武田砂鉄のレビュー一覧

  • 「いきり」の構造

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     まさに本書で指摘されているとおりだ。

     端的に教育の敗北を感じる。 “自分らしく” 育てられた結果、自我が肥大し自分の能力を相対化できなく全能感を抱えたまま実社会に出る。実社会に出ると下位層からスタートするため、それが自身で受け入れがたく、『いきって』しまう。努力不要で自身が含まれるカテゴリーである『日本人』にこだわり、日本人ファーストに与してしまうのも根は同じだと思う。次に『日本人』の中で層別されてしまうのに…。

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    2025年11月23日
  • 「いきり」の構造

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    個人が思考する隙をあたえない、情報爆発時代。
    わかりやすさと力強さに極振りして言い切られる「いきった言説」には、疑いのまなざしをもって情報を吟味すべきなのだろうが、処理すべき情報が多すぎていちいち考えていられない。情報処理の欲望を満たそうとすれば、可処分時間も可処分精神も、人間のキャパはとうに超えている。
    近い将来、アルコールやたばこと同様に、メディアには「過度な情報摂取は精神を病み正常な思考を妨げる可能性があります」とラベリングされることだろう。
    ハラリの見解だったか、「ナチスは情報を遮断する事で真実を隠し市民を思考停止に至らしめたが、現代は圧倒的な情報量を浴びせることで、それを実現している

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    2025年11月04日
  • 「いきり」の構造

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    あっちでもこっちでもみんな揚げ足取ったりいきり立っている、言語化することが困難な時代。ジャニーズの会見時のあの拍手は私も気味悪いと思った一人なので、著者が言語化してくれて腑に落ちた。石丸さんの件も納得だし(書いていなかったけどひろゆきやホリエモンも同じ部類の「いきり」だと思う)海外のバンドが日本でライブした時に感じたファンの奇妙な行動も実に日本人的で面白かった。

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    2025年10月21日
  • 「いきり」の構造

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    スピード感やイノベーションという言葉は、タイパやコスパと同様訝しんでしまう私には、武田砂鉄の神妙でしつこい思考のあり方に納得する。ここに登場するのは新しさと速さ、そして発信する力。そこに情報というとても魅力ある危うさが潜んでいる。匙加減を誤ると命の尊厳を容易く毀損する。発信する側は言動の責任を背負う気など無く、逃げるか保身に終始するか、とにかく謝らない。自身を顧みない "いきり" は同じ手法を繰り返し反論されると罵倒するか論点をずらす。なぜ言葉によって相手の心を傷つけたり、自己正当化できるのか。おそらく自身の心が弱いのだ。攻撃は最大の防御なり。そのつもりだろうが、側から見り

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    2025年10月19日
  • 「いきり」の構造

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    面白いし、考え続けることになる本。
    最初にあった「?」より「!」の時代だ、という一文に惹き付けられその通りだと思い読み始めた。

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    2025年10月13日
  • 日本の気配

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    7年前の本だが、今読んでも十分読み応えがあった。この政治家おかしいよな、とか、世論って何でこうなる?とぼんやり感じていた違和感をズバリ!斬ってくれる!

    自分の知識不足や言葉の足りなさをちゃんと補ってくれて、明瞭軽快な語り口で世の中の様々な事象を説明してくれる。

    うんうん頷きながら、とても気持ちよく読める。みんながマツコデラックスを好きな理由に似てるかも。言いにくいことをスパッと切り込んでくれるのは、自分はできないだけに小気味よいのだ。

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    2025年10月11日
  • あなたのフェミはどこから?

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    初めて読んだフェミ本。
    日本ではまだまだマイノリティの扱いだけど、
    私はこっち側の意見に納得できる、、

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    2025年10月07日
  • 「いきり」の構造

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    ・情報化社会において、効率よく情報や思想を取捨することがよしとされている。
    ・「いきる」人、すなわち分かりやすく断言することで場をコントロールしようとする人が社会で存在感を示す。問いより答えを示す人がもてはやされる。彼らは、人々が「何も考えない状態、何も言わない状態」を好む。
    ・同時に、「そう簡単に物申させてたまるか」という抑圧的な心理もまた「いきり」。
    ・結果的に「おかしいことにおかしいと言う」と言った議論に必要な工程、真実に近づくために必要な工程が抑圧されている。

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    2025年10月06日
  • 「いきり」の構造

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    全てにスピード感とそれっぽさを求められる忙しい仕事に就いてから、みんな質問を嫌がるし色んなことをきっぱり言い切るな〜と思っていたけどめちゃくちゃいきっているだけだと気づけてひじょ〜に納得した

    いきりの方向にがんばらないようにしたいよと思う反面、いきるしかない場面ばかり思い浮かび末端社会人は涙を飲むしかないって感じでした

    内容としては面白いけど、もう少し分析の部分で内容が濃くてもよかったな〜と思う 連載モノだからなのかもしれないがライトに読めるとも言える

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    2025年09月17日
  • わかりやすさの罪

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    日々起こる出来事について、実はこんな見方・考え方がありますよ、しっかり考えようね、と言われた気がした本でした。そしてこの本自体、わかりやすくは無いですが、新たな見方・視点が得られました。
    わかりやすく伝えるメディア、わかりやすいを売りにする本、わかりやすく伝えられることが当たり前の現在。削ぎ落とされる部分のために、伝わらないこと、間違って伝わること、それが意図的に行われていることがあること。
    わかりやすいものばかりに触れていると、考える余白がどんどん少なくなって、自分の頭で考えなくなっていきそう。しっかり自分で考えるために、意図的に騙そうとするものに負けないように、わかりづらいものから逃げない

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    2025年08月29日
  • わかりやすさの罪

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     社会現象や世情といったものについて書かれれている本は、出版時から時間がたつにつれて現状との乖離がでてくる。もちろん、それを承知で読むわけだが、この本は著者によって工夫がなされている。

     元本は、雑誌コラムの連載を単行本化し2020年に出版されている。この文庫版は、2024年に出版されている。そして、各章に「いま思うこと」という一文が追加されている。つまりフォローアップがなされているのだ。さらに巻末に、「文庫版によせて」という章が追加されている。こんな本は初めて出会った。

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    2025年08月04日
  • テレビ磁石

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    冒頭の「見るつもりもないのにピーターの別荘を少なくても3回は見ている」みたいなことを書いてて、もうつかみはOK。実際、私もそこで料理を振る舞うピーター、別荘の温泉?に入るピーターを3回は見ている。
    人選が豊富で読み応えばっちり。
    最近の著者の本の中ではぶっちぎりで面白かった。
    あー、でもナンシー関が存命だったらこの人選でどんな切り口でユーモアも込めて簡潔に書いたであろうと想像せずにはいられなかった。

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    2025年06月27日
  • マチズモを削り取れ

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    面白かった。如何にに男性が優位な社会であるか?を痛感させられた。常に対等とは?を考える習慣を持ちたいと思う。この構造は簡単には変えられないと思うので、自分で感じること、気づくことに対して、一つ一つ削り取るしかないなと思う。

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    2025年06月04日
  • あなたのフェミはどこから?

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    フェミニズムとの付き合い方は、人によってさまざまだ。人によって千差万別のフェミニズムが存在すると言っても過言ではない。

    能町さんの寄稿が読みたくて手に取った本だが、他の方の文章も読み応えがあった。

    高嶋鈴さんの、男性の先輩とのエピソードは、よくあることだよねと思いつつ、その強烈な傷つきにもまた共感できて、世の中に蔓延る不条理を少しでもマシにするために、理論を学び、語る技術を身につけねばと、決意を新たにする彼女の姿に、自分もぼんやりしてちゃいけないなぁという気持ちにさせられた。

    人それぞれのフェミニズムだが、出会いのきっかけとして、ベル・ブックスの『フェミニズムはみんなのもの』とジュディス

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    2025年05月01日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    何となく読まずに置いてしまっていたが、あまりにも二人が楽しそうで一気に読みました。
    又吉さんはこの時もやっぱり『人間』を選ぶんですね。

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    2025年04月26日
  • コンプレックス文化論

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    想像がつくコンプレックスもあれば、意外なコンプレックスもあり興味深かった。セーラ服の章の諸々の批判には、クスリとしてしまった。

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    2025年04月15日
  • わかりやすさの罪

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    自分自身わかりやすさを大事にして日常を過ごしていたので、自分の中に全くなかった価値観に会えて嬉しい。
    書店で出会えた偶然に感謝。

    追記
    この本で討論されていたこと、それを読みながら自分の頭でうんうん考えたこと、これが頭から離れない
    今の自分を構成する一部になってしまった気がする

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    2025年02月15日
  • マチズモを削り取れ

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    とても面白かった。大袈裟に言えば今まで当たり前と思って見てた世界が違って見えるかも、な一冊。この本を読んだからと俺の行動が具体的に何か変わるかと言えばそうではないけど、俺たち男が心地いい状態に疑問を持つ事はしていこうと強く思った。娘もいる身なので女性がそれだけで不利益を被る社会が望ましいとはとても思えない。確かに自分も男性として扱われてではなくただ人間として生きていきたいと思う。我々が当たり前と疑問すら抱かなくなってる事にも問題提起していてフェアな目線で書かれてると思う。ただこの武田砂鉄氏はなんというか考え方もニュートラルだし無害だし、いわゆるPC的に優れた人なので、この人じゃないとこんな本書

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    2025年01月18日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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     積読本だった。重松清さんの推薦文が帯にある。「柔軟剤なしのタオルと同じ。読むとヒリヒリ痛くて、クセになる」とある。同感である。

     物事を「ひっくり返して」見る傾向がある人には、本書は面白いと感じるだろう。物事をプラス感ではなく、ゼロまたはマイナスから見てみる。ただ、それをやると、変な奴とみられるか嫌がられる。そして嫌われてしまうこともある。

     重松氏のタオルの例え話ではないが、世の中はふかふかのタオルが好きな人が多いのだ。

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    2025年01月03日
  • マチズモを削り取れ

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    私も嫌悪する男を笠に着た言動をあげつらい非難している。挙がっているのはどれも男の嫌な言動としてうなずける。それなのに何やら座りの悪さを感じながら最後まで読み進むことになったのはなぜだろう。
    いろいろ考えた。武田さんが同性を非難しているからかなとかも考えてみたんだけど、あまりにも正論だからなのかなという一応の結論に行き着いた。自分も遵法精神旺盛に車の来ない信号で押しボタンを押したり、社会のマナー遵守の精神旺盛にゴミ捨て場に放置された物があれば貼り紙をしたりしているけど、そういうときにこじれている自分を思うのと似ている気がする。本当は正しいことしているのだから胸を張ってすればいいのに、座りの悪い気

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    2024年12月28日