あらすじ
一年前のあの日、妻の香映は自殺してしまった、何の前触れもなく。未だに妻の死を受け入れられず不眠症を患った洋介は、彼女とともに暮らした町を歩き、肉体的な疲労で、この状態から脱しようと試みる。しかし、彼女の過去の断片が、この町のあちこちに散らばっている。謎に満ちた妻の過去から、死の真相を探る決意を固める洋介。実家の酒蔵を手伝う傍ら、自殺の名所と呼ばれる森で、自殺防止のボランティア活動をしていた彼女に、いったい何が起きたのか。暴かれていく真実は、かの森へと洋介を導く――。期待の新鋭が描く、精緻なミステリ。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
先が気になって、どんどん読める。全体的に暗い内容なのだけれど、でも最後はなぜか、夏のカラッとした真っ青な空を見上げるような、そんな爽やかな気持ちになった。
Posted by ブクログ
妻の自殺から1年
そこから夫が自殺の真相を追う
自殺ではなく他殺だったのでは?
妻の過去、酒造家の過去が徐々に明らかに
なっていくにつれて・・・
内容的には楽しめました
ただ、ちょっと字が小さく感じました
Posted by ブクログ
紅雲町シリーズの吉永南央さんの作品なので読んでみた。序盤はなかなか世界観に引き込まれない。読み切るのに時間がかかった。後半は怒涛の展開でおもしろかった。
Posted by ブクログ
自殺の名所と言われる森の近くにある酒蔵の娘であり、自殺防止のボランティアをしていた妻の香映が、自らの命を絶った。
その死を受け入れられず、そこには何かあるのではないかと真相を探り始める夫の洋介。
しかし、その事実はあまりにも洋介にとって厳しいものとなった。
夫であったのに、何も知らされていなかった寂しさと、妻の残した真実へのメッセージ。
2019.3.24
Posted by ブクログ
やりきれない。
どんどん明るみになる妻の罪。
自分の知らない妻の過去。
積もりに積もった罪が最悪の結末に繋がる。
死ぬことでしか解放されなくなる前にもっと別の選択肢があっただろうに、と残念に思う。
残された旦那さんはかわいそうだが、最後の最後で奥さんは自由をもらったんだろうか。