武田砂鉄のレビュー一覧

  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    おお、頑固おやじさんだ。いやいや、隣にいないというのはこれほどありがたく面白いか。おばさんとおじさんとは大いに違うんですねえと思うがそれはそれとして、なかなかいやはや。

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    2015年11月19日
  • 父ではありませんが 第三者として考える

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    武田氏の本は好きでよく読むが、「第三者」という立場からの様々な発言は、マイクロ・アグレッションのように読めてしまった。確かに私自身「普通」とみなすことがあまりに当たり前すぎて、その前提のもとに発言したり行動したりすることがある。そこから外れていると自覚する人達から見れば、想像力が欠如した繊細さに欠ける言動のように思えるのかもしれない。そういう気づきを与えてくれることに一定の評価をしても、やはりモヤモヤした気持ちはぬぐえない。
     コスパやタイパなどと言い始めたら、絶対子供を産み育てる気にはなれないだろう。失敗を恐れていたら、子供を育てる予測不能の事態に対する恐怖を払拭できないだろう。それでも子供

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    2026年03月13日
  • 「いきり」の構造

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    考える、議論する、ということが減っている。考えなくても、検索すれば答えらしきものが出てくるから。なんでだろうね、と一緒に考える前に、スマホを開く目の前の相手。検索欄に、chat GPTに、私が相手に投げかけた質問を打ち込む。
    そんな社会で、何か話をしていると、それってあなたの感想ですよねとか、切り抜きですよね、とか言われて疲弊する。考えることをやめたくなる。諦めたくなる。話したくなくなる。だけど、それこそ相手の思うツボだと。自分で考えることが抵抗になるのならば、それをやめずにいたい。

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    2026年03月09日
  • 現代用語の基礎知識 2026

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    例年のごとく、数か月をかけて通読。読んだ傍から忘れていっているのはまあご愛嬌として、多方面的に情報を吸収できる機会は貴重。

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    2026年03月05日
  • 「いきり」の構造

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     メディアやネットの言い分を聞いていると、自分の方がおかしいのかと思わざるを得ないような感覚に陥っていたところなので、著者の言っていることを読んで、まさにこれを聞きたかったのだ、とモヤモヤがちょっとだけ晴れてきたような気がした。それにしても大変な時代になったものだ。不正を行なったり嘘をついたり節度のないことに対して野党が批判すると、「悪口」を言っているとみなされるんだから。そういう態度は権力者・強者を利するだけで、結局弱者・持たざる者が虐げられる。24年に書かれたこの本は、26年の今起きていることともぴったり符合する。
     「いきり」というのが文脈上どうにも収まりが悪いところもあったが、意見の中

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    2026年02月18日
  • べつに怒ってない

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    日常で感じたことについて書かれているエッセイです。
    1つのテーマについて2ページで書かれているのでちょっとした隙間時間とか電車の中でとか読むのにちょうど良いと思います。
    だよねだよねと思ったり、んー、考えたことなかったなと思ったり、時々声を出して笑ったりしながら読みました。

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    2026年02月14日
  • なんかいやな感じ

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     武田砂鉄さんの著書を初めて読む。というかオーディブルで聴く。ラジオを何回か聴いたことがある。あの人は美声(好みの問題?)なのでご自分で読んでくれたらいいのに、と思ってしまったが、聴いてるうちにこれはこれで悪くない、と感じるようになった(朗読で聴く読書体験、これ自体がいまだに興味深くて何か語りたくなってしまう)。
     武田砂鉄が感じてきた「なんかいやな感じ」を、自分史のような社会史のようなスタイルで語っていくエッセイ。私はだいたい同世代で同じ東京生まれでもあるので、だいたい近い感覚で聴くことができて、その“だいたい同じ”立ち位置での感想は、ついに同世代がこんなに堂々と中年らしい昔語りをするように

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    2026年02月13日
  • 偉い人ほどすぐ逃げる

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    小田島隆なき今、時事問題で追っかけて行くべきライターは武田砂鉄 しかいなくなってしまった。 何気なく度々読んでるうちに結構 冊数を重ねたなあ。 その中でも 今作は一番過激かもしれない。 結構 露骨にいろんなところに噛み付いていて、 コロナの時代の全体的に ギスギスした年を思い出した。まさか武田砂鉄 その人がそんな時代の空気に影響されたとは思いたくないが、どうなのだろうか?

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    2026年02月08日
  • 「いきり」の構造

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    自身はいきっていない側だと思ってきたのだが、その自信こそが「いきり」に繋がるのかもしれないとハッとさせられた。
    こうするべき、正解はコレと誘導されることもないので自分はどうだろう?と考えながら読み進めることができた。

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    2026年01月30日
  • べつに怒ってない

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    心の片隅にちらっと思ってたけど、言ったら嫌な奴になりそうだから言えなかった、、、ということをあれこれ書いてくれている。砂鉄さん、言葉にしてくれてありがとうございます!
    あとは、あー、確かにそうかも、、という話や
    そこまで考えるのは面倒くさいのでは?という話などあり、気分転換に適当なページをパラパラっと読んで、ニヤリとして楽しめる本だった。

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    2026年01月25日
  • 「いきり」の構造

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    「いきり」ってどこから生まれてくるの?の説明をしながら、いきりの周辺にいる人の構造とありかたを批評する本。
    主張としてはわかるし、そうだねとは思うんだけど、雑誌連載してた時の雰囲気をそのまままとめてるから一冊の本として読むと主張が整理されてなくて読むのがキツいところが目立った。一番最後に書き下ろされたところが一番まとまってたように思う。

    論の中身ではなくテクニックとパワーによって論理を潰そうとする「いきり」は、自分の中身の無さから目を逸らさせ、自分でも自分から目を逸らすために使われるもの。
    忙しくてじっくり考える余裕を作れない日々だけど、いきらないようにちゃんと考えながら生きてこうと思った。

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    2026年01月20日
  • コンプレックス文化論

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    単行本の発刊は2017年ということで、2025年の現在にてらすとまたコンプレックスの置かれた立場は変わっている。今や小中学校ではあだ名の通用は厳しく指導されるため、あだ名で重宝されてきた外見を弄る言葉達は隠蔽されている。もうチビや天然パーマを他者から弄られる事は少ないだろうけど、当人からしたら身体的特徴は消えた訳でもないのに自虐風なオープンなネタとしてコンプレックスを表明することも昔より難しくなっている。
    コンプレックスを表す言葉の流通が抑制されると、コンプレックスを感じる事も減るのだろうか、消化されずくすぶり続けるのだろうか。

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    2025年12月27日
  • 「いきり」の構造

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    いろんな巷の言説を「いきり」という視点で切り取っています。問いより答え、日和見と言い切り、議論より論破。そんな今の時代の空気を見事に言語化してくれていると思います。

    何より共感したのは、相手の発言者としての資格を問いたり、質問の質を問うことで議論に勝つ手法のこと。自分の思考の欠落を相手の権利の欠落で補う。日々そういうのを見せられて嫌な気持ちになっているので納得です。DaiGoや石丸伸二など、名指しで書いているところが痛快です。

    怒りとか不機嫌などのネガティブな感情や態度が社会通念として封殺され、幸せの形が規定され、それを強制されるような社会はユートピアなのかディストピアなのか。上機嫌である

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    2025年12月26日
  • 「いきり」の構造

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    耳が痛くなるというか、自分にも当てはまりそうなところがある「いきり」。意識すればするほど、何も行動できなくなってしまうのではという恐れもある。一方で、もっと怒っていいんだ、と怒りを抑えられないことを恥じていた自分を救うような言葉もあったりした。

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    2025年12月13日
  • 「いきり」の構造

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     まさに本書で指摘されているとおりだ。

     端的に教育の敗北を感じる。 “自分らしく” 育てられた結果、自我が肥大し自分の能力を相対化できなく全能感を抱えたまま実社会に出る。実社会に出ると下位層からスタートするため、それが自身で受け入れがたく、『いきって』しまう。努力不要で自身が含まれるカテゴリーである『日本人』にこだわり、日本人ファーストに与してしまうのも根は同じだと思う。次に『日本人』の中で層別されてしまうのに…。

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    2025年11月23日
  • 「いきり」の構造

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    個人が思考する隙をあたえない、情報爆発時代。
    わかりやすさと力強さに極振りして言い切られる「いきった言説」には、疑いのまなざしをもって情報を吟味すべきなのだろうが、処理すべき情報が多すぎていちいち考えていられない。情報処理の欲望を満たそうとすれば、可処分時間も可処分精神も、人間のキャパはとうに超えている。
    近い将来、アルコールやたばこと同様に、メディアには「過度な情報摂取は精神を病み正常な思考を妨げる可能性があります」とラベリングされることだろう。
    ハラリの見解だったか、「ナチスは情報を遮断する事で真実を隠し市民を思考停止に至らしめたが、現代は圧倒的な情報量を浴びせることで、それを実現している

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    2025年11月04日
  • 「いきり」の構造

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    あっちでもこっちでもみんな揚げ足取ったりいきり立っている、言語化することが困難な時代。ジャニーズの会見時のあの拍手は私も気味悪いと思った一人なので、著者が言語化してくれて腑に落ちた。石丸さんの件も納得だし(書いていなかったけどひろゆきやホリエモンも同じ部類の「いきり」だと思う)海外のバンドが日本でライブした時に感じたファンの奇妙な行動も実に日本人的で面白かった。

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    2025年10月21日
  • 「いきり」の構造

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    スピード感やイノベーションという言葉は、タイパやコスパと同様訝しんでしまう私には、武田砂鉄の神妙でしつこい思考のあり方に納得する。ここに登場するのは新しさと速さ、そして発信する力。そこに情報というとても魅力ある危うさが潜んでいる。匙加減を誤ると命の尊厳を容易く毀損する。発信する側は言動の責任を背負う気など無く、逃げるか保身に終始するか、とにかく謝らない。自身を顧みない "いきり" は同じ手法を繰り返し反論されると罵倒するか論点をずらす。なぜ言葉によって相手の心を傷つけたり、自己正当化できるのか。おそらく自身の心が弱いのだ。攻撃は最大の防御なり。そのつもりだろうが、側から見り

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    2025年10月19日
  • 「いきり」の構造

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    面白いし、考え続けることになる本。
    最初にあった「?」より「!」の時代だ、という一文に惹き付けられその通りだと思い読み始めた。

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    2025年10月13日
  • 日本の気配

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    7年前の本だが、今読んでも十分読み応えがあった。この政治家おかしいよな、とか、世論って何でこうなる?とぼんやり感じていた違和感をズバリ!斬ってくれる!

    自分の知識不足や言葉の足りなさをちゃんと補ってくれて、明瞭軽快な語り口で世の中の様々な事象を説明してくれる。

    うんうん頷きながら、とても気持ちよく読める。みんながマツコデラックスを好きな理由に似てるかも。言いにくいことをスパッと切り込んでくれるのは、自分はできないだけに小気味よいのだ。

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    2025年10月11日