【感想・ネタバレ】暗号解読(上)のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月02日

夢中になって読めた。こんなの絶対に解けないだろうと自分でも思える暗号が、幾度も解かれていく様は気持ちがいい。説明もわかりやすい。

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

人類の歴史を振り返ると、通信の秘密が敵に知られないことは何よりも増して重要な課題だった。

通信内容が知られるか知られないかで、膠着状態にある物事が一気に解決に向かう。場合によっては、暗号が破られないか否かに人の生命がかかっており、暗号作成と解読を繰り返しながら複雑に進化してきたのが暗号の歴史といっ...続きを読むてもいいのかもしれない。

最初はごく簡単なカエサルシフト暗号から第二次世界大戦におけるドイツ軍のエニグマまでの変遷が上巻は描かれる。


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Posted by ブクログ 2023年07月22日

歴史において長い間、暗号作成者と暗号解読者の戦いは、暗号解読者優位が続いていた。(多くの暗号は解読方法が発見されてきた)というのが、現代とギャップがあって面白いポイント。

暗号史において、エニグマ解読にまつわるエピソードがやはり一番の読みどころ。

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コード:単語やフレーズを置き換える暗号(...続きを読む暗号化することをエンコード、解読することをデコードという)

サイファー:文字を置き換える暗号(暗号化することをエンサイファー、解読することをデサイファーという)

平文(ひらぶん)と暗号文

48 アルファベットを別のアルファベットに置き換える暗号は、各文字の出現頻度のばらつきを分析することで解読ができる。

161 ビール暗号の話(開拓時代のアメリカで財宝を埋めてきたという男の暗号)

193 電波の発明により、暗号の重要性が高まった

233、257 ドイツ人のシェルビウスがエニグマを開発。最終的にドイツ軍がそれを採用することに決まった

237、270 一般的に暗号作成者は繰り返しを避けたがる。「反復は機密保護の敵」

280 エニグマ解読を最初に成功したのは、ポーランド人数学者、レイシェフスキ(後にエニグマの暗号が強化されたため、イギリスとフランスの協力が必要になる)

298 アラン・チューリングの参加。エニグマ解読成功後も長い間、解読に成功していたことは、チューリングの死後数十年間、1974年まで公表されなかった。

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Posted by ブクログ 2023年05月07日

サイモン・シンの『暗号解読』を一気に読んだ。
これまでにサイモン・シンは『ビッグバン宇宙論』と『数学者の楽園』と『フェルマーの最終定理』を読んだ。サイモン・シンはハズレはないが、その中でも今回の『暗号解読』は最高に面白かった。
紀元前のオリエンタルの古代の単純な暗号から、最新の量子暗号まで、時代を追...続きを読むって色々な暗号技術の歴史が語られている。
しかも基礎知識のない素人でもその暗号の技術がよく理解できるだけでなく、新しい暗号技術の開発とそれの解読に挑戦した科学者たちのドラマと歴史に及ぼした影響を目の前の出来事のように楽しめる。
特に最終章の量子コンピューターと量子暗号に関しては、たった1章が割かれただけなのに、これまで読んだ色々な本と比べても面白くてわかりやすかった。

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Posted by ブクログ 2023年03月02日

面白かった。ただ途中の詳しい暗号の原理は難しくてさらっと読んだ。世界史選択じゃなくても十分楽しめる。エニグマのところは映画『イミテーションゲーム』で既習ずみだったからより楽しめた。

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Posted by ブクログ 2022年04月16日

中世から現代までの暗号の考案と解読の歴史を綴った一冊。技術とヒューマンドラマが絶妙にバランスされていて、知的好奇心をくすぐられる。訳文も読みやすい。
上巻では、世界大戦後で使われた暗号機エニグマのエピソードが好き。

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Posted by ブクログ 2022年01月23日

著者は「フェルマーの最終定理」を著した、サイモン・シン。

スコットランド女王のメアリーの処刑という歴史的事件から始まって、カエサル暗号からエニグマまでを解説する。

単に暗号の構造を解説するだけでなく、そこにまつわる歴史的なエピソードもふんだんに盛り込まれている。

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Posted by ブクログ 2020年10月28日

めちゃくちゃ面白い本です❕
サイモン・シンさんの本にハズレなしです。
暗号作成者と解読者との壮絶なるストーリーにグイグイ引き込まれます。
現在もこのストーリーの流れの中にあり、量子コンピューターが出来れば、暗号の多くは解読されてしまうみたいですが、その時には別の暗号をもうすでに考えてあるそうです。
...続きを読む世の中には、頭のいい人がいっぱいいるんですねー。
ぜひぜひ、読んでみてください。
お勧めの本です❗

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Posted by ブクログ 2020年05月01日

本書の「はじめに」から心を鷲掴みにされた。著者のサイモン・シン氏は、一体何者なんだろうか。目次からして言葉選びのセンスが良い。翻訳も読みやすく、一気に青木薫氏のファンになってしまった。エニグマの章では、連合国が情報戦に強いと言われていた理由が分かった。植民地にまでエニグマを配給し、裏ではその暗号を日...続きを読む常的に解読していたなんて、発想が恐ろしすぎる。

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Posted by ブクログ 2020年03月04日

初期の頃の暗号は自分で頻度分析で手を動かして解けた。
解けたときの快感たるや。
エニグマは、大学入試の英文に出てきたときに初めて知ったが、それをこんなに分かりやすく知れるのは素晴らしい。

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Posted by ブクログ 2019年10月31日

サイモンシンのノンフィクションは信頼できる。
難しいことが説明されているはずなのにグイグイ読める。

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Posted by ブクログ 2019年01月04日

スコットランド女王の暗号からドイツ軍のエニグマまで、歴史上の暗号がいかにして発明され破られていったかを追体験できる本。暗号の例題が示されていて読者を飽きさせない。
著者は『代替医療のトリック』のサイモン・シン。

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Posted by ブクログ 2018年10月20日

『いたちごっこほど面白い戦いはない』
シーザーの時代から用いられた単アルファベット換字式暗号が頻度分析により解読され、多アルファベット換字式暗号を体系化したヴィジュネル暗号はバベッジらが複数の頻度分析の組み合わせにより解読。そして暗号を機械化したエニグマを、チューリングらがそれを上回る機械化により解...続きを読む読。もちろん数学的手法のみにより解読できたわけでなく、状況・環境からの推察、人出を介することにより生じるパターンの分析、盗聴、スパイと、そこにはあらゆる手段の模索があり、また解読されたことで死刑に処されるもの、ひとつの暗号の解読に一生を費やしたもの達のドラマがある。これこそが自然が絡む余地のない、真なる人間の発想の戦いではないか。コンピュータの登場によりこの戦いは如何なる進化を遂げるのか。下巻に超期待。

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Posted by ブクログ 2024年03月05日

アラン・チューリングは現代のコンピュータの基礎を作った人なので、もっと多くの人に知られるべきだと思った。チューリングのように活躍した人でも、その社会の中で差別されてしまうと、生きてきけないことに恐ろしさを感じた。そういう人たちがいることで今があることを再認識させられた。

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Posted by ブクログ 2023年07月28日

YouTubeの「ゆるコンピュータ科学ラジオ」で『暗号解読』が取り上げられていたのがきっかけで手に取りました。
暗号の世界については何も知識がない状態から読んだので、古代で使われていたシーザー暗号からヴィジュネル暗号、エニグマ機までどれもワクワクしながら興味深く読みました。
上巻の最後、エニグマ機の...続きを読む詳しい解説などは私には難解すぎたのでサーっと読んでいきましたが、知識を持たない人にもわかりやすく書いてくれている印象を受けました。

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Posted by ブクログ 2023年07月12日

暗号開発と暗号解読の歴史本。
素人も暗号の仕組から理解できます。

暗号の歴史に与えた影響の大きさと、その特性ゆえに生きてる間に功績が認められなかった人々の存在に心震える。

エニグマの凄さとか、暗号鍵の大切さとか、お腹の底に響きました!

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Posted by ブクログ 2020年06月26日

暗号化する人と、解読する人の闘いは、とても数学的で文化的でドラマチックだ。戦争での暗号解読技術の重要性が本当に良くわかる。(下)ではどんな物語が繰り広げられるのか楽しみだ。

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Posted by ブクログ 2020年02月22日

さすがサイモン・シン。難しい内容をかくも分かりやすく時系列で説明してくれる。
ただ一点だけ、上巻の補遺は上巻末に入れといてほしかった・・

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Posted by ブクログ 2019年09月01日

文字を入れ換える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話……。カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、豊富なエピソードとともに描き出す

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Posted by ブクログ 2019年05月01日

古代ギリシアからWW2まで。信書から有線通信、そして無線通信が普及する時代における暗号作成者と暗号解読者の知恵比べの物語。本書の半分以上はナチスドイツの暗号機械「エニグマ」の機構と、ポーランド軍とイギリス軍による解読プロセスについて。エニグマの機械そのものではなく、「鍵」こそが解読にとって重要であっ...続きを読むたというのはなるほど!だった。

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Posted by ブクログ 2018年12月31日

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Posted by ブクログ 2018年08月03日

暗号化のニーズはいつの時代もあって、暗号を考える人達と、それを破る人達との戦い?の歴史が面白かった。暗号解読されないうちはいいけど、暗号解読されたのに、気づかずに使っていると、悲惨な目に遭うのだなということがよく分かる。
あと、エンサイファー(文字単位の置換)、エンコード(単語単位の置換)、エンクリ...続きを読むプト(エンサイファーとエンコードの総称)の違いが分かったのが良かった。

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Posted by ブクログ 2018年05月06日

古代からの暗号技術の発展の歴史を辿り、20世紀の大戦の行方を左右したエニグマ暗号を巡る攻防を転回点にして、現代のデジタル暗号、果ては量子暗号までを解説する上下2巻にわたる本書。欲張りとも言える内容の豊富さだが、時代々々の技術に暗号作成者/解読者として関わった人物たちの生き様に十分に光を当てつつ、なお...続きを読むかつ(量子暗号のような難解なはずのものまで)どの技術の説明も要所を押さえて読み手に分かった気にさせてくれる。さすがというべきか。

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Posted by ブクログ 2015年10月03日

スコットランド女王メアリーの処刑など暗号解読にまつわるエピソードに絡めて暗号を解説。エニグマの仕組みの概要がわかるので映画イミテーションゲームの暗号解読機がガチャガチャ回転しているのが、何をやっているのか理解できる。チューリングのエニグマ解読の背景にポーランド人の貢献があったのを初めて知った。
(2...続きを読む015年6月)

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Posted by ブクログ 2023年06月20日

『フェルマーの最終定理』が面白かったので、こちらも読んでみた。
結果的にいうとフェルマーの最終定理ほどはハマれなかったが、アメリカ軍が先住民族の言葉を暗号に使った話や、古代文字の解読などはとてもおもしろくよめた。上下どちらも⭐︎3にしているが、厳密にいうと上⭐︎3、下⭐︎3.5といったところ。
戦時...続きを読む中暗号に纏わる場所で活躍していた人々が、秘密保持の観点からその活躍を世間に長い間知られてはいけなかったのは切ない話である。
下巻のエピソードの感想は下巻のレビューに。

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Posted by ブクログ 2021年01月01日

暗号の歴史、諜報活動の物語。暗号方式の説明は理解が厳しく、読み飛ばすが、人間模様はなかなか面白い。サイモンシンさんの著書は、フェルマーの最終定理がとてもおもしろかったので、これも読んでみ。あれほどハマれなかったな。

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Posted by ブクログ 2019年11月05日

難解さゆえに知的好奇心をくすぐる作品です。
人類が生み出した最も知的パズルである暗号の歴史をできるだけわかりやすく解説しようと努力している意図が伝わり(にもかかわらず、十分に難解です)、その発展の歴史は戦争という野蛮な行為抜きには語ることができないのも皮肉ですが・・
暗号は、他人に知られたくない秘密...続きを読むの文書を直接伝えることのできない相手に届けるために発明されたものですが、暗号を考える人と解き明かす人との攻防により、より高度で難解な暗号として発展することになりました。
特に、死命を決する戦争という状況での伝令はまさに国家の存亡がかかっているわけで、科学者や数学者たちが戦争協力者として極秘に招集されチームとして解読に当たっていましたが、(下巻で難攻不落で有名な「エニグマ暗号」にチャレンジした孤高の天才、アラン・チューリングがでてくるあたりではやっと知っている事例がでてきたこともありホッとします)、結局は彼らの功績や貢献は戦後も機密扱いとされ正当な評価を受けずにいたという事実は悲しい話です。
それにしても、当時のドイツ軍暗号の難解さは、ゲルマン民族の知的水準の高さを表しており(音楽や小説などの芸術分野でも秀でている)、連合軍が苦しめられていた様子がよくわかります。
そして、現代における暗号はネット社会での安全性の担保(個人情報が漏洩しない、勝手に国家権力に利用されることがないなど)という大事な役割を担っているようです。とはいえ、こうした暗号の発展を手放しで喜ぶのは危険で、近未来での量子コンピューターの登場は、おそらくネット社会の存続自体を不可能にしてしまう危険性がある(どんな暗号も意味をなさない)点は留意しておくべきでしょう。
1999年出版の原書では、作者から懸賞問題が提示されており、(2000年10月1日までに全問(または最も多く)正解した人に1千ポンド(約15万円)と栄誉が与えられるとされ、2000年10月7日にスウェーデンの5人組によって全問正解された)、巻末にには問題と解答と解説が収録されていますが、私はさっぱり内容が理解できませんでした。
サイモン・シンの翻訳を数多く手掛ける青木氏が本書のあとがきで、暗号の歴史を読み解くアプローチには軍事面や数学面にフォーカスすることもできたのだろうが、あえて人間に焦点を置くことで、「血なまぐさい謀略や裏切りの連続であるはずの暗号の歴史が、卑小も偉大もひっくるめた愛すべき人間の営みとして浮かび上がってくる」からこそ感動があると、本書の魅力を的確に言い表しています。
そう、これだけ難解な本がベストセラーになるのにはちゃんとした理由がありました。

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Posted by ブクログ 2018年11月17日

表題のとおり、暗号がテーマ。
同作者の「フェルマーの最終定理」や「宇宙創成」に比べ、あまり興味のあるテーマではなかったので、長らく手に取ってこなかった本書ですが、なるほど、これまでの作品と比べて最も現実の生活と関係の深いテーマでした。

古代ギリシャの時代から暗号が使われてきたことも驚きですが、この...続きを読む暗号というテーマをときに実際的に、ときにドラマティックに紐解く著者の手腕に脱帽です。スコットランド女王メアリーの暗号やナチスの暗号機エニグマなど、歴史の影に暗号ありといわんばかりのドラマを見せつけてくれば、暗号の作成やはたまた解読の仕方まで解説する丁寧ぶり。下巻からは高度化する現代の暗号作成と解読に焦点があたったためか、どうも理論的すぎて理解に不安が残るところもありましたが、概念的な説明がうまく何とかついていくことができたと思います。

文系の自分にとっては、数学者の考えやその世界はよく解らないところが多いのですが、だからこそ本書のような作品には読む価値があるのだなと痛切に思います。

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

セキュリティを一から理解するために。本書上巻では、戦時中くらいまでの暗号解読の歴史を振り返っている。一言でまとめると、何らかの規則性が見つかる(たとえば文字の頻度分析など)と、そこを起点に暗号は解読されてしまうということ。読み物としても面白かった。

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Posted by ブクログ 2023年10月13日

上巻は、初歩的な暗号の構造と、初期の素朴な暗号から一段ずつ複雑になっていき第二次大戦頃の機械化されてその複雑さを一挙に増した暗号までの歴史が語られている。暗号にまつわるおもしろいエピソードを入れながら、複雑で難しい暗号の仕組みを分かりやすく説明していて、相変わらず(つまり、『フェルマーの最終定理』と...続きを読む同様)科学の楽しい読み物になっている。ただ、時代とともに複雑になっていく暗号の解読法の発見のされ方が、色々なところに存在している“パターンの抽出”ということで、毎回似通っているように思えてくるのが難点。

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