青木薫のレビュー一覧
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著者が国際的科学雑誌《フジックス・ワールド》誌上で行った「もっとも美しい科学実験」についての読者アンケート調査から生まれた一冊。「もっとも重要な科学実験」ではなく「もっとも美しい科学実験」であるところにとても興味が惹かれました。
「美しい科学実験」とは何か?
著者は本書の中で美しい実験がもつべき要素として以下の3つをあげています。
①【深い】事柄を明らかにし、我々の知識を塗り替えるようなかたちでそれを成し遂げること
②実験を構成する個々の要素が【効率的】に組み合わされていること
③一般化や推論をしなくても、結果がはっきりと示される【決定的】なものであること
これらの視点にもとづいて、本書で -
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Posted by ブクログ
1950年当時は宇宙論の世界は「定常宇宙モデル」と「ビックバン・モデル」に二分されていた。
1992年になって、ようやく「ビックバン・モデル」に軍配が上がる。
本書の下巻は、「ビックバン・モデル」が正しいだろうという結論に至るまでの各種の観測事実が示される。
「ビックバン以前はどうなっていたのか?」という問いがあるが、ビックバン・モデルではこの問いに意味はない。
ビックバンでは空間と同時に時間も生じたので、ビックバン以前には時間は存在しなかったからだ。
北極点で「北はどっちだ?」と問うようなもんだ。
本書は「地球は丸い」「地球は太陽の周りっを回っている」と気づいてから「宇宙はどのようにして -
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過去の人々は宇宙をどのように捉えていたか、ということから始まるが、
紀元前300年頃に地球の大きさを測るという偉業を成し遂げている。
地球の大きさのほか、月や太陽の大きさや地球からの距離まで求めている(すごい!)
最初は、地球の周りを月や太陽が回っている宇宙だったが、太陽の周りを地球が回っていることがわかる。
太陽系にいくつもの惑星があることもわかり、その大きさも求められた。
太陽のような恒星は信じられない程遠くにあることも分かってくる。
水素原子は陽子と電子からできているが、水素原子の大きさを東京ドーム程とすると、陽子はビー玉くらいで電子はゴマ粒みたいなもんだと聞いたことがある。
太陽系 -
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無限と戦った数学者たちの物語。ど文系だが面白かった。
3 以上の自然数 n について、
x^n + y^n = z^n
となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない。
ディオファントスの「算術」の余白が狭かったせいで、300年以上世界中の数学者たちを翻弄してきたこの問題。n=3の証明、n=5の証明、、、個別の証明はされていくが、立ちはだかるのは無限の壁。数多の天才たちが壁に挑むも完全な証明には至らない。もはや証明不可能とまで言われはじめたフェルマーの最終定理。
幼少期にこの問題に魅せられて数学の世界に入ったアンドリュー・ワイルズ。7年間屋根裏で進められた孤独な研究。ケンブリッジ大学 -
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頻繁に用いられる「パラダイム・シフト」という言葉の出元はトマス・クーン氏の本書から。どのように科学革命が起こり、現代から振り替えると何故その構造が見えなくなるのかを考察している。
その構造を彼は通常科学のアノマリーに対する執着に起因するとしている。まず通常科学の語彙・装置・実験が「パラダイム」として存在し、そこに存在する「例外」が無視し難いものとなり、危機が生まれ、パラダイム・シフトし、革命が起こる。そしてシフト前後の通約不可能性を説き、(完全に類似ではないとしながらも)ゲシュタルト演出を例にしている。
改めて読むと「イノベーションのジレンマ」もほぼ本書を源流としている。ニュートンやコペルニク -
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上巻では数学、下巻では科学→物理学という感じ。
暗号が出来たての頃は生々しい理由からだったけど、今や情報ツールとして私たちが利用しているのも暗号化されているものが身近に沢山ある事を知った。
量子暗号や量子力学、または量子コンピューターなどこれについて初心者だった為もあり分かりやすく纏められていて助かった。
量子力学の本も積んでいるので予習できて良かったと思う。
様々な天才たちが暗号を作成、解読しているドラマチックでロマン溢れるこの行為は現在も続いてるとなると胸が熱くなりわくわくする。
最後が読み手によって合うか合わないか別れそう。
私は進化という意味で楽しめた。
暗号関連ちょっと追ってみたくな -
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Posted by ブクログ
暗号の歴史について、科学史の大家、現代のカール・セーガンともいうべきサイモン・シンが紐解いた本。
上巻はスコットランド女王メアリーからエニグマ解読まで。相変わらずドラマチックだし、メアリー女王は勿論、ヴィジュネルやバベッジ、チューリングなど題材に魅力的登場人物が多いのも良い。エニグマの解説はどうしてもややっこしいので一般本だとこの本の解説が限界かなぁ。
とはいえ元の情報を巧みにデタラメな文字列にする暗号発明者と、デタラメな文字列から巧みに法則性を見出す暗号解読者。この2つの視点で書くことで従来の解説本よりも暗号の面白さが際立ってる。こうしてみると暗号技術は理論と職人芸の切磋琢磨により成長してき -
Posted by ブクログ
ネタバレフェルマーが証明を残さなかったことで350年間、数学者たちを悩ませ続けたフェルマーの最終定理を、1993年にアンドリュー・ワイルズが証明するまでの軌跡。一つ一つ積み上げていって、ワイルズが100ページ超の論文として発表することからは、後書きで訳者言っていた通りまさに、ニュートン曰くの「巨人の肩に乗った」というのがふさわしい。偉大な先人たちが少しずつ少しずつ証明していった知識を活用して一歩一歩進んでいく感じが、なんというか頭の中はサカナクションの「怪獣」だった。全ての楕円方程式はモジュラー方式である、という谷山=志村予想が最後の鍵になっていくように、この定理には実は日本人も寄与していたことも初め
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