武田砂鉄のレビュー一覧

  • 日本の気配

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    又吉さんとの往復書簡を読んで気になったので武田さんの本を。
    久々に硬派な評論。皮肉たっぷりで真摯な本。私の感覚にちょうど合う。
    コロナが始まる前の日本の状況を思い出させる本だった。
    五輪をちらつかせながら、きれいなだけでなんの意味もなさない言葉でのらりくらりと、
    あるいは有無を言わせず蹂躙するように、
    自分の思うように水面下で舵を切ってきた当時の政権。
    政治のことはよくわからないが、
    武田さんの視点には、目くらましを回避して、根本の問題をごまかさずに見据えて
    しつこくぶれずに突き詰めていく真面目さがある。
    うっかり、相手の遠回しでぶよぶよと膨らんだ言葉に取り込まれないように気をつけながら、

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    2024年12月05日
  • ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ「小耳にはさもう」1993-2002

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    鋭い観察眼でテレビの中の人を見定め、似顔絵版画と歯に衣着せぬ物言いで本質をずばりと言い当てるから、その鋭さが時に怖いほどだったが、今の時代にこそ必要な人だったな‥とつくづく早逝が惜しまれる。本書に登場する人々の名はほぼ全員わかるし、消しゴムハンコに添えられた発言に至るエピソードもほとんど思い出せるのは、同世代だからかな。武田砂鉄さんのチョイスもさすが!

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    2024年11月11日
  • 今日拾った言葉たち

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    ラジオでも淡々とご自身の意見を言う様子と同じ文章。「暮らしの手帖」の連載だったらしい。難しい話題もあるのでさっと読めるものではないけど自分自身の意見を持ち続け、考えることは大切だと感じた。

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    2024年10月28日
  • なんかいやな感じ

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    田中真紀子の、凡人・変人・軍人。あったなぁ。
    調整さんは調整してくれない。わかるなぁ。
    自転車通学が育んだ、自分との対話や妄想力のたまもの。思春期はチャリにのせろ。

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    2024年09月01日
  • マチズモを削り取れ

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    マッチョを重んじる姿勢、体育会の理不尽経験を共通言語にして同類で群れ遊ぶ野郎どもが、世の中の進歩と調和を妨げている、という主張かな。

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    2024年08月17日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    各書簡、必ず見開き2ページ(36字✕28行)に収まっているので読んでいて心地よい。なぜかと思ったら元は新聞連載なんですね。この濃度のやり取りを2週間に1回続けていたのか、という事実にも驚く。
    ぱっと無作為にページを開いて読むと、砂鉄さんが書いたのか又吉さんが書いたのかわからない。それくらい文体も思考の流れも似ているおふたり。でも面識はなかったそうだし、往復書簡を交わすことで《友達になるとか、そういうことにもならなさそうだ。:武田》らしい。そんなふたりだからこそ、ぬるま湯に浸かって交わす会話のような、そのお湯から出てなんとなく始めるピンポンのような馴れ合いではなくて、もっと火傷しそうなやり取りも

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    2024年08月09日
  • わかりやすさの罪

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    「わかりやすい文章」や「わかりやすい問題」それ自体には特に違和感を持たないが「わかりやすさ」そのものにモヤモヤを最近感じていたので、そこに対して新たな視点を一つ得られたと思う。
    でもやはりまだ「わかりやすさ」に対して霧が晴れていない感覚があるので何度か読み返したい

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    2024年06月07日
  • ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ「小耳にはさもう」1993-2002

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    芸能メディアにおける様々な事柄は、時折何食わぬ顔をして茶の間に乱入する。そこで振りかざす胡乱な価値観は、そっちはありがたく頂戴するでしょ的な思い込みに満たされた代物で、正直迷惑なんだよなぁと訝しむ。その視点を様々な言葉によって綴っていくナンシー関は、啓蒙しようとする癖があるメディアに抗う生活の守護者の顔をのぞかせる。トレンドや流行ワードに洗脳されてたまるか。"う、訴えてやる!" と帽子を床に叩きつける故上島竜兵の芸は "怒り帽" というネーミングだと本書で知る。

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    2024年04月17日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    無目的とタイトルにある通り、大きな命題がないともすれば曖昧なやり取りなんですが、印象的なことばだったり考えだったりが所々にあってメモしながら読みました。日頃ふと考えることも、もっと覚えておけるようにしたいなとなんとなく思いました。あと日頃、何も考えずに受け入れてしまっている色々なことも、それでいいのか?みたいな視点はもっていたい。
    ふわっとしてる感じが心地よくて面白かった。
    武田さんの本は何冊か読んだけど、又吉さんの本もちゃんと読んでみたいなと思った。

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    2024年02月26日
  • わかりやすさの罪

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    2024.2.21

    私も「泣ける映画」と謳われる映画は嫌いだ。
    感情を規定されたくない。
    今絶賛就活中で、自分をいかに分かりやすく相手に伝えるかに苦戦しているが、そんなちょっとの時間で私のことが分かってたまるかとも思う。
    分かりやすいことの危険性について常に意識したい。

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    2024年02月21日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    これは面白い組み合わせ。そして、期待に違わぬ興味深いやり取りが繰り返される。往復書簡ってそういうものなのかもしれないけど、真正面から返し合うのでなく、受けた文面から自分の思索があちこち飛び交い、場合によってはだいぶ距離のある観点からの返書となる。その過程をあれやこれや考えるだけでも楽しい。求・続編。

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    2024年02月21日
  • なんかいやな感じ

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    1992年、武田少年が物心がついたころから、世の中の動きをどうとらえていたか、
    考えていたかを綴った本。
    彼より20年近く年長の私は当然同じ時代を生きてきたわけだが、
    武田氏のようにその記憶を文章に綴ることはできない。
    宮崎勉に殺された少女と同世代、少年少女を殺傷したサカキバラと同世代、
    ということに対する子供ならではの感覚は何となく理解できるが、、、

    その後時代が流れ、武田氏は成人し、政治に対する向き合い方も確立される。
    同じような感覚を私も持っていたかもしれない。上手に書くものだ。
    永六輔さんも登場する。震災と戦争は同じと。語り継ぐしかないと。
    永さんは武田さんの心にも、私の心にも生き続

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    2024年02月07日
  • なんかいやな感じ

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    わが子と同じ年齢です。随筆でしょうか。でも記憶に新しいことが、次々と。
    そういえばほぼ忘れていたけれど、こんなことがあったね…と。
    本当は忘れてはいけないこと…も。
    最近の風潮は、なんか嫌な感じ…です。

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    2024年02月05日
  • わかりやすさの罪

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    ラッパーのTaiTan氏の後書きに興味を惹かれ購入。
    コスパ・タイパが正義という価値観が蔓延し、「5分でわかる」「〇〇が9割」のようの自己啓発本が本棚を埋め尽くす現代に警鐘を鳴らす一冊。情報が溢れて人間の処理能力を超えた結果、つい考えることを放棄してしまいそうになるが、それではいけない、屈するな!と我に返らせてくれる。

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    2024年02月04日
  • なんかいやな感じ

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    それほど同著者の作品に多く触れたわけでもないが、文体やテーマとする情景については悪く言えば既視感ともなるが、そうそうこんな感じだよなと受け入れる段階に入っている気がする。

    そういった読みやすさの中で、平成の歴史の歩みにぶらさがる筆者の経歴のあり方がどうであったのか、やはり安定して咀嚼しやすい語りがありがたい。

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    2023年12月02日
  • なんかいやな感じ

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    ラジオを聴いて、いつも気になっていた方
    初めて著書を読む。

    時代の中で起きたことと自分の身の回りで当時起きていたことの間にある点を、少しずつ浮き彫りにしていくような感じ、一つの視点から見て、また別の視点からの否定や肯定を繰り出してくるリズム。読んでいて武田さんの語り口が脳内再生される。

    違和感をどう見ていくか、いつも感じるあれは何なのだろうかと、たぶん全然違う感覚なんだろうけど自分のことにも置き換えてモノを見てみる。

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    2023年10月31日
  • なんかいやな感じ

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    いつもの武田節。今回は、自身の人生とほぼ重なる、平成時代の振り返りを通して、現代の”感じ”を論考するもの。嫌な思い出もいい思い出も、自分が覚えておきたいことしか覚えていない訳で、当然、そこからこぼれ落ちているあれやこれやは数多存在する。旧友との会話など、何かのきっかけでってのはあるけど、基本的には”無かったこと”になってしまっているあれこれ。注意が向かない方に積極的に注意を払い、記憶から消したいことをこそ心に留め置く。そんな心がけからこそ見えてくる、他者の気持ちもありますわな。

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    2023年10月04日
  • 芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり

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    上梓された氏の著作の中では、かなり初期の作品。芸能界を通して、普遍的な違和感を抉り出しているってのが本質だから、本作においても基本的なスタンスは変わらない。安心の武田節。TVは見ないけど、本作で扱われる人や事は、概ね付いていけたから、それなりに背景も分かった上で楽しめた。

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    2023年08月30日
  • 芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり

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    政治臭の強い同筆者のエッセイなどは、意見の合う合わないではない部分でなにか勿体ないなと思っていたのもあったが
    この本としてはこういうシニカルなエッセイは昨今あまり見ないもので、週刊誌などで拾い読みする手軽さがありこうやってまとまった形でも変遷が辿れて面白かった。

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    2023年08月19日
  • 今日拾った言葉たち

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    『暮らしの手帖』2016年から2022年に連載されたものを一冊にまとめたもの

    先日、松尾貴史との対談『ちょっと違和感』をリモートで視聴した
    二人とも淡々と大切なことを語っていた

    世界中で、とんでもないことが次々起こり、次々記憶から消えていく
    ふと気がつくととんでもないことに!

    自分の暮らしを大切に「おかしいな?」という感覚を常に持っていたい
    「言葉」を大切にしたい、と改めて思わせてくれた一冊だった

    ≪ ちょっと待て 溢れる言葉 立ち止まれ ≫

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    2023年07月20日