吉永南央のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
憧れて手に入れた仕事にも嫌な事はある。
こんな仕事辞めてやる!という仕事の中に、
笑顔になる一瞬がある。
生活の為に働くのだから割り切る、
という考えもある意味正解だと思うし、
この仕事が天職だと思っていたのに、
向いてないって挫折する事も多分ある。
大変そうだね、と言われる仕事に、
笑顔で楽しげに関わる人もいる一方で、
誰もが羨む職業に就いているのに、
人知れず悩んで塞いでいる人も多分いる。
早期退職に憧れた時期もあったけど、
社会の片方にしかいられない人生が楽しいのか、
自信がなくなってきた。
助け合って社会を作って生きていく上では、
誰もが自分の役割を「ちゃんと」する事が、
大事なのかもしれないな。
「常にベストを尽くせ。見る人は見ている。」
「スプーンひとさじのお砂糖」を探して。
あなたも。
わたしも。 -
Posted by ブクログ
急にアクションものになったようです。
お草さんは人との繋がりを大切にする人。繋がりを切ることができないと、その結び目は多様な形になっていくのだなあとしみじみ思う。
結び目ゆえのトラブル、そして結び目がもたらす救い。
少し読んだ段階で「薔薇色ってどんな色?」と、単純に思った。薔薇と聞いてすっと頭に浮かんだのは深紅の薔薇、深紅で良いのかな、暗赤色?固まりかけた血の色のような薔薇がなんとなく薔薇らしい薔薇のような気がした。しかし、「深紅の薔薇」という言い方があるということは、本来の色は深紅ではないということだろう、などと考えたところで、辞書を引くのが一番と思った。
「うすくれないの色。淡紅色。ピンク色。」とある。マゼンタに近いピンクという表現もあった。桃色よりは濃い色なのだろう。薔薇色の人生は単純な桃色ではないんだろうな、
読み進むうちに薔薇色のことは忘れていた。なにせ、アクションものだから。しかし、結末、薔薇色は鮮やかに目の前に現れる。そうか、これは橙色ではいけない。薔薇色なのだと思った。
お望みの結末、というものかもしれない。
今作のゲスト出演者にとってのお望みの結末なのだろう。しかし、薔薇色なのはこのシリーズのレギュラー出演者の生活の一部、そうだ、その一部とは5分くらいかな、それぞれの繋がりの中で大切な部分の、その核心の5分くらいの部分が薔薇色になっていったのに違いないと思う。
まあ、しかし、お草さんにはアームチェア・ディテクティブであってほしいと思う。
ハラハラドキドキも悪くはないけれど、気持ちとしては紅雲町の中で、完結してもらいたいと思う。
まあ、たまには外に出てもアクションもよいですけどね。 -
Posted by ブクログ
「たすけて」と書かれたメモに対して、私は向き合う自信がありません。巻き込まれて怖い目に遭うのは嫌だし、自分が力になれるとも思えない。お草さんは、そのメモを書いた人の置かれた状況にまで思いを馳せて、何か出来ることがあるなら…と、手を差し伸べようとする人。現実には難しいかもしれないけれど、困っている人に寄り添う気持ちは忘れないでいたいと改めて思いました。
しかし、私が中学生だったのは40年以上も前だけれど、未だに髪型や服装にくだらない校則があるのには驚きます。「みんな違って、みんないい」と言いながら、みんなと同じであることを強制する学校という場所には、馴染めない方がまともなんじゃないかとさえ思います。校則なんて、全部なくしてしまえばいいのに。「人にやさしく」これだけ守ることができれば、充分だと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ*お草さんが営むコーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」で片腕として働いている頼れる店員・久実。なぜか男っ気のない久実にもついに春が……!?浮き立つ店に、元アイドルの女性が店の敷地内で暴行を受けたという衝撃のニュースが飛び込んでくる。容疑者は地元名士の息子。久実の様子がおかしいことに気づいたお草。そして、暴行現場で拾った「あるもの」がお草と久実を悩ませることになる。「私、いつから加害者になったんだろう」──心に小さな勇気の火を灯す人気シリーズ第7弾*
これは・・・シリーズ史上、最も辛く、やるせない作品でした。
え? 何??
どうして???
と、途中錯乱し過ぎて、1度目はほぼ斜め読み。
それでも涙が止まらず、読み切るのが本当に辛かった。
けれど、なんとか最後まで読み通し、動揺が収まってからもう一度きちんと読み返したら、ああやっぱり小蔵屋だな、お草さんにしか出来ない物語だな・・・と。
じっくり読んだ分、二度目は倍から泣きましたけどね・・・
被害者なのに、加害者になる。
私にその発想はなかったけど、お草さんはさすが年の功だけあります。諸々飲み込んだ上で、冷静に「その先」を見据えている。
「その先」までの辛さや苦しみがわかっていても、一番大事なことは何なのか、決してぶれない。
その代わり、今の自分が出来る精一杯のことを重ねていく。
それらが相まって、本当に辛い展開ではありますが、含蓄のある作品に仕上がっています。
そして、今回は小蔵屋の面々の温かさが十分に発揮されています。寺田さん、由紀乃さんはもとより、まさかの幸子さんまで!いい仕事をしてくれています。まさに、何が功を奏すかわからないな・・・
歳を重ねることの意味を見せてもらえたような作品でもあります。