青木薫のレビュー一覧

  • 遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―

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    少し内容的には難しかったが、今まで人を分ける時にはそれは優生論となってしまい、あまり遺伝と人の関係は研究されて来なかった。

    だけども、人は誰しも違う遺伝子に生まれ、それが個性として現れることは事実である。
    生まれた時の遺伝子と生きる環境によって人の人生は変わってくる。
    よく言われる親ガチャは悪い意味で使われがちだが、人が親からもらってるもの、遺伝子が違うのは事実である。

    それをうまく利用することで社会を良くすることはできるかもしれない。
    そう思わずにはいられないが、持つものが結局は負担が大きくなる。それには結局は反感を買ってしまう部分があり、どうなのだろうと思ってしまう。

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    2023年12月30日
  • 時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙

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    エントロピーと進化を主要な動力源として考える粒子のパターンの遍歴を扱っている。

    個人的には、星の核融合がエントロピーと重力で説明できることに感動した。

    全く違う内容の小話なのだが、途切れることなく語る著者の力量にはただただ感服する。

    ちょうど母親が入院中で、心細いときに、この壮大なまでの時間スケールを見て、不安感や焦燥感も感じた。

    時間の始まりの方がよく話題になる中で、終わりをテーマとするのが面白いと思った。ただ疑問なのは時計の問題だ。何を根拠に時間を測っているのかわからない。太陽系がなくなれば年単位の時間もなくなるはずだ。

    にしても、自分の有限性を知るとともに、自分のいない世界まで

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    2023年11月06日
  • ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう

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    知識が足りなくてわからないことがたくさんあるけど、極力一般の人にも分かるように説明してくれていると思う。
    宇宙にはすごく興味があるんだけど、宇宙について考えると死を感じることが多くて、怖くてなかなか読み進めることができなかった。

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    2023年10月31日
  • ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう

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    ホーキング博士が生前に残していた資料から作り上げた本。専門的な内容は個人的に分からないことが多かったが、広く見ると哲学的で面白かった。

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    2023年08月18日
  • 暗号解読(下)

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    ネタバレ

    先住民族の言葉を暗号に使った話では、ナヴォホ語は、言語体系が英語やドイツ語(もちろん日本語とも)と全く異なっていることや、ドイツの学生がこの20年入っていないことから暗号としての使用が決められたとのこと。日本軍でも薩摩弁を暗号として使ったと聞いたことがあるが、言語体系も同じで、薩摩弁に明るいアメリカ人がいないとも限らないとなれば、突破されるのは時間の問題(実際には2ヶ月かかったらしい)だったろうなという感想を抱いた。

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    2023年06月20日
  • 暗号解読(上)

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    『フェルマーの最終定理』が面白かったので、こちらも読んでみた。
    結果的にいうとフェルマーの最終定理ほどはハマれなかったが、アメリカ軍が先住民族の言葉を暗号に使った話や、古代文字の解読などはとてもおもしろくよめた。上下どちらも⭐︎3にしているが、厳密にいうと上⭐︎3、下⭐︎3.5といったところ。
    戦時中暗号に纏わる場所で活躍していた人々が、秘密保持の観点からその活躍を世間に長い間知られてはいけなかったのは切ない話である。
    下巻のエピソードの感想は下巻のレビューに。

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    2023年06月20日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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    フェルマー近似のエピソードがおもしろい。
    3987の12乗 + 4365の12乗 が、ほぼ 4472の12乗 で、フェルマーの最終定理どこいった?と錯覚するところ。

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    2022年04月20日
  • 「無限」に魅入られた天才数学者たち

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    頭脳明晰でありながら神経質で激しい気質を持つゲオルク・カントールは、自らの提唱した「カントールの連続体仮説」に魅入られ、そして苦悩を強いられた。彼は精神病を患い、入退院を繰り返した末にやつれ果てて死んだ。これは彼の生来の気質によるものなのか、彼ら天才数学者たちを狂わせる力が、「無限」に秘められているのか。

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    2022年02月13日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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    米国のコミック「シンプソンズ」のスタッフには、数学者がいっぱい。コミックの中にも数学の有名な数式やフレーズが頻繁に登場しているという。その数式を取り上げ、数学ネタや数学史について繰り広げてくれる。
    正直、数学的な内容はほとんどわからないけれど、読み物として楽しく読んだ。この人たち、本当に好きなんだね数学が。真に遊び倒しているんだろうなあ。

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    2021年12月11日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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    日本とアメリカで学位への考え方が違うとはよく言われます。米国では、各々の専門性はアイデンティティの一部であり、そのバックグラウンドで何ができるのか?ということが大事なので、別に同じ分野の職につかなくてもよく、活躍の場は広いが、日本では学位は「専門バカ」と見なされ、「現場で活躍できない」とされたり別分野に行こうとすると「もったいない」と言われたりします。

    それでも、シンプソンズの制作スタッフに数学の学位をもったマニアが集まっているとは思いもよらないでしょう。シンプソンズは米国のみならず世界でも話題のお下品ギャグアニメですが、よく見るとーー劇中の学校で黒板に書かれた数式などーー深遠な数学のテーマ

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    2021年10月27日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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     シンプソンズの脚本家には数学の素養をもった人たちが少なからずいる。シンプソンズや彼らの担当したフューチュラマには数学ネタが詰まっているという。
     シンプソンズは全く見たことがなくても、それなりに面白く読めた。一般向け数学の解説も健在。シンプソンズもフューチュラマも見てみたいと思った。
     今までのサイモン・シン3部作からすると、内容は軽めで、ドラマ性も薄い。ワクワクするような読書体験を求めて読むと肩透かしだと思うが、気軽な読みものとしては十分に面白い。

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    2021年10月23日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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    ザ・シンプソンズに数学的な遊び・仕掛けが盛り込まれているのはわかった。が、肝心のザ・シンプソンズの作品が簡単に見られないのが致命的…

    このタイミングでYou-tubeに無料アップでもしてくれたらいいのに…

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    2021年09月12日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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    海外アニメ「ザ・シンプソンズ」については真っ黄色のキャラクターぐらいしか知識がないんですが、著者が「フェルマーの最終定理」や「宇宙創生」のサイモン・シン、さらに翻訳が青木薫だったのでこれはもう間違いないと判断しました。まったく知らなかったんですが、あのアニメの脚本家たちはハーバードなど一流大学出身の数学マニアで、物語のあちこちに科学や数学のネタが仕込まれているそうです。この本はそれらのネタをかいつまんで、とても分かりやすく解説しています。シンプソンズを全然知らなくても面白かったです。ただ、最後の方に「フーチュラマ」というアニメの話題に移るんですが、そっちはなんとなく馴染めなかった。

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    2021年09月10日
  • ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう

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    とても壮大で想像しきれない世界だった。

    無神論者で宇宙開闢や進化論についてもギリギリと宗教界と切り結んでいた。

    そこにブラックホールの研究が合わさると彼の業績は偉大なものだった。

    六つの問い(神は存在するのか? 宇宙はどのように始まったのか? 未来を予言することはできるのか? ブラックホールの内部には何があるのか? タイムトラベルは可能なのか? より良い未来のために何ができるのか?)に対するスティーヴンの回答は、彼の科学に深く根ざしている。

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    2021年08月04日
  • 暗号解読(下)

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    暗号作成、解読の歴史、それに関わる人物たちの生い立ちや取り組み方、発見に至る経緯までも平易に書いた著作。暗号技術者の悲哀や戦争との関連など物語も記載され歴史の流れとともに暗号の推移を理解することができる。気分転換におすすめの著作。同著者のフェルマーの最終定理、の本もなかなか良い。

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    2021年05月16日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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     「人間原理」なんて当たり前じゃないか、と思っていたが、僕はどうやら「弱い人間原理」と「強い人間原理」を区別して理解できていなかったようだ。
     人間原理というのは、20世紀半ばにケンブリッジ大学の物理学者ブランドン・カーターによって提案された、宇宙物理における原理である。その背景には、物理定数の様々な組み合わせから10^40という無次元量が見られる「コインシデンス」があった。些か数秘術じみている気もするが、それはともかく、この理由を考えていくうちに生まれたのが人間原理であった。
     人間原理には、弱い人間原理と強い人間原理の二つがある。前者は「宇宙における私たちの位置は必然的に、観測者としての私

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    2021年03月14日
  • 暗号解読(上)

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    暗号の歴史、諜報活動の物語。暗号方式の説明は理解が厳しく、読み飛ばすが、人間模様はなかなか面白い。サイモンシンさんの著書は、フェルマーの最終定理がとてもおもしろかったので、これも読んでみ。あれほどハマれなかったな。

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    2021年01月01日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    「人間原理」というのだそうだ。
    そんなことを、とやかくいう発想というかこだわりがそもそもわからないというか、演繹と帰納の問題だと思うのだが違うのかな。

    現に人間は存在する。存在するための条件があるわけで、別にそれは人間を存在させるためにあるわけじゃなくて、意思のない現実なだけで。

    いずれにしろ、物理と人間を取り巻いてきた科学史の一面として面白く読める。

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    2020年12月31日
  • ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう

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    ホーキングが生涯の最後に、次の世代に向けて書き残したかのような印象をうける。分量は体裁はかるい読み物だが、ホーキングは科学に対する信頼や底抜けの楽観主義とでもいうべきものによって、まさにビッグ・クエスチョンに真正面から取り組んでいる。

    時空の始まりやブラックホールに関する章は、さすがに専門分野だけあって、噛み砕かれて書かれているものの難しい。一方、専門外のところはいたって読みやすい。ナノ宇宙船をレーザーでかっ飛ばして恒星間飛行をするプランは面白かった。アルファ・ケンタウリまで20年で行けるとか(止まれないのでフライバイするだけだが)。

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    2020年09月06日
  • 量子革命―アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突―(新潮文庫)

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    量子力学は納得できそうで、結局理解出来ない。そんな理解のが解釈の部分である。
    アインシュタインとボーアが繰り広げる思考の戦いについて行きたいと思ったが、それもままならなかった。
    ただそこに至る数多くの巨匠を出した20世紀初頭の物理学の世界は暗い社会情勢の中における奇跡だ。

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    2020年07月19日