武田砂鉄のレビュー一覧

  • マチズモを削り取れ

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    とても面白かった。大袈裟に言えば今まで当たり前と思って見てた世界が違って見えるかも、な一冊。この本を読んだからと俺の行動が具体的に何か変わるかと言えばそうではないけど、俺たち男が心地いい状態に疑問を持つ事はしていこうと強く思った。娘もいる身なので女性がそれだけで不利益を被る社会が望ましいとはとても思えない。確かに自分も男性として扱われてではなくただ人間として生きていきたいと思う。我々が当たり前と疑問すら抱かなくなってる事にも問題提起していてフェアな目線で書かれてると思う。ただこの武田砂鉄氏はなんというか考え方もニュートラルだし無害だし、いわゆるPC的に優れた人なので、この人じゃないとこんな本書

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    2025年01月18日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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     積読本だった。重松清さんの推薦文が帯にある。「柔軟剤なしのタオルと同じ。読むとヒリヒリ痛くて、クセになる」とある。同感である。

     物事を「ひっくり返して」見る傾向がある人には、本書は面白いと感じるだろう。物事をプラス感ではなく、ゼロまたはマイナスから見てみる。ただ、それをやると、変な奴とみられるか嫌がられる。そして嫌われてしまうこともある。

     重松氏のタオルの例え話ではないが、世の中はふかふかのタオルが好きな人が多いのだ。

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    2025年01月03日
  • マチズモを削り取れ

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    私も嫌悪する男を笠に着た言動をあげつらい非難している。挙がっているのはどれも男の嫌な言動としてうなずける。それなのに何やら座りの悪さを感じながら最後まで読み進むことになったのはなぜだろう。
    いろいろ考えた。武田さんが同性を非難しているからかなとかも考えてみたんだけど、あまりにも正論だからなのかなという一応の結論に行き着いた。自分も遵法精神旺盛に車の来ない信号で押しボタンを押したり、社会のマナー遵守の精神旺盛にゴミ捨て場に放置された物があれば貼り紙をしたりしているけど、そういうときにこじれている自分を思うのと似ている気がする。本当は正しいことしているのだから胸を張ってすればいいのに、座りの悪い気

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    2024年12月28日
  • マチズモを削り取れ

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    解決策があるわけじゃないけど毎回テーマがめちゃ面白かった。
    いろんな人に読んでほしい。
    そうそう!ってなりながら怒りが湧く本だった笑
    しょうもないハラスメント研修やるくらいならこれ一冊読んだほうがいい。

    「考えすぎないから、いまだにこんな感じなんだと思う。」
    「慣例や便宜のなかにこそ、差別の根が埋まっているかもしれない」
    「経団連幹部にも2割を目安に女性をいれると決めてはどうでしょう」と提言すると、「規定から入るのはおかしい。シンボリックに女性を登用すると、その人たちも相当苦労します」
    女性をシンボリックに仕立てあげているのは男性だらけの社会なのに、相当な苦労は女性が背負うのである。

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    2024年12月25日
  • わかりやすさの罪

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    分かり易さだけ求めるならWEBサイトを生成AIで要約するだけで十分だし、結局、一次情報を自分で咀嚼して考えるしか無いすね と感じました。

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    2024年12月05日
  • 日本の気配

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    又吉さんとの往復書簡を読んで気になったので武田さんの本を。
    久々に硬派な評論。皮肉たっぷりで真摯な本。私の感覚にちょうど合う。
    コロナが始まる前の日本の状況を思い出させる本だった。
    五輪をちらつかせながら、きれいなだけでなんの意味もなさない言葉でのらりくらりと、
    あるいは有無を言わせず蹂躙するように、
    自分の思うように水面下で舵を切ってきた当時の政権。
    政治のことはよくわからないが、
    武田さんの視点には、目くらましを回避して、根本の問題をごまかさずに見据えて
    しつこくぶれずに突き詰めていく真面目さがある。
    うっかり、相手の遠回しでぶよぶよと膨らんだ言葉に取り込まれないように気をつけながら、

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    2024年12月05日
  • ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ「小耳にはさもう」1993-2002

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    鋭い観察眼でテレビの中の人を見定め、似顔絵版画と歯に衣着せぬ物言いで本質をずばりと言い当てるから、その鋭さが時に怖いほどだったが、今の時代にこそ必要な人だったな‥とつくづく早逝が惜しまれる。本書に登場する人々の名はほぼ全員わかるし、消しゴムハンコに添えられた発言に至るエピソードもほとんど思い出せるのは、同世代だからかな。武田砂鉄さんのチョイスもさすが!

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    2024年11月11日
  • 今日拾った言葉たち

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    ラジオでも淡々とご自身の意見を言う様子と同じ文章。「暮らしの手帖」の連載だったらしい。難しい話題もあるのでさっと読めるものではないけど自分自身の意見を持ち続け、考えることは大切だと感じた。

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    2024年10月28日
  • なんかいやな感じ

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    田中真紀子の、凡人・変人・軍人。あったなぁ。
    調整さんは調整してくれない。わかるなぁ。
    自転車通学が育んだ、自分との対話や妄想力のたまもの。思春期はチャリにのせろ。

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    2024年09月01日
  • マチズモを削り取れ

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    マッチョを重んじる姿勢、体育会の理不尽経験を共通言語にして同類で群れ遊ぶ野郎どもが、世の中の進歩と調和を妨げている、という主張かな。

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    2024年08月17日
  • べつに怒ってない

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    ぼーっとしながらでも読めて、気持ちが少し楽になりました。

    いろいろな角度からの話、共感できるところもあって、ちょっと安心しました。

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    2024年08月14日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    各書簡、必ず見開き2ページ(36字✕28行)に収まっているので読んでいて心地よい。なぜかと思ったら元は新聞連載なんですね。この濃度のやり取りを2週間に1回続けていたのか、という事実にも驚く。
    ぱっと無作為にページを開いて読むと、砂鉄さんが書いたのか又吉さんが書いたのかわからない。それくらい文体も思考の流れも似ているおふたり。でも面識はなかったそうだし、往復書簡を交わすことで《友達になるとか、そういうことにもならなさそうだ。:武田》らしい。そんなふたりだからこそ、ぬるま湯に浸かって交わす会話のような、そのお湯から出てなんとなく始めるピンポンのような馴れ合いではなくて、もっと火傷しそうなやり取りも

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    2024年08月09日
  • べつに怒ってない

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    ゆるくて良かった
    人を見て妄想しちゃう感じがすごい分かる
    あとなぜかこの人女の人だと思ってた、びっくり

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    2024年06月08日
  • わかりやすさの罪

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    「わかりやすい文章」や「わかりやすい問題」それ自体には特に違和感を持たないが「わかりやすさ」そのものにモヤモヤを最近感じていたので、そこに対して新たな視点を一つ得られたと思う。
    でもやはりまだ「わかりやすさ」に対して霧が晴れていない感覚があるので何度か読み返したい

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    2024年06月07日
  • べつに怒ってない

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    マットの耳の感覚を取り戻したのは何十年ぶりだろう、確かにまだ手触りや匂いを覚えている。大共感。
    このエッセイの楽しみ方の一つとして、各タイトルをテーマに自分なら何を書くか考えるのを提案したい。どうとでも解釈できるテーマなので、何らか引っかかるエピソードがあるんじゃないか。砂鉄さんの文章に触発されて思考がぐるぐる回る快感が得られる。
    観察と思考に勝る娯楽なし。

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    2024年06月01日
  • べつに怒ってない

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    まず表紙の気の抜けた感じが好き。

    くどうれいんさんのエッセイはポジティブな話が多いけど、こちらはもはや何も起こってはいない話だったりネガティブだったり。

    感動する話を読んだ後にバランスを取れるかなとも思いながら読み始めた。

    共感する話としない話は半々くらいだけど、それがまた珍しくてよかった。

    また、誰かとのちょっとした話のネタになりそうな箇所も多く、たくさんメモしてしまった。
    他人のどうでもいい話を聞くのも好きだし、話すのも好き。
    例えば、散歩道で見る会社について調べてみたけど、こんな会社で、こんな人がいるみたい…なんて話、とってもどうでもいいけど調べて誰かに話したい!

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    2024年05月23日
  • 父ではありませんが 第三者として考える

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    新しい視点が増えた。
    父ではない人が、父になった人が多い年代を取り巻く環境について語るのは確かに珍しいと思う。
    母や父になる人は、産まれた時からそうというわけでないから独身者の気持ちはわかるはずだが、その年代で母、父でないとなるとどんな境遇か、というのは当事者としては感じられない。確かに。

    子どもができたら成長できるし未来を考えるようになると言うが、人による。
    と言う部分はまさにその通りだが、未来についてあまり考えておらず、日頃からいろんな立場の人とコミュニケーションをとっていたわけではない自分からしたら、子どもができて確かに成長してきているとは思ってしまう。
    視点の広がり方で言ったらかなり

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    2024年05月16日
  • ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ「小耳にはさもう」1993-2002

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    芸能メディアにおける様々な事柄は、時折何食わぬ顔をして茶の間に乱入する。そこで振りかざす胡乱な価値観は、そっちはありがたく頂戴するでしょ的な思い込みに満たされた代物で、正直迷惑なんだよなぁと訝しむ。その視点を様々な言葉によって綴っていくナンシー関は、啓蒙しようとする癖があるメディアに抗う生活の守護者の顔をのぞかせる。トレンドや流行ワードに洗脳されてたまるか。"う、訴えてやる!" と帽子を床に叩きつける故上島竜兵の芸は "怒り帽" というネーミングだと本書で知る。

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    2024年04月17日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    無目的とタイトルにある通り、大きな命題がないともすれば曖昧なやり取りなんですが、印象的なことばだったり考えだったりが所々にあってメモしながら読みました。日頃ふと考えることも、もっと覚えておけるようにしたいなとなんとなく思いました。あと日頃、何も考えずに受け入れてしまっている色々なことも、それでいいのか?みたいな視点はもっていたい。
    ふわっとしてる感じが心地よくて面白かった。
    武田さんの本は何冊か読んだけど、又吉さんの本もちゃんと読んでみたいなと思った。

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    2024年02月26日
  • わかりやすさの罪

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    2024.2.21

    私も「泣ける映画」と謳われる映画は嫌いだ。
    感情を規定されたくない。
    今絶賛就活中で、自分をいかに分かりやすく相手に伝えるかに苦戦しているが、そんなちょっとの時間で私のことが分かってたまるかとも思う。
    分かりやすいことの危険性について常に意識したい。

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    2024年02月21日