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Posted by ブクログ
安定の面白さ。米商人となった吉右衛門の面目躍如の回。凶作を見抜き、激しく変動する米市場で大きな取引を仕掛ける。側から見ると大博打だが、データに基づく合理的な予測で周囲を納得させていくのが心地よい。
信託事業で途中解約希望者に手数料を取らなかったり、追い出された元方向先からの無体な取引に心を揺らされたり、吉右衛門の優しさにやきもきされるシーンが多いが、彼の人情が溢れに溢れた巻である。
米取引に成功し大儲けする一方で、凶作により多くの人々は困窮に苦しみ、吉右衛門はひどくショックを受ける。株取引は人の不幸の上に成り立っていることを象徴するエピソード。
私が前巻で予想した能登屋の山代屋買収案は、川越屋による買収という形で外れてしまったが、概ね想定通り、山代屋は屋号のみを残して解体。幹之助は吉右衛門のもとへ。もっと現代ビジネスに近い取引をすべく、寒河江屋との絡みがあってもよいのにと思った。
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