青木薫のレビュー一覧

  • 数学の大統一に挑む

    Posted by ブクログ

    数論から量子物理学にまで及ぶ領域に現れるラングランズ・プログラムの研究者による自伝と信仰告白.
    数学は正直よくわからない.易しい部分は比喩が単純すぎだし,難しい部分は比喩を使ってもわかった気にならない.自分の研究を語っていて,専門的な領域に話が入り込んでいくので仕方ないのだろうな.というわけで数学の部分は満足度が低い.
    自伝の部分はマーシャ・ガッセン「完全なる証明」でも描かれていた旧ソ連でのユダヤ人差別についての記述が長い.最後の愛の数式を女体に刺青する映画は???

    0
    2016年04月09日
  • 宇宙創成(上)

    Posted by ブクログ

    何度読んでも途中で寝てしまうこいつに再チャレンジ。長い長い話、いつになったらビッグバンにたどり着けるのか。
    アリスタルコス太陽中心モデル、プトレマイオス地球中心モデル、コペルニクス太陽中心モデル回転について、ケプラー楕円、ガリレオ望遠鏡。レーマー光の速度は有限、エーテル、アインシュタイン相対性理論、宇宙定数、フリードマン・ルメートル膨張する宇宙。メシエ星雲、銀河、ハッブル、赤方偏移の観測。

    0
    2015年10月03日
  • 数学の大統一に挑む

    Posted by ブクログ

    数学好きに言わせると数式とはとてもエレガントで美しいものらしい。そんな筋金入りの数学好き、エドワード・フレンケル氏の著書、数学界の一大事業といわれるラングランズ・プログラムにおいて、中心的な役割を果たしているメンバーの一人である。

    もともと物理に興味があった少年時代のフレンケル氏が、数学者を目指すようになったきっかけや、大学入試の際に受けた人種差別、ソ連からアメリカに移り住むこととなった経緯、そして現在取り組んでいるラングランズ・プログラムについてなど、特に数学に興味がある人には盛りだくさんな内容となっている。

    今まで何冊か数学に関するノンフィクションは読んだが、それらに比べて本作は現役の

    0
    2015年09月13日
  • 宇宙創成(上)

    Posted by ブクログ

    神話の時代からビッグバンモデル確立までの科学の発展をたどるノンフィクション。

    コペルニクス、ガリレオ、ケプラー、ハッブル、アインシュタイン・・・
    たくさんの科学者が宇宙の秘密を解き明かそうとした歴史。

    化学の探求も人間が行うものなのだからやはり人間ドラマなんだ。

    0
    2015年11月12日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

    Posted by ブクログ

    青木薫氏の初の著書ということで話題になっているようだ.本格的な内容は最近の新書の中ではかなり硬派な部類に属するだろう.

    カーターの強い人間原理(p.155)とは

    宇宙は(それゆえ宇宙の性質を決めている物理定数は),
    ある時点で観測者を想像することを見込むような性質を持っていなければならない.デカルトをもじって言えば,
    『我思う.ゆえに世界はかくの如く存在する』のである.

    ということ.ストア学派の目的論の再生のように考えられた人間原理が,ビッグバン・インフレーションモデルから多宇宙ヴィジョンの誕生という宇宙像の変遷の中で,観測選択効果として受け入れられるようになっている.

    というのが内容

    0
    2014年04月01日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

     さくさくよめたし、おもしろかった。期待したほど重量級じゃなかったけど、バンタム級のチャンピオンがヘビー級よりも劣るというわけじゃないだろうし。
    「世界を変えた」ではなく「世界でもっとも美しい」であることに注意。いちおう古い順に並べてはあるが、網羅的でもないし、つながりもあるようなないような。むしろ「美しさ」をもうすこしワキにおいて、つながりを重視してくれたほうがわかりやすかっただろうとは思う。
     実験における美しさとは何か。まとめるとしたら、「自然について深い事柄を明らかにすること」「実験を構成する個々の要素が効率的に組み合わされていること」そして「さらなる推論や考察を必要とすることなく、そ

    0
    2014年03月30日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

    Posted by ブクログ

     化学は物事を明らかにする。事象に光を照らす。そういうものだと思っていた。
     しかしながらこの本で描かれるのは、薄暮の世界。
     少しずつ角度を変えて世界を照らしていく、そういった科学の歴史。
     めまぐるしく化学が進化してきているように感じるけれど、論理のみでは化学は進まず、観測機器や社会情勢の変化による意識の変化も必要で、ほんとにゆっくりである。
     そもそも私自身ビッグバンってなんなの? え? 多次元宇宙ってSFの世界じゃないの?というレベルなので何度も読み返さないと理解はできないのだけれど、ゆっくりと一歩一歩仮説を重ねて研究を進めていく世界なんだなあ……と面白く感じた。
     もっと科学的教養が

    0
    2014年01月27日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

    一番美しい科学実験。私はアインシュタインの一般相対性理論を実証した、日食時の光の歪みの測定が世界で一番美しいと思っていたが、それはこの本には書かれていなかったのでちょっとしょんぼりした。アレは測定ってだけで実験には含まれないの?そんなアホな…。でも、フーコーの振り子やヤングの干渉など、実証こそが科学の真骨頂!と思わせる実験が沢山出てきて、読むだけでわくわくした一冊だった。
    文章や言葉選びがとても優美でいい。鮮やかなファンタジー映画を描くような魅力的な文章で、科学の美しさがよく伝わる。
    これからも、整然とした物に対する美も、曖昧で不明瞭な物に対する美も、両方とも美しいと思える自分でいたい。

    0
    2013年02月13日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

    科学や実験そのものに興味がなくても読めるかも。

    科学と芸術に共通する?「美しい」の観念について、序文で触れている。

    10の実験の由来や経緯をさらっと書きながら、実験した科学者がその時どんなことを経験し、どんなことを考えていたのか、にフォーカスを当てて教えてくれる。


    但し、さらっとした筆致なので、何が「美しい」のか読み落としそう。

    0
    2012年06月20日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

    科学史上美しい実験のアンケートをとり、それを元に著者が選んだ10の科学実験

    この特集を組んだのが物理系ジャーナルだったのと、おそらく歴史の流れ的に、物理実験が多いです。
    重力や光の干渉とか・・・

    一番印象的だったのは、地球が自転している事を示した「フーコーの振り子」
    地球が自転しているなら、振り子は時間経過とともに少しずつその軌跡がずれていく、というもの。
    振り子の先に尖った芯のような物を付け、振り子を揺らし、下に砂を敷いて軌跡を見ると確かにずれていく。
    それを見た瞬間に、動いている振り子のずれから、地球の自転まで考えが及ぶのだろうか・・・
    実際にその実験を是非見てみたい。

    有名なものか

    0
    2009年10月04日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

    科学史にその名を残す名実験の数々。

    シンプルな美しさであれ、精密な美しさであれ、これらの実験はなにかしらの「美しさ」を持っている。

    世にも美しい科学実験たち。

    名実験はある日突然、天から降ってはこない。
    それは、たゆまぬ努力、豊かな発想力、生真面目さ、忍耐、・・・そうした、科学者の性質と日常とから生まれたにちがいなく・・・

    彼らの(とても超人的なあるいはとても変人的な)日常を知ることもこの本の楽しみ方のひとつ。

    0
    2009年10月04日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

    実験するのが退屈で苦痛になった全ての理系の学生に、実験の深さを思い出させてくれるであろう本。
    科学を見るのには論理性と正当性、他方には政治や利権、金という側面がある。そして『美しさ』を味わうならば、今までにはあまり注目されなかった人の心を揺さぶる側面があるという。これを読んで、科学万能主義だった高校生の頃を思い出した。
    科学における『美』とは何なのか?芸術や音楽と同じように、科学にも『美』は存在するのか?
    この世界の全てが人間の目に露になる日は永遠に来ず、人は歴史的、文化的に受け継がれてきた仮説を通して世界を見る。そうした仮設はこの世界の一部を露にもすれば隠しもする。だがその一方で、人は美しい

    0
    2009年10月04日
  • 暗号解読(上)

    Posted by ブクログ

    上巻は、初歩的な暗号の構造と、初期の素朴な暗号から一段ずつ複雑になっていき第二次大戦頃の機械化されてその複雑さを一挙に増した暗号までの歴史が語られている。暗号にまつわるおもしろいエピソードを入れながら、複雑で難しい暗号の仕組みを分かりやすく説明していて、相変わらず(つまり、『フェルマーの最終定理』と同様)科学の楽しい読み物になっている。ただ、時代とともに複雑になっていく暗号の解読法の発見のされ方が、色々なところに存在している“パターンの抽出”ということで、毎回似通っているように思えてくるのが難点。

    0
    2023年10月13日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

    Posted by ブクログ

    物理学誌の読者投票で選ばれた10個の実験がいきいきと説明されているそうだ。
    エラトステネスの地球の外周の長さを求める実験
    ガリレオがピサの斜塔で落下の法則を確認した実験
    ガリレオが慣性の法則を確認した実験
    ニュートンがプリズムで確認した光の分散の実験
    キャヴェンディッシュの万有引力定数を求める実験
    ヤングの光の干渉に関する実験
    フーコーの振り子による地球自転を確認する実験
    ミリカンが電気素量を求めた油滴実験
    ラザフォードが原子核を発見したα線の散乱実験
    ファインマンの量子力学に関する2重スリットの思考実験

    0
    2009年10月04日
  • 令嬢だって自分で幸せを掴みとりますわ!アンソロジーコミック

    ネタバレ 購入済み

    好みの問題ですが

    好みの問題ですが、私には合いませんでした。高いお金を出してまで読むほどの価値はないように感じました。また最初の1話目からヒロインの紹介文に「辺境伯令嬢、王太子妃」と書かれておりどっち?と読み進めるまでわかりませんでした。2作目もヒロインの母親が最後に出てきて実は転生者で「私の物語はハッピーエンド」で締めくくられていますが、もはや令嬢じゃないですし。どのお話もツッコみたくなり、私にはイマイチでした。

    1
    2025年02月10日