吉永南央のレビュー一覧

  • 誘う森

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    先が気になって、どんどん読める。全体的に暗い内容なのだけれど、でも最後はなぜか、夏のカラッとした真っ青な空を見上げるような、そんな爽やかな気持ちになった。

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    2012年01月18日
  • 薔薇色に染まる頃 紅雲町珈琲屋こよみ

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    小蔵屋を久美に任せて、所用で出掛けたお草さん。ある少年との出会いから、いつもよりスリリングで仄暗い世界へ引きずり込まれる。
    見て見ぬふりをするのは簡単。
    だけど、つい善意の手を差し伸べてしまう、お人好しのお草さんの周りには、心根が良い人が集まってくる。幻想でもいい。彼らの幸せを祈らずにはいられない。

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    2025年11月17日
  • 雨だれの標本 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    前作はハードボイルド系だったが、今回は割とのんびり読めた。

    一ノ瀬は最後まで心配だったけど、よかった。この話は何のために?と考えると、一ノ瀬と久美の話を進めるために朔太郎は登場したのかな。

    次作で完結なのは寂しい。

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    2025年11月12日
  • その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ

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    お草さんの営む『小蔵屋』の近くに、ライバル店『つづら』が開店。
    冒頭から不穏な空気が漂う中、最後に全てが繋がっていたことがわかっていく。
    前作で宮崎に行ってしまった筈の由紀乃さんが、身体が不自由ながらもお元気に登場していてびっくり。
    (1作目より前のお話とのことで、納得)。
    お草さん、久実ちゃん、由紀乃さんに加え、お草さんの過去に関わる新たな人物達も登場し、それぞれの事情が一筋縄ではいかないのが、面白かった。
    このまま続けて、次の巻を読みます!

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    2025年09月23日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    前巻の「雨だれの標本」はいつもと少し違う雰囲気ねぇ(・_・)まぁでも次の巻ではイイお話が聞けるのかしら?(ノ´∀`*)ウフフと思っていただけに、今回はかなりショッキングな内容(;_;)小蔵屋の事、久実ちゃんの事、この巻の全てがパラレルワールドか映画の台本なら良いのに…(T_T)

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    2025年06月25日
  • 萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ

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    65歳でコーヒー豆と和食器の店を開くお草さんの紅雲町珈琲屋こよみシリーズの一冊目。正義感に溢れ、無鉄砲な行動力もあるけれど、人の気持ちに寄り添い温かいお草に魅力を感じる。シリーズは人気となり、今では10冊以上が刊行されているのも納得。先日ふと手にしたのが途中作だった。シリーズの設定やそれまでのお草さんを知りたくて、一作目から読み始めた。順を追って読んでいくことをお勧めします。

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    2025年05月25日
  • 薔薇色に染まる頃 紅雲町珈琲屋こよみ

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    いつもの小蔵屋をイメージして手に取ると、おやおやおや?お草さん、めっちゃハード〜!
    ふだんは紅雲町を舞台にした日常の謎が横糸で、お草さんの人生そのものが縦糸。だから今作はちょっと異色に見える。とはいえ、人との繋がりがもたらす合縁奇縁というか、長い人生歩いていれば思いがけないこともあるよなと思った。自分も年をとってきたからかも。

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    2025年05月25日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第12弾。

    階段を一段一段くだっていると思ったら、
    いきなり踏み板どころか段そのものがなくなって、すとんと落ちてしまった感じ。
    落ちたのは下の階ではなく、七年後だった。

    一ノ瀬がまた山に登ってるのは良いとしても、
    久美は他の人と結婚してるし、
    小蔵屋は閉店してるし、
    お草さんは行方不明。
    どういうこと?

    最終巻とはわかっていたので、
    事件が起こりながらも静かに小蔵屋を閉める話なのかな、
    久美ちゃんが後を継いでくれると良いな、
    と勝手に妄想していたので、
    大きな落とし穴に落ちたような感じでもあった。
    お笑い芸人がよく落ちてるような。

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    2025年05月22日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    このシリーズは好きだが、今回が久しぶりにテンポ良く面白く読めた。
    最後の章の三つ辻のくだりはとても象徴的だった。これまでのシリーズで手を合わせてきた地蔵前の三つ辻を、主人公の選択する道になぞられたあたりがシリーズを読んできた読者に深い納得を与える。
    流石お草さん!生きる見本!くらい感動したさり気ないワンシーンだった。

    これまでのシリーズがややマンネリ気味で、現実的だけどやや強引に政治的な同線の伏線は未だ回収されていない。7年はちょっと無理があるが長生きして欲しい。早く次巻でまた会いたい。

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    2025年05月19日
  • 薔薇色に染まる頃 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第10弾。

    いつになくハードボイルドなお草さん。

    以前登場したこともある長い間の想い人から預かったものの、
    手元に置くには苦しく手放してしまった帯留め。
    骨董屋に戻ったと知らされ、買い取りに向かったことから
    届け物を頼まれ、子供連れで、ヤクザより質の悪い男に追われることになる。
    その男だけでなく、誘拐犯として、新幹線の車掌や警察からも逃げ回る。
    のんびり京都を旅するはずだったのに。

    そこへ、久美の恋人一ノ瀬の知人、元警察官の男の恋愛話がからんできて、
    ちょっとややこしい。

    むかし、お草さんが救えなかった男の子が大人になり、
    同じ苦しみの中にいた少年とともに日本を脱

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    2025年04月21日
  • 月夜の羊 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第9弾。

    久美は紆余曲折あるものの、
    一ノ瀬との同棲生活が続いているようで良かった。

    今回は引きこもりの息子と母のお話。
    9年引きこもっている45歳の息子が、
    母親が倒れても、救急車も呼ばないし部屋からも出てこないと言う、
    自分からしたら少々気味が悪い展開だった。
    一度はきちんと働いていたとはいえそんな息子が、
    お医者さんの訪問と、
    お草さんの良い意味でしつこい働きかけで、
    社会に復帰するまで至るのは驚きだった。

    行方不明の女子高校生の話は、
    道草まで禁止の校則の話になり、
    学校で掲示されていたのに廃棄された昔の生徒たち写真を
    小蔵屋で展示する話、
    OBOGたちが臙

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    2025年04月13日
  • 初夏の訪問者 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第8弾。

    前作で山男の風来坊とつきあうようになった久実は、
    いろいろありながらも何とか続いているようで良かった。

    今回はお草さんの下に、亡くなった息子が現れる。
    当時お草さんの味方であり、乳母だった女性が、
    実は引き取って育てていたと言う。
    結局はその女性がついた嘘で本物の息子ではなかったが、
    初老の男性が実母を求めてやってくるのは、
    たとえ純粋な気持ちだったとしても、どうも気味が悪い。
    しかも金に困っている最中に。
    お草さんが金目当てだと思うのもごもっとも。

    雑誌の手違いでお草さんが亡くなったことになってしまい、
    アル中の薬局の店主が、入院を決心したのには笑えた。

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    2025年03月27日
  • 黄色い実 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第7弾。

    いやー、お草さんの相棒、久実には早く幸せになってほしい。
    何せ恋愛が上手くいかない話ばかりなので。
    別に店員を続けてくれれば、恋人とか夫とかできても良いんじゃないの?

    常々そう思っているところに、
    男に乱暴されかかるとは酷い展開だ。
    ちょっと仲良くなりかけた人がいるというのに。

    ひとりで行こうとしていた温泉に、
    別の被害者の女性と久実を誘った場面は良かったが、
    お草さんが久実に警察に行くよう強いるのはどうかと。

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    2025年03月27日
  • 萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ

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    小蔵屋というコーヒー豆と和食器のお店をしている主人公、76歳のおばあちゃん杉浦草(すぎうらそう)が街で起こる事件を解決していくお話。好奇心旺盛でお節介。でもお店では話しかけられない限りは自分からはなるべく話しかけない(お客たちの会話を楽しんで聞いている)憎めないのは、この主人公の人生が平坦ではなかったからなのか。続きが読みたくなりました。

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    2025年03月20日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    小蔵屋が閉店と知って、何があったのかと寂しい気持ちで読み始めた。
    由紀乃さんも九州に行ってしまい。久美は一ノ瀬と別れる、寺田も移転。
    お草さんの周りの人がどんどん離れていく。
    最初からホラーのような不穏な空気がひしひしと
    漂う。お草さんもなぜか寂しそうな物憂い感じ。
    怖くて読み進めないのだが、いったい急にこのシリーズに何が起こったのか、作者の意図はなんなんだろう。
    読み進めるほどに胸の奥にずしんと鉛のようなものが落ちてくる。
    久美の試練、最後に一ノ瀬によって救われたのは少しでもの明るい希望だった。
    一ノ瀬カッコいいよ。
    お草さんの行く末が心配だったが、やはりお草さんは逞しい。
    小蔵屋を閉めるに

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    2025年03月15日
  • 黄色い実 紅雲町珈琲屋こよみ

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    どこかに在りそうな普通の小さな田舎町のお話なんですが…物騒な事件❗
    でも起こりうることですね。
    毅然とした態度で正論で臨みたいけど、被害者や家族の気持ちに寄り添わないとさらにキズつけてしまう。
    こんなときどうしたら正解か解らないけど、お草さんみたいに出来るような人になりたい。

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    2025年03月15日
  • 花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第6弾。

    旧友から小包が届き、お草さんは彼の書いた小説を活版印刷で、
    印刷してもらうことにする。
    印刷会社の個人情報流出事件に巻き込まれるのも騒動だが、
    彼の想い人が亡くなったとおもっていたが、
    亡くなっておらず、しかも想い人はお草さんだったとは。

    お店のアルバイト久美に、お見合い話と恋愛話が一気にきたり、
    印刷会社社長の伯母の自殺の真相を探ったりと、大忙し。
    でも久美さん、両方とともうまくいかなくて残念だった。
    最後には、別れた夫からもらった手紙を受け取り、
    当時を偲ぶお草さん。

    それにしても、
    自家製焼き豚をレタスが何重にもなっている、
    サムサムサンドの焼き豚レ

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    2025年03月13日
  • まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    紅雲町お草さんシリーズ第5弾。

    随分前に読んだシリーズの続きがあると知って再スタート。
    町内の山車蔵を小蔵屋に移設してくる話から始まる。
    以前からの約束とはいえ、小蔵屋を閉めることも意味する移設に悩むお草さん。
    それに、亡き母が仲良くしていたのに、
    いつの間にか疎遠となった鰻屋の話がからんでくる。

    ミステリーファンとしては死体でも埋められているのか?と考えたが、
    全滅した鰻だったとは。
    自分が悪者になってでも、
    隠されていた工場廃液のドラム缶を処分する方向に導き、
    鰻屋他の風評被害を防ぎ、
    山車蔵の場所も見つけて小蔵屋を守ったお草さんはほんとやり手だ。
    でも、倒れてしまったから、疲れと脱水

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    2025年03月01日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    人生のままならなさ、みたいなことがずっと書かれていて、ハッピーエンドでは終わらず、人生が続く。
    ビターな話。それでも草さんは草さん。

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    2024年12月15日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    何事にも終わりはあるけれど、あまりにも突然。
    お草さんは、その日のことを考えて常に準備をしていたというのは過去作からもうかがえるけれど・・・(でもそれは「終活」の方)
    そして、七年後に飛ぶ。(七年後の章にはスマホあり!)
    いつもながら、時事問題も絡められる。というかメインかもしれない。
    本当に、ただ正直に生きているだけでも、どこに落とし穴がひそんでいるか分からないから恐ろしい。
    一ノ瀬も、久実も、それぞれに離れて歩いてきた道は遠かったけれど、経験は人生に深みを与えてくれたと考えたい。

    お草さんは、ある意味では身軽になったのではないかと思う。
    前作では、駅前までバスで出ても、「着物姿の小蔵屋の

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    2024年12月03日