武田砂鉄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
個人が思考する隙をあたえない、情報爆発時代。
わかりやすさと力強さに極振りして言い切られる「いきった言説」には、疑いのまなざしをもって情報を吟味すべきなのだろうが、処理すべき情報が多すぎていちいち考えていられない。情報処理の欲望を満たそうとすれば、可処分時間も可処分精神も、人間のキャパはとうに超えている。
近い将来、アルコールやたばこと同様に、メディアには「過度な情報摂取は精神を病み正常な思考を妨げる可能性があります」とラベリングされることだろう。
ハラリの見解だったか、「ナチスは情報を遮断する事で真実を隠し市民を思考停止に至らしめたが、現代は圧倒的な情報量を浴びせることで、それを実現している -
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スピード感やイノベーションという言葉は、タイパやコスパと同様訝しんでしまう私には、武田砂鉄の神妙でしつこい思考のあり方に納得する。ここに登場するのは新しさと速さ、そして発信する力。そこに情報というとても魅力ある危うさが潜んでいる。匙加減を誤ると命の尊厳を容易く毀損する。発信する側は言動の責任を背負う気など無く、逃げるか保身に終始するか、とにかく謝らない。自身を顧みない "いきり" は同じ手法を繰り返し反論されると罵倒するか論点をずらす。なぜ言葉によって相手の心を傷つけたり、自己正当化できるのか。おそらく自身の心が弱いのだ。攻撃は最大の防御なり。そのつもりだろうが、側から見り
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Posted by ブクログ
日々起こる出来事について、実はこんな見方・考え方がありますよ、しっかり考えようね、と言われた気がした本でした。そしてこの本自体、わかりやすくは無いですが、新たな見方・視点が得られました。
わかりやすく伝えるメディア、わかりやすいを売りにする本、わかりやすく伝えられることが当たり前の現在。削ぎ落とされる部分のために、伝わらないこと、間違って伝わること、それが意図的に行われていることがあること。
わかりやすいものばかりに触れていると、考える余白がどんどん少なくなって、自分の頭で考えなくなっていきそう。しっかり自分で考えるために、意図的に騙そうとするものに負けないように、わかりづらいものから逃げない -
Posted by ブクログ
フェミニズムとの付き合い方は、人によってさまざまだ。人によって千差万別のフェミニズムが存在すると言っても過言ではない。
能町さんの寄稿が読みたくて手に取った本だが、他の方の文章も読み応えがあった。
高嶋鈴さんの、男性の先輩とのエピソードは、よくあることだよねと思いつつ、その強烈な傷つきにもまた共感できて、世の中に蔓延る不条理を少しでもマシにするために、理論を学び、語る技術を身につけねばと、決意を新たにする彼女の姿に、自分もぼんやりしてちゃいけないなぁという気持ちにさせられた。
人それぞれのフェミニズムだが、出会いのきっかけとして、ベル・ブックスの『フェミニズムはみんなのもの』とジュディス -
Posted by ブクログ
とても面白かった。大袈裟に言えば今まで当たり前と思って見てた世界が違って見えるかも、な一冊。この本を読んだからと俺の行動が具体的に何か変わるかと言えばそうではないけど、俺たち男が心地いい状態に疑問を持つ事はしていこうと強く思った。娘もいる身なので女性がそれだけで不利益を被る社会が望ましいとはとても思えない。確かに自分も男性として扱われてではなくただ人間として生きていきたいと思う。我々が当たり前と疑問すら抱かなくなってる事にも問題提起していてフェアな目線で書かれてると思う。ただこの武田砂鉄氏はなんというか考え方もニュートラルだし無害だし、いわゆるPC的に優れた人なので、この人じゃないとこんな本書
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Posted by ブクログ
私も嫌悪する男を笠に着た言動をあげつらい非難している。挙がっているのはどれも男の嫌な言動としてうなずける。それなのに何やら座りの悪さを感じながら最後まで読み進むことになったのはなぜだろう。
いろいろ考えた。武田さんが同性を非難しているからかなとかも考えてみたんだけど、あまりにも正論だからなのかなという一応の結論に行き着いた。自分も遵法精神旺盛に車の来ない信号で押しボタンを押したり、社会のマナー遵守の精神旺盛にゴミ捨て場に放置された物があれば貼り紙をしたりしているけど、そういうときにこじれている自分を思うのと似ている気がする。本当は正しいことしているのだから胸を張ってすればいいのに、座りの悪い気