青木薫のレビュー一覧

  • 宇宙創成(上)

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    あまりの面白さに連続で読み続けているサイモン・シンによる宇宙の謎を巡るドキュメンタリー。

    本書を読むまで、自身が宇宙に関して抱いていた興味は「なぜ、ブラックミュージックは宇宙へと接近するのか?Sun RaやFunkadelic/Parliament,etc」というもので、この点については野田努の労作『ブラックマシンミュージック ディスコ、ハウス、デトロイトテクノ』を読むことですっきりしたのだが、全く別の角度から(当たり前だが)、宇宙について知ることができた。

    上巻では古代ギリシャの天文学から、コペルニクス、ケプラー、ガリレオらによる地動説の誕生、ニュートン~アインシュタインによる物理学と宇

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    2016年02月27日
  • 代替医療解剖

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    「DJの首を吊し上げろ、奴らの音楽は俺の人生に何の役にもたっていない」(The Smith 「Panic」)

    優れた科学ジャーナリストであるサイモン・シンが、代替医療の学術的研究を行うエツァート・エルンストとの共同作業により、鍼治療、カイロプラクティック、ホメオパシー、ハーブ療法等のいわゆる「代替療法」について、数多の先行研究を踏まえて科学的なプロセスによる効果検証を行い、その結果をまとめ上げた一冊。

    検証にあたってのスタンスは決して「代替医療は効果がある/ない」というどちらかの立場に与するものでもなく、また生理学的な効用をもたらすメカニズムがわからないとしても、それが実際に効果があるのか

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    2016年01月17日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    以前に同じような本を読んだことがあるが、その簡易版。むしろ、人間性原理の歴史的意義の流れに結構、紙面を割いている。マルチバースの考え方と、人間性原理の考え方のつながりが、まだしっくりこない。

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    2015年12月31日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    ズバリ『人間原理』をテーマにした本。
    この宇宙のあらゆる物理定数は、われわれ人間(観測者)が存在するために都合よくできている。なぜか?
    それは、人間のために宇宙ができたという「目的論」を示すものでは決してなく、ひとつの問題提起である。その問題に対し、今日有力視されている回答がマルチバース(メガバース)である。宇宙が無数に存在しているのであれば、われわれの宇宙が現在の物理定数を有するのは「たまたま」であり、われわれは存在できる宇宙に存在しているに過ぎないという「観察選択効果」で説明できる。

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    2015年11月12日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    面白く読めた。人類が紀元前の昔から現在に至る迄、世界は、物質は、宇宙はどうなっているのかを説き明かして来た歴史を、こんな薄い新書に平易に、飽きさせること無く書かれています。

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    2015年11月15日
  • 数学の大統一に挑む

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    数学の系統を統一するラングランス・プログラムを牽引してきた数学者の半自伝のような数学本。

    全問正解したのにMGUに入学させてもらえない(口頭試問で数時間に渡り拷問に近い質問を繰り返され、入学願いの取り下げを余儀なくされる。)旧ソ連でユダヤ人が受けていた迫害のひとつ。15,6で数学への夢を一度粉々にされた少年がバークレー大の教授になるまでのノンフィクションがひとつの軸。数学の系統を統一するラングランスプログラムと物理学への架け橋がもうひとつの軸。

    数1で挫折したわたしには後者はほとんどSFだったけど、「難しいけどがまんして」とか「専門家でもわかっている人は少ないから安心して」など、笑える章題

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    2015年11月09日
  • 数学の大統一に挑む

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    これは久々刺激的な書。
    もともと読者には理解的ないことを前提に イメージを伝えることに専念しているのが良かった。
    突如として「愛の方程式」の映画の話になるところも おもろい。
    いろいろな勉強意欲をそそられる良書でした。

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    2015年10月23日
  • 暗号解読(上)

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    スコットランド女王メアリーの処刑など暗号解読にまつわるエピソードに絡めて暗号を解説。エニグマの仕組みの概要がわかるので映画イミテーションゲームの暗号解読機がガチャガチャ回転しているのが、何をやっているのか理解できる。チューリングのエニグマ解読の背景にポーランド人の貢献があったのを初めて知った。
    (2015年6月)

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    2020年03月24日
  • 数学の大統一に挑む

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    古くは朝永振一郎の「物理学とは何だろうか」等、第一線の研究者が記した一般向けの学術解説書は数多あるが、物体を対象としない純粋抽象的理論の体系である数学の現在進行中の研究内容をかみ砕いた言葉でわかりやすく説明したものは、そう多くはないだろう。

    量子論や超ひも理論といった物理学の理論が、元を質せば数学における成果(のある意味簡略版)であることは余り知られていないと思われる。

    純粋理論を突き詰めた数学と宇宙の成り立ちを示す物理学とが同じ理論に行き着くことは、大きな驚異でもあるが、至極納得的でもある。我々が暮らす宇宙は、極めて合理的な存在基盤に立つということだ。加えて、人間の思考が(極く選ばれた人

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    2015年08月27日
  • 代替医療解剖

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    とりあえず、自分や身近な人を殺してしまわないためにも、すべての人に読んで欲しい本。
    代替医療を科学的アプローチから、有効かどうかを判断して行く本です。
    無害ならまだしも、施術から数年後に悪影響の出る可能性のある治療法があったりして、ちょっとぞっとします。
    癌は治療するなとか、肉は食うなとか、そういった情報を受けたときに、実践に移る前にちゃんと考えてみるための参考になります。
    ただし、これ読んだら、ブラシーボ効果が効きづらくなる可能性があるので、そこら辺は覚悟の上で。(^^;

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    2015年07月20日
  • 代替医療解剖

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    ホメオパシーは怪しいと気付いている人でも、鍼灸、カイロプラクティック、漢方を疑いなく信じている人は多い。
    科学は今の時代でも万能ではなく、推論の積み重ねであり、原因が完全に解明されないまま利用されているものは多数ある。だが、本書が軸としているのは科学的根拠の究明ではなく、臨床試験とその結果を収集した系統的レビュー。ランダムで選ばれた患者に対し、二重盲検法によって試験担当者も対象者も本物の薬かどうか知らされないまま検証し、プラシーボの効果を排除してその効果を測定する。
    正規の医薬品だろうと鍼治療だろうと霊感診療だろうとその理論はさておき、同じ検証プロセスを通してこそ何が有用で何が有害であるのかが

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    2018年10月20日
  • 暗号解読(下)

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    暗号の歴史を綴ったノンフィクションの下巻。
    内容は、第二次大戦で暗号として用いられたネイティヴ・アメリカンの言語、古代言語の解読、コンピュータ時代の暗号、次世代の量子暗号など。特に公開鍵暗号に関しては一般に知られている発明者以前に、英国の暗号班が同等のものを開発していたという話は興味深い。
    巻末には著者からの読者への暗号解読の問題が記載されている。この問題はスウェーデンのチームにより既に解読済みだが、解読プロセスを再現した訳者ら"チーム暗号猫"の活動についても記されている。

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    2019年01月04日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    2013年発刊。とてもおもしろかった。
    天文学の歴史がこの一冊でざっとわかります。
    理解力の乏しい僕ですら楽しめるくらいですから。
    ええ。

    【以下へぇ〜って思った点】
    地球の自転=1日、月の満ち欠け=一ヶ月
    季節のめぐり(地球の公転)=1年
    地球と月と太陽という三つの天体が暦の元になっている。こんなの今さらすぎますが、僕はへぇ〜と思いました。昔の人たちは夜空をずっと観察しながらこの世界とは何なのかを探ろうとした訳ですな〜。
    バビロニア国カルデア人が一日を24時間に区切り、一週間とう区切りを設けた。月〜日の曜日なんかも。

    天動説から地動説へ。人間中心主義が崩壊。
    宇宙の果て。ユークリッド幾何

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    2014年12月18日
  • 代替医療解剖

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    代替医療について、科学的に突き詰めて考察できる。
    おかげで、いろんなものが怪しく見えてくることになるが、逆にこれまでいろいろなことを信じすぎていたということか。
    とりあえず、首に着けていた磁気ネックレスは外した。

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    2014年11月06日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    宇宙の見方の科学哲学史。
    初期の天動説、あるいはギリシャ時代の単純な地動説から、コペルニクスによる地球の太陽系での相対化が行われたとされるが、実はコペルニクスはそれも神の意図を知る上でのものであったと考えていた。むしろ後世の科学者たちがキリスト教的世界観からの離脱がこの時行われたと見た。また、ニュートン力学は依然完全統一理論を希求するところの出発点であり、アインシュタインもその系譜に載るが、量子力学や多元的宇宙論が出てくることで、現在の宇宙はたまたま人間が観測できている時代、空間にあるからだという、逆の意味(確率論的であるが)で人間中心論に戻って来ている。

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    2014年10月11日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    人間原理的な考え方は、まだ科学を十分に学んでいない小学生ぐらいの考え方だと思っていた。しかし、その人間原理が常に最先端の宇宙論の中で見え隠れしているという構図が面白い。

    著者の青木薫氏は数々のサイエンス・ノンフィクションを翻訳していて、幅広い知識と分かり易い説明が特徴なので、本書もすんなりと読み進める事が出来る。

    標準理論での限界や、インフレーション理論とひも理論のオーダーが全く異なる両極端から多宇宙ヴィジョンがでてくる件は非常に興味深い。

    現在測定可能な宇宙と、多宇宙ヴィジョンが相容れない事も事実であろうし、我々が生きている間に検証が行われる可能性少ないだろうが、固定概念にとらわれず想

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    2014年05月10日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    最新の宇宙論のひとつである"人間原理"が導かれた背景について、古代ギリシャ以降の宇宙論の変遷をなぞりつつ丁寧に語る。

    古代の"神が作った"=人間のための宇宙の理念を破ったコペルニクスの原理。
    ・宇宙における人間の居場所は、なんら特権的なものではない
    ・宇宙には特権的な場所はない

    このコペルニクスの原理が長らく科学的考え方のベースになっていたが、現代の多元宇宙論に至って状況が変わる。一度ビッグバンが起きた以上、それは何度あっても不思議ではない。そうして宇宙は無数に誕生し、その中でたまたま、この宇宙は人間が存在するに都合のよいものであったという。

    ⚪︎

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    2014年02月23日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    科学関係の良書をたくさん翻訳している著者による人間原理による宇宙論を解説した一冊。

    著者の訳はどれもこなれていて、素人でも読みやすいのが特徴だが、その力が決して翻訳だけではないことを教えてくれる。本書では、つい最近まで異端視されていた人間原理に宇宙論(簡単にいえば「人間がいるからこの宇宙がある」)という考え方を分かりやすく解説している。

    SFファンとしては、すんなり納得できた原理だが、本職の人にとっては別の見方もなるのだろうと思う。しかし、天文学者や宇宙物理学者という人々は日々このようなことを考えているのだろうか。頭が下がる。

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    2014年02月09日
  • 宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論

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    サイモン・シンの訳者で知られる著者の書き下ろし。
    新書らしく、一般にも分かりやすく科学の知見を歴史的推移に沿って紹介。科学から人間原理が生まれてくることを、というより科学が人間原理を利用できる局面を紹介している。
    つまり、まだまだ科学が解明できている領域は限定的であること。
    でも、一番驚いたのは、クォークモデルを提唱した本人が、「クォークを実在物と考えるべきではありません。クォークは数学的な工夫にすぎない」と言明していたこと。
    これは現実は理論物理学を超えていたことを証明している。
    てことは、実際の宇宙の姿には人間の知見はまだまだ追いついていないのかも。

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    2014年01月04日
  • 世界でもっとも美しい10の科学実験

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    ネタバレ

        -20080122

    美しい科学実験とは? 著者は「深さ-基本的であること、経済性-効率的であること、そして決定的であること」の3つをその条件として挙げる。帯のcopyには、ガリレオの斜面/斜塔、ニュートンのプリズム、フーコーの振り子など、科学実験の美しさを「展覧会の絵」のように鑑賞する、とある。

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    2013年08月14日