坂口恭平のレビュー一覧

  • いのっちの手紙

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    文筆だけでなく、絵画や音楽、電話相談など多彩な活動をしている坂口さんと、精神科医である斎藤さんの往復書簡です。
    坂口さんのユニークな活動ぶりに対する斎藤さんの質問に、坂口さんが回答します。

    坂口さんの言葉に「あらゆる欲望を超える、それよりも至上の意欲を見つけること。その時、人間は流れそのものになるのではないか」とありましたが、この言葉に坂口さんの人生が集約されているように感じました。

    斎藤さんは悟りに近いと言っていますが、万物流転する中で変化に対応し、流れに棹さすことなく柔軟に生きる。毎日発見と創造と言うプロセスを粛々と続けていく。それが後悔のない人生に繋がっているような気がしました。

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    2024年11月30日
  • 継続するコツ

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    好きなこと、得意なことを好きなように自分流に
    継続していくこと。
    それが人生の幸福。

    自分にとって、そこまで好きなことはあるかなーと
    考えながら読みました。
    継続するって難しい…と思わされがちだけど、
    好きでも嫌いでもなくただ継続してることは自分にもいろいろあるから、自分にも継続する力は備わっていると思えた一冊。

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    2024年11月21日
  • 現実脱出論 増補版

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    「現実を見ろ」「現実は甘くない」といったような説教でよく使われる「現実」を脱臼させ、がんじがらめになってしまった私たちの生きかたに自由の息吹を吹き込もうとする試みがなされています。

    現象学や哲学的人間学に通じていれば、もうすこし厳密なしかたでおなじような発想をあつかうことも可能なのかもしれませんが、本書では哲学的な概念に頼ることなく、著者自身の体験にもとづいて、いわば素手で議論を切り開いていこうとしています。著者の知性の膂力を感じさせる本だと思います。

    ただ、社会のレヴェルの問題を個人のマインドセットの問題に還元してしまうことにともなう危険性にも、もうすこし目配りしなければならないように思

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    2024年11月20日
  • 自分の薬をつくる

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    なんとなく怪しい人だなぁと思いながら著者の本は面白く読んでしまう。病室を模した公開お悩み相談でいろんな人の悩みを聞いていく。自分だけの悩みだと思っていたことが実は誰もが抱える悩みだったということがわかる。
    自分だけじゃないと思えるだけでこんなにも楽になるのかという気づきがあった。

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    2024年10月09日
  • いのっちの手紙

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    往復書簡。

    ありのまま受け入れる方法もありますが、自分が壊れないように線引きすることも必要なのかもしれないと考えるよい機会になりました。

    とても興味深かったなので、もしまた往復書簡をやることがあれば、また読んでみたいです。

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    2024年09月22日
  • 躁鬱大学―気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    神田橋條治先生という精神科医の口述記録『神田橋語録』を元に、躁鬱病の坂口恭平さんが躁鬱病との向き合い方について書いたエッセイです。
    躁鬱病(双極性障害)は1型と2型があります。
    私は2型ですので、1型の人とは違うところもあるなと思いながら読み進めましたが、頷けるところもあり納得できました。
    この本は興味深かったのですんなり読めましたが、同じ本を1冊じっくり読むのが向いていない事も納得。
    悩んでいた自分の気持ちが晴れやかになりました。
    素直にありのままの自分でいたいなと思います。
    語り口も面白かったです。

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    2024年07月31日
  • 自分の薬をつくる

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    自分の中で抱えている問題は、周りの人からしてみると「そんなことで悩んでいるの?」と思われてしまう。逆の立場になってみると、全く同じく「そんなことで悩んでいるんだ」となる。
    自分の中の問題は周りの人がみんな外に吐き出さずに頭の中に置いているだけだから、いざ外の世界に出してみると案外ちっぽけなものだったりする。
    アウトプットの例えも良かった。勝手にハードルを上げているだけだ、呼吸や排泄も立派なアウトプット。インプットばかりでは、体に毒素が溜まってしまうから未完成でも下手くそでもいいから形にする。
    病を抱えている方だけでなく、自分の中に何か引っ掛かるものがあると日々感じている方にとてもおすすめの一冊

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    2024年07月19日
  • 自分の薬をつくる

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    興味がないことをしない、やりたくないことをやらない。焦点となっているのは、「自閉」するってことと、自分で自分の薬を作るには「日課」をつくるということ。すべては悩みではなく滞っていて、アウトプットされることを望んでいること。

    ワークショップを通して、様々な相談者さんの話を聞いていて、その処方箋が突拍子もない回答だったりして面白い。一貫して共通するのは、アウトプットして何かを作るということ。
    対話形式なので気楽に読めるが、味わい深い感じです。

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    2024年06月29日
  • 躁鬱大学―気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません―(新潮文庫)

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    同じ躁鬱人として、なるほどと思うところとこれは自分とは違うなと思うところとあった。とりあえずのびのびやりたいことやってみよっと。

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    2024年04月13日
  • 自分の薬をつくる

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    ネタバレ

    しおりを作る
    苦手な時間帯への対処
    他人が言ってないことは、他人は何も言ってない
    汲み取らない練習
    自閉する方法
    うまくいっていない理由が、その環境にあると思っていいのだということ
    やりたくないことはしない

    自分にとってプラスになる気付きがたくさんあった
    出会えて良かった本

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    2024年02月09日
  • 土になる

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    去年の春、沈んでいた時に読んで救われた本です。
    去年の感想を掘り出したので書き留めておきます。

    面白いというか心がすっきりする。シンとくる言葉がたくさん載ってて線を弾きたくなるんだけど文脈と余白の中にある言葉なので引くことすらもったいない。一緒に土に手を突っ込んでいる感覚で、遠くから畑の様子を見守りながら、唾を飲むように読み進めました。坂口さんの生活に、沖縄でヤギと畑に合わせ生活していたお爺を思い出します。
    『土になる』、ずっと気になっていて先週絵本屋で手に取って、やっぱり読みたくて買いました。生身のヒトの書いた本だ。とても良かったです。

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    2024年01月28日
  • 幸福人フー 僕の妻は「しあわせ」のお手本

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    躁鬱人の坂口恭平恭平さんから見た、妻でもある幸福人フーさん像。自分が思ったのは、フーさんは「今、ここ」を生きる達人だな、ということ。人には個性があるけれど、彼女をヒントに生きていくのは可能なんじゃないかな、と思った。過去や未来を棚上げにし、保留する力というものがあるのだな。

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    2024年01月07日
  • 自分の薬をつくる

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    多目的ホールで仮想病院の一室を作り、個室の内容は他の人にも聞こえる、そこで坂口(ここでは医者の設定)先生と診察する。というワークショップの内容。
    一人ずつ悩みを打ち明け、それに坂口先生が薬をつくるというもの。
    自分の悩みは皆自分の問題で、自分では大問題だと思っているが、壁の向こうで聞いている人からすると「それだけ?」と感じてしまう。人の話だと思って聞いた瞬間にそんなことで悩むんだとなる。つまり、それだけのことだと自分では気付かない。
    人の悩みに耳を傾けることによって、ほとんどの人が同じようなことで悩んでいて、自分だけではないということに気づく。
    やりたくないことをやらなければならないと頑張りす

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    2023年12月09日
  • 独立国家のつくりかた

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    こういうタイプの人の躁状態になった時の行動力は、もの凄いパワーだと改めて感じる。
    常識論から見ると色々ツッコミどころはあるのだろうけど、そういう視点を軽々と超えてくるパワーは素晴らしい。
    パフォーマンス含めて、アートとしての理解は海外の方が間口が広く理解も深いので、日本の評価なんて気にせず、色々発表してもらいたい。

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    2023年11月19日
  • 坂口恭平の心学校

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    坂口恭平とみなみしま氏の対談録。建築、文学、美術、音楽そして生き延のびることについて坂口恭平の思考を辿れる1冊。

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    2023年11月10日
  • 躁鬱大学―気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません―(新潮文庫)

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    単行本版を読んでまだ持っているし、なんなら無料でWEB上で読めるのに、「文庫版のためのあとがき」のために購入しました。本編はまた後日読み返すとして、熱い(?)あとがきでした。坂口恭平さんの近況と病状が知れて満足です。

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    2023年11月08日
  • TOKYO0円ハウス0円生活

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    ネタバレ

    旅のお共として。最近のお気に入り、坂口恭平さんの初期の作品。つーか、最初に出した路上生活者の写真集を出す前後の顛末をまとめたもの。ほんと0円で家を作るってすごいよな。こないだ防災の展示みたいなので出てた家みたいと思った。すぐに作れてすぐに撤収できる。ホームレスの人も少なくなったと思うけど、この鈴木さん達は今どうしてるんだろうなぁ。坂口さんもこの頃はまだ躁うつ病じゃなかったんだろうなぁ。

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    2023年11月07日
  • 幸福人フー 僕の妻は「しあわせ」のお手本

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    ネタバレ

    ふーさんみたいなひとは、表現しないけど、それなりに結構いる気がする。話題にならないんだよね。もっといろいろあるにしても、これはこれで読んでよかった。

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    2023年11月01日
  • 継続するコツ

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    総じて心の中にスっと内容が入ってくる本
    プライドは一切取り払われていて、ありのままの感情や思考で埋め尽くされている

    途中までは、頭の中がそのまま溢れ出てるなああって印象だったが、6章あたりから読みやすさが違う

    本とはこういうことなのか

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    2023年10月06日
  • 土になる

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    ネタバレ

     1978年熊本生まれ、坂口恭平さん、2011.3の原発事故で東京から熊本に移住。ホームレス取材の著書などでお馴染みです。作家、建築家、絵描き、音楽家、いのちの電話相談員など様々な肩書をお持ちです。衣食住の自給自足が目標でしょうか! 「土になる」、2021.9発行、270頁。畑日記の形式の中でご本人の生き方、生き様が丁寧に描かれています。夏野菜づくり、3ヶ月間、1日も休まず畑に。そして、畑で、土と植物と野良猫ならぬ畑猫のノラジョーンズ一家と言葉を交わされています。植物はあきらめない。土の中は死んでいない。

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    2023年09月21日