山口周のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレスライド作成。特に顧客やエグゼクティブに判断してもらう必要がある場合避けては通れない。
結論としては、判断する人にとってわかりやすいものにする。それがこの本が述べていることだ。
経営者たるもののものの見方。それを理解したうえでそれにスライドの方を併せていく。
経営者には説明責任が必ず生じる。それは株主に対してのものだったりする。その時のコミュニケーションで重要なこと。それは合理的であること。ある状況において適切な合理的な判断ができている。これが説明責任の基本だろう。
この書籍の23のテクニックも最終的にはそこにいきつく。23もあるのは人間の認知の限界に合わせるとそれぐらいの工夫は必要だということだ。
ほとんどのことは、これまで断片的にさまざまな媒体から吸収してきた。そういう意味では非常にファンダメンタルな内容なのだと思う。 -
Posted by ブクログ
ガソリン車はCO2の排出で環境に悪いのはわかっているが「仕方がない、そういうものだ」
スマホの画面が割れたりバッテリー交換の修理代が高いが「仕方がない、そういうものだ」
安いしデザインも良いファストファッションは大量生産でCO2の排出も多いし児童労働問題もあるが「仕方がない、そういうものだ」
「仕方がない、そういうものだ」が世の中たくさん溢れていて、毎日当たり前のこととしてそのままスルーしていました。
そんな中、アムステルダムのフェアフォンはiphoneとは違い誰でも液晶画面が割れたり、バッテリー交換したいときは自分で交換することにより、同じスマホを使い続けることでサスティナブルなことにつながる。まさに修理する権利を取り戻す社会運動ビジネスが代表的なクリティカルビジネスのようで、とても哲学的でわかりやすかったです。
このクリティカルビジネスの対義語として、アフォーダンスビジネスを掲げていました。
顧客のニーズに応えて企業は試行錯誤して新商品を開発したり、顧客の「こんなのサービスにしてほしい」を叶えてあげることも、アフォーマティブビジネスのようです。
その真逆として企業が社会問題を生成して、顧客に対して提示していくことがクリティカルビジネスのようで、アウトドアブランドのパタゴニアの商品を買って使い続けていることで環境にも配慮していくことになり、顧客も協力していくことができる。本当のWinWinですね!
クリティカルビジネスのクリティカルとは批判的、反抗的というとこになると、そんなネガティブな考えが本当にビジネスとして良いものなのかを、歴史上哲学者やデータに基づいて詳しく解説していました。
近年、脱物質主義者と物質主義者の対率変化もとても参考になります。
まさにわたしも若い頃はあれが欲しいこれが欲しいと物力旺盛でしたが、今思えばあれはなんだったんだろうと思ってしまいます。
そしてクリティカルビジネスは少数派という問題。そこにはモスコヴィッツによる少数派影響理論で納得できました。
そして、クリティカルビジネスに挑戦あるいは参加していくにはどうしたらよいのか、日本の国だからこそ社会を変えていくチャンスでもあることを解説していただきました。
安全・快適・秩序の三拍子揃った日本では逸脱者をなかなか許容しない環境ではあるようですが、今の子供たちのためにも、これからの時代にとても必要な情報だと思います。
最後の半脆弱性の話も面白かったです。
ありがとうございました。 -
Posted by ブクログ
これからの社会で活躍できる人材の要件をまとめた本。
現代社会に対する洞察や、対応する人材の要件については確かにそうかも?と思わされます。
ただ、内容が広く浅く、意見の根拠まで書いてあるわけではないので、さらっと読んで、気になった部分は自分で深堀りしないといけないと思いました。
内容的には、ビジネスマンとして評価される人材像という感じなので、そもそもそこに価値を置かない場合読む必要性は薄いと感じました。
6つのメガトレンド
飽和するモノと枯渇する意味
問題の希少化と正解のコモディティ化
クソ仕事のまん延
社会のVUCA化
スケールメリットの消失
寿命の伸長と事業の短命化
内容で刺さったのは、要約し理解するより、傾聴し共感する能力が大事という点。
ついつい、要するにこういうことでしょ?ってなっちゃうタイプなので、気をつけようと思いました。
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Posted by ブクログ
これからの時代、製品・サービスに必要なのは、性能ではなく「美意識」だ。ビジネスで成功するために知っておきたい美意識の持つ力、活用法を説く書籍。
「美意識」とは、人が自らの感覚を通じて対象や経験を理解し、知覚することで得られる喜びや満足感のこと。美意識に支えられたビジネスは、消費者に見た目、味、音など「感覚上の満足」を提供し、喜んで買いたいと思わせることができる。
物があふれている今日、消費者は物欲に駆られることはなく、意味や意義のあるものを求めている。そうした中で、豊かな美意識を持つ企業となるためには「レゾン・デートル(存在理由、存在価値)」に拠って立つことが求められる。それこそが、真に顧客の心に訴え、顧客を喜ばせるものである。
消費者が製品やサービスを購入する際、動機の約85%を占めるのは、その製品やサービスに対する感覚や感情だ。人は、特定の製品やサービスを通して、自分の五感(味覚、嗅覚、触覚、視覚、聴覚)のうち少なくとも3つが刺激された時、感動や満足感を覚える。
人々の感覚や知覚に訴えかけ、ブランドの価値を高めるには、まず自社の「ブランドコード」とは何かを理解する。そして、五感をどう使えばブランドコードを洗練させ、消費者の関心を惹けるのかを理解することが必要だ。
ブランドコードとは、ブランドの哲学や美学を表わす、そのブランド特有の目印のことである。ロゴやキャッチフレーズ、特定の色など、ブランドコードは多種多様であるが、いずれも個々の製品を超えて意義や価値を喚起し、人々と製品の間に永続する感情的なつながりを築くことができる。 -
Posted by ブクログ
日本のトップと組織の病巣をつく
おわりにで筆者が種明かしする様に、イノベーションではなくリーダーシップ論と組織論
■概要
そもそもイノベーションが「日本人」から生まれないのではなく、日本的リーダーシップと日本型の組織、人材採用・配置、コミュニケーション、評価に問題あり。
権威や役職がないのでリーダーシップを取れませんではなく、必要に迫られてアクションを取り人を動かしていくのが本来のリーダーシップ。米国型を映画『ジョーズ』に、日本型を『ゴジラ』から見て取れる。後者は政府は絶対正義、前者は無能な市長を差し置いて街の人が勝手に動く。
組織は多様性、特にバックグラウンドの多様性(それが思考の多様性につながるので)が大切。
ところがどっこい新卒一括採用して、キャリアを成り行きにしている日本企業はダメ。P&Gの様に経済と文化が異なる国でマネジメントした人が幹部になる、の様にデザインしないといけない。
■感想
リーダーシップのあたりは山口周節が効いていて、なるほどの正論&胸が熱くなる論調だった。全体を通すとしつこいのが多少あるのと、本人が再編と言っている様に既視感を拭えず、頭に残るものは少なかった。2013年に書かれたことを考えると当時にしては先進的な見方であるが、今にも通ずる要素はそこまで多くないと感じる。山口氏への期待値が高かったのと、推薦図書として絶賛されていただけに、その差分から★3つ。内容としては4つでも良かったかも。 -
Posted by ブクログ
山口周氏の著作の中で初めて読んだ。
7人の各専門家との対談をまとめたもので、機能不全または暴走とも呼べる現代の資本主義社会をどのように捉えていくかというテーマが通底している。
本書の目的・方向性は要約すると「時代の先を読めない現代における指針、ヒントを得る」となるが、これはそれぞれ専門の異なる人らとの対談を集めて説明するためにやむなく取ってつけたように感じる。
本書にチラホラ登場する「教養」というキーワードもやや流行りに乗っているような雰囲気がある。
とはいえ、本書の内容自体は重厚だ。
各人の研究・実践のテーマそれぞれはまさに現代社会の課題を解決するための糸口であるし、非常に期待できる。
本来であれば各人の主となる著作を読むべきだが、核心のみを素早く掴み取りたいのであれば本書は有益だと思う。
経済成長一辺倒の資本主義・新自由主義経済が続いてきて行き詰っている現代において、例えば脱成長、例えばアナーキズム、例えば非合理的な偶然性、例えば都市から離れ自然に立ち返ること、例えばBI、のように一歩引いた視点で働き方・生き方を見つめ直せば、解決、とまではいわずとも改善のヒントは見つかる。
社会制度も、大衆の意識も、染み付いた習慣も一昼夜で変わることはない。
しかし個人単位で思考を変え、行き詰った常識を刷新して行動のベクトルを変えれば、まずは心持が変わり、次いで習慣が変わり、人づきあいが変わり、所属が変わり、生活が変わっていく。
これが静かながら広範囲な潮流となれば、社会は新しい形へと変わっていくはずだ。
希望はゼロではない。