坂口恭平のレビュー一覧

  • 独立国家のつくりかた
    魅力的な事や物を作っている人はやはり言葉が面白い。交易、態度経済、日常の薄皮を剥ぐ、才能は音色などなど、独特の概念をうまく嵌め込む言葉を見つけ、読者に納得感を持たせているなと感じる。
    自らの使命から逃げない事、人に自分の概念を伝えるためにまず物を作れという事、媚びる事なく思考に断定を持たせろなど、学...続きを読む
  • 2030年の旅
    未来がどんなん?に興味があったのと、恩田陸につられて購入。
    いろんな作家の短編集なので、好き嫌いはあるかも知れないけど、
    恩田陸 逍遥
    支倉凍砂 AI情表現
    山内マリコ 五十歳
    喜田喜久 革命のメソッド
    が面白かった。

    2030年にもなって、ヘイSiriとか言ってるのは、かなり時代遅れらしいw
  • 隅田川のエジソン
     浅草の公園で寝ていたら、財布とバッグが盗まれた。
     男は無一文になった。

     隅田川沿いのホームレスたちのコミュニティに入り込み、いつの間にか路上生活が性に合っていた。
     都市に出かけて採集し、工夫して新しくものを作る。
     コンロを手に入れて暖かい食事を作るようになり、バッテリーを手に入れて家電製...続きを読む
  • 徘徊タクシー(新潮文庫)
     エッセーだと思って読み進めていたら、途中で世界がぐにゃりと曲がる。
     どこまでがエッセーで、どこからが小説なのかの境界があいまいだ。

     しかし、一歩立ち止まって考えてみると、エッセーと小説の境界を厳密に定義しようとするのは一義的な見方だ。
     本作の筆者の主張は「認知症の徘徊老人には常人とは違った...続きを読む
  • 家族の哲学
    聞き流す。それは無視することではない。
    聞き流す。それは意味ではなく、音楽として受けるということだ。
    聞き流すという行為には、積極性がまったくない。判断せず、決断せず、ただ受け入れるのみだ。

    P.214
  • 家族の哲学
    聞き流す。それは無視することではない。
    聞き流す。それは意味ではなく、音楽として受けるということだ。
    聞き流すという行為には、積極性がまったくない。判断せず、決断せず、ただ受け入れるのみだ。

    P.214
  • 発光
    超大作。躁鬱病をこれだけ前向きに分析して、情報として発信できることはすごい。頭がおかしい以上のものがあります。
    しかし、電話番号をこれだけ公開してるのも驚きですね。
  • 家族の哲学
    初めてこの著者の本を読んだ。家族という共同体について悶々と考えていた時に読んでしまったもんで、震えた。心の奥底にあった感情を思い出したような感覚だった。ビックリしたな。自分にとって大切な一冊。
  • 家族の哲学
    初めてこの著者の本を読んだ。家族という共同体について悶々と考えていた時に読んでしまったもんで、震えた。心の奥底にあった感情を思い出したような感覚だった。ビックリしたな。自分にとって大切な一冊。
  • TOKYO0円ハウス0円生活
    自分で考え、自分で決めて、自分で作る暮らし。
    自分が主導権(もちろん権利も責任も)を持つ「ホーム」があることに、憧れを感じました。

    「自分もやってみたい」という感想を多く見ましたが、普段、自分の意思が反映されないことが多いことに、違和感を感じているのかもしれません。
    そういう気持ちは、忘れない方が...続きを読む
  • 現実脱出論
    はっきり言って十年に一度読めるかどうかの傑作。空間論、時間論ともに、ここまでオリジナルの言葉で語れる人は今の日本にいないのではないだろうか?
  • 現実脱出論
    著者・坂口恭平さんの体験をもとに、「現実」と「思考」について考える本。難解な部分も、読みやすくて楽しめる部分もあるけど、色々なことを考えさせられた。「現実は一つ、思考は無限」と考えると面白いかもしれない。
  • 現実脱出論
    東京0円ハウス、独立国家のつくり方など、一見して何もない空間から、別の新しい空間を生み出し、その視点から新しい社会を築こうという作者の最新作である。

    今作では、目に見える現実のみが唯一の世界なのか。その常識を疑う。


    ぬいぐるみ王国のトヨちゃんの話を読みながら、忘れていた記憶がよみがえってきた。...続きを読む
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる
    車輪を付ければ家にならない!発想からして凄い(鈴木さんの影響があるにせよ)が河川敷で作成してソーラー付きの家を作って駐車場に設置まで確保する件はワクワクする。
    小難しい理屈ではなく行動でカネ中心の社会に一石を投じているところは革命家と呼んで差し支えないと思う。
  • TOKYO0円ハウス0円生活
    おもしろい。
    今の自分がどれだけ無駄なものに囲まれて生きているのか気付かされます。
    0円ハウスとまではいかなくても、自分自身の生活を見直そうと思いました。
    文章も読み易くて、作者の坂口さんにもとても興味をもちました。
    他の作品も読もうと思います。
  • ゼロから始める都市型狩猟採集生活
    一気読みした。
    都会で(?)ホームレスとして生きるための色々な知恵を書いた本。
    作者は色々なホームレスの人に話を聞いていて、どの話もかなり面白い!!!

    しかも読めばホームレスになってしまっても大丈夫と確信するどころか、やってみたい…と思えるほど。
    仕事なくしても生きてけんだな、とかなり本気で思える...続きを読む
  • 隅田川のエジソン
    「ゼロからはじめる都市型狩猟採集生活」→「TOKYO 0円ハウス0円生活」と読み進め、この考え方、生き方にハマって読んだ。隅田川沿いに住む「スーさん」が主役の自伝的小説となっている。ドロドロせずあっさり味な感じになっているのは、この生活自体がドロドロせずあっさり味なせいもあるかもしれない。
  • TOKYO0円ハウス0円生活
    大げさかもしれないが、坂口さんの著書のおかげで「生き方の許容上下幅が倍になった」くらいの感覚が生まれた。ある日突然お金が無くなっても生きていけるかもしれない。都会で、あるものを集めてきて自分で家を建てて生活をする人を「ホームレス」とはもう呼べない。
  • ゼロから始める都市型狩猟採集生活
    読み切ってしまうのが惜しいくらいの素晴らしい本だった。
    「最高の欠如は最高のもたらす」「私は0円で生きていけるのよ。だからお金はいらないわけ」など、心と頭をガンと打たれる文章が並ぶ。ある意味、社会の仕組みから完全に離れ、独自のシステムを作り上げている人たちを徹底的に取材した記録である。
  • TOKYO0円ハウス0円生活
    すっかりはまってしまって坂口恭平の本、2冊目。
    とても読みやすく、すらすら読める。中身も非常に面白い。
    ホームレスの方に対する偏見を飛び越えて、都市で生きるという中の固定観念に挑戦していく姿勢は非常に痛快。
    様々な活動に及ぶ筆者だが、根本にある面白みはものごとを捉える目線と、行動力。
    しなやかなアー...続きを読む