【感想・ネタバレ】ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻すのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月15日

資本主義のハッカーとなる。

社会が悪いのではない、それではカルトやテロリストと同じである。自分が変えなきゃいけない、自分が変わらなきゃいけない。

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Posted by ブクログ 2023年12月10日

仕事を始めて10年超、家庭を持ち、子育てが始まってからますます強くなる資本主義、特にマーケティングに対するモヤモヤを、明快に言語化してもらえた。自分自身が、今の課題だらけの社会を支えている1人だと強く自覚しなおし、まずは責任のある消費から始めて見ようと思います。こういう考えを持つ人が増え、当たり前に...続きを読むなれば、日本は世界はまだまだ、決して捨てたもんじゃない。

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Posted by ブクログ 2023年04月24日

コンサマトリーとインスツルメンタル。小さいアメリカを目指すな。成長を目指さない高原社会を幸せに生き抜こう。ベースインカムを導入せよ。役に立つ事より、意味ある事にとりくめ!

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Posted by ブクログ 2023年01月25日

最初はなんだか難しそうな本だな・・・と少し敬遠していたが、読み始めると非常にわかりやすい内容でスラスラと読み進めることができた。

物質的不足がほぼ解消しつつある現在の社会が「低成長」状態になるのは当然であるのに、我々は依然旧来の価値観からアップデートできずにいる。
これからの人間は、一人ひとりが資...続きを読む本主義のハッカーになる(今の社会システムを外側から革命のように壊すのではなく、静かに内部に侵入し、システムそのものの振る舞いを変えてしまう)ことを考えるべき。
そのためには、自分たちの行動様式を、「喜怒哀楽に基づく人間性に根ざした衝動」を基にした労働と消費に転換する必要がある。
これは必ずしも経済的利益を得られることが保証されていないので、多くの人が社会課題に果敢にチャレンジしても生きていけるセーフティーネット:ユニバーサルベーシックインカムの導入が必須。

とても納得できる内容でポスト資本主義への移行を示してくれていると思う。UBIについては本当にこれで社会がうまく回るのか?という思いもあり、自分がもっと深く学ぶ必要があると感じた。

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Posted by ブクログ 2023年01月11日

「いま、ここにいる私たち」自身が考え方・行動を変える必要があることを多角的な観点から突きつけられる。同時に、文明的な発展を遂げ終えたその後の時代を生きていけることへの喜びも感じられた。その境遇を十分に享受し次世代に繋げるためにも、世の中に対しアンテナを貼り続け、自分が取る1つひとつの選択が世の中にど...続きを読むのような影響を与えるのか考え続けられる人間になりたいと思う。

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Posted by ブクログ 2022年12月13日

日本の経済成長は止まったと聞かない日は無いくらいで気分が暗くなることが多いが、「経済成長」という無駄なゲームに参加しないでおこうということを豊富な引用とデータで著者は説明している。日本に漂っているこの閉塞感は何だろう、そして自分はどうすればいいのかという思いにヒントをくれる。まずは自分が選んで買うも...続きを読むのから考えてみる。その製品はどこから来てどんな風に作られたか。買う、使う、壊れる、捨てる、買うというサイクルの時代はもう終わっているのに、それに気付いていても気付かないふりをしている日本の企業の責任は重い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年10月11日

山口周さんの本を8冊読んだがその集大成と言える。

問題提起の着眼点が水野和夫さんの「次なる100年--歴史の危機から学ぶこと」という分厚い本と重なり、目指す方向は広井良典さんの「人口減少社会のデザイン」と重なった。ビジョナリーな人たちには見え始めているのだ、「ポスト資本主義」が。

本書は、資本主...続きを読む義という成長信仰が先進国において終焉を迎えている、という主張から始まる。「足りないものを充足させる」大役を資本主義は果たし終えたとも言える。そして日本はその最前線に立っている。
と、ここまでは水野さんの「次なる100年」と丸かぶり。その根拠は膨大な量のデータを提示する水野さんに譲るとして、山口さんらしい主張は、高成長を終えて低成長期に入った先進国は「成熟期」であり、決して悪いことではないとリフレームしている所。問題なのは、経済的豊かさだけを追求してきた価値観をどう脱するか。現在の「不足が満たされた状態(お金が不足している人たちにはベーシックインカムで保証する)」を「真に豊かで生きるに値する社会」に移行できるかどうか。

具体的には「文明のために自然を犠牲にする文明主義」と「未来のために今を犠牲にする未来主義」「成長のために人間性を犠牲にする成長主義」を過去の価値観として脱しようと説く。
そして「企業活動による文化的価値の創造」と「才能によるイノベーション」で社会課題に取り組みながら「北欧型社会民主主義社会」を目指そうと説く。広井さんは同じ主張を「これからは自己実現でなく、世界の課題解決を目指す世界実現を成し遂げよう」と呼びかける。

個人的には「資本主義は(延命処置を続けているだけですでに)終わっている」という主張の裏付けとしてGDPを始めとした経済指標が、米国の、米国による、米国覇権維持のための恣意的な指標にすぎない、という議論の持って行き方を引き出しに入れておこうと思った。ノーベル経済学賞も米国人(あるいは米国大学所属の人)ばかりで、AIに解析させれば不正検知となってもおかしくないと思ってる。

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Posted by ブクログ 2022年08月07日

山口周さんの鋭い現状認識から提示される課題、そしてそれらを解決するために必要な要素、目指すべき未来についてがとても分かりやすく整理されまとまった本。

【概要】
我々の社会は、長年の課題であった物質的貧困を今経済成長とテクノロジーの力で社会から排除しつつあり、明るく開けた「高原社会」へと軟着陸しよう...続きを読むとしている。その中で、経済合理性曲線の外の課題(ex.希少疾病の治療薬、貧困家庭の食料問題など)や生きるに値する衝動に根付いた社会を実現するために、エコノミーにヒューマニティを回復させることを提唱する。さらに、その具体的な促進として、ユニバーサルベーシックインカム(UBI)、GDPに代わる多様な評価仕様を含むソーシャルバランススコアカードの導入、自らの衝動に気づき、行動し、仲間と共同できる人材を育てる教育システムへの変革を提唱している。

【心に残った部分】
低成長と表現される経済。しかしそれは言葉を返すと物質的貧困からの解放された成熟した社会の到来を表す。著者はそれを「祝祭の高原」と例える。問題の普遍性と技術的難易度の関係性から、あるところで経済合理性の成立/不成立するラインが生まれる(=経済合理性曲線)。その内側の課題は、資本主義社会が自動的に解決する。そしてすでにほとんどの内側の課題は解決された。一方で、希少疾患を患った人やその家族にとっては、他のどんな病気よりも、その疾患の治療薬を望む。ここでサンテグジュペリの以下の言葉を引用し、我々が人間たるには、この問題を放置できないことを説く。

”人間であるということは、まさに責任を持つことだ。おのれにかかわりが無いと思われていたある悲惨さを前にして、恥を知るということだ。仲間がもたらした勝利を誇らしく思うことだ。おのれの意志を据えながら、世界の建設に奉仕していると感じることだ"

経済的対価を得るための手段としての労働ではなく、労働自体=喜びとして、目的かつ手段とすべきである(=コンサマトリー)。
インストゥルメンタル
中長期的/手段はコスト/手段と目的が別/利得が外在的/合理的
コンサマトリー
瞬間的/手段自体が利得/手段と目的が融合/利得が内在的/直感的

我々は、人間性の衝動に身を任せ、インストゥルメンタルからコンサマトリーな活動へシフトする。それによって、経済合理性曲線の外へはみ出し、生きるに値する社会に対するモノ・コトを生み出せる。

資本主義社会をハックしよう。
ハイデガーの「世界劇場」を引用し、現存在=我々の本質と、ペルソナ=舞台で演じる役柄は、違う。我々はそれを区別できない。いい役柄を貰っている人は、自分の現存在もいいものと考え、しょぼい端役の人は自分をショボイと感じる。主役級の役はごく少数なので、多くの人はショボイ役を与えられた役者として舞台に立ち、主役級の人を喝采しつつも、ああなりたくはないよねという態度をとってします。このような舞台は、脚本がいけていないわけだが、脚本を書く人はそれなりに大きな発言力、影響力を持っている人なので、書き換えるモチベーションが無い。つまり、端役をおしつけられた人、舞台に適応できていない人が変革者となりうるということである。そのような人々がやがて資本主義のハッカーとして世界を変えていく。そう祈る。

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Posted by ブクログ 2022年07月03日

著者初挑戦。
いわゆるポスト資本主義ものである。
日本や社会構造を批判しているのは予想通りだったが、じゃあその生きづらい世界を変えるのは為政者ではなく市井の我々個人であると叱咤される。

労働の定義を、対価は賃金や苦しく辛いものという陰鬱のしたものから、労働自身を報酬と捉えて市場経済では到達され得な...続きを読むい問題に向かって情熱と愉悦を持って挑むという転換が今後の、特に物質的に成熟しきった先進国には必要なのだろう。補論にあるベーシックインカムの必要性と租税率のアップは短絡的には自分の収入を誰かも知らない、何に使われるが知らないもののために吸い取られるなんて論外だという不満は、無関心で行動を起こさない自分に批判は跳ね返ってくる。

とはいえ、誰もかれもが自分の真にやりたいことが心中にあり、機会さえあればそれに邁進したいのに現状がそうさせない軋轢に喘いでいる、なんていうのは残念かなそんなことない。この悲観的な非当事者意識に対しても、興味あるなしに関わらず色々経験することによって道が開ける可能性提示してくれている。が、言い訳がましくなってしまう自分がいる。使命感ってやつがどうしたら湧き出でくるのか、真摯に人生や社会に向き合うことが必要なのだろうな。

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Posted by ブクログ 2022年05月26日

著者の「考え」とその「理由」がきちんと書かれていたので、とても納得感のある本だった。

「便利で快適な世界」を「生きるに値する世界に変えていく」

上手く移行したら、もっと心が動く豊かな毎日が一人ひとりに訪れると思った。まずは、自分の幸福や楽しさのツボを追求して行こうと思う。

価値観や社会を見る目...続きを読むを見直すきっかけになってとても良かったので、多くの人に読んでほしい一冊!!

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Posted by ブクログ 2022年05月24日

勉強になる。

GDPに関するくだりなどは、オミクロン株になって感染者の病態に変化が生じているのに、新規感染者数を感染状況の指標として使い続ける新型コロナウイルスをめぐる状況とのアナロジーを感じたりします。まぁ、ぶっちゃけ、他に使える指標がないとも言うのかもしれません。

VUCAの時代になり、これ...続きを読むまでと同じやり方で反通用しなくなってきているわけですが、それに対しての一種の解を提案している著者。ですが、多くの人たちが啓蒙されるには、時間がかかりそうです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月06日

山口さんの求める国家像は、理想論だとは思った。今の日本の政治家に、こんな改革ができる人はいないとも思った。

ただ、マルクスの資本論を勉強していて、ほとほと労働なんて嫌なものだ、と思い込んでいたボクに、「労働もイイものだ」と思わせる内容だった。
(この本によれば、マルクスも労働をポジティブに捉えてい...続きを読むたらしい・・・)

とりあえず、「インストゥルメンタルな発想」はやめて、「コンサバトリーな発想」に転換しようと思った。
こういう発想で労働すれば、ウェルビーイングも達成され幸せになれる!!

だから、ボクが最近ハマっている、「ポジティブ心理学」の考え方にも合致する、「素晴らしい労働観」だと思った。

「明日から、コンサバトリーな労働をしよう」、と思わされた1冊だった。

「武器になる哲学」で山口さんを知ったボクだけど、その本に続けてこの本を読んだ。
哲学を武器として、この国を変えるには、どう考えたらいいか、ということをクソ真面目に考えた本ではないか?
換言すれば、「武器になる哲学」が基本だとすれば、本書はその応用ではないか?

そんな風に、ボクは捉えている。

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爽やかな読後感、実に素晴らしい!!

山口さん、この本を書いてくれて、本当にありがとう!!心から星5つを送ります。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年03月19日

仕事における実態(仕事量だとか、アウトプットとか)よりもとりあえず数字が評価の対象。
会社としてはそれが正しいし、それ以外で評価をしても意味ないのもわかる。
でもそれだからこそ、業績って数字でしかなくて、実際にどんなけユーザを快適にしたかとかあんま関係ない。
数字の羅列だけ。
羅列だけ見れば、内部リ...続きを読むソースは使い倒すほうが正しいし、客からは巻き上げるだけ巻き上げるのが正しいけど、
その正しさは資本主義においての話で個人間でもそうと単純に割り切れない自分がいる。

この本ではGDPの幻想に対しての記述がある。
つまりGDP成長率を第一原則とするのではなく、GDPが成長をしない今の経済状況に対して見方を変えたほうが
より現在を適切にとらえることができるのではないかという提案。
そもそもGDP成長率で表現する物質的成長の限界に来てるとする。つまり必要なものはほぼ行き渡ったとするということ。
こrは確かに個人的にも賛同できる。Youtubeのレビューや雑誌を見て欲しくなりに行ってる。
そうでもしないと現代で必要なものってほとんどない。
新しい欲望を駆り立てることでなんとか経済成長を押し上げようと無理しているような状態だと捉えなおす。

そういった駆り立てられた欲望は一切間違っているかというとそうでもないと思う。
そういった駆動があるからこそ会社の資産が増えてどんどん新しいことに挑むことができるし、社会はよくなってる。
5Gみたいな世界を駆り立てることで、もっと便利になっていく。し、そういうものの恩恵もうけてる。

でも、それだけでケアできない問題が表出してきてるって話。とりあえず市場に任せる新自由主義ではケアできない部分が表出してる。
とりあえず資本を増やすことで解決できないものが目に見えてるために、自分の仕事に対する役割や目的が消失している状態、なんのためにかが不明な状態ニヒリズムの状態に陥ってる。
たぶんこのまま今の会社にいたら自分が生きることはもうある程度保証されてると言えるし、不自由も今後このままいけば起こらないけど、これでいいんだっけ?という状態。

大学院の研究のときこういう気持ちになった記憶がある。意味を失ってるというか遠い。
お客のビジネスをよくして、お客を盛り上げて、お客が育つことでいい社会を育てる。
とりあえずお金を回すことが大事やという前提。
やからとりあえず協力会社には過剰に頑張ってもらうのが正しいし、客にはちょっとでもお金もらうのが正しい。
それでもやるって話なんやろうけど。
おれはほしくないのに生産させようとする。やってることと思ってることの矛盾をはらんでる。

マクロ的に世界GDP成長率を見ると、90年ごろにピークを迎え降下しているよう。
これはBRICSなどの成長を鑑みてもということ。
また労働生産性も60年代をピークに大体降下傾向が全世界である。需要が少なくなってるから。

例えば60年代はドイツ、日本が生産性高かったが、これって結局
敗戦国なので需要が高かったからなだけ。つまり生産性の向上には需要つまり破壊が必要だと。
ボードリヤールは現代の破壊こそ奢侈であり、モードであるとしている。
世界的なトレンドであることがわかった。

なので、この空を切ってる感じはたぶん転職とかしても変わらないんだろうなと思う。
割り切って、仕事以外のところで実感のある場所に身を置くしかないんだろうな。

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Posted by ブクログ 2023年11月03日

ビジネスは歴史的使命をすでに終えているのではないか(物質的貧困を無くすというミッションが既に完了)、悲観すべきことではなく祝うべき祝祭の高原

成長率が高いのは遅れているから。
先進国は押し並べて下がっている。生産性ですら加工の一途、ただし日本はその下がり方が高いため叩かれている。

真に豊かで生き...続きを読むるに値すると思える社会がこれからの命題

市場経済が終わったわけではなく、その仕組みをハックし、経済合理性から喜怒哀楽に基づく衝動に転換する。

GDPは100年前にアメリカで大恐慌を乗り越えるため政策立案の立脚点になる指標として導入された。現在では目的を失い数値が一人歩きしている。かつこの値は政治的に各国で調整をしているもので多分に恣意性を含む。

時間によって成長拡大がしなくなり、時間の価値がなくなり、金利がほぼゼロになり、資本にほぼ価値がなくなっているということ。

私たちが判断の拠り所にする、宗教や共産主義は今頑張れば良い未来がやってくるという希望の物語を誰も紡げなくなってきている。

イノベーションによって経済成長は起きていない。新しい市場が生まれているのではなく、既存市場の内部でお金の移動が起きているにすぎない。

Linuxのv4開発には2.83億万行のソースコードがあり、8.6千億がかかったと見積もられる。社会課題の解決は、精神的報酬がヒントになる。
一方で贈与のインストール(BI)が必要。

コンサマトリー(自己充足的な、それ自体を目的にした)な高原社会を成立させるために必要なアクション
1. 真にやりたいことを見つけ取り組む
2. 真に応援したいモノコトにお金を払う
3. ユニバーサルベーシックインカムの導入

何か複雑な問題を解決しようとする時、まず必要なのは、自分自身が解決しようとしている問題を引き起こすシステムの一部なのだと気付くこと。
by 社会システムデザイナー デイヴィッドストロー

これから価値を持つのは、社会を生きるに値するものに変えていくということ、その代表がアートであり文化創造であると考えれば、これからのビジネスは社会を豊かなものにするためのアートプロジェクトのようにならなくてはならない。

世界で評価されるイノベーター70人にインタビューした結果、イノベーションを起こそうとした人はおらず、なんと助けたい…これができたらスゴイ、という衝動で仕事に取り組んだ。アーティストにも見られる衝動が駆動している。

アメリカの成功したビジネスマン数百人に調査をしたところ、キャリア形成のきっかけは80%偶然だったり。キャリアプランがなかったわけではなく様々な偶然が重なり結果的に成功者にまでなった。
プランド・ハップスタンス・セオリーbyクランボルツ

社会は意識的に構想を描かなければそれまでの慣性と惰性に従って延長線上を走り続けてしまう。

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

日本は、既に物質的満足度は達成し、高原と名付ける低成長時代に突入している。GDPの成長率を上げようとしても無駄な努力だ。20世紀が世界的に見ても極めて特殊な時代だったのであり、物質が満たされ、人口減少が起きると世界もやがて日本のような低成長の時代へ突入する。これからは、文化的、精神的な満足度を上げる...続きを読むよう方向転換をするべきだ。ロボットやAIが人に変わり労働を引き受けるようになり、人々の労働に対する考え方も変わってくる。そして資本主義のあり方も弱体化し、新しい秩序に対応できる社会を作って行かなければならない。

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Posted by ブクログ 2023年06月22日

社会が今変わってきている過渡期だということを教えてもらいました。肌感覚としては感じていたことをクリアに説明してもらったという感じです。
私にとっては働き方について考えさせられた本です。成長することや利益を追い求める働き方ではなく、真にやりたいコトに皆が取り組める社会、理想だなーと思いました。
働く目...続きを読む的について、新しい風を吹き込んでもらいました!

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Posted by ブクログ 2023年06月14日

株式会社に勤める私、高い成長率や売上目標が課され、目標達成のための事業企画や営業企画を泣きながら作るような毎日に疲れて手に取った本。
今すぐに大きく変えられる問題ではないけど、本気で変えたいのであれば、この状況を疑問に思っている我々がちゃんと資本主義をハックして少しずつ疑問を呈していくことで、徐々に...続きを読む変えていこう、という仲間を募るような本。他力本願ではダメだと叱責頂いたよう。
今の仕事を続けることが現状維持に加担していることになるので、転職への重い腰を上げる時かと思ったりもする。が、転職が面倒に思えていまだに腰は動いていない。
まずは、今の職場でコンサマトリーな仕事ができるよう、周囲への配慮を始めてみる。

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Posted by ブクログ 2022年08月27日

この本の内容をありのまま捉えるのではなく、読んだ後に自分がどう思うか、意見を持つことが大切だと思った。

今のシステムで恩恵を受けている人もいるので、今の現状を変えたいのであれば結局自分が動くしかないということを痛感した。

社会で脇役だったとしても、自分の意見、存在を大切にしたいと思う。

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Posted by ブクログ 2022年08月26日

社会における教育の話など、すごく視野が広い(広がる)本という感触。

読む人の視座の位置によっても、色々と気付きが変わりそうな本かなぁと思いました。

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Posted by ブクログ 2022年08月26日

1.上司に薦められたので読みました。

2.経済成長に固執する現代に対して一石を投じる本です。経済成長に固執するあまり、人として大切な自己実現を忘れてしまっています。これにより限界にきている資本主義にさらなる負担をかけ、真の問題点を発見できなくなっております。
本書では「高原社会」と定義づけ、これか...続きを読むらのあるべき未来が何なのか、どのような対策が必要なのかわ述べています。

3.私自身、特に不満があって今を生きてるわけではないので、所得を上げることについて躍起になっておりません。ですが、周りの人は所得を気にしすぎるがゆえに不満が増えてく一方です。
金に気を取られてしまい、大切な自己実現が年々失われていく姿を近くで見ていく人として悲しいと思います。日本人には自己犠牲を美徳とする文化が根強く残っています。私も多少はその考えが残っているため、人のことは言えませんが、それでももうそんなに犠牲にならなくてもいいこともわかってます。ですので、本書の言う通り「まずは自分自身がしっかり幸せに生きること」が第一の課題だと思います。

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Posted by ブクログ 2022年08月21日

「生活に必要なモノをあまねく行き渡らせることで幸福な社会をつくる」という戦後からの目標のもとそれを測る指標としてGDPは有効だった。

現在はモノむしろ溢れかえってるくらいで、戦後の目標は達成された状態。

それなら目標は変えるべきだし、
戦後の指標を追いかけて、日本はダメだと自虐するのはおかしくな...続きを読むいですか?

少ない時間でたくさんものを生み出す力をいつまでも追いかけても仕方ないですよ。

前提から疑う考え方に、確かにそうかもなあと思うところがあった。、

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Posted by ブクログ 2022年07月07日

資本主義社会が築いてきた物質的豊かさは、今や飽和状態、これからは心の豊かさをビジネスに、という話。世界中では、まだまだ物質的に豊かになれていない人も多いが、先進国に限って言えば、言い得ており、社会民主主義的な社会こそがこれからの社会のありようであると説く。

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Posted by ブクログ 2022年05月30日

・GDPはアメリカが「他国が得意な競技では決して戦わない」指標
・ビジネスにおける意思決定があまりにもサイエンスに傾斜するようになっており、人間性に根差した感性や直感をビジネスに回復させることが重要
・私たち人間は、「今頑張っていれば、いずれいい未来がやってくる」という希望の物語が大好き。私たちが判...続きを読む断のよりどころとしている多くの道徳や規範は「未来のために今を手段化する」という思考様式を前提としている
・経済性(便利で快適な世界)から人間性(生きるに値する世界)へ:「文明のために自然を犠牲にしても仕方ないという文明主義」「未来のために今を犠牲にしても仕方がないという未来主義」「成長のために人間性を犠牲にしても仕方がないという成長主義」から脱却する必要がある
・市場は経済合理性限界曲線の内側の問題しか解決できていない:難易度が一定程度低く利益が高い=普遍性が高い問題
・仕事の種類(ハンナ・アーレント)
 労働:生存するための食糧や日用品を得る
 仕事:快適に生きるためのインフラを作る
 活動:健全な社会の建設・運営にかかわる
 私たちの社会は労働と仕事からは解放されつつある
・「問題の開発」がマーケティングであり、「問題の解消」がイノベーションである。放っておいても社会が次から次へと「解いてほしい問題」を投げかけてくれているのであればマーケティングは必要ありません。事業者自らが問題を開発しなければ、新しい欲求を生み出すことができなくなった
・ケインズの2つの指摘
1)ニーズには「他人に関係なく必要な絶対的ニーズ」と「他人に優越するために必要な相対的ニーズ」の二つがある
2)「絶対的ニーズ」は近いうちに解決するが、「相対的ニーズ」には限りがない
・「土地の広さ」をめぐって争うと必ず「誰かが得をすれば必ず誰かが損をする」というゼロサムゲームにならざるを得ず、これが信長だけが気づいた「戦国時代がいつまでも終わらない本質的な理由」でした。茶道によって茶道具を山や城と交換することで、巨大な価値空間を創出することに成功した
・ソ連共産党のスパイ、リヒャルド・ゾルゲは日本への赴任が決まった際、真っ先に「日本の神話」を収集し、これを読み込むことで日本人の精神構造を理解しようとした
・バリューサイクルでは、もはや消費者は、これまでのそれと異なり、単に「消費する人」ではありえません。彼らはいわば、「労働者・生産者」に対して、労働・生産のために経済的・精神的エネルギーを提供する「資源=リソース」となるのです。このような「消費」あるいは「購買」は、私たちが現在考えるようなネガティブなものではなく、いうなれば「贈与」や「応援」に近いものになるでしょう

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Posted by ブクログ 2022年05月08日

我々の社会は「物質的不足の解消」をほぼ実現し、「高原社会」となりつつある中、経済に人間性を回復することが課題であるが、その鍵は「人間性に根ざした衝動」に基づいた労働と消費であり、そのためにはユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)などの社会基盤のアップデートが必要と主張。
一味違った脱成長論で、...続きを読む経済活動を「手段的」なインストルメンタルなものから「自己充足的」なコンサマトリーなものへと転換すべきということやUBI導入の意義など理解・共感する点は多かったが、納得し難き点も少なからずあった。特に、成長を目指さないにしても、ほぼ満たされたとされる物質的基盤は誰かが維持してかないといかなければならないが、それが著者の主張する世界像の中にどう位置づけられるのかがよくわからなかった(全てを機械やAIで代替するのは不可能だと思う)。しかし、あるべき未来社会像について考えるきっかけを与えてくれたという点で本書を読んで良かったと思う。

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Posted by ブクログ 2022年04月04日

資本主義の次にくるものは、私達一人ひとりがもっと責任とある意味の覚悟を持って創り出すんだよー、
と教えてくれている良い本と思う。

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Posted by ブクログ 2022年10月11日

山口周さんの本はいつも楽しく熟読させていただいています。今年はまずは選挙に行くことですね。あと、何かのためにあれをやる、これをやるではなく、とにかく浪費、無駄、なんでも理屈抜きにやることですね。あと応援したい人に贈与することでなんですね。個人的に「自分が稼いだお金は自分で自由に使っていいのか」問題が...続きを読む面白かったです。モースの贈与論も読んでみたいと思います。スッキリする本でした。ありがとうございます。

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Posted by ブクログ 2022年12月28日

自分が電機メーカー半導体営業の仕事を辞めて大学職員になった理由、うまく言語化できていなかったけど、本書を読んでこの感覚だと思った。規模の経済、労働力コスト勝負のビジネス、製品競争力をもつ上で誰かの犠牲が不可欠なビジネス、生活のための労働とかはもうしたくない、顔のわかるコミュニティで直接人に貢献したい...続きを読む、仕事そのものが報酬になりえる仕事がしたいというような感覚。

著者が強調していたこと、つまり、現行の古い社会の形成に加担してしまっているのは自分自身であり、まずは自分がお金や時間の使い方や働き方などを改めなければならないというのもそうだなと思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年03月21日

自分にとっては難しい内容だった。物についてはある程度あるでしょ他の事に目を向けていこう!自分の国の問題は自分が傍観しているから悪い!的な印象は受けた!
今の頭ではここが限界!

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Posted by ブクログ 2022年03月21日

間違いなくいい本。
でも、audiobookで聞いただけでは内容に追いつけず。今度改めてテキストで読みます。

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Posted by ブクログ 2023年12月26日

資本主義とは異なる視点が得られる
消費するものを選んでいる限り、破壊が生まれる。
織田信長は石高という基準ではなく、茶室というものを設けて、消費ではない基準を生み出した。

資本とは違う論理での価値基準の定義は、今後の大きなテーマだと感じる。

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