青木薫のレビュー一覧
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数学に明るくなくてもしっかり面白かった!
シンプソンズのアニメ脚本家チームには名門大学の数学科出身が多く、アニメの中には数学への愛のあるジョークや歴史的な数学者のオマージュがふんだんに織り込まれており、その解説を「フェルマーの最終定理」でお馴染みのサイモンシンがしてくれる。贅沢な一冊。
なぜ数学者がコメディ脚本家に?と思うが、数学の証明のプロセスと脚本を書くプロセスが似ているというのに納得。(目的地があるか保証されていない点。)
アニメの内容も皮肉やウィットに富んだジョークがあり、見てみたいと思った。(シンプソンズの代表作はCCレモンではない。)
やっぱり、普通の人にとって「何でそんなこと -
Posted by ブクログ
黄色い家族のアニメ「ザ・シンプソンズ」にこれほど数学の要素が盛り込まれていたとは知らなかった。制作側は頭のキレる数学オタクばかりで、作品の進行を妨げないように特別な数字や公式をこっそりと、しかしわいわい盛り上がりながら作中に散りばめていた様子がなんとも可愛らしい。分かってくれる人にだけ届けばいいというスタンスで、視聴者のナードやギークに向けて数学愛を示すというとんでもないアニメだったとは思いもしなかった。「数学者たちの楽園」という邦題にも納得。本書内ではサイモン・シン氏の著書「フェルマーの最終定理」と「暗号解読」からの懐かしい内容が出てくる。やや重複する箇所もあるが、その文面から著者がどれほど
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Posted by ブクログ
ホーキングが亡くなる直前に書いた本です。
ビッグクエスチョン(Big Questions)とは、サブタイトルにあるように、「人類の難問」のことで、宇宙の起源や生命の起源に関する問いなどがあります。
ある意味、誰も正解を知らない問いですが、知識がある人ほど、また、考察が深い人ほど、真理に近づける問いだと思います。
また、この本は、単に、ホーキングが、ビッグクエスチョンに答えるだけでなく、ホーキングが、自身の人生について語った本でもあります。
以前、『ホーキング、宇宙を語る』を読んだ記憶があるのですが、それよりも、今回の本の方が、読みやすいですし、本としての出来もよいと思います。 -
Posted by ブクログ
暗号って漠然としたイメージしか湧かなかったけど、奥が深いし、そもそも紛争や戦争において、情報伝達と敵陣による情報傍受阻止は、負けないためには必須だったので、歴史はかなり古い。
第二次世界大戦中は、当時圧倒的な軍事力と科学技術力を誇っていたドイツ軍が、かの有名なエニグマを用いていた。しかしポーランド、イギリス、アメリカの数学者たちは、その解読に邁進しついには解読し戦争を優位に進めることに成功する。
今は誰でも使っている、インターネットや電子メールだが、盗み見されないようにどんな仕組みで暗号化されているのか、また受信者だけが中身を見ることが出来るのか、イメージを掴むことができた。
今は量子コンピュ -
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Posted by ブクログ
「フェルマーの最終定理」や「宇宙創造」の翻訳者で、ご自身も理論物理学の博士という著者による、宇宙についての考え方の変遷についての解説です。特に、人間原理という人間を作るために宇宙が存在するという、ちょっとトンデモ理論に思える考え方について焦点を当てているところが面白い。
人間原理というのは人間が登場するために無から宇宙が誕生し進化するという説で、それを為すのは神のみだろうということになり、科学者からは敬遠されてきました。ところが、近年になって、量子論や真空におけるエネルギー論などから、様々な宇宙が無数に作られており、その中のたまたま一つに我々が住んでいると考えるのが理論的に自然である、というこ -
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