【感想・ネタバレ】初夏の訪問者 紅雲町珈琲屋こよみのレビュー

あらすじ

水の事故で死んだはずの、「あの子が生き返ったの!?」
紅雲町にやってきた親切と評判の男。ある日彼は小蔵屋を訪ね、自分はお草の息子・良一だと名乗り出る。
男は何の目的で良一を騙るのか、それとも……

ほろ苦くも胸を打つ、累計70万部突破の大ヒット紅雲町珈琲屋こよみシリーズ第8弾。


※この電子書籍は2020年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

紅雲町お草さんシリーズ第8弾。

前作で山男の風来坊とつきあうようになった久実は、
いろいろありながらも何とか続いているようで良かった。

今回はお草さんの下に、亡くなった息子が現れる。
当時お草さんの味方であり、乳母だった女性が、
実は引き取って育てていたと言う。
結局はその女性がついた嘘で本物の息子ではなかったが、
初老の男性が実母を求めてやってくるのは、
たとえ純粋な気持ちだったとしても、どうも気味が悪い。
しかも金に困っている最中に。
お草さんが金目当てだと思うのもごもっとも。

雑誌の手違いでお草さんが亡くなったことになってしまい、
アル中の薬局の店主が、入院を決心したのには笑えた。

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2025年03月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

草の前に表れた良一を名乗る男。
誠実そうなこの男は、死んだはずの息子なのか、詐欺師なのか。
騙す為の嘘、正しい道へと導く為の嘘、相手を思いやる為の嘘。
嘘、とは言えないハプニングも最後にはありましたが(笑)

戦争、アート、破綻した夫婦生活、失った息子。
辛い過去が蘇るが、終盤、キクとの再会が胸を打った。

「小蔵屋は、和食器とコーヒー豆だけのお店じゃないのよ。だから、愛されるの」
久実ちゃん、良いこと言う。

草、久実ちゃん、江子、石井、キク。
女性達は逞しく、強い。

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2022年04月29日

Posted by ブクログ

真相が早く知りたくてジリジリしながら読み終わりました。お草さんがただお人好しってだけの主人公じゃなくて人間味があるところが良いですね。
それにしても一冊読んでなかったのがあるのに気づいてショック。

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2022年01月10日

Posted by ブクログ

第一章 初夏の訪問者 第二章 蜘蛛の網
第三章 ががんぼ 第四章 遥かな水音
第五章 風ささやく

町にやってきた一人の男性
親切でスマートだけど、お草さんが三歳で亡くした息子の名を名乗る。なぜ? 本当に?
そこまで言うのなら……
信じられない 信じたい 信じていいのか
静かに揺れ動く彼女の胸の内がせつない

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2021年11月06日

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お草さんの心の揺れに、読んでいるこちらも胸が痛いです。一方で、久実ちゃんと一ノ瀬さんの二人の間柄の変化に、「あぁ、若いって素晴らしい」と羨んでしまいます。
脇キャラの宇佐木兄弟は、他人事と切り捨てられなくて身につまされます。なんで、人はお酒に溺れちゃうんですかねぇ…。

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2021年10月29日

Posted by ブクログ

表紙のバナナパフェのシーンを思い出す度、お草さんの過ごしてきた半生を振り返らずにはいられない。
もし生きていたら、どんな会話をしたのだろうか。夫婦の在り方や、どんな人生を歩みたいのか、じっくり考えさせられる物語。

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2025年11月17日

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シリーズ第8弾。
今回は、なぜか、どうして亡くなったはずの良一だと名乗る男性が現れた?!草さんは穏やかに暮らしたいだけのはずなのに。草さんの周りの人は相談のことを想って助言してくれる。なのに、どうしても頭から離れない。一ノ瀬さんのアシストがあり、日帰り山形旅。そこで知った真実とは。

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2024年10月04日

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ネタバレ

シリーズ8作目。紅雲町に最近やってきた親切でスマートと話題になっている男が、小蔵屋にやってきて、「私は良一なんです」と告げた。お草さんが婚家に残して、三歳で水の事故で亡くなった良一を名乗る男の目的は…?
まさかの良一の登場に一体どうなるのかと…ちょっとほろ苦い真相が明らかになるけどスッキリです。あと宇佐木弟の勘違いも結果良い方向にいったので良かった(о´∀`о)

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2024年02月25日

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カチコチって時が行く音、来る音 過去と未来に揺れる音、突然良一を名乗る男性が草さんの前に現れた(良一は3歳の時死んでいる) 草は自分の過去を探ぐるように最上川方面に行く福島県か、山形県の方面と思う良一をめぐって、思いを募らせ、旅をする草さん。

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2023年12月03日

Posted by ブクログ

こちらはシリーズ自体知らず本屋をぶらぶらしていたら見つけたもの。
シリーズの中の一冊だけど、この巻だけ読んでも分かるお話。
初夏の訪問者ということで梅雨の時期に買ったのだけど読み終わったのが冬だった。

死んだはずの息子が訪ねてくる…ということで幽霊ものかなと思いながら読み進めた。
読んでいくうち謎が分かりそんな育て方していいの?という気持ちになったが主人公の
「命とは本当はもっと自由なものかもしれない 宇宙からの預かりものをしているだけのような」
という考えに自分自身の生い立ちのコンプレックスも癒されていくように思った。

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2023年01月04日

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