あらすじ
私は今、刑事ではない。被害者の心に寄り添い、傷が癒えるのを助ける。正解も終わりもない仕事。だが、私だからこそしなければならない仕事――。月曜日の朝、通学児童の列に暴走車が突っこんだ。死傷者多数、残された家族たち。犯人確保もつかのま、事件は思いもかけない様相を見せ始める。<文庫書下ろし>
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Posted by ブクログ
警察ものですが、主人公は刑事ではありません。
ある理由から犯罪被害者支援課に異動になります。
※現実では犯罪被害者支援室というのがあるみたいです。
ミステリーものなので、刑事みたく捜査していきますが
犯罪被害者支援という視点は変わりません。
今までにあまりない視点で描かれていきます。
ストーリーはとても悲しく泣いてしまいそうですが、
救いもあるという感じです。
主人公自身の救いはシリーズを重ねていけば・・・
今までの警察ものにちょっと飽きてきた方に
特にオススメです。
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タイトルからしてかなり重いシリーズだとはわかっていたので避けていたが、他のシリーズとの絡みが強くなってきたので手に取ってみた。被害者支援課ということで、作者もかなりの覚悟を持って書いているのではと個人的に考えていたが、その通りだったなと感じた。シリーズ1作目から失敗事案を持ってきたのは意外だったが、インパクトが強く、被害者の揺れる心情も上手く描写されていると感じた。作品数が突出している作者だがその中でも屈指の名作だと思う。
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オーディブルで
被害者家族の気持ちがよく伝わってきた。
サポートする主人公も同じ被害者とはいえ、いい人すぎる。こんな人ばかりなら世の中平和でいられるのかな。
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なんでこれを題材として選んだんだろう…と思ってしまった。
被害者の心の中。
言葉で現しずらい内容をこのボリュームで。
作品として素晴らしいと思った。
ひき逃げ。
突然迎えた別れに心がついていかない遺族。
被害者家族から加害者へ。
その変化は分からなくはない。
憎しみは憎しみしか生まない。
その立場になったら、その通りだと思う。
作品を読んでいる側からは、村野を視界に入れてと願うばかりだった。
村野が悪いわけではなく、被害者家族が周りからのサポートに気付けたらこんな事には…。と思ってしまった。
次作以降、支援課のメンバーが気になる。
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月曜日の朝、登校途中の児童の列に、暴走車が突っ込む事故が起き、出勤中の妊婦を含む数人が死亡、負傷者も発生した。通常の捜査員の中に、警視庁犯罪被害者支援科の村野らの姿が…。犯罪に巻き込まれ、死亡した被害者の家族の支援を行う部署。しかし、終盤に死亡した妊婦の旦那が黒幕と判明?? 犯罪被害者の支援すべき部署で、序盤から大波乱が!?
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【警視庁犯罪被害者支援課シリーズ第1作目】
アナザーフェイス・警視庁追跡捜査係・警視庁失踪課シリーズを読んできて、時々登場する犯罪被害者支援課の村野。少し足を引きずって登場し、被害者の気持ちに寄り添うために、捜査の事情聴取を断ったりする。
警視庁追跡捜査係・警視庁失踪課と並んで犯罪被害者支援課の3つは嫌われ部署。
堂場さんのシリーズは好きで、他のシリーズも読み終わったので、何度も手にしてきたが、通学中の子供の列に車がつっこみ亡くなった子供の親を支援する、という内容を重く感じ、なかなか読めずにいた。
やっと読めた。
まず、他のシリーズの主人公が40歳以上のおじさんたちであり、その主人公たちが一目置く村野のことを勝手におじさんだと思っていたが、35歳と若くてびっくりした。
犯罪被害者を支援していく話となるとただただ重いストーリーかと思いきや、単なる事故が殺人事件に発展していくなかで、常に村野が被害者に寄り添いながら解決していく、という話。
ただ被害者支援といっても、いろんな被害者感情があり、そこに寄り添っていく。ただまだ確立された部署ではなく、マニュアルも参考程度のもので臨機応変に対応していかないといけない。
「犯罪被害者支援基本三か条」があり、1:常に自分のことと考えて被害者に接する、2:過剰な思い入れを排する、3:時には沈黙を選ぶ、はすごくいいなと思った。
実際に存在する部署ではなく、フィクションのようだが、警察は犯罪被害者支援も行っているし、被害者支援センターも存在する。刑事ものの小説はたくさん読んできたが、被害者の支援という目線で小説を読んだことがあまりなかったので新鮮だった。
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復讐が大きなテーマ、復讐することが唯一願いとなっていくことで、心が壊れ闇に堕ちていく。被害者も加害者と同類の人間になってしまうことでもある。
被害者に寄り添い加害者に罪を認めさせていくこと、同じ被害を繰り返さないための糸口を見つけ出していくことが再生の道であるように思えた。
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月曜日の朝、豊洲の小学校の前の通学児童の列に暴走車が突っこんだ。妊娠7ヶ月の女性が亡くなった。園児なども含めて死者は5人。警視庁犯罪被害者支援課の村野が主人公であり、ラストラインのスピンアウト小説。主人公の村野は、自らも事件の被害者、交通事故に遭って怪我を負い、捜査一課から志願して犯罪被害者支援課に移動した。被害者の心に寄り添い、傷が癒えるのを助ける。正解も終わりもない仕事。警察において、犯罪被害者の心のケアをするという仕事があるのだね。
「100の事件には、100通りの哀しみがある」という表現がいい。
暴走車は、ボルボ。そして、運転手は逃亡する。ひき逃げ犯であり、荒木を割り出した。
ブレーキ痕も、なかった。荒木は、酒酔い運転なのか?それとも故意に暴走したのか?そのことが、次々に暴かれていく。
大住茉奈は妊娠7ヶ月で、母子とも死亡。夫の大住は妻を失うことで、悩み、苦しみ、そして、失踪、さらに復讐をする。支援課の村野の眼差しは、優しい。被害者家族にとことん寄り添う。
この大住という男が、被害者の一つのパターンとなる。
支援課には、大学時代の同級生、松木優里がいる。常に冷静で的確なアドバイスがある。また、村野の元恋人も同級生で、二人が復縁することを期待している。新人の女子支援員を、丁寧に村野は教育する。支援課は、警察の中で、落ちこぼれのような部署だと思っている。
同僚の長住光太郎は、支援課にいながら、支援課の仕事を馬鹿にしている。こういう人物を配置することで、村野の心情が鮮明となる。
Posted by ブクログ
説明調な文章な感じがするものの頭の中で絵が描ける作品。
物語のすべてが現実味がないストーリーであれば割り切って読むのかもしれないが、最初の事件(事故)の時点では、自分の身に起きてもおかしくないようなできごとなので、そこから終盤の展開に向けては気持ちの切り替えが必要だった。それは作品の出来良しあしとは関係ないけど。
刑事でない警察官が事件と関わる新しい視点が面白い。
今刊行されている本シリーズ、全部買っちゃいました^^
未読がたくさんあるって幸せ~
犯罪被害者に寄り添った視点で物語が展開していく。文体が個人的に苦手なところもあるが、よくある刑事物ミステリーとはまた違う面白さももありどんどん読み進めた。
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最初あたりは事故の被害が怖すぎて…
ちょっと躊躇しそうになった。
こんなに親身になってくれる警察がいたら。被害者も救われそう。
同じ警察という組織の中に支援課がある。そこで刑事と対立したりする。
もっと上手く連携してほしいと思ってしまう。
また読み進めたいシリーズになりそう。
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やっとシリーズ1作目読めた。半分くらいでだいたい事件解決するからこのあと何があるのかと思ったらそっからの展開もスリリングでした。ミステリや普通の刑事小説とは違うのがやっぱり新鮮で、読んでて面白い。
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警察小説ではあるけれど犯罪被害者支援課という少し違う目線で読めて面白かった。実際に起こっている事故、事件が題材になっているようで現実味があったものの後半はちょっとフィクションぽい展開。小説としては面白みはあり最後まで引きつけられた。村野の今後も気になるし次作も読もうと思う。
Posted by ブクログ
投げ場のない怒りや嘆き悲しみ、加害者も被害者も基本的人権は平等。つまり加害者も人権保護される不条理に落とし所が見つからず苦悩する被害者が....。一線の捜査課とは別に被害者心理をケアする部署の話し。興味深く面白かったですよ。
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重い内容だったけど凄いよかった。ただ自分があまり元気ではない時にはこのシリーズは読めないかな…。なんて言うか、やるせない。でも自分が生きていく参考というか、になる
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犯罪被害者支援課シリーズ第1作。
通学児童や通勤途中の市民に暴走車が突っ込み、5人が死亡する事故がおこる。轢き逃げ犯は逃亡した。犯罪被害者支援課の村野秋生は、被害者家族の支援、サポートに乗り出す。
妊娠中の妻を失った大住の支援を担当した秋山。揺れ動く被害者家族の心境と仕事の範疇を超えて寄り添う秋山。実は秋山自身も交通被害者であったからだ。
今までにないタイプの警察小説。人間ドラマの魅力が詰まっている。
警視庁犯罪被害者支援課
事件の報道があり、犯人が逮捕されたりするとマスコミが大勢押し寄せる。そして、人目を引く様なセンセーショナルな見出しをつけて報道されて被疑者は丸裸にされる。そして、被疑者の家族も同じ様に晒され続ける。被害者にも守られて当たり前の人権が報道という大義名分を振り翳し面白おかしく書かれてお金を儲ける。この苦行はいったいいつまで繰り返されるのか?
せめて被害者家族にはそっとしてあげる世の中になってほしい
Posted by ブクログ
犯罪被害者支援課。
被害者に寄り添える立場というのは、なかなか難しいものだと思う。
支援課の内情ばかりが中心となって、丁寧な分、展開がゆっくりで、全然前に進まないし、真相もよく見えてこないし、私にはどうもこのテンポが合わなかった。
Posted by ブクログ
犯罪被害者支援のお話なのですが、ちょっと物足りなかったかな…?あまり感情移入が出来なかったというか、割と淡白な感じがしました。
少し違った刑事物を読みたい方にオススメします。
Posted by ブクログ
視点が面白い。殺人犯を負う猟犬のような捜査一課ではなく、被害者側に寄り添う警察組織。
いつもながら、丁寧な筆致で登場人物が描かれ自然に楽しめる1冊。
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犯罪者を追って逮捕する、今までの堂場さんの警察小説とは違うタイプのシリーズの幕開け。
今の時代、悲惨な事件・事故が多い世の中で、被害者にケアは重要だと思う。
Posted by ブクログ
すきっとした感じが一切なかった。
でも、きっとこれが『本当』なんだろう。
小説やマンガやドラマみたいに、全部の謎が解けてスッキリするなんてことは起こらないんだろう。
こんな事件に私の家族が巻き込まれたら、どうなるんだろう。前を向けるのか、とても考えさせられた。
色んな傷を持っているだろう人達と、同じ世界に生きている事を…もう少し自覚しながら生きていかないとあかんと思った。
Posted by ブクログ
警察庁犯罪被害者支援課シリーズ、第一作目。月曜日の朝、通学児童の列に暴走車が突っ込んだ。逃走した犯人確保もつかのま、事件は思いがけない事態に…。
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村野と愛の間に何があったのか、優里との会話でちらちら匂わせながら最後まで引っ張るのがやや面倒な展開。
梓の成長?があったのかなかったのか…
大住さんの暴走も現実的ではないような。
村野たちは何歳?30代?50代みたいな感じで読んだからちぐはぐ感。
被害者支援は興味深いのに全体的にはイマイチだった。
Posted by ブクログ
警察物だが、犯罪者を追う刑事ではなく、被害者に寄り添う犯罪被害者支援課の話。
こんな部署が本当に必要だと感じる。
とても読み易く、このシリーズはこれから読み進めたい。