青木薫のレビュー一覧

  • 宇宙が始まる前には何があったのか?

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    ずっと気になっていて、文庫になっていたのでようやく手にすることができました。
    物理学の知識なんてあまりない私には難しかったです。それでも、一般的な専門書のような堅苦しい文章はなく、むしろ砕けた感じの文章に止まることなくすらすらと読むことができました。ただ、本文中にたびたび登場する『神』という言葉だけは引っかかってしまいました。科学と宗教がどう関係しているのだろうと。そんな疑問も最後まで読み進めると作者の考えが記されていたので納得。日本では到底起こりそうもない論争だなあと思いました。

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    2017年08月24日
  • 代替医療解剖

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    ホメオパシーやカイロプラクティックなどの代替医療について、施術者が謳う効果があるかどうかを科学的に分析する。
    第1章でレモン果汁をとることで壊血病の発生率が劇的に改善された例等をあげて、「機能のメカニズムは不明でも対照実験を行い、統計的に有意な結果が出ればその治療方法は効果がある」を明確にした上で、メジャーどころの代替医療を分析。
    結論としてはほとんどの代替医療はプラセボ効果以上のものはない。だが、それが今や大きなマーケットになってしまっている現状とそれを手助けした「犯人」についての言及はきびしい。

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    2017年07月18日
  • 宇宙創成(下)

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    文庫版訳者あとがきにある通り、この本の主人公は「科学的方法」なのだと思います。「宇宙はどうやって出来たのか」という問いに対する、何世紀もの間にわたる科学者の挑戦が描かれていてとても感銘を受けました。

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    2017年06月02日
  • 量子物理学の発見 ヒッグス粒子の先までの物語

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    量子物理学の発見というよりヒッグス粒子とは何かを開設する。論点に的を絞って話が構成されており、変に素人に迎合するようなこともなく読みやすく面白い。

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    2017年02月05日
  • 量子革命―アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2017/1/28 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2019/6/27〜7/9

    大学時代、物理学を志し、自分の才能の無さに挫折して化学・生物学に日和った身ではあるが、19世紀末から20世紀初頭にかけての、物理学の巨人たちが活躍する量子力学の完成に到るまでは、1番心がわくわくするところであった。これまでも何冊かこういう本は読んで来たが、ここまで包括的かつ、内部に踏み込んだ本を私は知らない。名著である。

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    2019年07月09日
  • 宇宙が始まる前には何があったのか?

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    ネタバレ

    2017/1/7 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2018/4/11〜4/20

    この本の内容は、まさに大学入学時に私が研究をしたかったこと。能力の無さに早々に見切りをつけて別分野に移ったが、ここまで解明されてきているとは...感動である。
    読んでみて改めて自分にはこの分野の才能が無かったのを思い知らされた。

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    2018年04月20日
  • 宇宙創成(下)

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    物心ついた頃、宇宙はビッグバンて始まり年齢は150億年、地球は50億年(精度は問題ではない)ということについて何ら疑うことなく受け入れていたので、ここに行き着くまでに物理学、天文学、また宗教までも巻き込んだ論争に発展していたことに不思議な感じがする。
    時代が変わっても真理を追求し続ける科学者の姿勢は感動ものである。それ故に、戦争で研究が途絶えたり、遅れたりすることは残念であり人類にとって大きな損失である。また、科学に限らずパラダイムシフトに必要なのは世代交代であるということを改めて認識した。
    カールセーガンの「コスモス」と同様、不思議さに対する好奇心を呼び起こしてくれる良書である。
    次は「フェ

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    2017年06月04日
  • 宇宙創成(上)

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    理論と観測の双方で対立したり補完したりしながら進んできた宇宙論の歴史が非常にわかりやすい。
    20世紀に入り、一般相対性理論が発表されている時代でもアンドロメダが銀河系の外にあるとわかっておらず、そんなギャップがあったことに驚きつつも面白いと思った。逆にこの時代の宇宙論の目まぐるしい進化を感じてみたかった。
    下巻も楽しみ。

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    2016年07月06日
  • 宇宙創成(下)

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    宇宙論は好きで、関連書を数冊読んだが、わかりやすさ、ワクワク感を含めた娯楽性の高さを考えると、最良の本。この分野に興味を持った人は、真っ先に手に取る本だろう。

    本書は天動説から地動説への大転換に至るまでの長い史実の記述から始まる。そして地動説が決定的になった20世紀、科学者たちは宇宙の大問題に取り組むことになる。すなわち、「宇宙は過去のある時点で創造されたのか?」あるいは「永遠の過去から存在していたのか?」という大問題である。そして、ビッグバンモデルが考え出された以降も、科学者たちの大半は宇宙の始まりをビッグバンに求めず、静的で永遠な宇宙(定常宇宙モデル)を信じていた。

    本書は、(出版され

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    2016年04月24日
  • 宇宙創成(下)

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    非常に面白い。ビックバンを題材に科学とは何かを考えるための良い題材となる。

    理論のモデルと実験での検証の両輪が如何に我々の世界観を塗り替えていくかを体感できる。

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    2016年04月23日
  • 宇宙創成(上)

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    ギリシャ時代の宇宙認識から膨張する宇宙を示唆するハッブルが提出した観測結果まで。各時代で人々がどのように宇宙に対する認識を深めていったのかを追体験できる。非常に骨太で面白い。

    実験と理論が如何にお互いを補いつつ科学の世界を広げていったのかを感じ取れる良書。

    単なる事実の羅列でなく、著者の科学に対する深い理解も垣間見れる。

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    2016年03月04日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    本書では、宇宙論の歴史について、その中で人間中心主義がどのように扱われてきたかを軸に描かれている。
    古代から、コペルニクス、ニュートンなど多数の科学者の長年の研究を経て、宇宙はあらゆる物理定数が今のような値でなければ存在しえないことが明らかにされるに至り、アインシュタインが究極のテーマと位置付けたのは「神が宇宙を作ったとき、ほかに選択肢はあったのだろうか?」、即ち「宇宙はなぜこのような宇宙なのか?」ということであった。
    それに対して20世紀半ばに出てきたのが、「宇宙が人間に適しているのは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないからである」という、一見科学的ではない「人間原理」と言われる考え方で

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    2016年01月11日
  • 宇宙創成(上)

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    「宇宙はいつ、どのように始まったのか」。
    かつて神話で説明されていたその謎に対して、現代科学は観測結果で裏付けされた理論を手にしている。
    アルベルト・アインシュタインの「宇宙についてもっとも理解しがたいのは、宇宙が理解可能だということだ」という言葉のとおり、宇宙に比べて極めて小さく、歴史も浅い人類が、その謎を解き明かそうとしているその事実に改めて畏敬の念を感じる。
    『ビッグバンモデル』は誰か一人の発明なのではなく、モデル構築、観測、実験、理論計算に貢献した多くの人々の、人類の叡智の結晶なのだということが分かった。

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    2015年11月24日
  • 数学の大統一に挑む

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    数学を勉強していた頃の「ワクワク」感を思い出しました。
    本書の中では、難しい数学が記述されています。しかし、それを理解する必要はありません。そのような数学に魅せられ、真理を追い求める数学者の人生を感じ取ってください。

    数学と量子物理学の関係、さらには数学と宇宙の関係。こんなにもワクワクさせてくれるものは、数学以外には存在しないように思います。

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    2015年10月24日
  • 宇宙創成(下)

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    宇宙が膨張しているというビッグバン理論が、全ての星々が遠ざかっているというハッブルの観測結果により、アインシュタインが間違いを認めるほど優勢になった。だが、証明が完了したわけではない。「宇宙の大きさが一定でも、速度が早い星々だけが遠方まで到達可能なはず」「遠くまで到達した光はエネルギーが失われるため、赤いほうにずれる」といった無理筋なものから「観測結果の年代測定では、宇宙の方が星よりも若くなってしまう」「ビッグバン理論で元素分布を証明できるか?」といった当然の疑問まで、多くの批判検証にさらされることとなる。

    天動説がそうであったように、今から思えば明らかに間違いであったと思われるような理論で

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    2018年10月20日
  • 数学の大統一に挑む

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    現代数学は現在、多岐にわたり同じ分野の専門家同士でさえ、互いの研究内容を理解することが困難であることが多々あるという。

    数学の本質はその自由性にある、という言葉は有名であるがその自由性とはどこから来るのであろうか。
    実は、この問題亜は数学だけの問題ではない、正確にいうならば数学だけの問題ではなかった。
    20世紀の物理学も同様の問題に直面していた。
    この世界を記述できそうなモデルがたくさんあるように見えたからだ。
    ある物理現象を記述する方程式は、うまくその現象を予測したが、まったく別のように見える方程式もまた、その現象を正確に予想することができた。ただし、どちらも正しくないことは明らかだった。

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    2015年09月18日
  • 「無限」に魅入られた天才数学者たち

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    めちゃめちゃめちゃめちゃめちゃめちゃめちゃおもしろい。無限とその宗教的文脈にまつわる多彩な知識に触れられることも魅力だし、何よりそこには登場人物やそういった背景すべてが影響し合っていく壮大なドラマがある。やがて、ゲオルク・カントールの人生を中心に、一旦の物語は収束していく。映画化したら絶対おもしろい。

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    2015年08月31日
  • 数学の大統一に挑む

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    青木薫さん翻訳による先端数学に関するサイエンス・ノンフィクション。青木さんは、ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明を描いたサイモン・シン『フェルマーの最終定理』、ペレルマンによるポアンカレ予想の証明を描いたマーシャ・ガッセン『完全なる証明』といった最先端の数学者の物語を描いたサイエンス・ノンフィクションの名著を訳してきた。今回も期待大である。

    今回の主人公はエドワード・フレンケル、著者でもある。といってもほんとんどの人はその人が誰だか知らないだろう。自分も知らなかった。フレンケル氏は、十分すぎる数学能力がありながら、ペレストロイカ前のソ連においてユダヤ人であるがゆえにモスクワ大学の入学を

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    2016年02月14日
  • 宇宙創成(上)

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    現代において「地球は宇宙の中心に存在する」と言おうものなら変な宗教でもやってんのかと心配されるが、宇宙の中心でないことを証明できる人は、一体どれだけいるだろうか。
    夜空に浮かぶ星に辿り着こうとするなら「光の速さで何年もかかる」ということに疑いを持つ人は少ないが、それを証明できないなら、それは星が遠くにあることを「知っている」でも「わかっている」でもなく、ただそう「信じている」だけだ。
    アンドロメダが星雲でなく、90万光年よりも遠くに存在する別の銀河であることが「わかる」までに、どれだけの研鑽が必要だったのか。天文学の軌跡は科学のそれと同じく、予測と観測の共進化であった。

    人類は『光る点の動き

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    2018年10月20日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    サイモンシンの「宇宙創成」と話が重複する部分があるが、本書で紹介している人間原理は非常に興味深い。
    宗教的価値観におちいることを恐れるあまり、偶然の排除と客観性に必要以上に囚われた科学的考え方に対する問題提起。
    「この宇宙がこのようにできているのは、そうできたからだ」という、まるで聖書のような文に納得させられる。
    我々人間がこの宇宙に存在してこうして宇宙を観測するためには、宇宙の物理法則や定数はこうなる以外になかった、そうでなければ我々は存在し得ないという観点。
    ”神”はいくつも宇宙を作り、それぞれにでたらめな初期値(=物理法則、定数)を与えたかもしれないが、我々が生まれて観測できるのは「この

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    2015年04月26日