青木薫のレビュー一覧

  • 代替医療解剖
    「代替医療解剖」という、なかなかおもしろい本を読みました。

    ここで言う「代替医療」とは、通常治療以外の民間治療のこと。その中でも特に、「鍼」「ホメオパシー」「カイロプラクティック」「ハーブ療法」に多くのページが割かれていました。

    原書はイギリスで2008年に出版されたもので、原題は「Trick ...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    何千年の時間をかけて尚、完成を見ない統合理論に取り組む科学者達の大河ドキュメント。

    宇宙の真理究明に向けた科学者達のバトンリレーは、アベンジャーズの様でもあり、ケプラーやアインシュタインの登場にはワクワクした。
    この様に、科学者の群像大河とも読めるし、文庫版訳者あとがきが言及している通り、「科学的...続きを読む
  • 暗号解読(下)
    傑作『フェルマーの最終定理』の著者サイモン・シン氏による暗号解読に関するドキュメンタリー。

    暗号発生の歴史から現代の暗号の状況まで数々のエピソードがちりばめられている。
    上巻は暗号の歴史から第二次世界大戦中、最強の暗号作成機として名高かったドイツの『エニグマ』を解読した連合軍の苦労話が秀逸。

    ...続きを読む
  • ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう
    面白かった!物理の理論はほとんどさっぱりだったけれど、そこが分からなくても十分、刺激を受けられる。
    ALS嘱託殺人があって以降、患者の方々の思いや現状をメディアが取り上げることが多くなった。それをきっかけに本書を読んでみた。ALS患者の1人でありながら当代随一の宇宙物理学者となったホーキング博士の生...続きを読む
  • 暗号解読(上)
    めちゃくちゃ面白い本です❕
    サイモン・シンさんの本にハズレなしです。
    暗号作成者と解読者との壮絶なるストーリーにグイグイ引き込まれます。
    現在もこのストーリーの流れの中にあり、量子コンピューターが出来れば、暗号の多くは解読されてしまうみたいですが、その時には別の暗号をもうすでに考えてあるそうです。
    ...続きを読む
  • 量子革命―アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突―(新潮文庫)
    量子革命: アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突
    (和書)2013年06月25日 23:24
    マンジット・クマール 新潮社 2013年3月29日


    量子についてわくわくしながら読書できたのが良い。

    ただ僕は相対性理論や量子物理学を数式だけでなく哲学的にも理解できていない。この著者凄くいい...続きを読む
  • 代替医療解剖
    原書名「Trick or Treatment?」とは、なんとも秀逸なタイトルだ。サイモン・シン氏の過去の著書と今回の内容を比較すると、方向性が異なるため落胆する人も少なくないだろうが、本書では彼のジャーナリストらしい一面を見ることが出来て、大変興味深く楽しめる1冊である。青木薫氏の翻訳も相変わらず読...続きを読む
  • ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう
    子供の頃から疑問に思っていた、宇宙の始まりや地球以外に知的生物はいるか等の謎が説明されている。
    好きな箇所は、「もしこの先タイムトラベルが可能になっているとしたら、現代人を冷やかしに未来から来ているはずだ。素性をばらしていけないという決まりがあっても、必ず我慢出来ない調子がいい奴がいるはずだ」。とい...続きを読む
  • ユニバース2.0 実験室で宇宙を創造する
    宇宙論の権威たちへのインタビューをベースに構成された読み応えのある本。宇宙を創る話と神の存在を信じるかという話が融合している。最初は突拍子もなく感じる話が、宇宙創造の仕組みを考えるうちにそうでもなくなり、人間が宇宙の創造主に成りえる可能性が出てくる。宇宙が生命誕生に適しているのは人間が存在できている...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    「天才科学者達のバトル集」

    天動説vs地動説
    ニュートンvsアインシュタイン
    静的宇宙vs動的宇宙

    など、新しい説が古い説を打ち砕いていくストーリー的な面白さもあるし、
    理論、実験、背景のエピソードなど、しっかり解説されているのに読みやすい。サイモンシンさん凄すぎるとしか言いようがない。
  • 暗号解読(上)
    本書の「はじめに」から心を鷲掴みにされた。著者のサイモン・シン氏は、一体何者なんだろうか。目次からして言葉選びのセンスが良い。翻訳も読みやすく、一気に青木薫氏のファンになってしまった。エニグマの章では、連合国が情報戦に強いと言われていた理由が分かった。植民地にまでエニグマを配給し、裏ではその暗号を日...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    読み応えのある良書。科学のみならず、宗教との関係性についても書かれており、当時の状況をより深く理解することが出来る。科学に疎いため、すべてを理解することは出来なかったが、それでも非常に楽しんで読めた。

    以下、お気に入りの箇所を抜粋。
    「私はこの晴れの場に、自分の身なりを外側から飾るものではなく、私...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    上巻の最後で鳥肌が立った。本書はまさに人類の夢と苦闘を描き出した大傑作である。中盤では、アルベルト・アインシュタイン氏が輝きを放ち、終盤はエドウィン・ハッブル氏が自身を開花させ、ビッグバンが仮説ではない証拠を見つけ出す。要所要所に計算式が出てくるが、親切に要訳してくれており、計算式のすべてを理解しな...続きを読む
  • 代替医療解剖
    それぞれの代替医療の成り立ち、理論が説明され、更に臨床試験の結果が示され、結論づけられる。非常に論理的で説得力のある内容だった。厳格な臨床試験(二重盲検法)等に関する解説も興味深い。プラセボ効果について詳述した第6章は必読。代替医療をめぐる現代社会への警鐘と提言に、著者の熱い思いを感じた。
  • 暗号解読(下)
    安定のサイモン・シン、非常に面白かったし勉強にもなった。ネットセキュリティの暗号など身近な問題ながら難解で、ほとんどの人は詳細を知らないでいることかと思う。 素因数分解が使われてるってことぐらいは聞いたことがあったが・・
    最後に歴代の暗号を使った検証問題が出てくる試みも非常に面白かった。この10問を...続きを読む
  • 暗号解読(下)
    近代の暗号、それから古代の文字の解読。
    特に興味を引いたのは、やはり今どういった暗号が用いられているか、それから今後どういった暗号が用いられうるのか。素数を使った暗号が強いというのは、なんとなく耳にしたことがあったが、実際に分かりやすく理解できたのは素晴らしい。それに量子世界の一端に触れられたのが本...続きを読む
  • 暗号解読(上)
    初期の頃の暗号は自分で頻度分析で手を動かして解けた。
    解けたときの快感たるや。
    エニグマは、大学入試の英文に出てきたときに初めて知ったが、それをこんなに分かりやすく知れるのは素晴らしい。
  • 代替医療解剖
    代替医療が本当に医療効果があり、費用と見合ったものなのかを、正しい臨床評価を基に検証したものです。正しい評価とは、「科学的根拠にもとづく医療」の事で、通常ランダム化臨床試験で得られた根拠の事です。

    医療の歴史を紐解きながら、医療の素人でもわかりやすく理解できるよう努められており、そこからも筆者達の...続きを読む
  • 「無限」に魅入られた天才数学者たち
    『無限』について、どんな種類があるか。
     その証明方法がエレガントです。
     直感に反するので、騙されてるような気がするのですが・・・

    ◇整数と有理数では、どちらが数が多いか。
     考えるまでもなく有理数だと思うのですが
     何と、整数と有理数では"同じだけ"あるのですね。
    工夫すれば、全ての有理数は、...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    既に海外ノンフィクション部門のゴールデンコンビとなっているサイモン・シンと青木薫のタッグは宇宙論という分野にも確かな爪痕を残しました。
    うまい安い早いが吉牛なら、うまい、わかりやすい、ためになるがこのコンビの特徴です。
    サイモン・シンの展開する科学的な知見をスムーズに理解するには、読んでいてストレス...続きを読む