吉永南央のレビュー一覧

  • その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    和食器とコーヒー豆を扱う小蔵屋を営む杉浦草ことお草さん。

    お店の近所で出会ったタケルという男の子との出会いときっかけに知り合った設計士の田沼という男。

    芸術家という夢を叶えた病魔に犯されるナオミから頼まれた昔のこと。

    評判の良くないつづらというお店の悪業の裏にあったもの。

    お草さんの昔の見合い相手の呉服店マルフジの藤原と田沼の意外な関係。

    ダイデン不動産とマルフジによって店も商売も取られ借金だけとなって泣く人たちの存在をお草さんは知ってしまい

    自らのお店も少なからず正体不明な影が忍び寄るなか
    お草さん直々にすべての元凶の藤原に会うまで。

    お草さん、お久しぶりです!
    すごい大冒険だ

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    2020年08月05日
  • 花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ

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    読み終えて、じわじわと温かなものが胸にこみ上げた。苛まれた過去も、ふと出会い直した時には慰めてくれるものに変わったりする。今だからこそ、今が在るからこそ受け取れるものがある。

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    2020年04月14日
  • エール!(3)

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    様々な職業をテーマに、様々な作家さんが競演したアンソロジーの第3弾。
    たまたま好きな作家さんが多かったので、第3弾からいきなり読み出したが、美術作品の運搬の方の話や、ベビーシッター、新幹線の清掃員の話が特に面白かった。
    それぞれの作家さんの得意分野の作品が読めたのも、とてもお得な作品集だったと思う。
    順番が違うけど、第1弾も第2弾も読んでみようと思う。

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    2019年10月05日
  • 花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ

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    シリーズの中で、私には最も合っているように思いました。一番面白く感じた、ということかな。
    登場人物が動いていく中で、それぞれの人間性がこれまで以上にはっきりしてきたように思えたから、と自己分析しています。お草さんがなんだかとっても楽しんでいるようで、それが嬉しい。
    もちろん、事件が起きるということはそこに悪意とか自分に対する過度の愛情とか、そういうものを持っている人がいるということになるのだろうけれど、それが最小限に抑えられて、あとは何とも言えない良い人がたくさん、あたたかな印象を残す人がたくさんいるということが、とてもうれしく感じました。
    次作では、今回、課題(?)として残されたかに思えるこ

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    2019年08月30日
  • キッズタクシー

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    かっこよかろうが悪かろうが、人は必死で生きていく。であれば、強がりでも少しでも誰かを思いやれる自分であれれば。

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    2019年08月27日
  • 萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ

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    再読。
    覚えていないものだ。お草さんのピシッとした雰囲気や、久実ちゃんのたくましさは覚えていたが、ストーリーは全然覚えていなかった。「日常の謎」というにはちょっと、事件性が濃くないですかね。
    お草さんの負けん気の強さとか、老人然としていない所が好き。(たまに弱音が漏れるけど…)
    お草さんみたいに歳を重ねたいと思える、理想のおばあちゃんだ。

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    2019年07月27日
  • 花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ

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    あっちからもこっちからも、ゆっくりゆっくり少しずつ。ほぐしていくとホントが見える。いつも優しいホントだといいな

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    2019年07月07日
  • 誘う森

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    妻の自殺から1年
    そこから夫が自殺の真相を追う
    自殺ではなく他殺だったのでは?
    妻の過去、酒造家の過去が徐々に明らかに
    なっていくにつれて・・・

    内容的には楽しめました
    ただ、ちょっと字が小さく感じました

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    2019年06月23日
  • 萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ

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    この本は会社の人に貰ったことをきっかけに
    読んだ本。

    短編の話が5話収録されている。
    内容的には自分にはあんまり合わなかったなー

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    2018年12月11日
  • エール!(3)

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    伊坂幸太郎目当てに借りたのだが、日明恩にぐっときた。

    しかしこれ「たちもり・めぐみ」とはとうてい読めないゾ。

    パソコンで全然変換してくれないし、「にちあかるいbs(バックスペース)bsおん」でやっと変換した。

    めぐみはいいよ。変換してくれるから。でも、たちもりはねーべ。

    警察や消防のリアルを描くらしい。有川浩の自衛隊オタクみたいなものか?

    しばらく日明恩を読んでみようと思う。

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    2018年12月09日
  • まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ

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    紅雲町シリーズも5冊目。
    お草さんの人付き合いの積み重ねと推理が町内の思わぬ秘密を紐解いていきます。

    北関東の小さな町・紅雲町で、コーヒー豆と和雑貨の店を開いている杉浦草は70代も後半。
    今も着物を着ていて、丁寧に家事をする。身体がしんどいなど草の視点から語られる感慨はいかにもおばあさんだけど、芯が強く目も確か。
    若い久実が店員となり、仲良く店を切り回しています。

    亡き母が形見として友人に送るよう書き残していた着物をどうしようか迷うお草さん。
    鰻屋の女主人・清子はかって母の親友だったが、なぜか仲違いし、草も鰻屋には行かないよう禁じられたまま年月が経っていました。
    お祭りの山車の保管場所を巡

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    2018年10月26日
  • その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ

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    紅雲町珈琲屋こよみ第2弾。
    新しい出会い、再会や別れ、商売敵に詐欺まがいの不動産売買など周りで起こったことに草さんは心を砕きます。高齢なのもあってか必要以上に距離を縮めない間を感じます。もちろん会話にも。
    人は幸せそうに見えても心のなかにどんな闇や悲しみが潜んでいるのかはわからない。草さんは自身の喪失は痛々しいし、その記憶ゆえに他人に心を寄せてしまうのでしょうか。
    「箪笥に入りきるお話」奥ゆかしくてよい言葉です。

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    2018年10月21日
  • エール!(3)

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    ■原田マハ「ヴィーナスの誕生 La Nascita di Venere」(美術品輸送・展示スタッフ)
    ■日明 恩「心晴日和」(災害救急情報センター通信員)
    ■森谷明子「『ラブ・ミー・テンダー』」(ベビーシッター)
    ■山本幸久「クール」(農業)
    ■吉永南央「シンプル・マインド」(イベント会社契約社員)
    ■伊坂幸太郎「彗星さんたち」(新幹線清掃スタッフ)

    クールだけは何をいいたいのかわからず読破断念したが、それぞれ悩み、でも頑張って何か得ていく流れは何ともあったかく、自分も自分になりに頑張っていきたいなぁと思えた。

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    2018年10月12日
  • Fの記憶 ―中谷君と私―

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    ネタバレ

    *誰も本当の名前を思い出せない、ただFと呼ばれる彼。会社の不正を知った43歳の容子は、Fだったら、と自問する。解体業を営む43歳の悦史は、高校でリンチに遭わせたFの言葉に今も囚われている。41歳の有輔は25年前、淫蕩な母をナイフで刺し殺そうとしていた自分を止めたFの一言を反芻していた。目撃談のように語られるそれぞれのFの記憶。人生において喪失は再生の始まりであることを描いた一筋の光のような美しい物語*

    最近お草さんシリーズが重過ぎる私には、丁度いいくらいの重量感でした。翳り、やるせなさ、諦め、もどかしさ、などの入り混じった人間模様の描写はさすが。一筋の光…とまでは感じなかったものの、救いの残

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    2018年08月23日
  • まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    *紅雲町では山車蔵の移転問題が持ち上がり、お草が営む小蔵屋の敷地が第一候補に。話し合いが必要だが、お草は母の言いつけで「うなぎの小川」とは絶縁状態で、話し合いができない。かつては親友だった女将と亡母の間に、なにがあったのか。紅雲町を歩き回るうち、お草は町全体に関わる重い事実にたどり着く。シリーズ第5弾*

    安定の世界観に卓越した表現力、いつもながら素晴らしいです。ただ…回を追うごとに、心に刺さる内容の重さが少々辛いのも事実。出来れば目をそむけたい、そんな現実がつまびらかになっていく様が克明過ぎるせいかな。
    秋冬の、心に余裕がある時に読みたいシリーズ。

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    2018年06月07日
  • まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ

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    北関東の町、紅雲町でコーヒー豆と和食器の店を営むお婆さん、杉浦草が町で起きる小さな事件を解決していくシリーズの第5弾。
    昨年1〜4話を一気に読んで、5話の「まひるまの星」も今回一気に読み終えた。毎回、お草さんが解決していく日常の小さなミステリーにワクワクする。
    草の亡くなった母親と親友だった鰻屋の清子との深いわだかまりの謎が、産業廃棄物の重い問題を絡めながら最後に解き明かされる。辛い話が最後に心が晴れて癒される。肩肘張らずに読めて、しかも最後はみんなが幸せになるストーリーで、幸福感が残る小説である。

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    2018年06月07日
  • Fの記憶 ―中谷君と私―

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    若さゆえといえるだろうか、悩み自分をもて余すような時期がある。そんな時期に目立たないはずなのに巣くったように今もときどきよみがえるFという同級生あるいは近所の青年。転機をつくってくれた彼のことを、いいトシになっても苦悩したり思うようにならなかったり不甲斐なさを感じるときに思い出す……そんな3人の物語と、最後にF自身の今が描かれる。
    孤高のF。あざやかに規範を破ってみせるF。3人の物語からそんなF像を描いていたんだけど、最後のF自身の今の物語からは孤高が破られそうな感じが漂ってきた。「ブルータスよ、おまえもか」という感じ。
    さながら、「人は一人では生きられない、誰かとともに生きているんだ」的な陳

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    2018年05月09日
  • まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ

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    お草さんがめぐり合う色々なこと。今回は紅雲町全体に関わる重いこと。正しくないと思いながらも目の前の利益を守ることだけに噛り付く事の重荷を背負うことがずっとできるのだろうか。

    少しずつでも人の間のこだわりが薄れていくと信じよう。

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    2018年04月20日
  • 名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ

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    ネタバレ

    *小蔵屋を営むお草は、新聞記者の萩尾の取材を手伝って以来、萩尾と、彼のライフワークである民俗学の師匠・勅使河原、その娘のミナホのことが気にかかっている。15年前のある“事件”をきっかけに、3人の関係はぎくしゃくしているらしいのだ。止まってしまった彼らの時計の針を、お草は動かすことができるのか。好評第3弾! *

    前作同様、やるせなさと温かさが交錯する独特の小蔵屋ワールドです。自分の想いだけでは済まされないもどかしさ、大人ならではのあきらめや達観…それでも、その先の柔らかい希望に繋げていくような世界観が本当に繊細な1冊。

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    2018年02月24日
  • 糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ

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    結構好きなシリーズの一つ。
    もう第4弾なんだ~って単行本で既に5弾が出ているけど
    こちらは文庫待ち
    おばあちゃんのほのぼの系と思いきや結構暗い感じの雰囲気です
    今回はそこまで暗くないけど色々とトラブルが。
    解決までにスッキリという感じのストーリーではないのだけど
    まぁそこには私は期待していないというか、
    内容の雰囲気が好きで読んでる感じです。
    でも毎回このシリーズ読んでるとお草さんのやっているお店に行きたくなる。
    そして丁寧な暮らしをしようって思える!!

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    2018年01月26日