山口周のレビュー一覧
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ネタバレ自由になるためには、さまざまな視点で物事を見て感じて考えて思索して想像して考える教養と行動力が必要である。
難しいことではない。善い人と会い育み、古典名著や近代、現代にいたるまで読み継がれている本を読み思索する。そして、自分が知らない場所に行って五感で体験をする。
それだけだ。その数が多い程、人生は濃く深みが増して豊かになる。
まずは自分の中にある偏見というコレクションから向き合うところから、多様な視点で物事の世界の解像度が見えることだろう。
テクノロジーがいくら発展しようが、様々な思想や考えを学び、自分で考え学習を止めずに思索し、五感で感じる体験を自分の糧とすることが重要であることを教えてくれる良書である。
知らない誰かが作った常識(自由)ではなく、自分にとっての自分だけの真の自由であらんことを。 -
Posted by ブクログ
センス⇄スキルの対比について描かれた本。
センスは人生のインプットの蓄積であり、事後性の高いもの。
最初からこれと決めつけて磨きにいっても(磨き方に型がないが、、、)、それが自身の本質に根付いているとは限らない。
それでも試行錯誤する中で、自らの内から生まれてくるのがセンス。
そのセンスで仕事の方向性を決めていくことでしかよい仕事はできないと、この本では説かれている。
スキルは体系化された、あくまでも具体的な、ある種の答え。
ただ、体系化されている時点で少し古い。
目の前の現象に対しての答えにはならないし、あくまでも応用する必要がある。
その応用のためにはセンスで方向性を決めてあることが大前提となる。
センス(抽象)⇄スキル(具体)
この2つの間を自分なりに、行き来し続けて、センスを磨くのが仕事ができるためのコツ。
■感想
スキルがすごく重視される。
目の前の課題が解決されるかのように、スキルを絶対視する人がいる。
3C、SWOTって分析のための分析?それって必ずしないといけないの?
と疑問に感じることが正直あったが、スキルよりもセンスだよ
と山口さんと楠木さんが言い切ってくれ、違和感を肯定してもらえた気分になった。 -
Posted by ブクログ
2023年末に出た、ChatGPTのこれからを論じた本。
1年経ってみると、日常的に使う人とほとんど使わない人に別れてしまったなと言う感じ。ハルシネーションや知識が不足している話については、1年経った今も状況はあまり変わらない。というかこの時点でGPT-4まで出ており、2024年末現在ではo1 Proなので想定できる範囲の進化だなあと感じる。
内容は、ベーシックインカムと絡めて論じている人が複数人いるのが今となっては懐かしい。初期は仕事が奪われるというところからこう考える人が多かったイメージ。初期の粗削りな議論を見て理解できる今にこそ読むのがおすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビジネスにおいて、「儲ける」、以外の価値軸を加えることはできるのか、というお話かなー。
サブとしては、理念に基づくパーパス経営や、サステナビリティを一つの評価基準とする動きは近年活発になっている。ソーシャルビジネスでは、利益よりも社会課題の解決を優先とする。
著者のクリティカル・ビジネスと呼ぶものは、ビジネス事態を通して社会課題を定義し、社会の変革を促す。
社会運動のツールとしてのビジネス。
抵抗としてのビジネス。既存の体制、価値体系、社会の在り方に対して。
企業の成功の新たな価値軸として、「センス」を打ち出しているのかな、と思いました。
先日読んだ、ク゚チネリさんの本を思い出しましたが、途中、彼の会社についても触れられていました。
…
普段思っていたことなど、共感できる点がいろいろとありました。
社会運動!
個人的には、ビジネスはこれまで社会運動をしていなかったのか、とまず問いたいと思います。かなり、著者は本書で、ビジネスの社会における大きな力について述べられています。
企業広告 国内年間 約7兆円
政府広告 国内年間 約100‐200億円
どれだけ私たちは民間企業の宣伝広告に影響を受けているか。
これは社会運動だと思います。ビジネスの手により、私たちの社会は大きく変革されているに間違いない。消費社会を形作り、加速させているのは、日々目にし続け耳にし続ける企業広告。今のビジネスが創り上げてきたパラダイムが、この大量消費社会であり、価格の高いものをもってステータスを表現する社会、といったようなことなのではと思います。
その強大な民間企業の運動によってつくられた私たちの欲望、需要が市場を作り、その市場ニーズにさらに応じる形で、企業が成功を求めて争っているのではと思います。
なので、本書で論じられているクリティカル・ビジネスは、そんな既存のニーズ、顧客のペインポイントに応えるのではなく、アルタナティブ、対抗軸を打ち立てるもの。
抵抗!
私はわりと抵抗を通して自分の存在意義を確認しているところがあるので、ビジネスでもそれを当てはめる、というのは入ってきやすかったです。カミュの『反抗的人間』については、知りませんでした。興味深い。
ピーター・ティールさんの問いー世界に関する、世界が認めていない、君自身が重要と考えているアジェンダは?
革新的なものは初めは敵としても認知されない。
デザイン思考が既存の社会枠組みを打ち破るような影響を生み出せなかったのは、顧客がすでに持っている課題を解決することを追求するアプローチだから、といいます。
人々がいまだ問題視していない問題…
今の市場ニーズに応えることは、社会を崩壊させること。
一定の人々のニーズが満たされた、というのは企業の功績でもありますが、その目的を今は達成してクリティカルな目的を失っているともいえるのかもしれません。
今は消費が、他者に見せびらかす記号と化している、と述べています。
また、少数によるニーズについては、リターンが小さすぎて回収できない。利益が至上主義的に求められる従来のビジネスでは解決できない。
センス!
無教養な専門家、品格のないビジネスの危険性。
センスの低い顧客という考え方。カスハラが社会問題化している今日ですが、低俗な人々を相手にすることの危険性。
オルテガ・ガセットのいう、文明の恩恵で甘やかされた「大衆」が引用されています。
なので、人々を啓発する、意識変革を促す、それにより、人々の欲求を変える、新しいニーズを打ち立てる、社会運動。
仮想敵国、~でない、否定を明確にした時の団結力。資本主義を強烈に叩くマルクス、ディストピアを描いたジョージ・オーウェル。
カギとなる、共感。伝えるものの鮮度。小さく、手元にあるものから、とにかく始める。
モデルとなる企業
テスラー2003年創業当時のEVシェアは全自動車市場の0.01%だったにもかかわらず、電気自動車の特許をオープンソース化し、ゼロサムではない、プラスサムのアプローチで、新しい価値観と顧客を作っている。
ブルネロ・ク゚チネリさんの会社ーサステナブルで上品な水準の利益しか求めない。共感に欠かせない、細部の言行一致の極み。
市場利益よりも重要なもの。センスのありかたを問うこと。 -
Posted by ブクログ
山口周氏の切り口はいつも鋭く、参考になる思考だ。ただ、本書は中川正七商店のビジョンと経営が題材なだけに、具体性がある事が逆にアドリブの効かない内容になっていて残念。
参考になる文を抽出しておく。
僕はピーチ・アビエーションという格安航空会社のお手伝いもしているんですが、10年ほど前に当時CEOだった井上慎一さんから「人事制度づくりを手伝ってほしい」と声をかけられたときは、そのビジネスに対してかなり懐疑的だったんです。すでにデフレにうんざりしているときだったので、「また安くするのか」と思ったんですよね。
それで最初に「井上さんは、この会社を何のためにつくったんですか」と質問したら、「僕は戦争をなくしたいんですよ」と言うんです。格安航空会社と戦争に何の関係があるのかわからないじゃないですか。
聞くと、井上さんは「若いうちに外国に行ってそこの文化に親しんだら、爆弾なんか落とせないでしょ」と言うんです。だからお金のない若い人たちがどんどん外国に出て行って、人々と交流できるようなインフラをつくりたいんだ、と。僕もそういう話は好きなので、懐疑的な気持ちは消えて、「ぜひお手伝いさせてください」となりました。すると井上さん、念を押すように「うちは格安航空会社なんですよ」と言うんですね。だから僕も「子どもでも乗れるわけですよね。すばらしいビジョンだと思います」と答えたんですが、「格安航空ということはコストも格安ということなんです」と(笑)。
この流れで「だからコンサルフィーも格安にしないとまずいですよね。この見積もりの3分の1でやってもらえませんか」と言われたら、反論できないわけです。反論できないどころか、喜んで一緒にやらせてほしいと思ってしまう。共感できるビジョンには求心力が働いちゃうので、経営資源が集まるんですよ。言葉を掲げるだけでゼロから経営資源を集めてしまうだけの力を持っているのが、ビジョンのすごいところです。企業が競争力を高める上で、これからはビジョンがもっとも重要になるでしょうね。いまいちばん希少な経営資源は、働くためのモチベーションですから。
僕がそれを痛感したのは、カルロス・ゴーンの事件の際に法務大臣の発言を聞いたときでした。カルロス・ゴーンが海外に逃亡したのを受けて、当時の森まさこ法務大臣は「潔白だというのなら、司法の場で正々堂々と無罪を証明すべきであると思います」と発言したんです。
これ、法哲学を学んでいる人が聞いたら椅子から転げ落ちるぐらいビックリする発言ですよ。近代法哲学には、モンテスキューの頃から「推定無罪の原則」があるからです。被告人が有罪であることを証明するのは検察の仕事で、それができなければ無罪。被告人の側が無罪を証明するなんてあり得ません。これはもう400年の歴史を通じて文明国のあいだで等しく共有されている根本的な原則です。
それを、あろうことか先進国の法務大臣が公共の場で否定してしまいました。当然、即座にゴーンさんのフランス人弁護士が批判しましたよね。身の潔白を証明するのは被告の役割ではないことは広く近代国家が共有する法であるが、あなたがそう言うのはよくわかる。なぜならその概念が共有されてない唯一の先進国があなたの国だからだと。まったくこのとおりなんです。
ほとんどの経営者は、スタッフから始まって、チームリーダーみたいなことをやらされて、そのうち課長さんや部長さんになって・・・・・という感じでステップアップしていくわけですが、これは総括的に言うと「手を動かす人からお題を出す人に変わる」という流れです。
現場では手を動かして問題解決をしていればいいけど、経営者はその問題を出す立場。
これは大きな変化ですよね。世界的なビジネスアドバイザーのラム・チャランなども指摘していますが、日本のキャリアで言うと、部長から本部長に上がるあたりで大きな断絶があります。与えられた問題を解くスピードや正確さが評価される立場だった人が、筋のいい問題や共感できるゴールを提示して組織の力を引き出す立場になる。つまり、そこから急に違う競技になるんですよ。部長までは野球をやっていたのに、本部長になった途端にアメリカン・フットボールをやらされるぐらい、求められる能力もルールも変わってしまう。 -
Posted by ブクログ
本の中で色々書いてありましたが、自分の中のなにがやりたいかというところを探すこと。雇用されるならそれと企業のビジョンが一致する部分があるところで働くこと。ビジョンは大きくしすぎても具体がなくなるし、具体的すぎると行動が制限されてしまう。大きいものとべつに分社、部署ごとに作るなどが良いと感じた。
読みながら考えたこと
ビジョンがない職場で働くのつらい。
金儲け、経費を下げる、売上利益を出す。それしかありません。創業者はなにがしたくて会社を作ったのか、志がないのでしょうか?
あったとしても現場社員どころか本社勤務の社員にも伝わっていません。
だから離職率が非常に高い。辞めたら代わりを採用すればいいという考えもビジョンに欠ける方針だ。
自分はメンタルが壊れないために感情を消し去っています。