2 デッドリミット 警視庁特別捜査第三係・淵神律子』講談社文庫。
『SRO』『生活安全課0係』に続く警察小説シリーズの第2弾。今回もなかなか面白いストーリーで次作が楽しみになる。
ある事件で顔に深い傷を負ったことから『スカーフェイス』と呼ばれるアマゾネス系の女性刑事・淵神律子が新たな事件を追う。
今回は鬼畜系AV製作関係者が次々と猟奇殺人の被害者となる事件が描かれており、かなりグロい描写が多々あるので心臓の弱いか方はご注意を。また、猟奇殺人の背後で主人公の淵神律子個人に関わる事件も同時進行するという二重の仕掛けがあり、スリルが倍増している。
そして、また -
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激動の時代幕末を駆け抜けた、吉田松陰、久坂玄瑞、高杉晋作を描いた筆者渾身の三部作幕末青春もの。始まりは、武士の子でありながら、家族を養うために農作業にいそしむ日々を過ごしていた平九郎。そして知り合った克己堂の教授である白井小助より、松下村塾の存在を知り、入塾することになる。それは、燦然と輝く傑物との出会いでもあり、世の中が大きく変わる時代と運命をともにする始まりでもあった。。特徴は、幕末の騒乱に巻き込まれながらも、国のいくすえと自分が進むべき道を模索する姿を史実に照らし合わせ、テンポよく富樫節にて描かれている点。そして架空の長州藩士である平九郎の視点で物語を進めた筆者の意図。それは、亡き師や友
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冒頭から子供に対するネグレクトは衝撃。また、ダーとマムという犯罪者に操られているとは言え、平然と人を殺す少年少女たちに恐怖を覚えた。
尾形の息子に関しては、息子も母親も甘え、甘やかしすぎ。
それと並行して東京拘置所特別病棟に入院中の近藤房子は新たな殺人鬼を育て上げようとする展開。
二人三人と殺す毎に敷居は低くなり、四人五人となれば敷居自体なくなる。その殺人心理に背筋がゾッとした。
今作最後とエピソード0の最後が繋がったので、次回はまた近藤房子と対決か?間違ってもこの少年少女たちと近藤房子が手を組みませんように。
次回作も楽しみにしています。