青木薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1600年代に生きたフェルマーからの挑戦状とも言えるフェルマーの最終定理と言われる数学の証明。
彼は「私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、余白が狭すぎるのでここに記すことは出来ない」と書き残して死んでいった。
この本は、これまでの数々の数学者がこの難問に出会い、証明するために人生をかけて戦うといったノンフィクション数学史で熱くなる物語だった。
それこそオイラーやガウスなど聞いたことある数学者もこの難問に挑み、一部は証明したりするも、完全なる証明には辿り着けず、証明できる代物ではないのではと言われるほどに難解で、証明が見つかるまで350年もかかったという、、、。笑
数学における証明とは -
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Posted by ブクログ
2025.01.30〜2025.02.11
数学で最も有名な定理が証明されるまでの道筋を誰でも感動できる物語に変えた一冊。
この本の著者であるサイモン・シンさんは、物理学を学んだ後テレビ業界に転身、そこで培った能力で"フェルマーの最終定理"をとてもドラマチックに取り扱っている。
数学の話はもちろん出てくるが、そんなに詳しくなくても、フェルマーの最終定理の証明にいかに多くの人が携わっていたか、また、この定理を中心に数学がいかに発展したかがわかるだろう。その中で、日本人の編み出した予想がとても大切な場所に位置していることが誇らしい。
数学が好きた人であれば必読であるし、そうでな -
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Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかったです。
有名なフェルマーの最終定理について、数学史とともにわかりやすく書かれていました。
問題を提起したフェルマー
その問題を証明したワイルズ氏
その問題の背景から証明にいたる話を、一般人にも理解できそうに書いた作者のサイモン・シン氏
そんな本を翻訳してくださった青木氏
天才方の仕事のおかげで素敵な時間が過ごせました。
興味深く素敵な話ばかりですが、読むのが辛い人には4章から読んでも楽しめると思います。
第5章にある、数学的にあまり意味のないとみられていたフェルマーの最終定理の証明が、実は20世紀における意義深い証明であったという箇所と、第8章にある志村先生の言葉がたまり -
Posted by ブクログ
### 上巻
歴史において長い間、暗号作成者と暗号解読者の戦いは、暗号解読者優位が続いていた。(多くの暗号は解読方法が発見されてきた)というのが、現代とギャップがあって面白いポイント。
暗号史において、エニグマ解読にまつわるエピソードがやはり上巻の中で一番の読みどころ。
### 下巻
暗号解読ではないが、類似のものとして古代文字の解読が取り上げられている(古代エジプトのヒエログリフ、古代ギリシャの線文字B)。また、誰も理解できない言語を操るアメリカ先住民ナヴァホ族を暗号通信担当として軍に迎え入れたアメリカ軍の話も面白い。
そして、暗号というものが生まれてからずっと付きまとってきた「鍵 -
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Posted by ブクログ
891
254P
科学の面白い所って、人間っていうものを重要視してない所なんだよね。人によってはそれが嫌だって言うのかもしれないけど、私からするとここが面白くて堪らないポイントだな。だって文系分野とか宗教って絶対人間がデーんってあってそれ以外は矮小化されてるじゃん。でも科学にとって人間は空気の粒子のひとつとかその辺に舞ってる埃とかと価値が等しいんだよね。そのものの見方が面白すぎてやめられない。そんなヤバイものの見方してるやつ居たら頭おかしすぎて友達になりたいもん。
青木薫
1956年、山形県生まれ。京都大学理学部卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。専門は理論物理学。翻訳家。サイモン・シ -
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