青木薫のレビュー一覧
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サイエンスノンフィクションの大御所サイモン・シン氏が今回取り上げるテーマは「代替医療」。通常医療と比べて代替医療は効果があるのか、皆が抱く疑問を科学的アプローチで検証・解明する。鍼、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブ療法をメインとし付録として51の代替医療が取り上げられている。
代替医療に治癒効果があるか否かは本文を読んでいただくとして、通常医療(すなわち西洋医学)への不信感が代替医療(東洋医学もある)の活況を許している側面がある。近代まで行われていた瀉血は何故効果が有ると言えるのか何故効果が無いと言えるのかの代表例であろう。そうした点から一定勢力かつ既成権力にありつつある代替医療を -
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我々の多くは「美と科学は対極にある」ものと、漠然とイメージしている。主観性を持つ美と、客観性が何よりも重視される科学、という認識がその背景にはある。しかし、そのイメージを反証するのが本書のテーマであり、その方法論として著者が選んだのは、”科学実験”である。
本書は専門誌『Physics World』を読んでいる科学者たちへの「世界で最も美しい科学実験は?」というアンケートから集められた上位10個の科学実験をテーマに、美と科学の関係性を示すものである。題材となる実験は、ガリレオのピサの斜塔での物理実験、フーコーの振り子など、一般人でも馴染みのあるものばかり。偉大なる科学者たちの実験にかける熱情 -
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ずっと気にはなっていたホーキングさん、彼の本を初めて読んでみた。
神の存在、宇宙の始まり、地球外の知的生命の有無、未来を予言できるか、ブラックホールの中に何があるか、タイムトラベルは可能か、宇宙に出ていくべきか、人工知能は人間より賢くなるか、そういったビッグクエスチョンへの回答。
ビッグバンにより時間が生まれた、なのでビッグバン前に何があったのかという問いは南極の南に何があるかというのと同じ意味のない質問だという話とか、ブラックホールが予言され発見されていく話とか、AIのシンギュラリティについては高い文明を持った宇宙人が何十年後に行くと行ってきた時に何もせず待ち受けるかという話とか、面白い話が -
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暗号にまつわる紀元前から21世紀以降までの壮大な物語。
言語学、数学、コンピュータ科学などさまざまなジャンルの知識が盛り込まれていて面白かった。
線文字Bの解読など、暗号ではないが読解不能な言語を蘇らせるストーリーも非常に興味深かった。
暗号というと軍事用途などの機密保持のイメージが強かったが、数千年昔の単換字式暗号から現代のRSAに至るまで一般市民にとってもプライバシー保護に重要な役割を果たしてきたことを改めて認識した。
暗号技術は、ブレッチレーパークの例のように、その軍事上の有用性から新技術が公表されず、開発者や技術が一般的に認知されない場合もある。今現在も秘密裏に新たな暗号技術が開発さ -
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ネタバレホーキング博士のチャームポイントはその率直さにある。自らを世界一コネクテッドな人間と表現し、世界で最初に宇宙旅行に行く人間の一人になるといい、神=自然法則、シンギュラリティ=ある、核融合エネルギー待望・・等々、少しもウェットなところがなく原理に則りいともあっさり述べているところが大変面白かった。
P29 収縮するブラックホールから放出され、ブラックホールが消滅した後に残された放射が、いったいどうすればブラックホールを作り上げたものに関する情報を運べるのかということだ。私が発見したのは、情報は失われないが、役立つような形では取り戻せないということだった。それはちょうど、百科事典を燃やしてしまい -
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実験室で宇宙を作ろう、という話で、その理論と少し無謀な挑戦の話かと思ったら、どうも主旨が若干違っていた。
宇宙物理学者が創造主をどう考えるのか。多くの科学者は、素粒子物理学の統一理論を構築したノーベル賞物理学者のワインバーグのように、完全合理主義者であり、そのことを標榜もしている。アインシュタインが神はサイコロを振らないと言ったとき、もちろん彼は必ずしも人格神を信じていたわけではない。リチャード・ドーキンスは、宗教が生む非合理的でときに危険な行動を批判したアンチ宗教の立場で有名である。学問の世界では、創造論への信仰をほのめかすのは、明らかにその人の研究者としての評価には大きなマイナスであるら -
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宇宙は、なにも無いところからひょっこり誕生する。
したがって宇宙の始まる前や後を考えることは意味がない?
「人間原理」…30年ほど前、わたしが『時間とはなにか』HPを書いたとき、同じようなことに辿り着いた。
「コンピュータの知性」…上記HPで人の脳について触れた。ただの科学物質の作用が⦅十分に複雑化》すると心が生じる。同様に複雑な電子回路が知的な、まるで心があるかのようなふるまいを示すことは起こりうると思う。
「AI」…人類を超えるAIの到来。本当の危険性はAIに悪意があるかどうかではないという。AIの目標が人類の目標と整合しないかもしれない。核戦争や地球温暖化を防ぐためには人類がいない