武田砂鉄のレビュー一覧
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自身がフェミニズムに対して、ちゃんとつかまえることができていないからだと思うが、わかりやすく入ってきたのは、星野概念さんと武田砂鉄さんの文章。フェミニズムだけでなく、自分とは異なる人との対峙には、必ず客観性を忘れてはならない、という点はいつも思うことだし、そうすることで少しでも中に入り込むきっかけになるかもしれないのだと改めて思い返した。適度な距離と、想像力と、それを反芻する能力が高まることでお互いがもやもやせず、もう少し前を向いて生きていけるような雰囲気が作り出せそうな気もするが、それがなかなか難しいのだよな、と改めて思ってしまった。
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自分は著者と逆の立場ではあるが、著者の視点と同じものを自分の中にも感じる。子を持つ者からのみ語る資格があるように思われている様々な事柄について、丁寧に綴っていく内容は、確かにと納得させられた。
子は、親である自分とは別人格であるという今更ながら当然の認識があれば、「親である」こと「ない」ことは、語るということに関してむしろほぼ無関係になっていく気がした。
当事者がいて、そうではない境遇の人間がいて、でも「こうなんではないか」と想像する力があれば、両者が分断される理由は無くなっていく。著書での「子持ち・子なし」の両者に限らず、社会の中で、うっかり分断されそうになる他の両者の間でも、想像力は非常に -
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ネタバレ自分の人生で往復書簡形式の本はこれで2冊目。対談よりもこういう文通のほうが好きかもしれない。矢継ぎ早に言葉が飛び交うのより、時間をかけて相手に言葉を渡すのが心地よいからか。
実は又吉直樹も武田砂鉄もちゃんと文章を読むのはこれが初めてだった。だからこそ、又吉直樹のあの無気力そうでミステリアスな風貌からどんな思考が出てくるのか、ネット上で名前をよく見た武田砂鉄はどんな事を話すのか、とても楽しみだった。
読んでみると、だいぶ安っぽい感想になるけど、自分に刺さった言葉がたくさんあった。15頁の「人は言動を瞬間的に変えながら〜」に触れた時、この本を買ってよかったとすら思った。私も「2週間前の自分は別の -
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読んでる途中は、『分かりやすいとか、分かりにくいとかよりも、大事なお客さんや大切な人への言葉を一生懸命考えて、何回も推敲するような事が大事だと思う。』と言うような見当違いな事を考えながら読んでいました。
でも読み終わってみると、『物事をA対Bとか、どっちが優れているとか、そんな単純なものの見方ばかりしてると、自分が何が分からないのかも分からなくなっちゃうから気をつけよう。』と思うようになりました。
全体的に分かりにくいし、全部に納得できた訳ではないのですが、何となく自分なりに考える事や納得した部分もありました。
自分に耳障りの良い話や共感できるような本ばかり手に取ってしまいがちですが、物事 -
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これはまだ、単行本でギリギリ読んでなかった。存在は知っていたから、てっきり読んだつもりでいた。見事にぶれないな~、という視点に改めて拍手。ただ、主張をそのまま受け入れて、ひたすら追従するって立場は、著者からすれば却って不審を感じるものだろうし、あくまでゆっくり立ち止まって考えるきっかけとしたい。周りより早く上手く、空気を読んで従うことが要求されるTV番組。即効性のためにサビから始まり、飽きさせないために複雑な展開が要求される楽曲群。身近なところには分かりやすさを求める圧力だらけ。だからこそ、すぐに分かろうとしない努力、分かりにくくする試みを、自分の中に絶やさずにいきたい。
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砂鉄さんの新刊。昭和最後〜最近まで、当時のニュースと当時の自分を振り返りながら語っていく本です。タイトルどおり、ずっと曇天みたいな語り口なんですけど、たまにクスッとする突風が吹いてくる感じがクセになります。
砂鉄さんが自分と同い年なので、読みながら当時の自分も振り返って、高校生のときバーバリーのマフラー買ってもらったなぁ。とかビールのラベルは上って習ったなぁ。とか色々思い出しました。今は痛烈な批評をする砂鉄さんも新人時代は郷に入れば郷に従いまくってたと知って、なんか嬉しくなりました笑
こないだラジオの相談で砂鉄さんが、「誰かに嫌なこと言われて瞬時に言い返せなくてもいい、嫌なやつだなとずっと -
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タイトルの通り、父ではない著者が第三者の目線で子どもを持つこと、少子化、母親の重圧等について書いている本。
子どもがいることが普通で、子どもがいないとなぜなんだろうと思われる日本社会。
子どもがいないと子ども関連のことを発言しても、「知らないくせに」と思われる。しかし、当事者、第三者…いずれの立場から意見を言ってもいいし、その方が多角的に見られるし、解決するのではないかということで書かれた本。
私も子どもがいないので、共感の嵐。日頃モヤモヤしていたことが言語化されている。
特に「子どもが泣いている」という章の子どもへの接し方が分からないし、接しているのを周りから見られて慣れていないなと思われ