堂場瞬一のレビュー一覧

  • 最後の光 警視庁総合支援課2

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    警視庁総合支援課・柿谷晶を主人公にしたシリーズの第2弾。
    幼い子の命が奪われた事件で、犯人として同居する男が逮捕される。
    晶は、殺された子の母親夏海の支援に入るが、彼女は父親について口をつぐみ堅く心を閉じている。その彼女の支えとなる人物=子の父親を探すべく、晶は奔走する。
    その過程で、懐かしき失踪課の明神愛美が捜索に加わる。愛美と晶との間で高城の話題が出、愛美は晶が呆れるほどにズケズケと上司=高城批判をする。
    失踪課シリーズの読者には微笑ましく、高城のストップ役としての愛美の面目躍如といえる場面だろう。
    一方、このシリーズでは、被害者家族たちの支援に前のめりになる直情径行的な晶のストップ役として、同僚の香奈江が絶妙な役割を果たしている。
    「今の晶さん、爆弾ですよ。いや、地雷かな、踏んだらすぐ爆発しそうで」と、香奈江。見事なストップ役を果たしている。
    関係者の間を訪ね歩く晶だが、遅々として事態は進展しない。読者のなかには、このあたり冗長すぎると辟易する者が出てくるかも(実際の事件捜査はこのようなものだろう)。
    しかし、ひょんなことから事態は一変し、急転直下事件は意外な様相を呈してくる。
    本書では、終わりのない答えの見いだせない支援業務に、晶が疲弊する様子が描かれている。
    題名の『最後の光』は、ラストに。ひどい状況になった夏海に手を差し伸べる人がいることに、最後の光を見たと、述懐する晶。彼女が最後の光になれないことに悔しい思いをする。
    次回作では、晶がどのように変わってゆくのだろう。楽しみに待つとしよう。
    著者の小説の特徴の一つに食事の場面が度々登場する。本書でも、月島や王子の店が描かれる。そのなかでも、王子駅北口側のとんかつ屋が秀逸。実際にある店なら、是非とも食べに行ってみたくなる。

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    2023年10月12日
  • 壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課

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    ネタバレ

    【警視庁犯罪被害者支援課シリーズ第1作目】
    アナザーフェイス・警視庁追跡捜査係・警視庁失踪課シリーズを読んできて、時々登場する犯罪被害者支援課の村野。少し足を引きずって登場し、被害者の気持ちに寄り添うために、捜査の事情聴取を断ったりする。
    警視庁追跡捜査係・警視庁失踪課と並んで犯罪被害者支援課の3つは嫌われ部署。
    堂場さんのシリーズは好きで、他のシリーズも読み終わったので、何度も手にしてきたが、通学中の子供の列に車がつっこみ亡くなった子供の親を支援する、という内容を重く感じ、なかなか読めずにいた。

    やっと読めた。
    まず、他のシリーズの主人公が40歳以上のおじさんたちであり、その主人公たちが一目置く村野のことを勝手におじさんだと思っていたが、35歳と若くてびっくりした。
    犯罪被害者を支援していく話となるとただただ重いストーリーかと思いきや、単なる事故が殺人事件に発展していくなかで、常に村野が被害者に寄り添いながら解決していく、という話。
    ただ被害者支援といっても、いろんな被害者感情があり、そこに寄り添っていく。ただまだ確立された部署ではなく、マニュアルも参考程度のもので臨機応変に対応していかないといけない。
    「犯罪被害者支援基本三か条」があり、1:常に自分のことと考えて被害者に接する、2:過剰な思い入れを排する、3:時には沈黙を選ぶ、はすごくいいなと思った。
    実際に存在する部署ではなく、フィクションのようだが、警察は犯罪被害者支援も行っているし、被害者支援センターも存在する。刑事ものの小説はたくさん読んできたが、被害者の支援という目線で小説を読んだことがあまりなかったので新鮮だった。

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    2023年10月12日
  • 悪の包囲 ラストライン 5

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    ネタバレ

    堂場先生の他作品の登場人物がたくさん
    先生のファンとしては楽しい作品

    ガンさん対METO
    ハラハラした

    ガンさんに付き纏っていた福沢
    シリーズ通してくどい人だな程度の印象だったが
    彼が殺されるという始まりで
    彼の仕事に関して理解が深まる

    殺人の疑いの目がガンさんに
    そう思われても仕方ない関係だが
    警察って視野狭いのかなと思ってしまう

    1人で周辺捜査を進める中で、
    記者との繋がりを見つけ出し
    少しずつMETOに繋がっていく

    先生の作品は
    繋がらないヒントがぽつぽつと出てきて、最後に全部ハマる
    というイメージを持っていたため、一歩一歩進む感じが少し新鮮だった

    ハラハラした部分は、ガンさんの周りや情報を持っていた人が傷つくことが多くずっと狙われている感じがハラハラした

    ガンさんに感じる人間ぽさというか普通な感じが、主人公補正が無さそうに思えて今回は撃たれちゃうんじゃ…?って思う場面が多かった

    まだまだ真相まで遠そうな終わり方だった

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    2023年10月07日
  • 骨を追え ラストライン4

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    ラストラインと支援課シリーズのコラボ作品で、かつ追跡捜査課の沖田さんも少し顔を見せ、残りのシリーズの主役も名前だけ登場するという、いわば堂場瞬一オールスターズ的作品。
    岩田さんと村野さんがそれぞれの視点で相手を語るので、単独作品を読んでいる時とは異なる印象でそれぞれの特徴を捉えられるのが最大の良さ。
    一方で事件は、失踪事件が10年ぶりに解決したというポイントを除けば、動機も犯人の言動もチンケなもの。
    オールスター加点により、辛うじて星4つかな。

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    2023年10月04日
  • 新装版 被匿 刑事・鳴沢了

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    新設の西八王子警察署管内で、68歳の代議士が不審死した。しかし、警察は、充分な捜査もしないまま、代議士の不審死は、事故死として断定されてしまう。しかし、鳴沢は東京地検特捜部から、死んだ代議士が大規模収賄で事情聴取される予定であることを知る。警察の不穏な行動、圧力をかける権力者。孤立した鳴沢はどう動くか。

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    2023年10月03日
  • 新装版 孤狼 刑事・鳴沢了

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    不審死した刑事が持っていたメモにあったのは「鳴沢了」の文字。鳴沢は、本庁の理事官から呼び出され、新たな相棒と共に、行方不明の刑事の捜索を命じられるが、謎の組織「十日会」が立ちはだかった。縺れた糸が、行き着く先は…。

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    2023年09月30日
  • 棘の街

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    凄かった。
    結末は悲しいというか、やるせない感というか…って感じだけど、結局は現実ってこんなものってかんじだと思う。
    最後は凄くヒヤヒヤしたー

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    2023年09月27日
  • 犬の報酬

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    読み進めていくうちに、どんな結末を迎えるかが気になって、一気読みだった。

    が、もうちょっと先まで書いてほしかった。

    それぞれが自分のやるべき事を善悪をさておいて進めていく、不正を働いた過去の会社人達が読んだら共感できるかも。

    やはり自分は完全懲悪みたいな話が好きな、単純な人間だなと…

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    2023年09月20日
  • ホーム

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    勝つためにという言葉が印象的だった。藤原監督の気持ちもよくわかるし、芦田の想いもよくわかる。熱くなれるスポーツ小説だった。

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    2023年08月20日
  • 割れた誇り ラストライン2

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    ある意味警察のミスが生んだ事件である。現実に有り得る問題で今の警察でも実際起きている事案だと思います。

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    2023年08月17日
  • チームⅡ 堂場瞬一スポーツ小説コレクション

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    山城~~~!!!
    自分だけのために走るストイックな傲慢ランナーの元に集まるチーム山城。怪我、挫折、実業団の解散、これまでにない困難にぶつかり、表面的には孤独に、内面的には助けを求めながら、素直になれない山城の感情が面白い。なんでこんな性格のひん曲がった彼を気になるのか?なんだかんだいって自分達の思いを勝手に背負わせ期待してしまっているのだろう。めんどくさいけど、ほっとけない奴
    ランは孤独との戦いと思われがちだが、それぞれが様々な思いを背負い走るもの。市民ランナーも沢山背負ってます。さて早速チームⅢと思ったけどお腹いっぱい

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    2023年08月16日
  • 零れた明日 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真

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    一之瀬深雪が臨月になり、父親になることとなった一之瀬拓真だが、直近で異動してきた捜査一課係長の大城に苦手意識を持ってしまう。挙げ句、隣の係が受け持つはずの事件の「尻拭い」させられ、一苦労。捜査の進行次第では、深雪の出産に立ち会えるか不安な状況での捜査、ご苦労様。

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    2023年08月04日
  • 不可能な過去 警視庁追跡捜査係

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    とても流れが良くて詰まることがないので物語の枠が破綻せずに読めて面白かった。それぞれの事件に対して過不足なく書かれているのでそれらが繋がった時にピタッとハマった感じが良かった。
    それと常々疑問に思っていた再捜査になった時に担当していた刑事のプライドが本当に傷つけられるのかなと疑問に感じていたがそれに対する筆者の考えのようなことも書かれていたのでスッキリする部分もあって良かった。

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    2023年08月01日
  • ホーム

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    メジャーリーグでかつて投手として活躍した藤原。引退後はファームピッチングコーチとして穏やかな日常を過ごしていた。ところが2020年東京オリンピック野球アメリカ代表監督が急死。藤原がその後任として就任することに。アメリカの国技ともいえる野球のナショナルチーム監督に日本人の自分が就任し、おそらくは日本と雌雄を決する試合に臨むことに悩む藤原。しかし決心を固めると、チームの打力不足を補うため、日本の大学野球で活躍していたアメリカとの二重国籍を持つ芦田をチームに招聘。日本のプロ野球入り、そして将来の日本代表への参加も夢見ていた芦田は、当初アメリカ代表チームへの招聘に応じるかどうか悩むが、彼は応じることを選ぶ。芦田は当初アメリカのチームメイトからは受け入れられず、一方日本のSNSでは「裏切者」と書かれて、自身の「ホーム(居場所)」は一体どちらなのか、と悩み続ける。そして開幕した東京オリンピック。紆余曲折を経て、アメリカと日本は金メダルをかけて横浜スタジアムで対峙する。果たして藤原の、芦田の「ホーム」はどちらなのか…。そして勝負の行方は…。

    20年ぐらい前だったら、ナショナルチームと言えば監督もスタッフも、選手もすべてがその国の国籍を持つ人で構成されているのが当たり前でした。しかし、今では監督はほとんどの競技で国籍は問われませんし、ラグビーなどは選手でも一定の基準を満たせば日本国籍が無くても日本のナショナルチームへの参加資格が得られます。
    大半の人は「多様性」を受け入れ、そのようなナショナルチームを抵抗なく支持していますが、残念ながら一部の人はSNSなどで「日本国籍でない選手の日本代表などは…」等々、ネガティブな反応を示す人も存在します。この状況を見据えて、野球という日本とアメリカがライバルとなる競技で、アメリカナショナルチームを率いる日本人、その主軸となる二重国籍の若手スラッガ―の葛藤が本小説のテーマです。日本人の藤原がアメリカ代表監督に就任すること、アメリカと日本の両方の国籍を持つ芦田がアメリカチームに参加することはルール上は一切問題がありません。それにも関わらず、ネガティブな反応を示す一部マスコミや、否定的な投稿を繰り返すSNSなどは、もしもこの状況が実現したら、十分にあり得る話だと思います。
    本書後半の日米の対決シーン。よくあるスポーツ小説なら主人公は当然日本チーム。しかし本書の主人公は日本人ですが、所属はアメリカチームです。対戦する相手が日本チームという構成なので、本書を読んでいても「自分はどっちを応援しているんだろう」と考えさせられるスポーツ小説でした。

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    2023年08月01日
  • 新装版 雪虫 刑事・鳴沢了

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    ネタバレ

    鳴沢了
    祖父と父は刑事
    継いで刑事となり、天啓会の教祖殺害事件を追う

    50年も前の事件に起因しており真相まで長いが、事件だけでなく彼の考え方の元になった祖父とのやりとりも随所に散りばめられており、展開に説得力があり面白かった

    鳴沢了が真っ直ぐ過ぎる性格故の結末だった
    彼が悩み選んだ正義は、祖父と父も選びたかった正義だと思う

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    2023年07月30日
  • 暗転 新装版

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    久しぶりに昔のんを読んでみた。
    最近のモヤモヤとした筆致より、鋭かったんとちゃうかいなあ!
    なんせ多作の堂場瞬一くんやから、最近疲れてるんかな?

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    2023年07月28日
  • 不可能な過去 警視庁追跡捜査係

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    シリーズもの。今までのものは未読。
    ……なので、人物の相関を把握するのが大変だった。何せ登場人物多いし、2つの事件の話が交互にすすむし。
    シリーズものとして読んでたら、レギュラー陣のキャラが分かってるからここまで人物関係を把握するのは大変じゃないと思うけど。途中から、相関図書きながら読みました。
    この作家さんの小説、実は以前一度読みきるのを挫折したことがあったんだけど(これとは違う別の作品)、今回は完読。文章運びが独特?なのか(私の感性と合いにくかったのか)最初はなかなか入り込めなかったけど。
    登場した事件の真相が気になって、読み進めれました。

    おそらくシリーズとして読んだら面白さ倍増だろうな。

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    2023年07月27日
  • 特捜本部 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真

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    捜査一課異動してまもなく、バラバラ遺体が発見される。一之瀬の出身大学のカレッジリングがあったが、被害者の身元が分からない状態。捜査が手一杯で、妻・深雪の母親にまで心配される有り様。一方で、犯人は特定されたが、二人目の遺体をやらかした犯人は、妻を邪魔扱いの末に殺した極悪人。

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    2023年07月26日
  • 親子の肖像 アナザーフェイス0

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    大友鉄が総務課に依願異動する前、まだ捜査一課に在籍していた頃メインのストーリー。"リスタート"では、菜緒の事故死の直後メイン。子育てのため、大友の決断はすごかった。

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    2023年07月22日
  • 敗者の嘘 アナザーフェイス2

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    神保町で起きた、強盗放火殺人事件。一時、スポーツ用品店の店長の男が、捜査線上に浮上していたが、任意捜査中に自殺という事態に。さらに、女性弁護士が真犯人として名乗り出てしまう。ややこしい。

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    2023年07月19日