吉永南央のレビュー一覧

  • エール!(3)

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    伊坂さん目当てで購入。

    最初、どこか伊坂さんぽくないなぁと思ったのは、女性が主人公だからかな。何人かの語り手のなかに女性がいるパターンはあったけど、完全に女性が主人公と言うのは、伊坂さんでは珍しい気がします。設定もぶっ飛んでなくて、どうなのかなーと思い始めた頃に楽しませてくれるあたり、さすがですね。今回は他の作家さんの話とリンクしてたりして、この遊び心溢れるところが、やっぱりこの人が好きだと思わせてくれる。

    他の作家さんもとても良かったです。皆さん職業のチョイスがいい。華やかさはないけど、裏方で大事な役割を果たしてるような、普段全く意識したことないような仕事が多くて。こんな仕事もあるのか、

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    2015年02月05日
  • 名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ

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     お草さんシリーズ。今回はミトモ珈琲商会の代替わりのゴタゴタから始まって、郷土史研究関係のみなさん――勅使河原先生と娘のミナホさん、萩尾君、藤田(呼び捨てかい!)――の、積年のもつれに首をつっこんできます。
     幼くして亡くなった息子を偲ぶ場面は、毎度涙をさそいます。でも、「離婚してなければ」とか「私がついていれば」という後悔はあっても、息子が死んだ事故に対してお草さんは直接の責任はないわけで、これが、ずっと自分が育てていた子どもが目の前で水の事故で……という状況だったら、お草さんの人生はまったく違うものになっていたのではないでしょうか。乳母が育てていて偶にしか会えなかった、さらに離婚して遠く離

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    2014年11月19日
  • 名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ

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    私はこのシリーズの切なさが、とても心にしみていい感じなのですが、知り合いには切なさがきつすぎて読めないという人もいます。
    私はお草さんの煎れるコーヒーを飲みたいです。お草さんから手ほどきを受けた人のコーヒーも飲んでみたいです。でも、人によっては苦すぎて飲めないこともあるんですね。
    私にとってはほろ苦さが心を温めてくれる、そんな第3弾でした。

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    2014年11月17日
  • その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ

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    2巻目のほうが好みだった、のでけども、親友さんは引っ越したのだと思っていました…!
    残ってくれててうれしいけど、えっ!?てなってしまった。
    グリーンフラッグが鮮やかだった

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    2014年10月26日
  • 名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ

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    お草さんにかかると、深刻な悩みや人間関係も、優しく解決されていく。
    こんなお店があったら、コーヒーが飲めない私でも行きたくなる。

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    2014年10月04日
  • エール!(3)

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    森谷明子「ラブ・ミー・テンダー」 が個人的に一番すき。
    伊坂幸太郎「彗星さんたち」 はさすがだった。

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    2014年09月25日
  • 名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    待ちわびたシリーズ。
    15年も胸に秘めた秘密は重い。
    他にも、時間の積み重ねに思いをはせるエピソードがある。

    小蔵屋みたいなお店があったら、通いたいなあ~
    子供の頃、高崎に住んでいたので、そんな点でも懐かしく読みました。
    季節を意識した、小蔵屋の和食器のディスプレイ、草さんの着物の柄など…とてもいい雰囲気。
    にもかかわらず、やはり半世紀以上生きると、人生にいろいろな澱も沈むし、自身の終末も考えざるを得ない、という重い面もある。
    そんな所も好きなシリーズ。
    70代半ばの草さんがあまり肉体的にハードだったり、暴力的な事件に巻き込まれるのは心痛むので、今回のようなお話がいいです。
    淡々と、続けてい

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    2016年03月14日
  • エール!(3)

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     心晴日和がよかった。消防士になって現場で働きたいのになかなっ叶わず、悶々としている主人公。さえない男の意外な一面を見て、自分の情けなさに気づく。実際は、人を見て自分の愚かさに気づくの難しいし、その後の自分を変えるのも難しいけれど、そういう人でありたいものです。

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    2014年07月27日
  • エール!(3)

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    ネタバレ

    そもそもこのシリーズを読み始めたのが、この伊坂先生の短編が読みたかったからなのだけれど
    思いの外どの話も面白くて表題通り元気が出るので1から順番に来て、
    遂にこの3冊目。
    いろんな職種の女性が描かれていて、本当にとても興味深い。

    『ヴィーナスの誕生』
    美術品展示と一口に言っても、華やかな表舞台だけでなく
    作業着に身を包んでトラックで運んでくれる人もいてこそ。
    両極端の場所にいるように見えるふたりの学生時代からの共通の夢が
    叶うというのがとても良かった。

    『心晴日和』
    考えてみれば当たり前なのに、消防というと消防車に乗って現場へ駆けつける
    というイメージが強く、電話を受けてくれる人にまで目が

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    2014年07月20日
  • ランタン灯る窓辺で アパートメント・ストーリーズ

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    外国人専用アパートを舞台にした連作短編集。アパートの大家となった主人公が入居者やご近所さんと真摯に向き合い、読者も彼ら一人一人の物語(=人生)と向き合うことに。序盤は少し読みづらさも感じましたがすぐに慣れ、物語に引き込まれました。温かい気持ちになるというとありきたりですが、読んでいるうちに肩肘張っていたのがほぐれ、読後はいつの間にか軽くなっている、そんな作品だと思います。

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    2014年04月21日
  • ランタン灯る窓辺で アパートメント・ストーリーズ

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    容赦のない作家さんだな、というのは紅雲町シリーズを読んでいても思っていたのですが。この本もまた容赦なく描かれるたくさんの理不尽がある。
    フィクションなのだからこそ解かれてほしい断罪されてほしいと願いながら読むのだけれど。関わることが出来ることと出来ないことの線引きが当たり前にあるのはどうしようもない現実なのだとも思い知らされる。
    …北関東の街、といえば。著者のヒット作である紅雲町シリーズをもちろん思い浮かべる。同じ県なのだろう。この著者がコラボとかしそうもないなとは思いつつも、お草さんと瑞輝のコラボを妄想して楽しかったりもしましたwww

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    2013年06月25日
  • その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ

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    前作よりも、どんどん読みやすくなっている。
    自然の描写や、心理描写がとても良い、美しい。
    ミステリー物の探偵役は、割と自身のプライベートは謎に包まれていませんか?
    お草さんはそうでない。
    事件に絡む人々の“事情”に心を痛め、自身の過去に重ねてしまい、自分の行動を悔やんだり嫌悪したり・・・それでも進む。
    そんなところを応援したくなる。
    久美さんもお馴染みの頼りになるキャラクターで、登場するとなんとなく安心感を与えられる。

    草さんの親友の由紀乃さん・・・前作の最終章ではたしか、既に九州に住む息子さんのもとに引き取られていませんでしたか?
    この本ではまだ一人暮らしを続け、時々、お草さんと食事をした

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    2016年03月14日
  • その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    1話読み終わるごとに、毎回しんみりしてしまう。
    謎解きよりも、登場人物の人生に思いを馳せてしまうなぁ。

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    2025年05月28日
  • 萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ

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    気丈なおばあさん・草(そう)さんの事件帖1作目。短編連作です。

    紅雲町(こううんちょう)は、丘の上の観音様が見下ろす田舎町。
    和食器とコーヒー豆の店「小蔵屋」は古民家風の造り。
    今は数えで76歳の杉浦草が、65歳のときに思い立って改装したものだ。
    もともと同じ屋号の店は祖父が始め、両親が何でもある雑貨屋を営んでいた。
    29歳で離婚して実家に戻り、家業を手伝っていたが、両親もなくなって久しく、人生の最後に好きなことをしてみようと賭に出たのだ。
    コーヒー一杯は無料で試飲出来るようにしたため、それ目当てのお客さんも多い。
    店員の森野久美は27歳。若いときはスキーの選手だったというがっしり型で、頼り

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    2023年07月17日
  • 雨だれの標本 紅雲町珈琲屋こよみ

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    今回は穏やかな謎解き
    探してる人は朔太郎の父親だろうな…と思って読んでいたのでやっぱり!感

    監督に言った最後の一言が…
    うーん。やっぱりおせっかいなような…。
    まぁおせっかいなのが草さんの良いところか…

    次回は2人の結婚式かな?

    謎解きより
    朔太郎の父親の作った映画が観たくなる1冊

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    2025年11月30日
  • 糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ

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    お草さんが車に轢かれかける、という不穏な出来事から話が始まります。
    久実ちゃんがいいキャラで、お草さんの側に久実ちゃんがいてくれて、本当に良かったな、と思いました。

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    2025年11月24日
  • 初夏の訪問者 紅雲町珈琲屋こよみ

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    表紙のバナナパフェのシーンを思い出す度、お草さんの過ごしてきた半生を振り返らずにはいられない。
    もし生きていたら、どんな会話をしたのだろうか。夫婦の在り方や、どんな人生を歩みたいのか、じっくり考えさせられる物語。

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    2025年11月17日
  • 時間の虹 紅雲町珈琲屋こよみ

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    7年の歳月を行き来する形で、語られています。今までのシリーズの雰囲気と違う。人情味あふれるお草さんとのやり取りが好きだったのだけど。最後の決断はお草さんらしいです。
    お話の最後に聞こえてきた、とうが持ち上がる「ありがとう」の声に明かりが差した気持ちです。
    果たして続きは出るのか。明るい展開だといいのですが。

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    2025年11月06日
  • 雨だれの標本 紅雲町珈琲屋こよみ

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    「雨だれの標本」って比喩的なものかと思いきや、作品だったのね。


    私だったら「朔太郎」じゃあなくて「カラス」って呼ぶわ
    黒づくめのゴミ荒らしめ。


    亡くなった家族の残った食器
    切ないよね、のこった人間の仕事。

    草さんお元気で



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    2025年11月02日
  • エール!(3)

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    「お仕事」アンソロジー小説。
    伊坂幸太郎、原田マハという文字に惹かれて読んだらまさかの3でしたが、アンソロジーなので問題なし!

    原田マハさんの美術品を運ぶスタッフの話、
    伊坂幸太郎さんの新幹線の清掃スタッフの話が特に読みやすくて面白いな〜と思ったけど、そのほかにも
    日明恩さんの救急情報センターの通信員の話
    森谷明子さんのベビーシッターの話も面白かった!
    ラブミーテンダーの曲、聴きたい。

    アンソロジーは知らない、読んだことのない作家さんの本も読めてとても良いし、短編でさくっとよめるのもありがたい。

    ラブミーテンダーの中で、働いてるお母さんが話していた言葉が残ってる

    「主人のお給料だけでも

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    2025年10月20日