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Posted by ブクログ
物理の世界をわかりやすく、又科学者たちの人間模様も交えて興味深く読ませる筆致のスペシャリスト。宇宙の切り口は筆者によって様々だが、入門者にもグイグイ読ませる構成がさすが。科学の進歩に純然にスポットを当てた美談ばかりでなく、地位や名声に執着した人間らしい嫉妬や欲に翻弄された、科学者や科学界の裏側も描いていたのが面白かった。
現在の科学は数多のサイエンティストやそれに関わる人たちの奮闘の末に発展していった。人間の好奇心は歩みを止めることはない。好奇心は過去と現在を繋ぐ遺伝子のようなものだ。
サイモンシンの別の作品もぜひ読みたい!
どんな科学分野でも、人が初心者であることをやめてその分野の達人となるのは、自分は一生初心者のままだと知ったときである。
ロビン・G・コリングウッド
科学者とは、正しい答えを与える者ではなく、正しい問いを発する者である。
クロード・レヴィ・ストロース
Posted by ブクログ
下巻も非常に面白かったです。
研究の世界では先取権、誰よりも早く発表することを意識することが多いみたいですが、意外と埋もれてしまうこともしばしば、というのがショックでもあり驚きでもありました。
またガモフのおふざけのせい?で過小評価されてしまったアルファーの無念は心に来ました。
それとハッブルがノーベル賞を取ることができなかった話も、とても印象的です。物理的な解釈を避けるその態度が個人的に好きだったのですが、そういった立場故にノーベル物理学賞から遠のいてしまう、という話は悲しいですね、仕方ないと言えばそうですが。
物理では有名なフェルミとチャンドラセカールが、規約を違反して奥さんのグレースに選考が進んでいたことを伝えた話は、素敵すぎました。
Posted by ブクログ
下巻はビッグ・バン宇宙モデルと定常宇宙モデルのどちらが正しいのかを巡り、多くの個性的な人達が究明に乗り出す。
ビッグ・バン宇宙モデルは、今日の我々の中では一般的となっている理論であるが、ビッグ・バンが発生して現在の宇宙が形作られるにあたり、多数の評価基準に対して裏付けとなる証拠が見つからず、つい最近まで定常宇宙モデルとしのぎを削る争いが行われていた。
観測機器の精度が上がっていくにつれて、徐々にビッグ・バン宇宙モデルが予測していたことが明らかになっていくが、ここまで予測の的中率が高いのにも驚かされる。今後の検証によってどのように理論が発展するのか、また、別のモデルに取って代わられるのかも気になるところである。
残された謎として、ビッグ・バン以前はどうなっていたのか、また、宇宙の膨張は最終的に重力により収束して、最初の状態に戻るビッグ・クランチは起こりうるのか、ロマンはつきない。
Posted by ブクログ
上巻では、天体の動き方や並びの発見を主に描いていた。下巻では、ビックバンモデルと静的な宇宙を比較して、どちらが正しいのかを検証するまでのストーリーを展開している。
上下巻を通して、非常に読み応えのある作品だった。少々難解な説明がでてくることがあったが、人類が地道にそのような問題を解決してきたという実績を理解するためには、分かりやすすぎるより良いことだと思う。
個人的には、ホイルによる「人間原理」を利用して元素の合成の問題を解決するエピソードが印象的だった。誰もが「なぜ?」を繰り返したときに、一度は考えそうなことを学問にしっかりと応用させることに頭の柔軟さが垣間見える。
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