武田砂鉄のレビュー一覧
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内田樹先生の文章を読み始めたとき、「目からウロコがポロポロ落ちる」とか、今まで自分の中で言葉にできず分析できずモヤモヤしていたことを「そうそう私の思っていたことはそういうことだったのよ」とか思ったものだが、この武田さんの本を読んで、そのことを思い出した。
鋭い切り口、批評に「ふんふん、なるほど」「そうだそうだ」と全編感心?し続けていた。目次だけでもおもしろい。1ヶ所だけ引用しておく。
”五輪に期待することへの返答にも二の句が継げない。(略)「国民に夢や目標を与える」(89%)が最も多かったという。「国民に夢や目標を与える」という回答を国民が投じるシュールさに疑いを持てないのが寂しい。夢や目 -
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イキリ…調子に乗って偉そうにする。格好つける。見栄を張る。ネガティブなニュアンスで使われる言葉。
だそう。
あの会見でのイノッチの”落ち着いてください”発言とその発言に拍手が起きたことをここまで分析(ある意味悪意をもって)していたことの驚き。
単純な私はさすがイノッチと思ったよ。
ヒートアップした空気をあの一言でちょっと抑えられたのも確かだったし。よくよく考えてみれば著者が言うように、一番ルールを破って(しかも法的に許されない)るのはイノッチ側でそこでルールを守りましょうって言うこと自体が上から目線だと。
そういう見方もできるのかとちょっと目から鱗だった。
あと「情熱大陸」は欠かさず見ているそ -
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作者本人を知っていて、話し方のクセを理解できてるかどうかで読みやすさが違うのかな?という印象。
いきりについて、あれこれと話題を取り上げて考察を進めていく内容で、予想するのとは違う視点に移っていく部分は面白かったです。
…のだけれども、ミイラ取りがミイラになる…?
といった印象が中盤以降離れなくなる。
いきりを語る作者自身が、いきり散らしているように感じてしまってならないのです。
個人的な好みにはなるのですが、
一つ一つの文章を長くするわりに、"が"を順接にも逆接にも混ぜてくるものだから、要点を掴みにくくダラダラとめんどくさげな印象を拭えませんでした。
加えて事象の -
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1982年生まれの武田砂鉄さんが、時系列で自分の事を語っている。
酒鬼薔薇聖斗と同い年。
携帯電話は高校の卒業間際に買った。
ティーンエイジャーでいることは苦しい。楽しいこともあるけど、苦しい。男女関係なく。「つながりたくない」「自転車だから」を読んで思った。
「Have Passion!」ブートレッグ!田舎者だった私は、雑誌広告で見るだけだったが、こういうものだったんだ、初めて納得。ブートレッグの編集長との交流も良かった。
編集者時代に、ジャーナリストが書いた文章を読んだら、自分だったらこう書くのにって思った頃に会社を辞めることを決めた。編集者出身の作家は多いが、そう思うようになった時は、や -
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自分もいきってる人に敏感だったのでつい手に取ってしまった。能町ミネ子的に、様々なイキる人たちを取り上げて考察する内容かと思ったが、思っていたよりも議論が幅広く深かった。なので本書を一言でまとめるのは難しいが、概ね著者の言いたいことには賛同した。いつも著者の本を読むと自分が社会に対して抱いていたモヤモヤを言語化してくれてありがとう、と思う。
著者が中学校の講演会で話したという「互いに合致しなくても、曇ったままであっても肯定し合うことが大切」という内容がとても良かった。著者のラジオを聴いていると色んな方が登場するが、皮肉っぽいスタンスは保ちつつも、どことなくゲストや共演者のありのままを否定しない -
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19人各人のフェミニズムがどこから始まったのかを綴ったリレーエッセイ。
フェミニズムが様々な差別を社会構造の問題として認識しているということを初めて知って、目からウロコの気分。
女性と男性、マジョリティとマイノリティ、そんな対立構造や、個人としての問題と考えていたが、この本で見方が変わった。
これまで味わった対応に理不尽だと感じても言語化できていなかったものが、フェミニズムという言葉を理解したことによって言語化できた。
時代が変われば立場も変わる。
誰であれ、自分が他者の権利を不当に奪っていないか?を考え続ける必要があると思う。
もっとフェミニズムについて知りたいと思った。 -
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「中身でなくテクニックの話ばかりする」という言葉を手に入れただけでもこの本を読んだ価値があったと思いました。
思考を手放すことは愚かであると思いながら、仕事に忙殺されていると、思考することなんかできなくて、いきりは、短期的に成果を求める自己責任論の上に立った成果主義や効率化至上主義が蔓延する現代社会の病理なのではないかと考えながら読みました。
そういう意味で「おわりに」で著者が、いきりを防衛なのだと結論付けていることには共感します。
私達は、イキってないと生きていかれない社会に生きているって、絶望的な気持ちになりますが、なるべくイキらず、また、イキる人を嘲笑うようにはしないように生きていきたい -
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様々な分野の19人のフェミニストによるエッセイ。自分がフェミニズムに目覚めたきっかけについて語っています。
はっきりとコレ!というきっかけがあるひともいれば、子どもの頃からなんとなく世界に違和感があった…という人まで、きっかけは様々だ。
自分には理解が及ばないような苦しみからフェミニズムに辿り着いた方もいれば、自分の感覚と近くて分かる分かる!と思いながら読んだ方もいるのですが、鴻巣麻里香さんのエッセイは特に自分の感覚を言語化してくれたような感覚になりました。
若いときは「女性として抑圧を受けているという文脈が内面化されていなかった」という鴻上さんが、子どもを産んで仕事をしているときに、子育 -
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自分は女性だが、フェミニストに共感する気持ちと過剰なフェミニストを嫌悪する気持ちと両方あるため、章によっては共感し(痴漢、女子マネージャー、寿司屋)、章によっては編集者のKさん気にしすぎでは?と思った(新幹線の便座問題など)。
この本では若干やりすぎなくらい現代の男性優位社会に切り込んでいく。著者が女性だったらフェミニストがまた何か言ってる、で終わらせられたかもしれないけど、著者が男性で、自身も気づかなかったりこれまで見て見ぬふりをしてきた性差別について細かく調査していくという構図が面白い。
時にフェミニストが気にしすぎなんじゃない?と思う自分は、社会の性差別にいちいち怒ったり傷ついていたら -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の無意識さ、に気付かされた本だった。無意識とも言えるし、考えてもどうせ何も変わらないし、と諦めというか、考えようともしていなかったんなあと。フェミニズムって女性の不平等をなくそうっていうことだろうという浅い知識だけだったけれど、そうではなく、男性やあらゆるマイノリティの人も含め全ての社会の問題なんだなあと思った。男とか女とか、いろんなラベリングで人を評価したり判断せずに、ただの人間、として個人が見られる社会だったらいちばんいいけど。果たして自分はそれが出来ているか?他人を色んな物差しで測っていないか?偏見はないか?と問われたら自信がない。でもちょっと意識を持つだけでも、それだけで何か変わる
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