【感想・ネタバレ】ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えようのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年02月03日

映画 博士と彼女のセオリーがきっかけでこの本を手に取った。はじめには、俳優のエディレッドメインさんが書いていて、その文章がとても素敵だ。そして本書の内容は、専門知識もあり素人にはかなり難しい…とはいえ、メッセージは伝わった。
顔を上げて星に目を向け、足元に目を落とさないようにしよう。私は限界というも...続きを読むのを信じない。
考えられないような人生を生き抜いてきた博士が伝える言葉だからこそ、響く。
原書で読んでみたいと思った。

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Posted by ブクログ 2021年06月12日

ホーキング博士の最後の著作。21歳で余命数年を告げられてから50年以上。日々を生き延びてきた博士の思想は深く、研ぎ澄まされていると感じます。ブラックホールや宇宙の起源に関する理論は難しくて、内容を理解するのは難しいけれど、一般人にもわかりやすく解説してくれた博士の語り口は忘れがたい。
あれほどの困難...続きを読むに長期間直面していても、常にビッグクエスチョンを設定し、それと向き合い続けた博士の生き方に、とても勇気づけられる気がします。

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Posted by ブクログ 2020年12月30日

面白かった!物理の理論はほとんどさっぱりだったけれど、そこが分からなくても十分、刺激を受けられる。
ALS嘱託殺人があって以降、患者の方々の思いや現状をメディアが取り上げることが多くなった。それをきっかけに本書を読んでみた。ALS患者の1人でありながら当代随一の宇宙物理学者となったホーキング博士の生...続きを読むき方や考え方に何か考えるヒントがないかと思ったからだ。結果、ALSのことはあまり意識に登らずに読み切ってしまった。むしろ、人間の知的営みのすごさを知った。やっぱり、骨太な知性は前向きだ。未来にも、人生にも。ハラリさんやマルクスさんにも感じた理性、しなやかさ、そしてユーモアをホーキング博士の言葉にも感じる。
本当に学問をしている人は、ヘイトには走らない。彼らはトランプや緊縮財政、全体主義への危機感は共通して抱いているけれど、それは危機感であって憎悪ではない。相手と議論する気がないヘイトと違って、彼らは危機感の表明をすることで議論の準備が出来ていることを相手に示している。本を書いているから、売れているから、メディアへの露出が多いから。そんなのが知性のバロメータになるわけない。けれど、書店の売り上げランキングを見ると、そこを履き違えている人がたくさんいることを思い知らされる。
さて、モヤモヤはこれくらいにしといて、中身の感想。
①若者の科学離れって、日本だけの現象じゃないんだ!!ってびっくりした。文科省が大騒ぎしてるから、てっきり、日本だけが置いてけぼり食らってるのかと思ってた。イギリスも緊縮財政の影響で、基礎研究の予算がバサバサに削られて、そのせいで若者の科学への興味関心もダダ下がりしているらしい。なんてこった!ニュートンが草葉の陰で泣いてるぞ!!!「ムーンショット・プロジェクト」やらが文科省の肝煎りで始まるって朝日新聞に書いてあったけど、それ読んだときは「はぁ?」ってなった。でも、イギリスの現状とかホーキング博士の幼少期のこととかを知ると、案外、まともな策なのかもしれない。とりあえず、もう一回、萩尾望都の『スター・レッド』読みたくなった。
②ホーキング博士はAIのシンギュラリティは…有ります!派だった。そっかー。今まで無し派の本ばっかり読んでたので、刺激になった。人間がAIの電源切ろうとしたら、AIが雷落として電源ショートさせて切れなくする、っていう小話はなるほど、ありそうと思った。星新一みたい。けど、それ以上に、AIにも一種の人権を認めるべきではないのか、っていう議論が既に始まっていたことを知って、驚いた。『ヒトの言葉機械の言葉』を読んだ時に感じた危機感というか疑問が、既に現実のものとして議論の対象になっていた。でも、機械はいくらでもコピー可能だし、機械だから不老不死だし、根本的に人間とは違うから、「権利」と言ったって、何をどう認めるんだろうか??後でそれ関係の何かを読んでみたい。
③やっぱり、ブラックホールは面白い。小学生の時にNHKスペシャル(オデッセイの旅、だったっけな?)を見て、その解説本を読んでから、ずーっとブラックホール関連の話はちょこちょこ追っかけてきた。物理も数学もさっぱりなので理論的なことは分からないけれど、現象としての面白さに惹かれてきた。その分野を牽引されてきたホーキング博士の死が、今更ながらに痛ましい。もっと早く、読んでればよかった。もっと色んな話を聞きたかった。読みたかった。

宇宙は有限の過去から始まった。人間は有限の時間を過ごして去っていく。ホーキング博士もまた、人間として有限の時間を過ごした。けれど、その問いは無限の未来に向けて照射されている。肉体の制約を離れて人間が「生きる」可能性があるとすれば、それは「答え」を与えることよりは、答えがあるのかないのかわからないくらいの大きな「問い」を遺して逝くことにあるのかもしれない。

ともあれ、合掌。

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Posted by ブクログ 2020年07月16日

子供の頃から疑問に思っていた、宇宙の始まりや地球以外に知的生物はいるか等の謎が説明されている。
好きな箇所は、「もしこの先タイムトラベルが可能になっているとしたら、現代人を冷やかしに未来から来ているはずだ。素性をばらしていけないという決まりがあっても、必ず我慢出来ない調子がいい奴がいるはずだ」。とい...続きを読むう所、そして決してタイムトラベルが不可能ではなくなぜそういう奴がいないのか、別な理論も説明している箇所。

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Posted by ブクログ 2019年11月08日

ホーキング氏の最後の著書。人類が抱える10のビッグクエッションについてのホーキングが理論物理学の観点から答える。一つ一つのクエッションは、「神はいるか」などなんとも哲学的かつ神秘的なものだが、これらに対してのホーキングの回答は、最先端の理論物理学を用いた実に数学的で現実的な回答になっている。自分の頭...続きを読むでクエッションについて考えつつ、良質な回答を得られる良書。

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Posted by ブクログ 2019年08月19日

宇宙のことは知らないことだらけで、それらの現状の回答が得られるのは非常に面白い。
何年かしたら、解明される問題が増えていくと思います。

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Posted by ブクログ 2019年08月18日

ホーキング最後の書き下ろし。最新の宇宙論を明快に解説しつつ、未来への強い情熱を語る。そこには冷徹な観察と人類・科学への深い信頼がある。「神は存在するのか?」の答えは私と同じ感覚でうれしい。ブラックホールへの興味も改めて湧いてくる。
翻訳が読みやすいなあと思っていたら、青木薫さん(サイモン・シン3部作...続きを読むなどでおなじみの)だった。納得。

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Posted by ブクログ 2021年12月09日

ホーキングが亡くなる直前に書いた本です。
ビッグクエスチョン(Big Questions)とは、サブタイトルにあるように、「人類の難問」のことで、宇宙の起源や生命の起源に関する問いなどがあります。
ある意味、誰も正解を知らない問いですが、知識がある人ほど、また、考察が深い人ほど、真理に近づける問いだ...続きを読むと思います。

また、この本は、単に、ホーキングが、ビッグクエスチョンに答えるだけでなく、ホーキングが、自身の人生について語った本でもあります。

以前、『ホーキング、宇宙を語る』を読んだ記憶があるのですが、それよりも、今回の本の方が、読みやすいですし、本としての出来もよいと思います。

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Posted by ブクログ 2021年02月21日

理解できなくて悔しいところが多々あったけど、この本がきっかけで量子力学の本を初めて手に取ることができた。視野と未来を広げてくれる一冊。

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Posted by ブクログ 2021年01月28日

科学で未来を語ってくれるすごく難しい本。
著者最期の本とのことで自分の中では義務的に読んでしまった。
内容はほとんど理解できてないかもしれないがホーキングの思いや未来へ託した考えなどは分かりやすく、すごく先のことを考えるのにもってこいだった。

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Posted by ブクログ 2021年01月01日

宇宙、、、ロマンあるわぁ。
何が面白いって宇宙というスケールの大きなものの神秘を解き明かすのに量子論というスケールの小さなものを扱う学問が絡んでいること。
宇宙からみると我々人類も(相対的には)小さな電子みたいなものだから波と粒子の二重性を持ってるんじゃなかろうか、、、だから頑張ったらワープできるは...続きを読むず!

以下、印象的なシーン
1. アイデアや仮説を思いつくことをけっして恐れてはいけない。
→ そんな雰囲気にしたい。もっと貪欲にやね。

2. ビッグバン以前には時間がないのだから、時間を遡ってもビッグバン以前には到達できない。
→ 妙に納得。ほんとにたまたま平衡状態が揺らいで宇宙が生まれたんだろうな。ちなみにエネルギーは保存されるからあえてビッグバンの前が無(エネルギーゼロ)の状態だと定義すると宇宙は正のエネルギーが大量に生まれそれと同時に負のエネルギーも生まれたことになるらしい。

3. 虚数時間には境界がないとしたら、宇宙の歴史はひとつだけではないだろう。
→ わたしにも虚数時間を掛けたら別の世界へ行けるのだろうか、、、

4. 粒子の波動関数には、その粒子について知りうることのすべて、すなわち位置と速度の両方が含まれている。私たちにできるのは粒子の位置と速度を予測することではなく、その粒子の波動関数を予測することだけなのだ。
→ 量子力学、大学時代に学んだけど結構面白かったなぁ。スーパーカミオカンデに行きたい。

5. ブラックホールには毛がない。
→ 別の情報ではブラックホールには毛が3本しかないらしい。ブラックホールを特徴付けるものは質量、角運動量、電荷しかないから。

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Posted by ブクログ 2020年10月10日

前提の知識がないと、多少難しいけれど、ホーキング博士のユニークさと宇宙に対する情熱を感じさせる一冊だった。

■神は存在するのか?
彼は無神論者というより、「人格を持たない自然法則」として神を認識している。そういう意味で宗教的なものとは異なる。ただ、量子力学の誕生により「神ですらコントロールできない...続きを読む自然法則がある」という考え方をしているのがポイント。(そして未来が予言できない要因にもなる)

■宇宙の始まりは何か?
まず宇宙は本来11次元あり、私たちが見えない次元が沢山ある。ビッグバン以前は虚数時間による無境界世界だったという概念から、そもそも「宇宙の歴史は大量にあり、様々なパターンがある」と考えている。そして宇宙が始まる前は実数の時間ではないから考えることができない。

■ブラックホールとは?
ここが一番難解な内容だった。ブラックホールの周辺では圧倒的な質量により周辺の全てを飲み込み、光すら吸い込んで粉々にするため、大量の情報を持つ。一方で「スーパートランスレーション」という考え方で、ブラックホールから遠く離れた時空には無限に沢山の保存量が存在する、という理論が証明された。つまり、ここにブラックホールの情報の一部がエンコードされているのではないか?というもの。ブラックホールは単なる質量、電荷、角運動量の塊ではないのかもしれない。

■タイムトラベル
面白かったのは、ホーキング博士が昔「タイムトラベラーを招待するパーティー」を開いたが誰も来なかったというもの。もしタイムトラベラーなら、認知して来れたはず、ということだけど。こちらもパラドクスの話で、人は未来に行けても過去にはいけないことを述べている。例え行けたとしても、それは完全に自分が生きた過去ではない。なぜなら自分が行った時点で変わってしまうから。

■地球以外で暮らす可能性
このビジョンをホーキングが描いていたことは驚いた。まずは月にステーションを作り、続いて火星。また恒星旅行も検討して、マイクロチップを打ち上げてケンタウルスなどの恒星の方へ飛ばす計画も立てていた。研究だけでなく人類の移住ビジョンまで立てた計画を遂行していたことに驚いた。

■AIの可能性
シンギュラリティに対して、彼も警告を鳴らしている1人。機械が人を超えることはないと思う人たちもいるが、ホーキングは逆で、それは来ると考えているし、未来は科学とより共存すると唱えている。だからこそ、科学をより人が学ぶ必要性を訴えている。

難しい点も多かったけど、とても面白かった。

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Posted by ブクログ 2020年09月17日

Q宇宙は拡張している→ということは最初があるはず→最初は『ビックバン』これにより宇宙が誕生した。では、ビックバンより前は?
Aビックバンにより時間と空間が生まれたので”前”という考え方は成立しない。
など、宇宙に関する物理学の世界でベースとなっている理論から、
「確率論で言えばそれは何千年後になるか...続きを読むわからないが確実に隕石は衝突する。また、地球はかならず自重に絶えられなくなりブラックホール化する日がくる。
ならば人類が存続するためには宇宙に行かなければならない。100年1000年の単位で宇宙への研究を進めるべきである」など、著者個人の考えまで書かれています。
特に著者の考えの部分は読みやすく面白い。
(宇宙に関する部分は難しいので、理解を深めたいなら『世界の仕組みを物理学で知る』という本の後半、相対性理論と量子力学の話をまず読むと理解しやすいです)

まっすぐに広がっていない空間と時間。人に知覚できないけれど理論上確かに存在する確率の世界。生命はどこから誕生したのか。死とは何か。
物理学の世界を知れば知るほどに恐怖が襲います。幽霊や恐怖番組を見るよりよっぽど怖い。いっそ幽霊が存在してほしいと思うほどに現実は怖い。
著者は楽観的な性格とのことで明るく語られますが、この本を読んでいると自分には耐えられないほどこの世界に対して恐怖を感じました。

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Posted by ブクログ 2020年08月20日

・シンギュラリティ後の世界。AIとヒトの関係性を用心深く築く必要がある。
・ビッグバン以前に時間の概念は存在しない。つまり宇宙の始まりの始まりという概念はない。
・今後主役になる世代は科学技術の恩恵を最大限受けながら生活する世代。よって科学に対する関心理解を進め、正しく科学を活用しメンテできるように...続きを読むするべし。

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Posted by ブクログ 2020年02月01日

ずっと気にはなっていたホーキングさん、彼の本を初めて読んでみた。
神の存在、宇宙の始まり、地球外の知的生命の有無、未来を予言できるか、ブラックホールの中に何があるか、タイムトラベルは可能か、宇宙に出ていくべきか、人工知能は人間より賢くなるか、そういったビッグクエスチョンへの回答。
ビッグバンにより時...続きを読む間が生まれた、なのでビッグバン前に何があったのかという問いは南極の南に何があるかというのと同じ意味のない質問だという話とか、ブラックホールが予言され発見されていく話とか、AIのシンギュラリティについては高い文明を持った宇宙人が何十年後に行くと行ってきた時に何もせず待ち受けるかという話とか、面白い話が多かった。難しい科学の話もこうした概念をわかりやすく説明してくれると楽しめる。
彼がどんな人生を送ったのか、どんな人物だったのかについても知ることができてよかった。

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Posted by ブクログ 2020年01月14日

ホーキング博士の最後の一般向けの本となった。
ビッグクエスチョンにわかりやすく答え、最新の宇宙論がよくわかる。神に対する考え方も、科学との関係において理解するもので興味深い。
人間の宇宙進出についてはその必要性は理解しないが、大きな夢を描く事は必要かもしれない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年10月13日

ホーキング博士のチャームポイントはその率直さにある。自らを世界一コネクテッドな人間と表現し、世界で最初に宇宙旅行に行く人間の一人になるといい、神=自然法則、シンギュラリティ=ある、核融合エネルギー待望・・等々、少しもウェットなところがなく原理に則りいともあっさり述べているところが大変面白かった。

...続きを読むP29 収縮するブラックホールから放出され、ブラックホールが消滅した後に残された放射が、いったいどうすればブラックホールを作り上げたものに関する情報を運べるのかということだ。私が発見したのは、情報は失われないが、役立つような形では取り戻せないということだった。それはちょうど、百科事典を燃やしてしまい煙と灰を取っておくようなものだ。

P33 私は世界で最も接続された(コネクテッドな)人間だと言ってしまおう。

P43 私はアインシュタインと同じく、「神」という言葉を人格を持たない自然法則という意味で用いる。したがって、神の心を知るということは、自然法則を知るということだ。

P45 (宇宙の作り方が書かれたレシピ本があったとして)第一の材料は物質、第二の材料はエネルギー、第三の材料は空間、それもだだっ広い空間だ。

P82 「無境界(ノーバウンダリー)」の提案によれば、ビッグバンの前に何があったかと問うことには意味がありません。「前」を示すために必要な時間の概念がないからです。

P85 生物には二つの要素がある。一つは生きて繁殖する方法をその生命体に教えるための一組の指示(遺伝子)もう一つは、それらの指示を実行に移すためのメカニズムだ(代謝) それらの要素が生物学的なものである必要はないということだ。コンピュータウイルスは生命体の定義に合っている。

P94 人類の登場とともに、進化はDNAの発生に比肩する決定的に重要な段階に入った。言語、特に書き言葉が生じたのだ。書き言葉が生じたということは、DNAによる遺伝的なもの以外にも、情報を世代から世代へ伝えられるようになったということだ。[中略]本またはインターネットを介して伝えられる情報量は、DNAに含まれる情報量の十万倍になる。

P96「進化」という言葉を内的に伝達される遺伝物質に対してだけ用い、外的に伝達される情報に対して用いることに異議を唱える人たちもいる。しかしその考えは視野が狭すぎると思う。わたしたちは単なる遺伝子以上の存在だ。私たちと彼ら(先祖)とを区別するものは、過去一万年間に、とりわけ過去300年間に蓄積された知識なのだ。

P169 私は、非常に複雑な化学物質の働きが人類を知的にしているのなら、それと同じくらい複雑な電子回路がコンピュータに知的なふるまいをさせることは可能だと思う。そしてもしもコンピュータが知性を持てば、おそらくは自分自身よりもはるかに複雑で高い知性を持つコンピュータをデザインでいるようになるだろう。

P198 私は宇宙旅行を楽しみにしていて、最初にチケットを買う人間の一人になるでしょう。

P222 地球外生命がまだ接触してこないのは、私たちぐらいのレベルに到達した文明は不安定になって自滅するからだという説がある。

P228 クリーンエネルギーを際限なく供給する核融合の発電が開発されてガソリン車から電気自動車に切り替わるのを見てみたい。

P250 ホーキングは、様々なビッグクエスチョンに対する自分の答えを、世界に向かって発信した。後々間違いだったじゃないかと批判されることを恐れず、今の自分に言えることを勇敢に述べた。(解説)

P253 どのビッグクエスチョンに対するホーキングの答えも、その基礎のところには何らかの原理的考察があり、それが彼の言葉に力を与え意見を魅力的に指定いるように思われるのである(解説)

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Posted by ブクログ 2019年07月27日

【至福】
理論物理学はほぼ実感できない、ほぼ実証明できない理論を考え続ける世界です。
(時間も変化する?、十一次元?、超ひも?・・・)

好きな世界です。

占い、ファンタジーのような空想の世界ではなく、現実がそこにあり、しかしその現実がまだ解明されていない事実で、その事実の理論を頭の中で空想する学...続きを読む問です。

ただの妄想だろ!と言われそうですが、違うのは事実が存在してなぜそうなるのかを妄想する世界です。

アインシュタインやホーキングのように、脳内でそこまで考えられることもすばらしいのですが、「考え続ける」ことができる脳みそもすごいです。
考え続けているときそれは「至福」のときです。

ブラックホールは実に興味をそそります。
わたしが小学生のころブラックホールの話をおやじから聞いたとき、言っていることが全く理解できませんでしたが、何か「すごい」と思った記憶が残っています。
そのころはまだ銀河の中心に巨大ブラックホールが存在する理論はなかったと思います。
それ以来、宇宙に興味はありましたが、本格的に研究をすることはありませんでした。
ただ、何となくマルチバースの考え方は浮かんでいて、われわれが存在する宇宙と別の宇宙をつなぐところがブラックホールではないかと勝手に妄想していました。そしたら最近読んだ本で、ブラックホールは宇宙と宇宙をつなぐところで・・・といとも簡単に書いてあったのには驚きました。
わたしが考えた妄想はすでに既知なことだったのですね。。。

しかし、そんなことにはめげず、わたしも考え続けることができる(至福のとき)を味わいます!

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Posted by ブクログ 2019年07月20日

宇宙は、なにも無いところからひょっこり誕生する。
したがって宇宙の始まる前や後を考えることは意味がない?

「人間原理」…30年ほど前、わたしが『時間とはなにか』HPを書いたとき、同じようなことに辿り着いた。

「コンピュータの知性」…上記HPで人の脳について触れた。ただの科学物質の作用が⦅十分に複...続きを読む雑化》すると心が生じる。同様に複雑な電子回路が知的な、まるで心があるかのようなふるまいを示すことは起こりうると思う。

「AI」…人類を超えるAIの到来。本当の危険性はAIに悪意があるかどうかではないという。AIの目標が人類の目標と整合しないかもしれない。核戦争や地球温暖化を防ぐためには人類がいないほうが良いとAIが判断したらどうなるだろう。

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Posted by ブクログ 2019年07月14日

人類の将来という大きなスパンで考えると脳内がリフレッシュされる。
10個のビッグ・クエスチョンの中で「神は存在するのか?」と
「宇宙はどのように始まったのか?」「人工知能は人間より賢くなるのか?」
に興味を持った。
印象に残った文章
⒈ 「神は存在しない」というのが一番簡単な説明だというのが私の考え...続きを読むだ。
⒉ もしも宇宙に出ていかなければ、人類に未来はないだろう
⒊ 今後百年間のどこかの時点で、コンピュータは人間を追い越すことになりそうだ

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Posted by ブクログ 2023年10月31日

知識が足りなくてわからないことがたくさんあるけど、極力一般の人にも分かるように説明してくれていると思う。
宇宙にはすごく興味があるんだけど、宇宙について考えると死を感じることが多くて、怖くてなかなか読み進めることができなかった。

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Posted by ブクログ 2023年08月18日

ホーキング博士が生前に残していた資料から作り上げた本。専門的な内容は個人的に分からないことが多かったが、広く見ると哲学的で面白かった。

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Posted by ブクログ 2021年08月04日

とても壮大で想像しきれない世界だった。

無神論者で宇宙開闢や進化論についてもギリギリと宗教界と切り結んでいた。

そこにブラックホールの研究が合わさると彼の業績は偉大なものだった。

六つの問い(神は存在するのか? 宇宙はどのように始まったのか? 未来を予言することはできるのか? ブラックホールの...続きを読む内部には何があるのか? タイムトラベルは可能なのか? より良い未来のために何ができるのか?)に対するスティーヴンの回答は、彼の科学に深く根ざしている。

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Posted by ブクログ 2020年09月06日

ホーキングが生涯の最後に、次の世代に向けて書き残したかのような印象をうける。分量は体裁はかるい読み物だが、ホーキングは科学に対する信頼や底抜けの楽観主義とでもいうべきものによって、まさにビッグ・クエスチョンに真正面から取り組んでいる。

時空の始まりやブラックホールに関する章は、さすがに専門分野だけ...続きを読むあって、噛み砕かれて書かれているものの難しい。一方、専門外のところはいたって読みやすい。ナノ宇宙船をレーザーでかっ飛ばして恒星間飛行をするプランは面白かった。アルファ・ケンタウリまで20年で行けるとか(止まれないのでフライバイするだけだが)。

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Posted by ブクログ 2020年06月11日

ビッグ・クエスチョンとは、人間が問い続けてきた根源的な問いや、人類の未来を左右する課題など、人類にとっての難問のこと。
→「私たちはどこから来たのか?」「人工知能は人間より賢くなるのか?」など。
ホーキング博士は、理論物理学を使うことで、ビッグ・クエスチョンのいくつかに答えようとしてきた。

例えば...続きを読む。。。
■神は存在するのか?
・昔、宇宙は神が創造したとされていたが、今では全てを自然法則によって説明できる。
・宇宙は、エネルギーと空間からなる。これらは、ビッグバンと呼ばれる宇宙誕生の際に生じた。
・原子サイズ以下の小さな世界では、陽子などの粒子が、何もないところから現れる。
 かつて宇宙はとても小さく、陽子と同様、何もないところから出現したと考えられる。
・宇宙の中で空間と時間は絡まり合っている。ビッグバンの瞬間、空間とともに、時間そのものが始まった。
・ビッグバン以前に時間は存在しないため、神が宇宙を創る時間もない。だから「神は存在しない」といえる。

■人工知能は人間より賢くなるのか?
・人工知能(AI)が人間よりうまくAIを設計し、自ら改良できるようになれば、人間より賢くなる可能性がある。
・AIの短期的な影響は、誰がそれをコントロールするかにかかっており、
 長期的な影響は、AIはそもそもコントロール可能かどうかにかかっている。
・人類にとって良い社会を作るには、どんなAIにするのか、失敗が許されないため確実に人間が計画するようにしなければならない。

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Posted by ブクログ 2020年04月25日

ホーキング博士が、神はいるのか?などのビッグ・クエスチョンに答えてくれる本。
論理的というよりは、もう少しだけ大胆に飛躍した答えを出してくれているのが興味深いです。未来と人類の進化を見据えての回答に感じます。
なので、人類は宇宙に出るべきだし、AIなども活用して科学文明を進めるべきだという、大きな問...続きを読むいに対して大きな答えを出しているのではないかと思います。
おそらくそれは、博士がご自身の残り時間を考えて、我々に託した思い、希望なんだと思います。

訳者の青木氏には「フェルマーの最終定理」を面白く読ませてもらいましたが、本作も博士の特徴がよく分かる本になっています。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年01月17日

45 宇宙をつくる3つの要素、物質・エネルギー・空間。それらがビッグバンで自発的に生まれた。つまり、宇宙は何もないところから自発的に生じた。空間は負のエネルギーで満たされている、差し引きゼロの状態で常に一定。では何もないところに宇宙誕生の引き金を引いたのは何か、それが量子力学の領域。陽子のスケールで...続きを読むは、何もないところに粒子が出現し、消滅しては別のところに姿を現す。

52 ブラックホールの中では時間そのものが存在しない。時間の消失こそ、宇宙の始まりに起こったこと。

61 一般相対性理論が明らかにしたのは、空間と時間は、宇宙に含まれる物質とエネルギーによって形作られる力学的な量であって、永遠に過去から未来へと存在するのではない、ということ。アインシュタインは、空間と時間を統一した。

68 無限大の密度を持つ時空の特異点、ビッグバンにおいて、アインシュタインの一般相対性理論は破綻する。宇宙の起源を理解するには、不確定性原理(位置を正確に予測すれば、速度予測の精度は低くなる)を組み込む必要があり、理論物理学の大きな課題となっている。

76 三という次元には特別なところがある。もし空間が四次元なら、惑星は恒星の周りに安定した軌道を描くことができない。

193 ブレイクスルー・スターショットはアイディアとして興味深い。

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Posted by ブクログ 2019年10月12日

ホーキング博士の人類、というか、地球の未来に対する期待や不安が詰まった本。科学好きの子供たちが増えてほしいと切に願いたい。ただ、帯にあるように、人類の疑問に答えようとか、そういうセンセーションな内容とはちょっと違って、ホーキング博士の遺言、というとちょっと重いけど、アドバイスだと思って読むといいんじ...続きを読むゃないだろうか?

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Posted by ブクログ 2019年08月20日

こういったことを常日頃考えている人にとってはそこまで深い内容ではなかったが、読み終わると心が豊かになる本。

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Posted by ブクログ 2020年08月29日

連休で時間あるときに読むに相応しい、世俗を離れて宇宙や時間などの概念的なものに想いを巡らせることができる本。
ビッグバン以前には時間はない、ということは永遠という概念はないのでは。という気づきがあっただけでも読んだ甲斐があった。

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