坂口恭平のレビュー一覧
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自分の中で抱えている問題は、周りの人からしてみると「そんなことで悩んでいるの?」と思われてしまう。逆の立場になってみると、全く同じく「そんなことで悩んでいるんだ」となる。
自分の中の問題は周りの人がみんな外に吐き出さずに頭の中に置いているだけだから、いざ外の世界に出してみると案外ちっぽけなものだったりする。
アウトプットの例えも良かった。勝手にハードルを上げているだけだ、呼吸や排泄も立派なアウトプット。インプットばかりでは、体に毒素が溜まってしまうから未完成でも下手くそでもいいから形にする。
病を抱えている方だけでなく、自分の中に何か引っ掛かるものがあると日々感じている方にとてもおすすめの一冊。自分を変える、守るきっかけが見つかるはず。 -
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去年の春、沈んでいた時に読んで救われた本です。
去年の感想を掘り出したので書き留めておきます。
面白いというか心がすっきりする。シンとくる言葉がたくさん載ってて線を弾きたくなるんだけど文脈と余白の中にある言葉なので引くことすらもったいない。一緒に土に手を突っ込んでいる感覚で、遠くから畑の様子を見守りながら、唾を飲むように読み進めました。坂口さんの生活に、沖縄でヤギと畑に合わせ生活していたお爺を思い出します。
『土になる』、ずっと気になっていて先週絵本屋で手に取って、やっぱり読みたくて買いました。生身のヒトの書いた本だ。とても良かったです。 -
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多目的ホールで仮想病院の一室を作り、個室の内容は他の人にも聞こえる、そこで坂口(ここでは医者の設定)先生と診察する。というワークショップの内容。
一人ずつ悩みを打ち明け、それに坂口先生が薬をつくるというもの。
自分の悩みは皆自分の問題で、自分では大問題だと思っているが、壁の向こうで聞いている人からすると「それだけ?」と感じてしまう。人の話だと思って聞いた瞬間にそんなことで悩むんだとなる。つまり、それだけのことだと自分では気付かない。
人の悩みに耳を傾けることによって、ほとんどの人が同じようなことで悩んでいて、自分だけではないということに気づく。
やりたくないことをやらなければならないと頑張りすぎている人が多い。
勇気を出して相手に言ってみる、嫌われることを怖がらない、ことが大事。 -
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ほんわかとユニークな視点を提供する著者の、融通無碍な悩み相談ワークショップ。
医者と患者を「演じる」、ホワイトボードで壁を作って他者に「見えないが聞こえる場で」相談する等、軽やかな工夫を散りばめ、一見すると適当な助言の中に、生き苦しい澱みを和らげる趣向が凝らされている。
遊び心の境界を取り去って。
・薬は日課、日々のしおりづくり
・食べたものを出すように、自然とアウトプットする。好きなこと、興味のあること、気軽なことで
・興味、関心の減退はインプット過多でアウトプットの信号と捉える
・アウトプットが続かないときはできたアウトプットの推敲の信号と捉える。他者を入れる
・絶対に実行しないための企画書を書く
・妄想の中で実践する。夢を今すぐ実行する。ただし、環境を一切変えない
・「書けない」のではなく、「それは」書きたくない
・私たちのいちばんの薬は、声
・人生は解決すべき問題ではなく、味わうべき神秘なのだ(キルケゴール) -
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人はみな何かを作ることを継続して日々生きている。
生活すなわち継続。
それが人生の幸福につながっていく。
「幸せとは、自分が興味のあることを今も継続できていることである。」
この継続をいかにうまくやるか、著者の実体験をもとに述べる。
・自分が好きなことをやる。
・出来上がったものについて(人と比較して)自分を批判しない。
・才能がない、を理由に人は作ることを諦めてしまうが才能とは継続のことである。
・「人から才能がないと言われたくらいで継続を諦めるな。」
・傑作を作ることが目的じゃない、作る過程そのものが楽しいから作っていたはず。それが周囲との比較や批判的な声によって萎縮してしまって、ただ作っていればよかったものが「いいものを作らなければならない」と自分にプレッシャーをかけてしまう。結果、作ることがつまらなくなってやめてしまう。
・人の評価なんてあてにならないから間に受けてはいけない。大事なのは自分が楽しいかどうか。
・「能力がない? 才能がない? 戯言もほどほどにしてください。誰もあなたのことを才能がある人でいてください、だなんて思ってませんから。」
・「大事なことは、周囲に一切の期待をしない。自分にも期待をしない。期待はせずに明日また継続する。」
・自分の気持ちは大事だが周囲から文句を言われない環境は整えておくべき。周囲が嫌がることを無理に続けようとしても長続きしない。
・金のため、生活のためと自分がやってて楽しくないことを無理して継続して、それが生活になってしまっているから人は死にたくなるのではないか。
SNSをはじめ投稿によって他者からの評価が数字として可視化されるネットはある意味で残酷な場だと思う。自分も自分以外誰も読んでいないブログを淡々と続けているがそれが楽しいかと言うと…どうだろう。ただ、現時点での生存記録として残している部分はある。いや、でも公開している以上他者の目を意識しているのだろう。
本書にはない視点として何かを作ったら他者からの承認を求めてしまうのは自然なこと。料理を作れば「美味しい」と言われたいし、いい写真を撮れば「綺麗だね」と言われたい。それが継続するモチベーションになる面もある。プロの歌手やスポーツ選手も、それが好きでやっているのだろうけれど、観客のいない状況でも自身のパフォーマンスに満足できるだろうか。楽しく感じるだろうか。いや、本書はアマチュアがいかに好きを継続するか、についての本なのだけれど。
要はバランスなのだろう。他者からの評価なんてどうでもいい、という境地には至れない。かといって他者からの評価を求め過ぎれば病む。賞賛が却って重荷になることもある。無理のないペースで粛々と作り続け、否定の声は無視(ブロック)し、たまの「いいね」に感謝する…そんな謙虚な気持ちで俺も過疎ブログを続けていきたい。なんだかんだ言っても6年以上続いているのは、自分も何かを書くことが好きなんだろう。