武田砂鉄のレビュー一覧

  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    日本は定型が大好きである。
    言葉も例にもれず、その本来の多様性とは裏腹に、一義的に用いるのが通例だ。
    そしてその言葉の不寛容さは、思想の不寛容さにつながっていく。もっと言葉を自由に多様にするべきだろう。

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    2019年01月24日
  • せいのめざめ

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    自由かつ大胆不敵な性の知識を持っていた10代の頃、同じ教室にいた男子は、女子は、何を考えていたのだろう? 益田ミリが漫画で、武田砂鉄がコラムで、女と男それぞれの立場から妄想と憧れの日々を描く。

    妄想は面白いものだ。

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    2019年01月12日
  • 芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり

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    利害関係のない部外者が漠然と抱いている印象を文章にしてくれた、という本。
    なので仲間内でのおしゃべりとか、SNSなんかでは散々見かけるけど、印刷物とかでは読んでなかったな!これ出して良かったんかwwwという感想。
    そう、でもよくぞ言ってくれた!感も強い。
    私女芸人さん苦手な人多いんだけど、セクハラを受け入れてネタにしてる人がダメなんだよね〜。
    いや、ほんとに乳揉んだら逮捕しよう…

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    2018年12月03日
  • ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ「小耳にはさもう」1993-2002

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    ネタバレ

    今、読んでも全然色あせない。さすがナンシー関。
    1993-2002だからさすがに故人になった人たち(大橋巨泉、飯島愛、野村沙知代)もいたけど。
    とにかくその洞察力と分析力と文章力には舌を巻く。
    ほとんど名文。
    最後のふざけたオチのつけ方も秀逸。
    何度か声に出して笑った。

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    2018年11月30日
  • 日本の気配

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    すっきり する!
    「快刀乱麻を断つ」という言葉が
    そのまんま 鮮やかに当てはまる

    なんだ こいつ!
    もおーっ ええ加減しろ!
    あんたは 何様だ!

    この国に存在する
    魑魅魍魎のような輩を
    ばった ばった と
    なぎ倒していく感じが
    たまらなく 快感である

    ームカつくものに
     ムカつくというのを
     忘れたくない

    本当に その通りだ

    ー個人が物申せば 
     社会の輪郭はボヤけない

    「記憶は弱者にあり」
    マルセ太郎さんがよく
    おっしゃっていた言葉だ

    この時代だからこそ
    ますます 黙ってしまっては
    いけない

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    2018年10月23日
  • 日本の気配

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    いろんなことにいちいち違和感や怒りを感じ、「ちょっとおかしいのではないか」といちいち言うことは、もしかしたらうるさがられるのかもしれない。
    でも、日々違和感や怒りを感じるセンサーみたいなものを研ぎ澄ませておかなければ、この国で自分の生きたいように生きられなくなってしまうような気がする。
    わたしはわたしの生きたいように生きたいし、わたしにとって大切な人たちにも生きたいように生きてほしい。

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    2018年10月18日
  • 日本の気配

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    いま、最も勢いのあるライターさんではないでしょうか。
    3年前、「紋切型社会 言葉で固まる現代を解きほぐす」を読んで、結構打ちのめされました。
    本作も楽しく読みました。
    山本七平の「空気の研究」は有名ですが、空気以前の「気配」を読むというのですから尋常ではありません。
    切れ味鋭い文章で、常人ならスルーする諸問題に突っ込みを入れていくのが痛快。
    政治家や著名人、それにコミュニケーション至上主義に、独自の切り口で「それは違うぞ」と異議を唱えます。
    たとえば、トランプの数々の女性蔑視を放置してきたイヴァンカの講演を聴いた後、安倍首相は「世界中の女性たちが立ち上がれば、世界のさまざまな課題はきっと解決で

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    2018年10月02日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    膝を打つ。
    この著作を名刺代わりにできるのは素晴らしく羨ましいことだ。
    というより、勝手に自分の名刺にしてしまいたいくらいだ。

    本気でよかれと思っている目がキラキラしたあの人たちや、すでに得たものを手放すつもりなどさらさらないままにソフトな態度でこちらを包むそぶりをする人たちや、に対抗するには、この文体しかない。
    まさに情緒纏綿とした皮肉。

    はじめに
    「乙武君」………障害は最適化して伝えられる
    「育ててくれてありがとう」………親は子を育てないこともある
    「ニッポンには夢の力が必要だ」………カタカナは何をほぐすのか
    「禿同。良記事。」………検索予測なんて超えられる
    「若い人は、本当の貧しさを

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    2018年07月26日
  • 日本の気配

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    空気を読むということの怖さや周りに合わせる風潮を風刺している1冊。この本を読んで思ったのが、自分の考え方が世間の空気に左右されている感が強いこと。自分で考えたつもりでもどこかで誰かが発したコメントが軸になっていたり。何かを判断するときは自分の軸をしっかり考えていこうと思う。

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    2018年06月17日
  • 日本の気配

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    とりあえず考えてみること安易に決めつけないこと
    誰かに自分の主語を渡さないこと
    違和感と自分の感情を大切にして見過ごさないこと
    とりあえず言葉にすること

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    2018年05月02日
  • せいのめざめ

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    くすりと笑える、真面目な性について。
    あー中学生の頃、そうだったかも!的な。
    すっかり大人になって忘れてたけど、、
    あの頃の気持ちや疑問を再現できる益田さん、すごい。

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    2018年03月14日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    風刺が小気味よい。自分よりも5歳も若い評論家が出てくる時代なのだ。誤解を恐れずに言えば、読後にざらりと何か残るだろう。紋切型社会の一員にはなるまい。

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    2018年01月12日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    日常で良く耳にするフレーズだが、そのまま受け流さずにもやっとする部分を突き詰めた一冊。語尾のコスプレ論は面白かった。

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    2017年06月14日
  • せいのめざめ

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    妄想の世界って形にすると一気にややこしくなってくる気がする…言葉にするのは難しい性の話を、なんとも上手く表してくれた一冊。

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    2017年03月05日
  • 芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり

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    コラムで読んでいたのだけれど、書き下ろしもあるとのことで今さらの購入。
    淡々とした語り口がとても心地よい。
    自分では言語化できていなかった芸能人に抱くモヤモヤを「こういうことだったのか!」と言葉にしてくれる喜びがある。
    もちろん、自分の意見とは違うこともあるのだけれど、押し付けがましい口調ではないので「こんな見方もあるんだな〜」と素直に受け止められた。
    一番のお気に入りは町田樹くんのコラムでした。

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    2017年01月13日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    痛快!
    本当に、自分の頭で考えて言葉を選んでいる。
    携帯の予測変換のような紋切型のフレーズは、楽だし、多少自分が思ってた事とは違ってもまぁそっちでいいかな?と妥協してしまうし、何も考えずに差し出されたものを受け取ってしまう。

    でもそこで、立ち止まって、しっかり観察してみると、おやこれはわたしが考えてたものとは全然違うぞなんだこれって場合もある。

    特に「戦争を知らない世代」に対しての辺りと、語尾はコスプレである、の下りが特に面白かった。

    自分の言葉で表現すること、言葉を扱うことに対する覚悟がすごい。あと知識の幅と量!
    解きほぐすっていうよりは砕かれるといったほうが近いかなとは思う。
    変わっ

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    2016年12月28日
  • 芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり

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    やっぱりナンシー関を思い出してしまうのだか、決して二番煎じではない。
    すごく頭のいい人がバカバカしいことを追求し続けてる贅沢な面白さ。

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    2016年12月10日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    紋切り型な言葉が、自由を奪っている。日本を「ニッポン」と表記する、そこに潜む狙いにもっと敏感になるべき、と思った。性犯罪者が、アニメ好きだとわかれば、その因果を問うのに、カントに傾倒していると言われても、そこに因果は問わない。英語には、語尾というものはない。月曜に増える自殺を減らすためには、「情熱大陸」の代わりに「ザ・ノンフィクション」を日曜夜にながすべきだ、という話。いろいろとうなずかされることも多いが、時々文章をこねくり回しすぎて、分かりにくかった。著者の主張からすべば、「文章は分かりやすいことが目的ではないはず」となりそうですが。

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    2016年12月07日
  • 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

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    ☆☆☆☆現代社会の様々な事象に現れる『紋切り型のフレーズ』、その言葉を操る人々や社会そのものを、武田氏がエッジの効いた言葉で暴き出していく。そして、そのことをとおして言葉の力とそれを生み出す志のようなものを読者に伝えている。
    今まで自分が読んできた数々の本とは言葉に対する感性が違う。言葉の運びが描かく論の展開が、予想を越えた軌道をとって素早く飛び回り、著者の主張を訴えてくる。
    読み始めてしばらくは、このリズム感と主張の軌道に馴染めなず戸惑いも覚えた。
    それでも、「言葉」というものが単なる、表現のツールではなく、伝達のためだけでない存在であることを感じさせられもした。そうやって武田氏の

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    2016年11月24日
  • 芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり

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    人生を、生き急ぐのではなく、じっくりゆっくり味わう、……芸能人の振る舞いに対して寛容になることで、そういう生き方を学べる。気がする。

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    2016年09月23日