あらすじ
小蔵屋、まさかの閉店。
「お草さん、なんで閉めちゃったのかな」
「急に決まったことじゃないか、という気がするの」
静かな時間が流れるいつもの小蔵屋。
しかし、お草の心には一抹の不安が。
一つ、小蔵屋へ不審な間違い電話が相次いでいる。
もう一つ、久実の婚約者・一ノ瀬が、8ヵ月以上も店に顔を出さないのだ――。
小蔵屋に何が起こってるのか?
真実はどこに? 止まっていた時間が、動き出す。
累計80万部突破! シリーズ第12弾。
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紅雲町珈琲屋こよみ第12作目。
とんでも急展開!今までもお草さんや小蔵屋に危機や災難は降ってかかってきてけど、ここにきてとんでもない事態。
突然7年後に舞台は飛ぶし、小蔵屋は廃業してるし、一ノ瀬と久美は別れているし…。
なんか事情でもあってシリーズを急に終わらせたのか?と勘ぐって、出版社の特設HPを覗いてしまったら、シリーズ終了ではなく、あくまで読点(。)とのこと。7年の間を描くのか、小蔵屋以降を描くのか不明だけど、とりあえず一安心。
ゴシップを正義ツラしてぶっ放して悦に入ってる、文芸春秋という会社はキラいなんで、HP覗きに行かされたのが悔しかった、が、それはまぁ作品には関係のないこと。
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前巻の「雨だれの標本」はいつもと少し違う雰囲気ねぇ(・_・)まぁでも次の巻ではイイお話が聞けるのかしら?(ノ´∀`*)ウフフと思っていただけに、今回はかなりショッキングな内容(;_;)小蔵屋の事、久実ちゃんの事、この巻の全てがパラレルワールドか映画の台本なら良いのに…(T_T)
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紅雲町お草さんシリーズ第12弾。
階段を一段一段くだっていると思ったら、
いきなり踏み板どころか段そのものがなくなって、すとんと落ちてしまった感じ。
落ちたのは下の階ではなく、七年後だった。
一ノ瀬がまた山に登ってるのは良いとしても、
久美は他の人と結婚してるし、
小蔵屋は閉店してるし、
お草さんは行方不明。
どういうこと?
最終巻とはわかっていたので、
事件が起こりながらも静かに小蔵屋を閉める話なのかな、
久美ちゃんが後を継いでくれると良いな、
と勝手に妄想していたので、
大きな落とし穴に落ちたような感じでもあった。
お笑い芸人がよく落ちてるような。
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このシリーズは好きだが、今回が久しぶりにテンポ良く面白く読めた。
最後の章の三つ辻のくだりはとても象徴的だった。これまでのシリーズで手を合わせてきた地蔵前の三つ辻を、主人公の選択する道になぞられたあたりがシリーズを読んできた読者に深い納得を与える。
流石お草さん!生きる見本!くらい感動したさり気ないワンシーンだった。
これまでのシリーズがややマンネリ気味で、現実的だけどやや強引に政治的な同線の伏線は未だ回収されていない。7年はちょっと無理があるが長生きして欲しい。早く次巻でまた会いたい。
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小蔵屋が閉店と知って、何があったのかと寂しい気持ちで読み始めた。
由紀乃さんも九州に行ってしまい。久美は一ノ瀬と別れる、寺田も移転。
お草さんの周りの人がどんどん離れていく。
最初からホラーのような不穏な空気がひしひしと
漂う。お草さんもなぜか寂しそうな物憂い感じ。
怖くて読み進めないのだが、いったい急にこのシリーズに何が起こったのか、作者の意図はなんなんだろう。
読み進めるほどに胸の奥にずしんと鉛のようなものが落ちてくる。
久美の試練、最後に一ノ瀬によって救われたのは少しでもの明るい希望だった。
一ノ瀬カッコいいよ。
お草さんの行く末が心配だったが、やはりお草さんは逞しい。
小蔵屋を閉めるにあたってのお草さんの矜持、さすがお草さん。
彼女はいつだって、背筋を伸ばして前に進む人なんだ。
悲しいような怖いような内容だったが、お草さんの決断に深く頷く結果だった。
たぶん、彼女はこれからも凛として生きていくことだろう。続きを待望する。
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何事にも終わりはあるけれど、あまりにも突然。
お草さんは、その日のことを考えて常に準備をしていたというのは過去作からもうかがえるけれど・・・(でもそれは「終活」の方)
そして、七年後に飛ぶ。(七年後の章にはスマホあり!)
いつもながら、時事問題も絡められる。というかメインかもしれない。
本当に、ただ正直に生きているだけでも、どこに落とし穴がひそんでいるか分からないから恐ろしい。
一ノ瀬も、久実も、それぞれに離れて歩いてきた道は遠かったけれど、経験は人生に深みを与えてくれたと考えたい。
お草さんは、ある意味では身軽になったのではないかと思う。
前作では、駅前までバスで出ても、「着物姿の小蔵屋のお草さん」を知る人がいて、一部では有名な存在でもあったと思う。
今はもう、日課の河原の散歩もしていないだろうし、亡き息子の寝顔に似ているお地蔵さんに手を合わせることもないのだろう。
でも、丘陵の観音像には、遠くから眺めて手を合わせているかもしれない。
『第一章 友とテーブルで』
『第二章 山の頂、梅の園 ——七年後——』
『第三章 それぞれの昼下がり』
『第四章 森に眠るサンゴ——七年間、語られなかったこと——』
『第五章 時間(とき)の虹』
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シリーズ12弾にして激動。
序盤である人物の台詞に「ん?」と思った途端
そっから一気にジェットコースターのよな乱高下。
時間も場所も人も
行ったり来たりめまぐるしく揺さぶられる。
これが結末でないことを切に祈る。
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7年の歳月を行き来する形で、語られています。今までのシリーズの雰囲気と違う。人情味あふれるお草さんとのやり取りが好きだったのだけど。最後の決断はお草さんらしいです。
お話の最後に聞こえてきた、とうが持ち上がる「ありがとう」の声に明かりが差した気持ちです。
果たして続きは出るのか。明るい展開だといいのですが。
Posted by ブクログ
衝撃的な展開についていくのがなかなか大変だった。時系列も行き来するし、丁寧に説明されるわけでもなく、「書かなくても分かるでしょう?」という感じで、含みを持たせた描写は、何度か読まないと理解することが難しかった。読む力不足なんだと、少しへこむほどに。それでも、ハラハラドキドキの展開とお草さんの魅力に引っ張られて読み終えた。続編を期待します。