武田砂鉄のレビュー一覧
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痛快!
本当に、自分の頭で考えて言葉を選んでいる。
携帯の予測変換のような紋切型のフレーズは、楽だし、多少自分が思ってた事とは違ってもまぁそっちでいいかな?と妥協してしまうし、何も考えずに差し出されたものを受け取ってしまう。
でもそこで、立ち止まって、しっかり観察してみると、おやこれはわたしが考えてたものとは全然違うぞなんだこれって場合もある。
特に「戦争を知らない世代」に対しての辺りと、語尾はコスプレである、の下りが特に面白かった。
自分の言葉で表現すること、言葉を扱うことに対する覚悟がすごい。あと知識の幅と量!
解きほぐすっていうよりは砕かれるといったほうが近いかなとは思う。
変わっ -
Posted by ブクログ
紋切り型な言葉が、自由を奪っている。日本を「ニッポン」と表記する、そこに潜む狙いにもっと敏感になるべき、と思った。性犯罪者が、アニメ好きだとわかれば、その因果を問うのに、カントに傾倒していると言われても、そこに因果は問わない。英語には、語尾というものはない。月曜に増える自殺を減らすためには、「情熱大陸」の代わりに「ザ・ノンフィクション」を日曜夜にながすべきだ、という話。いろいろとうなずかされることも多いが、時々文章をこねくり回しすぎて、分かりにくかった。著者の主張からすべば、「文章は分かりやすいことが目的ではないはず」となりそうですが。
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Posted by ブクログ
☆☆☆☆現代社会の様々な事象に現れる『紋切り型のフレーズ』、その言葉を操る人々や社会そのものを、武田氏がエッジの効いた言葉で暴き出していく。そして、そのことをとおして言葉の力とそれを生み出す志のようなものを読者に伝えている。
今まで自分が読んできた数々の本とは言葉に対する感性が違う。言葉の運びが描かく論の展開が、予想を越えた軌道をとって素早く飛び回り、著者の主張を訴えてくる。
読み始めてしばらくは、このリズム感と主張の軌道に馴染めなず戸惑いも覚えた。
それでも、「言葉」というものが単なる、表現のツールではなく、伝達のためだけでない存在であることを感じさせられもした。そうやって武田氏の -
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食わせ者の著者の渾身の独演会──そんな読後感で巻を閉じる。こういうへそ曲がりの跳ね返りは嫌いじゃない。けれど難しい。「嫌いじゃない」と言っている自分さえもが彼の手間を惜しまぬ「解体作業」を「渾身の独演会」と呼んでしまう。一つの「芸」だとどこかで思っている。各トピックを綺麗に、毎回ほぼ同じボリュームにまとめ上げる手管、物書きとしてのテクニック自体が既に「紋切り型」に通じるマニエリスムと呼び合うものがないかと意地悪く思ってしまう。ストップ高のポトラッチのように、圧力鍋の中で行き場を探す蒸気のように、表現はもはや打破すべき対象を実は既に見出せなくなっており、ほじくり残した「差異」を探して右往左往して
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「乙武君」………障害は最適化して伝えられる
「育ててくれてありがとう」………親は子を育てないこともある
「ニッポンには夢の力が必要だ」………カタカナは何をほぐすのか
「禿同。良記事。」………検索予測なんて超えられる
「若い人は、本当の貧しさを知らない」………老害論客を丁寧に捌く方法
「全米が泣いた」………〈絶賛〉の言語学
「あなたにとって、演じるとは?」………「情熱大陸」化する日本
「顔に出していいよ」………セックスの「ニュートラル」
「国益を損なうことになる」………オールでワンを高めるパラドックス
「なるほど。わかりやすいです。」………認め合う「ほぼ日」的言葉遣い
「会うといい人だよ」……… -
Posted by ブクログ
内田樹先生の文章を読み始めたとき、「目からウロコがポロポロ落ちる」とか、今まで自分の中で言葉にできず分析できずモヤモヤしていたことを「そうそう私の思っていたことはそういうことだったのよ」とか思ったものだが、この武田さんの本を読んで、そのことを思い出した。
鋭い切り口、批評に「ふんふん、なるほど」「そうだそうだ」と全編感心?し続けていた。目次だけでもおもしろい。1ヶ所だけ引用しておく。
”五輪に期待することへの返答にも二の句が継げない。(略)「国民に夢や目標を与える」(89%)が最も多かったという。「国民に夢や目標を与える」という回答を国民が投じるシュールさに疑いを持てないのが寂しい。夢や目 -
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イキリ…調子に乗って偉そうにする。格好つける。見栄を張る。ネガティブなニュアンスで使われる言葉。
だそう。
あの会見でのイノッチの”落ち着いてください”発言とその発言に拍手が起きたことをここまで分析(ある意味悪意をもって)していたことの驚き。
単純な私はさすがイノッチと思ったよ。
ヒートアップした空気をあの一言でちょっと抑えられたのも確かだったし。よくよく考えてみれば著者が言うように、一番ルールを破って(しかも法的に許されない)るのはイノッチ側でそこでルールを守りましょうって言うこと自体が上から目線だと。
そういう見方もできるのかとちょっと目から鱗だった。
あと「情熱大陸」は欠かさず見ているそ -
Posted by ブクログ
作者本人を知っていて、話し方のクセを理解できてるかどうかで読みやすさが違うのかな?という印象。
いきりについて、あれこれと話題を取り上げて考察を進めていく内容で、予想するのとは違う視点に移っていく部分は面白かったです。
…のだけれども、ミイラ取りがミイラになる…?
といった印象が中盤以降離れなくなる。
いきりを語る作者自身が、いきり散らしているように感じてしまってならないのです。
個人的な好みにはなるのですが、
一つ一つの文章を長くするわりに、"が"を順接にも逆接にも混ぜてくるものだから、要点を掴みにくくダラダラとめんどくさげな印象を拭えませんでした。
加えて事象の