【感想・ネタバレ】なんかいやな感じのレビュー

あらすじ

ずっとそこにあって、続いてきたもの。その漠然とした感覚を直視してみようと思った。

1982年生まれ。物心ついてから今まで、遠くて起きていたこと。近くで起きていたこと。
その記憶を重ねて、「社会」を語るためにも、まずは「感じ」を考えてみようと思った。

〈今回の本は、自分の体験や思索を振り返るようにして、この社会に染み込んでいる「いやな感じ」はどういう蓄積物なのかを見つめようとした記録である。…同世代が読めば通じやすい話も出てくるが、特に世代論ではない。主題は史実や思い出ではなく「感じ」である。〉ーー「まえがき」より

【目次】
・なんか不穏
・特有のウザさ
・ケジメとは
・土埃
・まだずっと未来を見ている
・遠くで起きていた
・近くで起きていた
・坂の上の家
・見抜かれちゃうぞ
・選ばれるとは
・管理されたい
・学ばないほうが
・つながりたくない
・自転車だから
・Have Passion !
・調整さん
・ハイタッチ
・ナンバーワン・オンリーワン
・記憶とは現在
・自分の責任だよね
・社会の歩み方
・自分語り
・You
・どげんかせんと
・お前らにはわからないだろうな
・ガールズストリート
・私を信じて
・震災の日、東京で
・決めるのは自分
・人権を消そうとする
・悪口禁止
・いやな感じ

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

記憶と記録を掘り返して行きつ戻りつしながら、近過去としての平成の空気感(「感じ」)を辿る本でしたが、あちらこちらに武田砂鉄節が溢れていて、今回も喜んでお金を払いたくなる文章でした。なんか今回も名著な感じです。

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2024年10月14日

Posted by ブクログ

♪ やめられない とまらない ~
と同じように
読み始めると ぐっと 入り込んでしまい
いつのまにか 心地よい 
その文章のリズムに 入り込ませてもらえる

はい いつもの 砂鉄節であります

そうなんだよねぇ
そのときに抱く 感じ は
まさに そのとおりなんですよ

と 深くうなづきながら
楽しませてもらっているうちに
「あとがき」なっている

詰まり気味であった 頭の中の 思考回路が
するーっ と 通った感じでありました




 

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2024年06月13日

Posted by ブクログ

砂鉄さんの新刊。昭和最後〜最近まで、当時のニュースと当時の自分を振り返りながら語っていく本です。タイトルどおり、ずっと曇天みたいな語り口なんですけど、たまにクスッとする突風が吹いてくる感じがクセになります。

砂鉄さんが自分と同い年なので、読みながら当時の自分も振り返って、高校生のときバーバリーのマフラー買ってもらったなぁ。とかビールのラベルは上って習ったなぁ。とか色々思い出しました。今は痛烈な批評をする砂鉄さんも新人時代は郷に入れば郷に従いまくってたと知って、なんか嬉しくなりました笑

こないだラジオの相談で砂鉄さんが、「誰かに嫌なこと言われて瞬時に言い返せなくてもいい、嫌なやつだなとずっと腹に溜めとく、誰かを自分の一言で変えてやろうと思わない」って言ってて。
我慢強い人だなぁ、と思ったけど砂鉄さんは文章に書くことで報復してるんだなーと思ったり。つい、やられたらそいつにやり返す、って考えちゃうけど、なんかおかしくね?ってぼんやり周知する行動で溜飲下げるっていうのは、情けは人のためならずな的な効果あるなと思いました。

私も自分の人生振り返って世相が自分に与えた影響とか考えたら面白いかもなーと思った本でした。

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2024年01月14日

Posted by ブクログ

筆者の過去は社会の情勢や地域の情景に絡めると、途切れながらも “いやな感じ” が発露する。そこに共感を求めていない。あくまで向き合っている自己に “迷い” や “違和感” を温存していく。結論はない。”感じ” はその形状を流動として捉え存続する。カテゴライズすら拒絶する。古い言葉で ”ファジー”、だが決して肯定的に落ち着いてはならない。なにせ、なんかいやな感じ、なのだ。

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2023年10月23日

Posted by ブクログ

田中真紀子の、凡人・変人・軍人。あったなぁ。
調整さんは調整してくれない。わかるなぁ。
自転車通学が育んだ、自分との対話や妄想力のたまもの。思春期はチャリにのせろ。

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

1992年、武田少年が物心がついたころから、世の中の動きをどうとらえていたか、
考えていたかを綴った本。
彼より20年近く年長の私は当然同じ時代を生きてきたわけだが、
武田氏のようにその記憶を文章に綴ることはできない。
宮崎勉に殺された少女と同世代、少年少女を殺傷したサカキバラと同世代、
ということに対する子供ならではの感覚は何となく理解できるが、、、

その後時代が流れ、武田氏は成人し、政治に対する向き合い方も確立される。
同じような感覚を私も持っていたかもしれない。上手に書くものだ。
永六輔さんも登場する。震災と戦争は同じと。語り継ぐしかないと。
永さんは武田さんの心にも、私の心にも生き続ける。
彼のものの考え方は失ってはいけないものだ。受け継ぐべきものだ。
今の政治家の体たらくを見て思う。
永さんもきっと今の自民党を「ヤクザと同じ。縄張り(企業)からみかじめ料
(パーティ券)を取って、親分(総裁、幹事長)に上納し、
いい地位(大臣)に就こうとしているだけ」と。
「親分から分け前貰って、その金で選挙民を買うわけだから、
やくざよりたちが悪い」とも、、
あ、これは武田さんでなく私の感想です。
でも武田さんも同じようなことを考えてるんじゃないかな。
緩く読める本だった。

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2024年02月07日

Posted by ブクログ

わが子と同じ年齢です。随筆でしょうか。でも記憶に新しいことが、次々と。
そういえばほぼ忘れていたけれど、こんなことがあったね…と。
本当は忘れてはいけないこと…も。
最近の風潮は、なんか嫌な感じ…です。

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2024年02月05日

Posted by ブクログ

それほど同著者の作品に多く触れたわけでもないが、文体やテーマとする情景については悪く言えば既視感ともなるが、そうそうこんな感じだよなと受け入れる段階に入っている気がする。

そういった読みやすさの中で、平成の歴史の歩みにぶらさがる筆者の経歴のあり方がどうであったのか、やはり安定して咀嚼しやすい語りがありがたい。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

ラジオを聴いて、いつも気になっていた方
初めて著書を読む。

時代の中で起きたことと自分の身の回りで当時起きていたことの間にある点を、少しずつ浮き彫りにしていくような感じ、一つの視点から見て、また別の視点からの否定や肯定を繰り出してくるリズム。読んでいて武田さんの語り口が脳内再生される。

違和感をどう見ていくか、いつも感じるあれは何なのだろうかと、たぶん全然違う感覚なんだろうけど自分のことにも置き換えてモノを見てみる。

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2023年10月31日

Posted by ブクログ

いつもの武田節。今回は、自身の人生とほぼ重なる、平成時代の振り返りを通して、現代の”感じ”を論考するもの。嫌な思い出もいい思い出も、自分が覚えておきたいことしか覚えていない訳で、当然、そこからこぼれ落ちているあれやこれやは数多存在する。旧友との会話など、何かのきっかけでってのはあるけど、基本的には”無かったこと”になってしまっているあれこれ。注意が向かない方に積極的に注意を払い、記憶から消したいことをこそ心に留め置く。そんな心がけからこそ見えてくる、他者の気持ちもありますわな。

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2023年10月04日

Posted by ブクログ

著者、斜に構えすぎなんにでも突っ掛かりすぎ。
批判は誰でもできる。
平成のなんか嫌な感じだったところを想起している内容だが、
皮肉なことにそのいやな感じが染み付いてるのが著者なんじゃないか。

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2024年05月25日

Posted by ブクログ

ホント何かわかんないけど、イヤな感じが蔓延してる。「人は社会の中に生きていて、生きていると思っていて、しかしその社会は『時代』というレールをなくして、もう前には進まない。同じところをグルグル回っていて、そのことで『先へ進んでいる』という錯覚が生まれているだけなのかもしれない」それが平成、現代。昭和は「失敗や過ちを『まるでなかったことにして前進し続けた』時代」ふーむ、言われてみればそうかもだけど…。

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2024年04月01日

Posted by ブクログ

社会派エッセイ?著者のアンテナの張り方に頭が下がる。
何気なくスルーしてることも、言葉も”それ、おかしくね?”
と切り込む。
理屈っぽいけど頷ける部分も多々あり。

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2024年02月02日

Posted by ブクログ

時代にふれてその時その時の…という書き方をされているので、個人的な感覚としてはいつもの3割増で表現がボワっとしててちょっとハマらなかった

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2024年01月30日

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